小売店の再来店施策!リピーターを増やし売上を安定させよう
コロナウイルスの影響で、集客が難しくなったと感じる方も多いのではないでしょうか。小売業界も例外ではなく、スーパーマーケットやドラッグストアなどは増益になっていますがコンビニエンスストアや百貨店などは減益となっています。
好調であるところもそうでないところも、リピーターの獲得は重要です。一度来てもらったお客様を再び来店へと促せるよう工夫をすることで、安定した収益につなげられます。
今回は小売業界において重要な再来店を促す方法やツール、そしてツールの組み合わせやコストや導入スピードといった点も分かりやすくご紹介していきます。
「小売業界に身を置いているが、将来的な集客が心配」という方はぜひご覧ください。
どのような方法・ツールがあるか?
再来店における手法
お客様の再来店を促すには次のような手法が有効です。
スタンプ、ポイントカード
スタンプやポイントカードの配布は、お客様に「インセンティブ(顧客の利益)」を提供するマーケティング手法としてよく利用されています。
- 来店時にチェックインした際に付ける
- 商品の購入時の金額に対して指定された%分付ける
- 指定された回数来店すると付ける
といった付与方法があります。
お客様に直接的な利益があるので、「来れば来るほどお得になる」と思ってくれた方が増えれば長期的な集客につながる可能性があるのがメリットです。
ランク制度を用意して組み合わせれば、「ロイヤルカスタマー(自店舗がとても好きで積極的に来店してくれるお客様)」も増えやすくなるでしょう。
ポイントやスタンプの付与数を増やすセールを開催するといった方法も活用して、集客を行ってみてください。
クーポン
クーポン配布もスタンプやポイントと同じく、インセンティブを提供する手法として有名です。
クーポンと言っても種類はさまざまで、
- 商品から直接指定額を値引きする
- 指定商品を購入すると、ボーナスポイントが付与される
- 来店すると粗品をプレゼント
といったパターンがあります。
自店舗のユーザー情報を分析して、どんなクーポンが好まれるのかを把握しておくとよいでしょう。ただクーポンを配布するだけでは使われないまま終わる可能性もあるからです。
またクーポンには期限を設けておくのもポイントです。「すぐ使わないと損をする」というイメージをお客様に持ってもらうことで、お客様の熱が冷めない内に再来店を促せるようになります。
紹介カード
紹介カードを使ってリピーターを増やす方法は、自店舗によいイメージを持たれているお客様を通して他の新規のお客様を呼び寄せる方法としても有効です。
「紹介カードを通してご家族や友人をご紹介してもらえると、次回来店時購入金額20%OFF」といったインセンティブを付けるとよいでしょう。インセンティブがあると、やはり人は積極的にアクションを取りやすくなります。ただし過剰なインセンティブを付けると獲得目的だけの人が雑に他の人を紹介してしまう場合があるので、特典内容には気を付けましょう。
また紹介された方に対してもインセンティブを付けると、新規お客様を増やしやすくなります。
イベント告知/案内
お得なセールや新商品発売といったイベントの告知や案内なども、再来店に有効な手段です。近年ではWebサイトやスマホアプリといった媒体で、イベント告知や案内をデジタル化する動きも広がっています。
デジタル化するとコスト削減につながるだけでなく、インターネットを閲覧しているターゲットユーザーとタッチポイントを作りやすいというメリットもあります。
告知方法
告知を行って再来店を促せるコンテンツには、次のようなものがあります。
HP
HPはインターネット上で自店舗のブランドを構築できる手段であり、作り込みができるメリットがあります。
作成手段によって自由度は変わってきますが、技術があれば一からHPを作って細かいところまで作り込むことも可能です。
