2021.01.20

OMOとアプリのデータ活用方法とは?

オンラインの施策を通してお客様を実店舗へ誘導する「O2O」は、認知度も高く多くの企業で導入されています。しかし現在では単にオンライン→オフラインの流れを意識するのではなく、オフライン→オンラインの流れまで含めて統合的にお客様を満足させられるかが重要になってきているのがポイントです。

オンラインとオフラインの垣根をなくして融合させ、お客様の動線をスムーズにする「OMO」に関する施策は、現在注目を集めています。

今回はOMOについて詳しく知りたい店舗関係者の方向けに、OMOとは何か、そしてO2Oやオムニチャネルといった混同されがちな単語との違いや実践方法などをご紹介していきます。

 

 

OMOについて

 

OMOが初めて提唱されたのは、2017年の9月ごろです。「李開復」氏という実業者がビジネス雑誌「ザ・エコノミスト」で定義を発表しました。

李開復氏の地元である中国では、「アリペイ」といったモバイルペイメントが急速に普及しています。スマートフォンの普及率が高いことはもちろん、偽札が横行しており日本と比較すると紙幣に信頼が置けないのも普及に影響しています。その中でオンラインとオフラインを意識しないでサービスを提供するモデルも増えてきました。

李開復氏は中国のそのような現状を踏まえながら、「オンラインとオフラインは境界があいまいになり、融合していくであろう」と説いています。

つまりOMOはマーケティング用語というよりも、将来的に実現するであろう社会の概念を表している言葉です。

OMOの発生条件は、以下の4つです。

[box class=”white_box” title=””]1.場所を選ばずにデータを取得可能で遍在的な接続性をもたらしてくれる、スマートフォンおよびモバイルネットワークの普及

2.モバイル決済が浸透して、少額でも現金のように利用できるようになる

3.現実世界の生のデータをリアルタイムでデジタル化してくれる、高品質なIoTセンサーのコストダウンと普及

4.物流自動化も可能になるようなロボット、AIの普及[/box]

日本に当てはめてみると、1については総務省の調査でスマートフォンの世帯普及率は8割を超えています。またモバイルネットワークについても一般的に使われている状況なのでクリアしていると言ってよいでしょう。

2については、「PayPay」といったQRコード決済や電子マネーなどが政府の施策もあり普及率を高めており、少しずつ達成していると判断できるでしょう。

3についてはIoTセンサーは製造業といったビジネス用途で利用範囲が広がっています。ただし「スマートホーム」といったIoTセンサーが必要なCtoC向けのサービスや商品については、まだ普及の途中にあります。

4については「ペッパー君」といったAI搭載の高度な知能を持つロボットも増加していますが、ビジネスとして具体的にどう活用できるのかはまだ手探りの状態にあると言ってよいでしょう。

日本でOMOが一般的になるためには、2を積極的に推し進めつつも3や4をどう今から普及させていけるかが課題になりそうです。

ちなみに日本政府が現在推し進めている「ソサエティ5.0」では、「IoTやAIといった最新技術を活用しながら満足度の高い社会を目指す」ことがコンセプトになっています。ソサエティ5.0が実現すれば、OMOの概念も日本において一般的になっていくでしょう。

 

 

OMOとO2Oとオムニチャネルの違い

 

OMOとO2O、オムニチャネルはよく意味を知らないと混同する可能性があります。しかし対象とする範囲やアプローチの方向性などを確認すると、3者に違いがあることが分かるのでチェックしましょう。

 

O2O

O2Oは「Online to Offline」という単語の略称であり、「オンラインの施策を活用してオフラインの店舗へお客様を誘導して集客する」手法を指します。

  • 店舗アプリ上でクーポンを配布する
  • SNSを活用して店舗のお得な情報を発信する

といった手法はすべてO2Oの施策です。

インターネットとデジタル端末の普及(特にスマートフォン)により、人々がインターネットにアクセスして情報を調べる頻度は上がっています。その中でO2Oは、インターネット上のタッチポイントを活用し効率よくお客様を集客する方法として一般的になっているのがポイントです。

