2023.06.13

アプリ運用コストはどれくらい?保守費用やアップデートの対応に最低限かかるコストとは

アプリ開発を行う際、ついつい導入初期の費用だけを考えてしまうケースは多いでしょう。しかし実際にはアプリ開発を行い公開する際は、その後の運用コストまで考えないといけません。

運用コストはさまざまな項目で構成されており、開発方法や規模などによっても追加される項目・費用は異なります。そのため、自社の場合どの項目でどのくらい料金が発生するのかを把握できると、予算感をしっかり理解する際に役立つでしょう。

この記事ではアプリ運用コストの概要やその内訳、注意点などを解説します。

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見落としがちなアプリ運用・保守費用とは

 

アプリでの開発〜初期リリースは、始まりでしかありません。実際にはこの後、

  • サーバー等の機材保守
  • 意見フィードバック、機能改善の実施
  • スマートフォンOSに関連するアップデート
  • デザイン・機能面でのトラブル対応

などのアプリ運用・保守工程が発生します。そしてこういったアプリ運用・保守工程でも当然費用は発生しますし、運用に伴うものなので長期的に掛かってくることを頭に入れておかないといけません。

たとえば初期導入費が10万円でも、年額で運用コストが20万円掛かるようではコストパフォーマンスが悪化するリスクがあります。反対に初期導入費が100万円でも、運用コストが年額で5万円であれば、10年といった期間アプリを利用する場合前者よりもコストが減少することになります。

このように初期導入費だけでアプリ導入・開発を決定してしまうと後でコスト面のデメリットが発生するケースもあるので注意が必要です。

 

 

運用・保守を考えないでいきなりアプリを導入してしまうとどうなるの?

 

仮に運用や保守の工程を考えないでいきなりアプリを導入してしまうと、

  • 予想外のコストが発生することが増える
  • 人員が不足して運用が上手くいかなくなる
  • ユーザートラブルが増えるリスクまである

といったデメリットが出てきます。

まずコストに関しては、運用に掛かるあらゆるコストを計算に入れてなければ、後でコストが発生した際に混乱したり、費用計算が複雑になるリスクがあります。予想外のコスト発生で当初予定より予算を増額しないといけないケースも出てくるでしょう。

また人員面でも問題があります。保守・運用には専用のカスタマーサポートやエンジニア・プログラマーなどが必要です。しかしあらかじめスケジュールが決まっていないと、どのくらい人員が運用工程に対して必要かが分からず、適切なコストを割けません。結果的に人員が不足して、トラブル時に対応が難しくなるリスクが出てきます。

さらにアプリの運用が難しくなることでアプリの質が劣化していき、ユーザーとのトラブルが増える原因にもなります。トラブル対応に時間が掛かるとさらにコストが増加するため、運用している企業側としては好ましくないですし、アプリや企業のブランド力も低下する可能性があるでしょう。

 

 

アプリ運用・維持にかかる費用相場の内訳

 

アプリ運用・維持にかかわる費用項目はたくさんあるので、事前に確認して相場まで把握しておくと安心です。ここからが、アプリ運用・維持にかかる費用について解説します。

 

サーバー費用

 

アプリはWebサイトといったコンテンツと同じく、インターネットへ公開するためのコンピューターが必要です。つまりアプリ専用のサーバーを契約して公開準備をする必要があります。

サーバー自体は無料ではなく、月額や年額でサービス代としてコストを支払うことで利用可能です。ちなみに月額と年額が両方用意されている場合は、年額プランにするとコストが安くなります。

コストはサービスによって異なりますが、料金が安いと、

  • 接続数
  • 通信データ量
  • セキュリティ

等の点で問題が出てくるケースがあります。初期は安いサーバープランでもよいかもしれませんが、アプリが成長してきたらスムーズに上位プランへ乗り換えができるようにしておくと安心です。

相場としては小規模のアプリの場合年額2万円、それ以上のある程度規模の大きいアプリであれば30万円程度の金額が発生します。

 

 

ドメイン費用

 

アプリの宣伝等にも使う文字列として、ドメインも重要です。

ドメインはインターネット上のコンテンツの位置・住所を表すものであり、ここからユーザーはコンテンツを閲覧したりインストールしたりできます。

現在ではドメインの重要度が上がっており、わざわざコストを掛けてまで専用のドメインを作るケースが増えています。そのため、ドメインの利用料金についても要確認する必要があるでしょう。