ただしHPを上位に挙げて集客数を増やしたいという場合は、「SEO対策」が必要になります。SEO対策は専門的に行おうとするとお金が掛かります。
HPを作る場合は「独自ドメイン(インターネット上の住所)」を取得して、レンタルサーバーといったサーバーで運営を行うのがおすすめです。無料ブログといった方法でHPを構築すると、サービス閉鎖で使えなくなるといったデメリットも考えられます。
DM
お客様の情報を基にお得な情報を提供できるDMは、ターゲットユーザーが欲しいと思える情報を提供できれば大きな再来店効果を見込めます。
ただし紙のDMはチラシと同じく、ゴミ箱行きになって見られない危険性もあるのがデメリットです。
またお客様の受け取りが遅いと、イベントが終わってしまったりと情報が古くなって役に立たない可能性もあるので注意が必要です。
ターゲットユーザーがインターネットをよく使うならば、デジタルでアピールをしたほうが効率的でしょう。
SNS
インターネット上で友人や家族などとコミュニケーションを取れるSNSは、企業のタッチポイントとしても有効に使われるようになりました。現在小売含む多くの企業でSNSアカウントが作成され、お客様とのコミュニケーションに使われます。
SNSマーケティングのメリットは無料ですぐ始められるところです。アカウント作成も簡単で、思い立ったときにその場で作成することもできます。
また投稿が面白くてバズる現象が起きれば複数のユーザーに投稿が拡散されます。結果的にリピーターだけではなく、新規のお客様も広く集客できるかもしれません。お客様の声を聞いて施策に活かすといった手法も取れます。
ただしSNS上の投稿は賞味期限が短いので、定期的にお客様の気を引ける投稿を行う必要があります。
メール
メールマーケティングは新規お客様の集客には向いていませんが、リピーター創出の場合には役立つ手段となります。ユーザー情報を基にセールやクーポンといった情報をメールで送れば、効率よく集客できる可能性もあります。
ただしメールは埋もれがちであり、適当にメールを作成して送信しただけでは見られないでしょう。
メールを埋もれさせずにお客様に見てもらうためには、
- 数字を使う
- キーワードを先に入れる
- 語呂合わせなど面白みを持たせる
といったように一番最初に目に留まるタイトル部分を工夫した上で、内容に合った質の高い情報を送信する必要があります。
チラシ
チラシを印刷して新聞やポストなどに挟みこむ手法は、歴史のある集客手法です。デジタル機器をあまり使わないお客様にも情報が届くメリットがあります。
ただし現在ではデジタル機器を使わないケースが考えにくく、紙のチラシがかえって非効率になってしまう可能性もあります。
閲覧されずにゴミ箱行きになるかもしれないチラシに対して、原本を用意して掲載しておけば無駄にはならないデジタルチラシのほうが効率的です。
完全にチラシをデジタルに移行するのも難しいと思うので、紙とデジタル両方を試しながら最適な配布バランスを考えてみてください。
アプリ
アプリは現在のデジタル化した社会において、リピーターを増やすための重要なツールとなり得ます。
最大のメリットの一つは、複数の機能をまとめて提供できる点です。スタンプやポイントカードにクーポン、HPやチラシといった再来店手法をまとめてアプリ一つで提供できます。SNSといった他ツールと組み合わせれば、さらなる集客の効率が見込めます。
それにお客様のスマホに常駐しているのもポイントです。ホーム画面内アイコンで常にアピールをしながら、新着通知がある際はバッジでその旨を伝えられます。それにプッシュ通知機能で、リアルタイムにセールやイベントの情報をデンタルできるのもメリットです。
外出する際に常に持ち歩くスマホでアピールができるアプリマーケティングと、小売の再来店施策は相性がよいと言えます。
どのツール・組み合わせがよいか?
