アプリ開発者必見!アプリ収益化の方法やコツなどを解説
アプリを開発する際は、そのアプリをどうやって収益化(マネタイズ)するのかまで考えないといけません。ユーザーに不利益がない範囲で収益化の手法をアプリに搭載して利益を得るのは意外と難しい作業です。
収益化するにはさまざまな方法がありますが、自分の作っているアプリの種類や機能などに関して最もスムーズに収益を獲得できる方法を選択する必要があります。
今回はアプリ開発者向けにアプリを収益化する具体的な手法や成功させるコツなどをご紹介していきます。
目次
アプリの収益化とは
アプリの収益化とは、アプリ経由で利益を獲得してお金を集めるための方法です。
基本的には店舗に関する純粋な販促や来店促進等を目標としている店舗アプリ系列のコンテンツでは必要ないケースが多いですが、手法が多くさまざまなアプリに組み込まれているのが特徴です。
たとえばゲームアプリの場合、よほど大手でない限りはほとんどの場合プレイ途中で広告が挿入されます。こういった広告は専用のプラットフォームサービスと契約してその広告枠をアプリ内に埋め込み、そこからランダムにサービスが提携している広告主の広告が表示されているケースが多いです。またゲーム内にアイテム課金要素を追加して収益化するケースも多くなっています。
このようにアプリの収益化については、ゲームアプリの事例を参考にするとどんなものか大体想像が付くものと思います。
アプリで収益を生み出す方法
続いてはアプリで収益を発生させる具体的な方法をご紹介していきます。
アプリ内広告
もっとも代表的な方法です。
アプリに広告枠を用意して、そこに広告を入れ込む形式となっています。
今ではゲームアプリだけでなくメールアプリやチャットアプリといった無料プランのあるアプリでは多くがアプリ内広告を使用しています。
アプリ内広告は収益化の方法でも比較的古い手法であり、それだけに広告を挿入するためのサービスが充実しているのがメリットです。
簡単な方法の1つとしてGoogleが提供しているAdMobを使って広告を挿入する方法があります。
広告を挿入する収益化方法だと広告が閲覧・表示されるだけで気軽に収益が得られるのがメリットです。またゲームプレイ中に挟み込むインタースティシャルや、画面下部に小さく常時表示されるバナー広告などさまざまな方法から選択して挿入できるのもポイントになっています。
ただし広告を貼り過ぎたり表示頻度が高かったりするとアプリの使用自体を敬遠される恐れがあります。基本的にはどの場所やタイミングで表示すれば影響が少ないか、嫌に思われないかを定期的に検討して広告内容を調整する必要があるでしょう。また広告表示や閲覧成功1回当たりの報酬が少ない点もデメリットです。
有料アプリ
アプリの中には事前にアプリストアで料金を払ってから利用する有料アプリというものが存在します。
アプリ全体で有料アプリが存在する事例は少ないですが、ゲームアプリといったジャンルではたまに有料でお金を払ってからインストールができるものがあります。
この方法では広告を利用しなくてもある程度の収益が獲得できるのがメリットです。また収益の計算方法がインストール数×設定した事前支払い料金になるため、マネタイズの効果を計測するための分析が簡単になるというメリットもあります。
その代わり最初から有料になっているため、無料アプリを用意できない分インストール数が少なくなってしまうデメリットがあるでしょう。無料アプリを提供しながら有料化へかじを切りたい場合は後述の有料サブスクリプションなどを検討することになります。
また有料にもかかわらず追加で広告を挿入したりすると炎上する元にもなるので、有料アプリを提供する際は広告を堂々と挿入するといった他の収益化方法を使うのは控えたほうがよいです。
アプリ内課金
一部機能を提供するために、随時アプリ内で課金を行えるようにしている事例も存在します。
この事例は特にゲームアプリにおいて多いです。
たとえばゲーム内で必要なキャラクターを入手するために、追加で課金する方式を採用しているアプリがあります。この場合必要なアイテムと引き換えにキャラクターを開放することが可能ですが、この際にゲーム内で入手したアイテムだけで開放ができない場合があります。不足している分を課金して補うことで新キャラクターを使うことができるようになるのがポイントです。
こういったアプリ内課金は、ユーザーが課金しても入手したいキャラクターやアイテムがある場合に有効な収益化方式です。課金対象やタイミングを上手く増やせれば都度課金してくれるユーザーがいるので、収益も成長させやすくなります。
