今こそ見直すべきプッシュ通知の運用方法

 

プッシュ通知は企業側からの情報を積極的にお客様へ伝えられる手段として、メールと比較される場面が多いです。

結果としてはプッシュ通知のほうがスマホとの相性、そして開封率といった点で優れています(メールがプッシュ通知に対して劣っている、というわけではありません)。

プッシュ通知をフルに活用するためにはメールとの特性の違いを理解しながら、そのメリットやデメリットを把握してマーケティングへ活用する必要があります。

今回はプッシュ通知の効率的な運用方法を知りたい方向けに、プッシュ通知のメールとの違いやメリットやデメリット、そして運用の際確認すべきポイントなどをご紹介していきます。

 

 

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スマートフォンへのタッチポイントとして重要!プッシュ通知とは?

 

プッシュ通知とはアプリが個別に配信できる、スマホ画面上に表示されるメッセージのことです。

ユーザーに許可されていると他のアプリ操作中にもポップアップ表示され、メッセージ内容が伝わるのが特徴になっています。

・決まったタイミングで通知を発信するローカルプッシュ
・リアルタイムでインターネットを使い情報を送るリモートプッシュ

の2種類が実装可能であり、店舗側では場合によって使い分けることでアプリ運用を最適化可能です。

・アプリの利用状況通知などはローカルプッシュ
・最新のクーポン配信などはリモートプッシュ

例えば上記といったように使い分けるとよいでしょう。

総務省の情報通信白書によれば、スマートフォンの普及率はモバイル端末全体の83.4%であり、パソコンを所有していなくてもスマートフォンを持っている世帯も多いのが分かりました。

プッシュ通知はもともとネイティブアプリで使われてきた技術なので、ネイティブアプリを使うのが前提で設計されているスマートフォンと相性がよいのがポイントです。

さらに大手調査会社「ニールセン」はスマートフォンの利用時間のうち、アプリが72%、Webサイトが28%という結果を示しています。

スマートフォンへのタッチポイントとしてはプッシュ通知もしやすいアプリのほうが有利と言ってよいでしょう。

ちなみに現在ではモバイルアプリを進化させるような形で「PWA」という技術が登場しています。その中では「今までWebアプリで不可能だったプッシュ通知の実装」が大きな特徴としてピックアップされています。

PWAが将来的に普及して仮にネイティブアプリの利用率が多少下がったとしても、プッシュ通知の重要性は変わらないでしょう(そもそも今すぐにPWAがネイティブアプリにとって代わるのは難しい面も多いです)。

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ユーザー告知施策のプッシュ通知とメールの違い

 

ここではユーザーに告知を行う際、プッシュ通知とメールにはどのような特性の違いがあるのかを解説していきます。

ユーザーへ情報を届ける方法

 

まずプッシュ通知とメールでは、ユーザーへ情報を届ける方法が違います。

プッシュ通知の場合は

1.内容を決めて配信者がメッセージを執筆する
2.指定の日時に配信されるように設定を行う
3.相手のスマートフォンへメッセージがポップアップ通知される

といった仕組みで配信が行われます。「メッセージがポップアップ通知される」という点がポイントです。

ユーザーがプッシュ通知の許可を行っている場合(ニュースアプリなど通知の必要性が高いアプリでは最初からONになっています)、配信はユーザーがスマートフォンを操作中であっても画面に自動でメッセージが表示されるという目立つ形になります。しかもバイブレーションや通知音なども入るので「今プッシュ通知が入ったな」というのが明確に分かります。

メッセージにアイコンも付けられるので、どのアプリが通知を出したのかも一目瞭然です。ちなみに現在ではメッセージに画像や動画を表示させる「リッチプッシュ通知」という手法も広がりつつあります。

 

対してメールの場合は

1.文章を考える
2.指定の日時に配信されるように設定を行う
3.相手のスマートフォンへメッセージがポップアップ通知される

という手順で配信が進みます。

メールアドレス宛にメールが送られるのがポイントです。

・友達や家族からの通知
・競合企業からのメッセージ
・各Webサービスの利用案内

通常お客様のメール受信箱は上記といった内容のメールで埋め尽くされているパターンも多いです。

同じメールアドレスに複数メールが入っていると自店舗のメールが埋もれてしまい探すのが難しくなります。テキストベースでメール内容一覧に内容が表示される分、ビジュアルの差別化が難しいというのも課題です。

そのためメール配信の場合は一覧にも表示されるタイトルを魅力的にしてユーザーがつい開いてしまうような流れを作り出せるかが重要になってきます。

ちなみにメールアプリでも特定の相手から通知を受けることは可能です。ただし「Gmail」ではまずラベルという分類を作ってから通知を許可する必要があるといったように、ユーザーが自前で面倒な作業をしないといけない場面も多いのがネックになっています。

