アパレル業界のアプリ成功事例。実店舗とオンライン繋ぐ架け橋はアプリだった

アパレル業界に変化が起こっています。従来の実店舗で接客するような方法だけでは経営を続けるのが難しいと言ってもよいでしょう。

先駆的なアパレル企業ではすでにデジタル化施策を実行してDXを達成しており、DXを達成している企業のほとんどがアプリを活用しています。また、ECに限らず有益な情報をアプリ内で発信することで、リピーターを確保して収益を安定させられることが可能です。

今回はアパレル業界でアプリの活用が必須になっている理由や、活用して成功した事例などをご紹介します。

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アパレル業界ではアプリの活用が必須に?その理由とメリット

 

まずはアパレル業界でアプリの活用が必須となってきていることを、背景や活用メリットなどからご紹介します。

 

アパレル業界の現状と課題

 

アパレル業界では現在次のような課題が発生しています。

 

ECの普及で実店舗の利用者離れ

「店舗でアパレル製品だけを試着・確認して、実際の製品を後日ECで購入する」という「ショールーミング」行為が増えています。

ショールーミング自体は店舗が止められるような行為ではないですが、増加した状態で放置していると競合へ顧客が移動して離脱してしまうリスクがあるので危険です。

残念ながら実店舗だけで、来店せずに簡単にアパレル製品を購入可能で特典も付いてくるECサービスへ対抗するのは不可能でしょう。実店舗の顧客をフォローしながらECの利用も促せるようにECの提供が必要となっていますが、導入に時間が掛かり施策を実行できていない店舗も多いかと思います。

また最近は「SHEIN」といった格安アパレルサービスも増えてきているので、さまざまなアピールポイントを創出して差別化しながらECを提供することが重要です。

 

ロイヤルカスタマーの確保が難しくなっている

現代ではアパレル製品も多種多様化しており、似通った製品が複数の店舗で回るようになりました。

そのような状況下で、自店舗のアパレル商品を差別化して効率よく売り出すのは難しくなっています。価格面だけで薄利多売を狙っても限界は見えていますし、差別化ポイントとしては他の箇所を探ったほうがよいでしょう。

またアパレル業界における人材不足も慢性化してきており、きちんと接客できるスタッフは減少しています。

接客スキルに問題がありフォローができないと、顧客はすぐに離脱して来店してくれなくなるでしょう。またECとの連携を考えながら上手く接客する方法を考えないと、利益は最大化しません。

このためデジタル化によってタッチポイントを増やしながら、ECとの境目をなくしてスムーズな接客を行い、安定してリピーター創出を実現することがアパレル業界の課題となっています。

 

コロナ禍によるダメージ

アパレルはコロナ禍で最も影響を受けた業界の1つです。

実店舗経営を中心としていた店舗は特に打撃を受けており、緊急事態宣言等の影響で客足が一気に遠のきました。またコロナ禍におけるEC利用者の増加の拍車も実店舗への来店数減少の背景にあり、中には有名企業にもかかわらず倒産したような事例まであります。

行動制限がコロナ禍当初とは違い緩和されているので以前より影響は少なくなっていますが、実店舗ECの売上規模が全体的に伸び悩んでいるのは言うまでもありません。コロナ禍によって従来の宣伝コストや接客の在り方などを見直した企業も多いでしょう。

アプリを活用してECを提供しながら売上を維持・成長させようという動きも、コロナ禍より後に急速に広まってきました。今では中小規模のアパレル企業でも、店舗内で利用できるEC機能付きアプリを提供しています。

ちなみにアパレルのニーズもコロナ禍によって変わっています。外出機会が減り購入数自体が減少しただけでなく、自宅で快適に過ごせる衣服の人気が集まりました。アプリ施策を実行する際もこういった点に注意する必要があるでしょう。

 

アナログ販促ツールの限界

アパレルで昔から取られている販促手法としては、

  • チラシを配布する
  • お得意様にDMを配布する
  • 店内でおすすめ商品の広告を出す

があります。

しかし実店舗への来店数が減少し、デジタルでの情報接触頻度が高まっている現代では、上記のようなアナログな販促ツールを使った手法は受け入れられにくくなってきました。

特に若年層や中年層に向けてアパレルを販売している店舗では、コストに対して収益が増えないケースも多いです。

アプリで各アナログ販促ツールをデジタル化することで、コストを削減しながら効率よく顧客へ情報を届けられるようになります。すぐ情報を発信できるので鮮度も保証されますし、DMといった方法だとありがちな情報が見られないまま終わってしまうリスクもプッシュ通知などを活用することで改善可能です。