ちなみにネイティブアプリを活用する場合は、特にドメインについて意識する必要がありません。ドメイン費用を考える重要性が上がるのは、Webアプリを公開するときであるというのを意識しておいてください。

費用相場としては年額で1,000円や5万円、程度が多いです。

ドメインの独自性やトップドメインの種類といった内容で料金は変動します。

 

 

SSL証明書の更新費

 

細かいですが、Webアプリではサーバー契約に伴い暗号化技術であるSSLの証明書を取得する必要性もあります。

今ではSSLを導入していないほうが珍しいので、実質的に必要な機能です。

SSL証明書については、料金が発生する場合年額で支払い続ける必要があります。

費用相場としては3,000円や8万円といった料金が発生します。

ちなみにSSL証明書には企業の所在地証明といったランクがあり、ランクが高いとそれだけ年額も高くなります。

アプリの規模等によっても必要なSSL証明書のレベルを考えておきましょう。

 

 

アプリストア登録費用

 

Webアプリではなくネイティブアプリを公開する場合は、アプリストアへの登録費用を計算しておく必要があります。アプリストアは現在Google Play、App  Storeが有名ですが、App Storeの場合登録に初期費用だけでなく継続費用も発生するので注意してください。

具体的には現在、App Storeでは登録費用として年額99米ドルが発生します。

実際の日本円換算での料金は為替によって変動するため、逐一確認しておきましょう。

 

 

OSアップデート費用

 

特に機能面で複雑な仕様を搭載しているアプリでは、スマートフォンのOSアップデート時に不具合が発生するリスクが大きくなります。具体的には、

  • 操作中のフリーズ
  • 強制終了
  • デザインの崩れ

などが発生して普通にアプリを利用できなくなるリスクの高いです。

運営側ではこういったOSアップデートに伴う不具合の改善にいち早く対応する必要があります。大手のアプリでもOSアップデートによって問題が発生してニュースになることがありますが、そうでないアプリでも注意しておきましょう。

コストはトラブルに対応する担当者の人件費等で決まります。自社や業者の人件費を基に対応予定時間等で相場が把握できるようにしておくと安心です。

 

 

保守対応費用

 

アプリがいつも正常に稼働するようにするには、普段の保守対応が欠かせません。

保守対応はトラブルが非発生時にも継続して行う必要があるため、費用もそれだけ高額となります。

具体的には、

  • バグや不具合関係のトラブルが発生したときの対応
  • アプリの仕様アップデート

などで保守対応費用が発生しまsy。

費用相場としては、「アプリ開発費に対して15%程度」という数値が参考になるはずです。

たとえば開発費が200万円必要だったアプリでは15%として年額30万円程度の保守対応費用が発生する可能性があります。当然開発費が高いアプリほど、保守対応で発生する費用も高額となります。

バックオフィス作業なのでコストを削減したいと思うかもしれませんが、保守対応ができなくなってアプリ施策が回せなくなるリスクが増えるのでうかつに費用を減らさないようにするのも重要です。

 

 

機能の追加にかかる費用

 

アプリの機能はいつまでも同じというわけにはいきません。仕様を何年も変えていないアプリもありますが、

  • マーケティング上不必要になった機能を削除する
  • 必要になった機能やトレンドの機能などを追加する
  • 削除や追加に伴う機能調整を実施する

といった作業工程が発生する場合が多いです。

注意したいのは、機能追加に伴い発生する費用は保守対応費とは別に発生することです。

また機能1つに付きコストが決定します。つまり追加したい機能が多いほど費用が増えていくので高額になるリスクが高まるということです。無駄な費用が発生しないように、優先順位の高い機能から追加していきましょう。

費用相場としては機能ごとに説明すると、

  • 個人情報の登録:10万円、20万円
  • メールアドレスでのログイン:20万円、40万円
  • 決済システム導入:20万円、50万円
  • アクセス解析:5万円
  • デザイン変更:50万円、100万円

といった費用が発生します。

年額といった形式ではなく、基本的には追加1回に付き費用が発生する点も頭に入れておいてください。

 

 

アプリ運用・維持にかかるコストを抑えるためのポイント

 

ここからはアプリ運用や維持に掛かるコストを抑えるためにはどうすればよいか、そのポイントを解説します。

 

開発前にアプリの要件・機能を明確に決めておく

 