プッシュ通知の場合は通知許可をONにすれば特定アプリからの通知をすぐ受け取れますし、細かい配信設定も直感的に実行可能です。

ここではユーザーに告知を行う際、プッシュ通知とメールにはどのような特性の違いがあるのかを解説していきます。

CTR(クリック率)

 

目立つ形でユーザーのスマートフォンに表示されるという性質上、プッシュ通知はCTRも高いのが特徴です。コンテンツを配信してもタップされて閲覧されなければ高い効果は見込めないので、CTRが高くなっているのはよいことです。

「MarketingProfs」ではメールの開封率を棒グラフで表しています。それによると平均開封率は11%程度となっており、決して高い数値にはなっていません。「10人に1人がメールを開封して中身を確認してくれる」というイメージです。

対してプッシュ通知の開封率については、ITといった分野でライターとして有名な「Andrew Chen」氏が調査結果を公表しています。

それによるとプッシュ通知の平均的な開封率は約24%前後となりました。

「4人に1人は通知をタップしてアプリへ移動してくれる」と考えるとメールより開封のパフォーマンスが高いのがより分かりやすいでしょう。

また「Airship社」の調査によると、

・コロナウイルス蔓延中にスマートフォンといったモバイル端末の利用が増加
・その流れでアプリのプッシュ通知開封率が過去4年間で最高値に達した
・アプリのプッシュ通知は16%増えており開封率は22%上昇

という結果が出ています。

コロナ禍でスマートフォンがお客様とのタッチポイントとしてより重要視されているのが分かります。さらに企業としてはプッシュ通知をアピールのためのツールとして活用したい意向というのも数値から把握できるでしょう。

 

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プッシュ通知のメリット・デメリット

 

ここからはプッシュ通知のメリットやデメリットを解説していきます。

メリット

 

プッシュ通知のメリットは次の通りです。

・エンゲージメント率向上
・アプリのアクティブ率が向上する
・リアルタイムに情報を発信できる

 

エンゲージメント率向上

プッシュ通知ではタップしただけですぐお知らせに関係するコンテンツへ行きつけるのが魅力です。

お客様は手間をかけることなく、プッシュ通知から気になる情報を目にした後すぐに内容詳細を確認できます。

「したいときにしたいことがすぐできる」というのはエンゲージメント率にかかわってきます。目的のコンテンツへ行きつくための手順が多ければ離脱率が高まり、セールやイベント情報閲覧の完了といった店舗で定めたエンゲージメント率の達成が難しくなってしまうかもしれません。

しかしプッシュ通知経由でメッセージを送ればすぐ情報を確認できるのでエンゲージメント率も向上しやすくなるのがポイントです。

 

アプリのアクティブ率が向上する

スマートフォンへアプリをインストールしてもらい、そこを基点としてマーケティングを行う場合課題になるのがアクティブ率です。

スマートフォンアプリのパフォーマンスを計測する際は、ダウンロード数だけでなくアクティブ率も気にする必要があります。

現代人のスマートフォンには複数のアプリが乱立しています。「Aのアプリは毎日起動しているけど、Bのアプリは1週間に1回程度しか起動していない」といったケースも珍しくありません。インストール数が多くても使っている人が2分の1や3分の1といった実態になっていれば、それだけアプリのパフォーマンスは低くなってしまいます。

解決するには毎日開いてもらえるような情報を発信しながら、情報をプッシュ通知しましょう。

プッシュ通知は開封率が高いので、自然とアプリの起動率向上へつながります。

・セールやイベントの予告
・限定クーポンの配布
・新規記事コンテンツ更新のお知らせ

といった内容をプッシュ通知で配信してアプリを使ってくれる人、見てくれる人を増やしてみましょう。

 

リアルタイムに情報を発信できる

情報量が増加して整理するのが難しくなっている今では、適したタイミングでどうやってお客様へ情報を伝達できるかが勝負になります。

既存の

・DM
・新聞の折込チラシ
・店頭でのチラシ配布

といったアナログな手法は現代のマーケティングではリアルタイム性で難があります。まず情報を決めてから内容を考え形にした後、印刷して配布するまでにかなりの時間を必要とするからです。情報が古くなれば活用性が低くなり集客効率も落ちます。

プッシュ通知を使ってイベントやセール情報の配信、そしてデジタルチラシ更新のお知らせなどを送信すれば、必要なタイミングですぐお客様へ情報を届けられるのがメリットです。