 

 

アパレル業界でアプリを活用したほうがよい理由とメリット

 

アパレル業界でアプリを活用したほうがよい理由・メリットは次の通りです。

 

鮮度の高い情報を確実に発信可能

アパレル業界ではシーズンやトレンドといった内容によって、そのとき販促すべき製品が変わってきます。コーディネート情報も併せておすすめの情報を発信する際には、その情報が届くまでの鮮度が重要です。

アプリを活用すれば、プッシュ通知やオートプッシュなどを使って必要な情報を必要なタイミングで届けることが可能です。

たとえば「本日限定キャンペーン」として、ポイント2倍といった情報をプッシュ通知で開催直前に送信することもできま、情報はバイブレーションや新着通知欄で分かりやすく表示されるので見落としの心配がありません。

また位置情報に応じて店舗付近にいる顧客へ最新情報を送信したりと、さまざまな状況に基づいて見込み度の高い顧客へ絞って情報を送信することまで可能です。

 

EC機能を提供できる

先ほども解説しましたが、ECサービスを提供できるのもアプリのメリットです。

アパレルの場合おすすめのコーディネートや新製品情報などの情報に製品リンクを掲載して、ECへ誘導することができます。

EC機能を導入する際は、

  • 1からアプリで制作する
  • 既存のECサイトをアプリで読み込めるようにする

といった方法があります。

まだECサービスを提供していない場合は、よりスムーズに使えるようアプリにEC機能を取り入れることをおすすめします。一方スムーズさは少々劣るかもしれませんが、既存のECサイトがあるなら、わざわざ開発せずにアプリへEC機能を連携させて提供するとよいでしょう。

アプリ内でECと実店舗の在庫管理を一元化しながら販促することで、ショールーミングによる利益損失を減らしながらEC・実店舗を連携させた購買誘導が可能になります。

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既存販促ツールのデジタル化でコスト削減ができる

アプリ内ではアナログな販促ツールを、

  • デジタルチラシ
  • クーポンの配布
  • 新着情報のプッシュ通知送信

といった方法で代用できます。

アナログ施策をデジタル化することで、柔軟に情報を出し分けられるようになるだけでなくコストまで削減可能です。

またスタンプカード・ポイントカードもデジタル化できるので、今までのリピーター施策で紙代や印刷代、ユーザーのカード更新や紛失へ対応するコストなどにの課題も解決できるでしょう。

必要なときにだけ販促を行えるようになることで、無駄なく販促ツールの機能を活用できるようになります。

 

顧客の利便性が向上する

通常、紙やプラスチックのスタンプカード・ポイントカードでは、

  • 紛失して使えなくなった
  • 財布の中に隠れてすぐに出せない

といったトラブルが発生することもありました。またクーポンといった特典も、紛失するリスクがあり使われるかは不透明です。

アプリでデジタルのスタンプカード・ポイントカードやクーポンなどを発行して使えるようにすることで、顧客はスマートフォンのみで特典を受けられるようになります。

紙やプラスチックを提示するよりもスムーズで簡単なので、利用率向上や施策の効果アップなどが実現できるでしょう。

ただし、顧客層があまりにも高齢だスマートフォンを持っていないユーザーが多い可能性があるため、デジタル化するのはリスクです。事前に自店舗のメインユーザー層を確認してからデジタル施策を実行してみてください。

 

パーソナライズした発信設定ができる

アプリを活用するとまず、インストール時に、

  • 年齢・性別
  • 居住区域
  • 趣味
  • お気に入り店舗

といった情報を登録してもらうことができます。登録した情報は後で、

  • ランク
  • 購入履歴
  • 来店回数
  • ECの利用頻度

といった行動に関するデータを確認する際に役立ちます。データの紐付けはアプリIDなどで実現可能です。

データを紐付けることで「30代の週2回来店している女性へ、特別ポイントアップキャンペーンの情報を送信しよう」といった施策などを実行できます。また立案したらすぐに通知を送信したりできるので、分析〜立案〜施策実行までの工程がスピーディーなのもメリットです。

オフライン・オンラインのデータを一元化して収集・セグメントなどへ活用できればマーケティング効率が一気に上昇するでしょう。

 

 

アパレル業界のアプリ成功事例4選

 

では、実際にアパレル業界ではどのようなアプリを作成し、活用しているのでしょうか?