 

オムニチャネル

オムニチャネルは「販売や流通に関する経路を統合して、オンライン・オフライン問わずお客様がシームレスな体験をできるようにする」手法を指します。

たとえば大手アパレルのECサイトでは、ECサイト上で注文した商品を付近の店舗で受け取れるようになっています。店舗で受け取れるようになっているのは、システム上でEC在庫と実店舗在庫が統合されてリアルタイムで共有できるようになっているからです。

このようにオンラインでもオフラインでも効率的に在庫などを共有して、どんな経路でもお客様に満足のいく顧客体験をしてもらうのがオムニチャネルの本質となります。

 

OMOとO2Oとオムニチャネルの違いとは?

OMOとO2O、オムニチャネルは、まず対象とする範囲が違います。先ほども言いましたがOMOはもともとマーケティング用語ではなく、社会の概念を表します。

よって対象とする範囲は社会全体となり、ユーザー体験に重きを置いているのがポイントです。

一方O2Oの施策はオンライン→オフライン、またはオフライン→オンラインと一方通行なのが基本です。

「オンラインとオフラインの商品を統合して提供しよう」という考えは特にありません。またオムニチャネルの場合はオンラインとオフラインを統合して商品を提供するのでOMOに近いものがありますが、販売や流通に重きが置かれた考えになります。またあくまで施策の一環であり、社会概念を表すOMOとはやはり定義が違うのも特徴です。

OMOを理解する際は単にマーケティングの範囲でとらえるのではなく、「自分たちがオンラインとオフラインを統合した結果にもたらされる社会」というように覚えておくとよいでしょう。

OMOはユーザー目線で顧客体験を捉える考えなので、企業目線に偏らずにユーザーファーストで施策を立てやすくなるのがメリットと言えるでしょう。

 

 

データ取得と活用方法

 

マーケティングにおいてデータを取得して活用する方法には、次のような種類があります。

 

リードチャネル/オフライン領域

見込客獲得(リード)段階でのオフラインマーケティング手法は次の通りです。

 

TV、ラジオ、雑誌

TVやラジオ、雑誌などは、いわゆるマスメディアと呼ばれるチャネルです。

不特定多数の方へ自社の商品やサービスを認知してもらいたいときなどに活用されます。

ただし宣伝を行うには多額の費用が必要なので、実行できるのは大企業やある程度予算を持っていて地元メディアに露出ができる企業だけです。

 

チラシ、DM

チラシやDMは紙でお客様に訴求できる手法です。

新聞をまだ取っている率の高い高齢の方や、オンラインをあまり使わない方には有効な手法だと言えます。

ただし現在ではオンラインで調べ物をする方が多いので、費用を掛けても効率よく集客するのは難しいです。またチラシやDMなどはそのまま見られずゴミ箱へといったケースも多くみられるのがデメリットになります。

 

イベント

共同で他の店舗と合わせて場所を貸し切り、イベントなどを行う手法もあります。

イベントには多くの方が集まるので、自店舗のことを知らないお客様へ認知してもらって次のチャネルへ進んでもらうチャンスです。

ただしイベント開催には費用がかなり発生するケースも多いので、上手く予算を配分しながら効果を出せるかが勝負となるでしょう。

 

コールセンター

コールセンター部門がある場合は、こちらからプッシュして営業電話を掛けて商品やサービスを販売する手法も取れます。電話営業に抵抗がないお客様には効果があるでしょう。

ただしコールセンターからプッシュ通話をするといったアウトバウンドな手法は、押し売りとして嫌われる傾向にあります。現在では効果的な手法とは言えないので、実践する場合はオフラインやオンラインのデータを基にお客様を理解できるかがカギとなります。

 

店頭

店頭に来てくれたお客様にアプローチする手法もあります。すでに店頭に来ているお客様が対象なので、リードというよりはリピーターに関するチャネルになるでしょう。

たとえばレジ前では店舗で一押しの商品のPOPを掲載して、目立つように置いている店舗も多いです。興味のある方はその場で購入したり、「調べてよければ次買ってみよう」という風になるでしょう。