アプリ内課金をベースにして収益を得ている場合は、広告の収益割合を気にしなくてよいので広告を減らしたり、なくしたりすることもできます。
ただし実際にはアプリ内課金を搭載しつつ、広告も挿入するアプリの事例が多いです。それは実際に課金を行うユーザーが少なく、それだけでは収益化が不可能なケースが多くなっているからです。このようにアプリ内に相応の魅力がないとアプリ内課金の割合を増やして広告を減らしたりするのは難しい点を頭へ入れておきましょう。
また課金しないと先のステージへ進めないといった性質があるアプリは炎上するきっかけになるので、課金する対象やタイミングなどはユーザーのプレイをさまたげないようにするべきです。
有料サブスクリプション
俗に言う有料会員特典を用意して、そちらへ誘導して収益を得る方法です。
サブスクリプションの場合は基本的に1か月、3か月、半年、1年といった期間から課金タイミングを選択して、継続的に課金することになります。一般的には1か月あるいは1年を選択するサービスが多いイメージです。
有料サブスクリプションでは無料会員・あるいは無料体験といっしょに販促を行う方法が基本となります。具体的にはまず無料会員・体験へ登録してもらい、それから機能等が拡充された有料サブスクリプション会員へ誘導するのがポイントです。
上手く無料会員や体験で利用できる機能を絞って提供することで、効率よく有料サブスクリプション会員へ誘導することが可能になっています。また収益の計算方法がサブスクリプションの利用料金×利用人数といった方式ですぐ計算できるのもメリットです。
ちなみに最近では飲食アプリといったジャンルでも有料サブスクリプションを扱う事例が増えてきました。こちらでは月額などで料金を支払うと継続的に優待特典が受けられる仕組みとなっており、客引きにも役立っています。無料会員を設けるサブスクリプション方式とは少し違いますが、自店舗との相性がよいとリピーターを増加させるきっかけになるのでおすすめです。
デメリットとしては、まず有料会員になりたいと思う特典の用意が難しいことです。実際にどのような特典にするかはユーザーニーズを計測しながら決めることになりますが、料金プランや課金タイミングなどを間違えると人が集まらないので注意しましょう。また解約率が増えると運用が非効率になるため、長期的に有料サブスクリプションを利用したくなる仕組みづくりも必要です。
スポンサーシップ
比較的最近から登場したアプリ収益化方法です。
手法としては従来のインターネットWeb広告における純広告と似ています。
純広告では広告を掲載しているメディアが、提携企業を探して契約を結ぶことで掲載されます。掲載される場合は広告プラットフォームを使いランダムにユーザーに対して別の広告を表示する形式ではなく、契約した企業だけに関する広告を契約で取り交わした広告枠にて表示するのがポイントです。つまり契約先企業が提携メディアに独占的に広告を出せるのが、純広告の特徴です。
これと同じく、スポンサーシップの収益化形式でもまず契約してくれる企業を探します。そして契約先から金銭的なサポートを受けながら専用の広告をアプリに表示したりして収益化の仕組みを整備するのがポイントです。
この方法だと通常の有料広告の表示と違い、広告を大量に貼らなくても収益化が可能になります。契約企業の宣伝は必要ですが、アプリのユーザー層と企業のユーザー層が合っていれば嫌がられにくいですし、宣伝内容もアプリを邪魔するレベルではないので気軽に出せます。
その代わりまず契約先を探すのが大変です。ある程度アプリのユーザーボリュームがあるというだけでなくその企業のターゲットとアプリユーザーが合っている、そしてアプリ自体に企業が魅力を感じているといった複数の要素がピッタリ噛み合わないと契約に至りません。
フリーミアム
フリーミアムは、有料サブスクリプションといった他の方法と合わせるのが基本となる収益化形式です。
厳密にはフリーミアムだけでは収益化はできません。名前の通り無料で利用できるプランになっているからです。
フリーミアムではまず無料で利用できるプランをユーザーへ提供します。しかしそのプランはインターネット上へのデータ保存量が限定されていたり、1日数十回しか起動して利用ができないといった制限があります。この制限を拡張してすべての機能を利用したりするためには、指定された課金方法で追加でお金を支払ってサービスを受ける必要性があるのがポイントです。
フリーミアムの強みは、どうやって無料プランからユーザーを課金ユーザーへ誘導するか方法を決められることです。