小売店舗において再来店を促すにはツール同士の組み合わせも重要です。ここでは各ツールの組み合わせ事例と、それぞれのメリット・デメリットをご紹介していきます。
HP+メール
HPとメールを組み合わせれば、HPで興味を持ってもらったお客様にメールアドレスを登録してもらい定期的に情報配信ができるメリットがあります。HPでメールアドレスといっしょに情報を登録してもらえれば、情報を基にメールをカスタマイズするといった手法も取れるようになります。
メールからHPの新情報リンクを貼れば導線になりますし、実店舗で収集した情報と合わせればさらにカスタマイズしてメールを送信できるようになるでしょう。
ただしHPで情報を聞き過ぎると、メールアドレスを面倒くさがって登録してくれないケースもあります。実際にいろいろ試しながら適切な入力項目を考えていくと確実です。
またメールとプッシュ通知の開封率を比較すると、プッシュ通知のほうが開封率が高くなります。ホーム画面に目立つ形で通知を出せるアプリのプッシュ通知の訴求効果は、やはり大きいです。
DM+チラシ
チラシでまず新規の顧客に自店舗に対して興味を持ってもらい、来店につなげた後収集できたデータを基にDMを送るという方法も考えられます。
広くユーザーに配布できるチラシと、ターゲットユーザーを絞って情報を伝えられるDMの組み合わせは相性がよいと言えるでしょう。
ただしどちらも紙媒体であるため、見られないとコストが無駄になってしまう可能性がある点に気を付けましょう。
アプリ+HP
メールではなくスマホアプリをHPと組み合わせると、高い集客効果が期待できます。
モバイルマーケティングに関するニュースを提供する「Mobile Marketer」では、アプリのプッシュ通知が2020年3月に最高の平均開封率に到達したと発表されています。そしてHP訪問の内32%が、プッシュ通知を含むウェブ通知から獲得できたと判明しました。
アプリのプッシュ通知配信数は16%増加して、開封率も22%上昇しています。ウェブ通知の開封の88%をモバイルデバイスが握っていることから、アプリプッシュ通知によるHP訪問施策は有効だと判断できます。
逆にHPでアプリの宣伝をして、インストールを促すといった施策も可能です。HPとアプリを制作するのにそれぞれコストが掛かり準備するのに時間が掛かるかもしれませんが、リピーター集客には大きな効果を発揮するでしょう。
ただしプッシュ通知が増えている分通知を嫌がるユーザーも増える可能性があるので、フリークエンシー(プッシュ通知の頻度)に注意しましょう。
導入スピードとコスト
ここからは各ツールの導入スピードとコストを比較していきます。
導入スピード
各ツールについて、導入スピードで比較をしていきます。
HP
HPはCMS(コンテンツ管理システム)を使えば短時間で用意できます。「Wix」といったCMSを使えば1日で完成してしまうかもしれません。ただし集客につながるHPを作ろうと考えると、やはりデザインの制作からHPの落とし込みなどを含めてそれなりに時間を掛ける必要があるでしょう。
業者にHP制作を外注した場合は規模にもよりますが、数か月は掛かると思っておいたほうがよいでしょう。
DM
DMの場合、デザインの作成から印刷する手間が掛かります。ターゲットユーザーによって内容を複数用意すればするほど時間が掛かるでしょう。
外注すると、
- 構成案の提案
- デザインやコピー案の制作
- 初校~入稿
- 印刷して発送
というプロセスが発生し、1か月以上は掛かる可能性があります。
メルマガ
メルマガは内容を用意した上で、メール内で適切な表現やレイアウトになるよう調整を行う必要があります。HTMLメールを送信する際は、画像掲載といった工程も必要になってきます。
1通作成に掛かる時間は、30分程度のこともあれば2時間程度のこともあるでしょう。DMと同じくターゲットユーザーごとに内容を分ける場合は、それだけ制作時間も増えます。
チラシ
チラシはDMと同じく、デザインを制作して印刷する必要があります。
外注する場合は、
- チラシ制作を依頼
- デザインを制作
- 校正や修正を行う
- 印刷データを入稿して印刷する
といったプロセスが発生し、2週間や1か月といった期間が掛かります。データを用意した上で段取りよく進めれば印刷までの時間を短縮可能です。