いつでもどこでも持ち歩いているスマートフォンへ情報を送信できるので、「今日の仕事の帰り道にセールがあるお店があれば行ってみたい」といったニーズもクリアすることができます。

アプリにコンテンツを集約してコスト削減を行いながら、プッシュ通知を使い情報を発信してみましょう。

デメリット

 

プッシュ通知は店舗側から目立つ形で情報発信する性質上、次のようなデメリットがあります。

・通知回数が過多だとユーザーのストレスになる
・通知時間もユーザーストレスに影響してしまう
・自店舗視点で配信してしまうと効果が薄くなる

 

通知回数が過多だとユーザーのストレスになる

ユーザーに見せた情報の回数は「フリークエンシー」として広告業界でも扱われており、重要な指標になっています。

・同じような情報を何度も見せる
・情報を分割し過ぎる

といったケースに当てはまると、適した情報発信環境になっていないのでユーザーにストレスを感じさせてしまう原因になります。

 

通知時間もユーザーストレスに影響してしまう

通知回数だけでなく通知時間も気にする必要があります。

たとえば

・平日忙しいのに昼の11時に通知が来た
・休日寝ているのに朝5時に通知が来た

といったケースではお客様の生活を邪魔してしまう形でプッシュ通知がけたたましく鳴ってしまう危険があります。

ストレスが発生すると「このアプリが嫌い」という印象にもつながってしまい最悪アンインストールされてしまうかもしれません。

 

自店舗視点で配信してしまうと効果が薄くなる

店舗マーケティングでは売上を増やすために施策を実行しますから、どうしても「お客様にこちらが届けたい情報を熱心に発信したい」という気持ちが強くなってしまう場合もあるでしょう。

しかし熱意が強すぎて自店舗の視点が強くなり過ぎてしまうと、押し売り感が出てしまうので注意してください。

情報を自発的に入手して比較する今の時代では、店舗の視点だけで押し売りをしてしまうと嫌なイメージがつきやすくなります。

「SEO」でも同じことが言えるのですが、ユーザー情報を基にどんな情報が求められているのか考え、ユーザーファーストで情報を発信する姿勢がプッシュ通知配信では必要です。

 

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見直すべき効果的なプッシュ通知施策

 

プッシュ通知の配信効果を最大化するためには、次のポイントを確認してみてください。

配信内容の見直し

 

プッシュ通知の効果を上げるためには、分析も行いながら配信内容を見直してみましょう。

・ユーザー属性にそぐわないセール・イベント情報を流している
・店舗で単に売りたい新商品を紹介するだけ

といったケースに該当する場合は今すぐユーザーファーストになるようメッセージを調整してみてください。

・○○な30代女性必見!代謝を挙げられるレシピ紹介
・お得意様のあなたに朗報!3日間限定クーポンプレゼント

といったユーザー属性も考えたプッシュ通知配信ができれば効果が出やすくなります。

 

配信タイトルの再検討

 

メールと同じく、プッシュ通知でも最初の見栄えが重要です。

・アイキャッチを意識してタイトルを付ける
・タイトルがはみ出ないよう文字数を調整する

といったポイントを押さえましょう。

ユーザーがつい押したくなるタイトルというのは、単に「○○な人は必見!」といったインパクトが強い内容と限りません。

ユーザー属性に合わせて盛り込む情報を考え、フレーズについても複数検討してテストしてみると安心です。

またタイトル文字数については、端末によって途切れない場合と途切れる場合が出てくる可能性があります。一般的に普及している端末で実機検証ができるように準備しておくと確実にメッセージを届けられます。

 

配信回数と配信時間の適正化

 

配信回数と時間のベストプラクティスというのはありません。自店舗の業種や提供サービスなどで大きく変わってくるでしょう。

自店舗なりのベストプラクティスを編み出すためには、適正化を行うためのテスト運用が重要です。

・ABテストを実施してデザインやフレーズを複数出し分ける
・自店舗ユーザーの特性を理解してどのタイミングならばメッセージが届くのか考える
・予約配信についてはどの日時にどんな内容を送れば最適なのか

といった視点を持ちながらテストを行い、柔軟に施策にフィードバックしていけるかがポイントになってきます。

 

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まとめ

 

今回はプッシュ通知のメールとの違いやメリットやデメリット、そして運用の際確認すべきポイントなどをご紹介してきました。

プッシュ通知は目立つ形で情報配信のできる便利なサービスですが、配信内容やタイミングなどを間違えると返ってマーケティングの邪魔になってしまいます。検証も行いながら配信内容やタイミングなどを改善し、自店舗の目的を達成できるアプリを作っていきましょう。

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