たとえば容量を拡張するだけならば1,000円追加1回きりで済ませてしまうこともできますし、閲覧制限解除といた他の機能まで利用できるようにするためには月額300円の無料プランへ登録してもらう必要がある、といった方法を取ることもできます。買い切り方式のみ、有料サブスクリプション方式のみといったように1つの方法だけでなく、両方を採用して稼ぐこともアプリサービス内容によっては可能です。
その代わりフリーミアムから課金ユーザーへ誘導できないとコストばかりが増えていくのがデメリットです。制限を設けすぎると無料ユーザー自体が増えず課金ユーザーへ誘導できませんし、制限が緩すぎると課金しようというニーズがなくなりアプリ運営に失敗するリスクがあります。一見簡単なように見えて運営が難しいので注意しましょう。
アプリ開発で収益を上げるポイント
続いてはアプリ開発で収益を上げるためのポイントを解説していきます。
ASO対策
アプリ開発において収益化を成功させるためには、まずアプリを認知してもらいユーザー数を増やす必要があります。
アプリストア内でのアプリ閲覧数を増やしてダウンロードの数を増加させるためには、「ASO対策」が有効です。
ASO対策はSEO対策のアプリストア版でもあり、
- 指定キーワードを入れ込んで検索上位を狙う
- スクリーンショットや動画などを充実させる
- よい口コミを書いてもらう
といった方法でアプリの評判をよくしていき、露出量を増加させる手法です。
ASO対策によって有料広告といった認知度向上の施策にかじを切る割合が減り、施策コストを継続的に削減できます。その代わり長期的な施策になるので、少しずつ計測を行い対策内容を調整してみてください。
継続率(リテンションレート)を上げる
アプリから継続的に収益を得るためには、継続率(リテンションレート)を上昇させる必要性もあります。
継続率を上昇させる施策は特に継続的な課金が収益に直結する有料サブスクリプションなどの課金形式で重要です。
継続率を上昇させるためにはアプリの新機能更新や読み込み速度アップデートといったコンテンツ改善を行うだけでなく、そういった情報や有益な情報をプッシュ通知で送信する施策もポイントになってきます。プッシュ通知を定期的に送信することでアプリ利用のフックを作り、継続的にアプリを起動する仕組みを自然と作っていくのがよいでしょう。
販促活動をする
アプリダウンロードの数を増やすためには、ASO対策を行うだけでなく総合的なプロモーションを行う必要があります。
たとえば有料で広告を出稿して、SNSに表示する方法が考えられます。投稿内からすぐにボタンをタップしてインストール準備ができるのでおすすめです。また自社メディアのボリュームが大きければ、そちらで宣伝を行いアプリダウンロードを促進させればお金は掛かりません。店内で声掛けしてダウンロードをその場でしてもらう方法も考えられます。各施策の計測を行い、プロモーションに効果が特にありそうな方法は積極的に実行しておきましょう。
収益化するアプリの作成なら「店舗アプリDX版raiten」
収益化を目指してアプリを作成する場合、店舗アプリDX版 raitenもおすすめです。
自社に合ったアプリを作れる
店舗アプリDX版 raitenでは、業種に合わせたさまざまな店舗アプリを作成可能です。
WEBの決済・デリバリー・EC・予約・オーダーなどはもちろん、アプリの機能で店舗MAP・クーポン・スタンプカード・プッシュ通知まで搭載できます。有料サブスクリプションサービスの提供といった施策も簡単に実行可能です。
多数の導入実績
すでに小売店・飲食店だけでなく病院、自治体まで幅広い導入実績があります。
総合的には7,500店舗以上で導入されており、ノウハウも大量に蓄積されているのでマーケティング等で聞きたいことがある方はぜひご連絡ください。
CRM機能で施策の効果測定ができる
アプリ経由で収集したデータは、CRM形式で確認して活用できます。
最近どのくらい会員証を提示したのか、どのくらい来店しているのかといった情報を顧客ごとに比較しながら確認することで、それぞれの顧客に対するアプローチを簡単に模索することが可能です。
今後の収益化計画の参考にもなりうるので、気になる方はぜひ詳細を弊社へお聞きください。
まとめ
今回はアプリ開発者向けにアプリを収益化する具体的な手法や成功させるコツなどをご紹介してきました。
アプリ内で収益を獲得する方法はさまざまですが、サービス内容や機能等に応じて収益化の方法を調整をしないと使いにくいアプリになってしまいます。また各収益化方法の実践難度も違うので、よく比較して最適な方法を導入してみてください。
ぜひ収益化と機能性を両立したアプリを構築して提供してみましょう。