無駄な費用が発生しないようにするためには、まず開発前の要件定義等を明確にしておく必要があります。

アプリには、

  • プッシュ通知の出し分け
  • 決済システム
  • 予約システム
  • クーポン配布
  • デジタル会員証の提示

などさまざまな機能を追加できます。

しかし、たとえばEC機能を付けない場合は、必ずしも決済システムを独自でアプリに組み込む必要性がありません。このようにアプリの制作目標や要件等によっては優先順位の低い機能も出てきます。

そのため自社のアプリ導入背景を明確にした上で必要なデザイン・機能を洗い出し、優先順位を付けることでコストを明確にして削減できるのがポイントです。

ちなみに外注する必要性が小さいデザインや機能搭載については、内製で対応ができると外注時のコスト削減にもつながるでしょう。

 

 

開発費の安さだけで選ばない

 

業者によってアプリの開発費だけでなく、アップデート費や機能追加費なども異なってきます。

ですから初期開発費だけではなく総合的なコストで業者を選定するのが重要です。

前述しましたが、初期導入費が安い事例では運用コストが高めになることが多いです。アプリの予定運用期間等まで考えて長期的なコスト算出をすることで、より適切な業者を選んで適切なプランで契約ができるようになるでしょう。運用予定期間が5年と10年では、適切な業者・プランが異なってくる可能性があります。

ちなみに外注する場合は、契約方法として「レベニューシェア」が採用できる場合があります。レベニューシェアとはアプリで得られる将来的な利益を、制作業者とクライアント業者で分ける報酬方式です。この方法だと初期導入費や運用費を安く抑えたりできるのがメリットです。

長期的な運用コストまで考えると、利益が減ってもレベニューシェアのほうが安くコストが済む可能性もあるので検討してみてもよいでしょう。

 

 

誰でも簡単に運用できるアプリを導入する

 

内製で運用を実施する場合、コストを削減したいと思っても人件費がかさんでコストが膨らんでしまうリスクがあります。

そうならないためにも、誰でも簡単に運用できるアプリの仕組みを構築しておきましょう。

アプリ運用に関して自社専門の担当者を用意するのは難しいです。そのため、

  • 各コンテンツの追加
  • クーポンの適宜発行
  • データの定期分析

などの面から初心者でも操作を覚えればすぐ作業が実行できるアプリの仕様にすることで、誰でも簡単に運用できます。

社内運用をスムーズに済ませることで、余計なコスト増加を防いで費用を調整しやすくなるのもポイントです。

 

 

アプリプラットフォームを利用する

 

現在では1からの内製、あるいは外注だけでなく、「アプリプラットフォーム」を利用して開発する方法も出てきました。アプリプラットフォームではノーコード、あるいはローコードで簡単にアプリを制作できる点と、独自デザインを実現できる強みを両立できるの開発方法です。

アプリプラットフォームであれば1から体制を考えてアプリ制作や運用を内製するよりもコストが安く済みますし、少人数で効率よく運用できます。

またアプリプラットフォームの提供業者は初心者が扱うことも考えて、操作画面を分かりやすくしているので誰でも簡単に運用できるでしょう。さらにトレンド機能の追加やより使いやすい画面への変更なども行ってくれるので利便性も高いです。

 

 

アプリ運用コストを抑えたいなら「店舗アプリDX版 raiten」

 

もしアプリ運用コストを抑えながら内製したい場合は、弊社が提供するサービス「店舗アプリDX版 raiten」がおすすめです。アプリ制作だけでなくその後の運用まで考えて内製を実行できます。

アプリを運営すると、

  • アプリに支払っている月額コストが高い
  • 基本プランで申し込んだが追加コストが多過ぎる
  • アプリ申請が遅くて影響が出ている

といった問題が起こるケースがありますが、店舗アプリDX版 raitenであれば、月額低コストで運用できるので安心ですし、基本プランだけで十分アプリを運用可能です。

またアプリ申請に関してもサポートしております。

さらに他サービスからの乗り換えにも対応しており、下記どちらの方法でも対応可能です。

  • 既存のアプリをアップデートする
  • 1からアプリを構築して公開する

の好きな方法から選択して、ぜひご依頼くださいませ。

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まとめ

 

今回はアプリ運用コストの概要やその内訳、注意点などを解説しました。

アプリの開発に関しては初期導入費だけでなく、その後の運用費まで考える必要があります。サーバー保守や機能追加といった工程でどれくらい費用が発生するかは相場を基に、自分で計算して把握できるようにしていきましょう。

また少しでも費用を抑えたい方には、アプリプラットフォームの活用がおすすめです。弊社でもアプリプラットフォームを提供しているのでぜひ利用をご検討ください。

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