 

 

コンバージョンチャネル/オフライン領域

 

成約獲得(コンバージョン)段階でのオフラインマーケティング手法は次の通りです。

 

来店

来店は実店舗において基本的なコンバージョンチャネルです。来店してくれたお客様は当然商品を選んでレジにて購入してくれます。

ただし最近ではコロナウイルスの影響で、直接来店するのが難しいパターンも増えてきました。店舗としてはOMOを取り入れて、ECサイトといったオンラインのチャネルでもよい顧客体験ができるように工夫していく必要があるでしょう。

 

電話問合わせ

電話問い合わせはインターネット上のランディングページや広告、紙のチラシなどを見たお客様が行います。オペレーターの腕があればその場で商品購入までこぎつけられるでしょう。

ただし電話問い合わせに対してハードルを感じるお客様も多いです。またオペレーターの腕によってもコンバージョン率が左右されてしまうため、「チャットボットを導入して接客効率や効果を上げる」といった工夫も必要となります。

 

電話問予約

電話予約はレストランや美容室といった業種で多いコンバージョンチャネルです。電話で日時を聞いて記録し、お客様の来店を待ちます。

ただし担当者がミスをして対応ができなかったり、混んでいて連絡が取れなかったといったリスクが発生する可能性もあります。オンライン予約システムなどを活用して予約に関するミスやトラブルを減らしていく工夫も必要でしょう。

 

 

コンバージョンチャネル/オフライン領域

 

見込客獲得段階でのオンラインマーケティング手法は次の通りです。

 

アプリ

自店舗専用のアプリを使えば、お客様のリピート来店などを促せます。単に最新情報やクーポンなどを提供するのではなく、プッシュ通知として配信を流すことで高い開封率を維持して効率のよい集客ができるようになるのがメリットです。

上述のすべてのプロモーションにおいても、アプリに誘導してくことが重要です。

アプリを1から開発すると膨大なコストが掛かります。アプリプラットフォームを駆使してコスト安で開発を行うと無駄な予算が掛からず最短1カ月でスタートも可能です。

 

デジタルメディア

デジタルメディアを介して自店舗の情報発信を行い、集客を行う方法もあります。

コンテンツマーケティングの一環としてオウンドメディアを構築すれば、長期的な集客が見込めるようになるのがメリットです。

ただし検索エンジン上でデジタルメディアを提供する場合、「SEO(検索エンジン最適化)」といった手法を駆使して上位にメディアを掲載するように持って行く必要があります。すぐに成果の出る手法ではありません。

 

SNS

「Twitter」といったSNSは多くの店舗が情報発信の場として利用しています。

情報を一方的に発信するだけでなく、お客様から評判などを集めて(UGCを集めて)、活用できるのもポイントです。

その性質からSNSを「アーンドメディア(外部からコンテンツを集めるメディア)」と呼ぶ場合もあります。

ただしSNSを活用する際は、炎上しないようにルールを定めるのが重要です。

 

広告

Web広告を活用すると、短期間で効率よく集客ができるようになります。

広告には検索エンジン上にリスト表示を行う「リスティング広告」やWebサイト上に画像表示する「ディスプレイ広告」、動画配信サイトなどで再生される「動画広告」などの種類があります。

広告を活用する際は上手くLPといった広告の遷移先までお客様を誘導して、コンバージョンを獲得できるよう導線を設計するのが重要です。キャッチコピーや画像、動画などの制作スキルも必要になります。

 

メール配信

ユーザーに合わせて商品活用方法や関連商品紹介などのメールを配信できるようになれば、継続的にお客様をフォローしながらコンバージョンチャネルまで誘導できます

プッシュ通知に比べればメールの開封率は低いですが、未だに多くの企業でメールを活用したリピーター創出手法が取られているのもポイントです。

ただしメール配信を行う際は、競合のメールに埋もれないよう文面などを工夫する必要があります。また新規顧客の獲得は難しいです。

 