ここからは、アパレル業界におけるアプリ活用の成功事例を解説します。

 

ユニクロ「UNIQLOアプリ-ユニクロアプリ」

UNIQLO

 

世界的にトップの売上を誇るアパレルブランド「ユニクロ」では、「UNIQLOアプリ」を他アパレル企業へ先駆けてリリースしています。

このUNIQLOアプリは中小企業にとってもお手本となるような機能が複数搭載されているのが特徴です。

  • 時限式の限定クーポンを配布する
  • デジタルチラシを搭載してコストを削減する
  • 最新のトレンドコーディネート情報を提示

といった施策を上手く回してアプリを軌道へ乗せています。デジタルチラシによる大幅なコスト削減などは、さまざまなメディアで事例として紹介されました。

中小企業が真似するのは難しいかもしれませんが、AIを搭載した「IQ」というサービスも提供しています。IQでは商品の検索方法から製品サイズの選定方法、購入トラブルへの対応方法などを提示してくれる便利なAIサービスです。

これからもどんどん進化していくことが予想されるので、UNIQLOアプリを参考にしてみるのもいいかもしれません。

 

 

しまむら「しまむら」

しまむら

 

幅広い年齢層がアパレルを購入している格安ブランド「しまむら」では、すでにGoogle Playで100万ダウンロードなどを達成しているブランドと同名の人気アプリを提供しています。

  • 最新のチラシをプッシュ通知でデジタル送信
  • ECサービスにおいて自宅・店舗受取を両方選択可能
  • 欲しいアパレル製品を店頭で在庫検索可能

といった機能で利便性を確保しています。

またリピート施策として独自のポイント制度「ワクワク」を提供。

製品購入やアプリログインなどで貯まるワクワクは、会員特典を受ける際に使うことができます。

しまむらでは2022年2月21日から8月20日におけるEC売上が前年比で約1.5倍となり、躍進を続けています。アプリといったコンテンツからのEC誘導が成功している点も、成功した要因だと言えるでしょう。

 

 

チャオパニック 等「PAL CLOSET」

PAL CLOSET

 

「チャオパニック」といったアパレルブランドを提供している「PALグループ」では、自社グループブランドを統合した「PAL CLOSET」アプリを出しています。

  • EC・実店舗共用のポイントを貯められる
  • PALグループ全ブランドの最新情報を確認できる
  • スタッフがコーディネートや最新アイテムの紹介をしてくれる

といった点が特徴です。

2022年7月現在で600万人以上の会員がいるこのアプリでは、2018年6月にEC機能を強化する大幅なアップデートを行いました。

それによりECの売上高が増加するなど目に見えて分かるくらいの成果が出ています。

チェックインといったインセンティブ施策も実施しており、総合的にリピーター獲得やEC売上上昇といった効果が狙える利便性の高いアプリとして好評を得ています。

 

 

ジャーナルスタンダード 等「BAYCREW’S」

BAYCREW'S

 

「ジャーナルスタンダード」といったブランドを提供している「BAYCREW’S」では、同名アプリをリリースしておりGoogle Play調べで平均評価4を超える高評価を得ています。

  • 店舗・アプリ両方でポイントを貯められる
  • お気に入りのブランドや商品などをカスタマイズして表示できる
  • 入荷商品や最新キャンペーンのお知らせが届く

といった機能が搭載されており、アプリで得たデータをマーケティングで活用できるように工夫されています。

店舗や外部のデータにECアプリの行動履歴などを組み合わせて「リアルタイムパーソナライゼーション」という、一人ひとりに最適化された施策を実行しており、MAといったツールを利用して工数を削減しながら、アプリを有効活用できるように体制を整備しているのが特徴です。

 

 

アパレル業界のアプリを作るなら「店舗アプリDX版 raiten」にお任せ

 

弊社のアプリプラットフォーム「店舗アプリ版DX版 raiten」では、アパレル業界でも活用できる集客アプリを簡単に制作できます。

アパレルにおいて重要なプッシュ通知やクーポンの配信、スタンプカード・ポイントカードのデジタル提示や顧客のパーソナライズ分析まで可能です。また最短20日でアプリ開発〜リリースまでを完了させることができます。

必要な工程に関して全てサポートいたしますので、ぜひこの機会にアプリ制作を内製して低コストの集客アプリ制作を目指してみてください。

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まとめ

 

今回はアパレル業界でアプリの活用が必須になってきた理由や、活用して成功した事例などをご紹介しました。

もともとアパレルの実店舗収益が減少する傾向にある上に、コロナ禍でECへのシェア移動が加速したために今までの施策が通用しなくなっています。対応するにはECサービス経営だけでなく、総合的な情報発信や管理の仕組みが必要です。

総合的な情報の作成や送信、管理・分析などにアプリは活用できます。気になる方はぜひアプリプラットフォームを使って制作をスタートしてみてください。

 

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