アプリ
アプリと聞くと「企業ごとにカスタマイズするから時間が掛かる」と思われるかもしれません。しかし現在は「アプリプラットフォーム」と言って用意されたパーツから簡単にアプリを制作できるツールが登場したので、開発に掛かる期間が短縮されています。
一例で言うと弊社の「店舗アプリPro版raiten」は、お問い合わせからアプリリリースまで最短1ヶ月で済ませられるのでスピーディーにアプリマーケティングを開始可能です。
導入コスト
各ツールについて、導入コストで比較をしていきます。
HP
HPの場合は、Wixや「WordPress」といったツールを使えば無料で制作が可能です。ただし適切な運営を行いたい場合は、
- 有料プランでCMSを使う
- レンタルサーバーにWordPressを入れてカスタマイズする
といった方法を取る必要があるでしょう。一例ですがCMS有料プランは月額1,000円、レンタルサーバーは月額500円や2,000円といった費用が掛かります。
また外注する場合はページ数にもよりますが、場合によっては制作だけで数十万円掛かる可能性があります。運営まで代行してもらうと追加で費用が発生するので注意してください。
DM
DMの場合はテンプレートを使い自分で投函するといった方法で自作をすれば、はがきや印刷代だけでコストは済みます。ただしこの場合デザインスキルがないとターゲットユーザー引き込みは難しいでしょうし、投函を自力で行うと範囲が限られます。
代行を頼む場合は一通単位ではがきDMであれば65円、圧着DMであれば80円といった費用が掛かるのがポイントです。大量にDMを依頼するとその分一通のコストも減ります。
メルマガ
メルマガの場合は無料メールで作成を行えばただで集客ができます。有料のメールツールを使う場合は初期1万円、月額1万円といったコストが掛かります。
また外注する場合は数千円や10万円など、振れ幅が大きいので注意しましょう。値段は配信メールアドレス数といった要素で決まります。
チラシ
チラシの場合は自力で制作すれば、紙代と印刷代だけで安く抑えられます。対して外注して制作する場合は、たとえばA4チラシ1,000部で数万円といった費用が発生します。
両面刷りにするとお金も掛かりますし、時間も掛かるのが注意点です。デザインチラシにすればデザイン制作費だけで済むので、クオリティの高いチラシを依頼しやすくなります。
アプリ
店舗アプリを用意する場合アプリプラットフォームを活用すれば、低コストで作成が可能です。初期費用や月額費用などが発生します。
たとえば店舗アプリの料金は、
- 1店舗のみの導入:月額1万5,000円以下
- 2~9店舗までの導入:月額1万2,600円以下
- 10~30店舗までの導入:月額6,000 円以下
となります(1店舗あたりに掛かる費用で計算)。
アナログの集客手法だと紙代や印刷代などを含めてコストが膨れ上がる危険性がありますが、アプリではその心配はありません。またHPと違って、数十万円が一度にコストとして発生するといったような可能性も低いので安心して制作依頼ができます。
分析データ活用
アプリを活用すると、次のようなデータを取得可能です。
- ダウンロード数
- アクティブユーザー数
- お気に入りの登録数
- プッシュ通知の開封率(CTR)
- クーポンの利用数
- スタンプの利用数
- ユーザーの属性比率
さまざまな分析データが取得可能なので、細かいマーケティング分析もはかどります。またアクティブ数といったデータを基に、よりよいアプリへ柔軟に変更していくといったことも可能です。
取得したデータを分析して、セールスマーケティングや営業戦略などにつなげていきましょう。
まとめ
今回は小売店舗の再来店に使える手法やツール、そして各ツールの導入スピードやコストなどを比較してきました。
コロナウイルスの中効率的な再来店施策が求められています。アプリを活用すればいろいろなコンテンツを用意しながら、スマホをタッチポイントとしてお客様に気づいてもらいやすい再来店施策が打てます。
ぜひ他ツールとの併用も検討してみてください。
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