Google Map

Googleが提供する「Google Map」は、オンライン上で地図を確認しながら店舗情報を閲覧できるサービスとして有名です。

そして実店舗ではGoogle Mapを活用して情報発信し、電話予約などのコンバージョンへつなげる「MEO(マップエンジン最適化)」の手法も導入されるようになっています。

MEOについてはまだ実践している店舗が少ないので、今の内に導入しておくと後でマーケティング上有利になります。

 

 

コンバージョンチャネル/オンライン領域

 

成約段階でのオンラインマーケティング手法は次の通りです。

 

Web問い合わせ

Web上での問い合わせは、商品やサービスに興味を持った見込み客へWebサイトなどを通じて情報提示を行い、コンバージョンまでつなげる手法として有効です。

電話といったオフラインの問い合わせよりも気軽にできるのもメリットになります。

ただしその場でコンバージョンにつながるとは限りませんし、すぐ対応できずに離脱が起きる可能性もあります。チャットボットといったツールを使ってリアルタイムで問題解決できるようにして24時間365日問い合わせができるようにしておくと安心です。

 

Web予約

Web上での予約は問い合わせと同じく簡単にできます。

店舗側では電話問い合わせといった従業員に掛かる負担を減らして、効率よくコンバージョンが取れるようになるのがメリットです。

ただしWeb上でお客様がスムーズに予約が完了できるシステム作りを行う必要があります。場合によってはポータルサイトに登録してWeb予約を行えるようにし、大手ポイント制度導入により集客を行おうという店舗もいます。

 

Web購入

ECサイトなどでWeb購入ができるようにすると、オフラインだけでなくオンライン上でも収益を挙げられるようになります。

コロナ禍で集客数が減少する店舗も多い中、ECサイトなどを活用したWeb購入のチャネルはコンバージョンとして重要になっています。

ただしWeb購入の仕組みを整えてもすぐ収益が出るようになるとは限りません。Web購入をチャネルとして導入する際は、半年や1年先など長い目で収益を成長させられるように施策を取っていく必要があります。

リードチャネル→コンバージョンチャネルへの誘導は当たり前のことです。しかしOMOを実現させるためには各チャネルを分断させて考えてはいけません。

各チャネルで収集できたオンラインとオフラインのデータを分割せずに統合して管理を行い、マーケティング施策に活用できるような体制を構築することが重要です。

 

 

データ活用による課題解決

 

自店舗のアプリを使ったアプリマーケティングを活用すれば、

[box class=”white_box” title=””]・位置情報
・年齢
・性別
・居住エリア
・来店店舗
・来店頻度
・活動エリア
・行動履歴[/box]

といった現実世界の情報をデジタルデータとして収集できるようになります。そしてオンラインで取得できた各データと統合させて分析を行い、OMOに関する施策を行うのも簡単です。

アプリから自店舗に必要なさまざまなデータを取得し、セグメントを行いながらお客様へ適したアプローチを実施しましょう。また最終的にはオンラインとオフラインのチャネル相互のアクセス性を上げていき、「UX(ユーザーエクスペリエンス)」や「CX(カスタマーエクスペリエンス)」などを向上させてみてください。

 

 

まとめ

 

今回はOMOとは何か、そしてO2Oやオムニチャネルといった混同されがちな単語との違いや実践方法などをご紹介してきました。

OMOはオンラインとオフラインの融合を表した、ユーザー目線で将来的な社会をとらえたマーケティング分野に限らない広い概念です。アプリからオフラインのデータを得ながらオンラインツールでオンラインのデータも収集して統合して活用できるようになれば、OMOに一歩近づいたと言えます。

ぜひOMOを考えたビジネスモデルを実現してお客様に満足されるお店作りを行ってみてください。

弊社ではOMOにも活用できる専用店舗アプリの作成を承っております。気になる方は下記からお問い合わせをお願い致します。

お問い合わせURL:https://tenpoapp.com/raiten/

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