店舗アプリ開発会社の選び方|プラットフォーム型アプリが選ばれる理由とは
店舗アプリを開発する際は、開発会社に外注するか、あるいはアプリ開発プラットフォームを提供している会社を選ぶのが一般的です。
選び方にはコスト面や機能面などからいくつかポイントがあり、そこを意識することで自社に合った開発会社を選定することができるでしょう。
中小規模であればコストが抑えやすく、ある程度カスタマイズ性があるアプリ開発プラットフォームの利用がおすすめです。
今回は実店舗用のアプリ開発を前提に、店舗アプリ開発会社の選び方やその開発手法などを解説します。
【合わせて読む】 ●店舗アプリで人気の機能ランキング!アプリ導入のメリット |
目次
店舗アプリ開発会社の選び方は重要!開発方法の種類とは
まずは店舗アプリの概要を確認しながら、開発方法を知っていきましょう。
店舗アプリとは?実店舗での利用を想定したアプリのこと
店舗アプリとは、「実店舗での利用を想定したアプリ」のことです。ゲームアプリといったスマートフォン上で完結するアプリと比較すると、実店舗でも使える利便性等を考える必要があります。
実店舗でも使える利便性とは、例えば、
- アプリでクーポンを発券してお店で使える
- アプリを起動するとスタンプカード(ポイントカード)がすぐ表示・提示ができる
- アプリやECサイトで注文した商品がお店で受け取れるようになっている
といった機能を搭載しており、使いやすいことを指します。
店舗ではチラシの印刷コスト削減や集客効率の低下などが課題となっていました。急速なデジタル化の広まりとともに、そういった課題を解決しようという動きが加速。
実際にデジタル化するためのメインコンテンツとしてアプリを導入し、集客しようという事例も増えてきました。
アプリを導入する企業が増えた理由はそれだけではありません。
- アプリ開発のプラットフォームが増加している
- 低コストで店舗アプリの制作ができるようになった
といった点から、アプリ開発へのハードルが低くなったことも理由として挙げられます。
アプリを利用することで、
- チラシやスタンプカードなどの紙媒体をデジタルコンテンツにできる
- 積極的な情報発信によってリピーター施策を促進できる
などが実現し、DX化への足掛かりとなります。
店舗アプリの開発方法
店舗アプリを開発する際は、次のような方法があります。
フルスクラッチ型
1からプログラミングを実行してアプリを開発する手法です。フルスクラッチを行う際は、言語を選択した上でそれをコードとして組み込み連携させる知識・スキルが必要です。
プログラミング言語には、
- Kotlin
- Swift
- Java
といったようにさまざまな種類があり、選択するだけでも大変です。また、開発内容によっては複数の言語を利用する必要性もあります。
フルスクラッチでは開発に使うツールの選定や開発環境の準備も必要なので、前準備からかなりの労力が必要です。
こういった点から、自社でアプリをフルスクラッチ開発するケースは多くありません。知識・スキルがない企業でフルスクラッチを実現したい場合は外部業者へ連絡を行い外注を行う方法が一般的となっています。
ただし1からコードを組む分、料金は抑えづらく、開発方法やコンテンツ内容によっては数百万以上掛かるケースも珍しくありません。ちなみに一部機能を1から開発する「セミスクラッチ」といった派生手法もありますが、外注するとフルスクラッチと同じく料金は抑えにくいです。
プラットフォーム型
いわゆる「ASP」といったプラットフォームを使うことで、アプリ開発を実現する方法です。
アプリ開発プラットフォームを使うと、初心者でも気軽に検証用や商用のアプリを開発・運用することが可能になります。すでに開発環境が用意されており、コードを組む必要もありません。
アプリ開発プラットフォーム専用の管理画面からアプリに搭載したい機能を選び、組み合わせるだけでアプリを制作できます。プラットフォームの仕様にもよりますが、一部機能を外部から持ってきて組み合わせることも可能です。
プラットフォーム型で開発をすることがおすすめなのは、「独自性よりもアプリ開発コスト低下や自社運用に主眼を置きたい」という店舗です。
アプリ開発プラットフォームを使うと開発工数が少なくて済みますし、外部業者を雇う必要性もありません。また管理画面も初心者用に作られているので、その後の運用に関しても自社のスタッフだけでも対応できます。
実際に、中小規模の店舗ではプラットフォーム型を採用しているケースが多いです。
プラットフォーム型のアプリ開発がおすすめ
- 予算が限られている
- アプリ利用をスモールスタートしたい
という場合は、プラットフォーム型のサービスを提供しているアプリ開発会社がおすすめです。
フルスクラッチ型等で外注を検討するのは、予算が掛かるので難しいという店舗は多いです。そしてアプリ利用をいきなり拡大すると失敗したときに停止が難しくなるので、リスクを考えると導入自体が怖いという方もいるでしょう。
アプリ開発プラットフォームだと予算は少なくても運用が可能な上に、検証用に簡単な機能を持ったアプリを作ることもできます。
さまざまな中小店舗の課題解決へ一番役立つのは、アプリ開発プラットフォームだと言えるでしょう。オリジナリティは限られてきますが、店舗アプリの場合ゲームアプリのようにクリエイティブ性を求められる場面は少なく、利便性がよければ需要も見込みやすいのでプラットフォームの導入はしやすいです。
アプリ開発プラットフォームを提供している企業は多いので、事前に選び方を確認してから予算面・機能面でちょうどよいサービスを選ぶと良いでしょう。
後半で、アプリ開発会社の詳しい選び方について解説します。
店舗アプリで見落とせない機能
店舗アプリを制作・利用する際は、最低限次のような機能が必要です。
フルデザイン機能
フルデザインというのは、「好きなデザインを多様的に組み込めるか」ということです。店舗に合ったデザインを適宜選択して反映ができる自由度が求められます。
- レイアウトは複数のテンプレートから選べるか
- メニューや画像配置などを変更できるか
- アニメーションでスムーズに動作しているように見栄えをよくできるか
といった点で使いやすいデザインを制作できると、ブランドを押し出しながら効率よくユーザーへ認知度を広められるようにもなるので有効です。
アプリ開発プラットフォームを使う場合は、デザインテンプレートが多くカスタマイズできる要素が多いサービスを導入できると、施策に幅が出てアプリ制作がしやすくなります。
プッシュ通知の発信機能
プッシュ通知の発信機能も重要です。プッシュ通知とはスマートフォン上にバイブレーションや通知表示など、ユーザーに伝わる形式で情報が発信される機能のこと。
アプリを利用する際に、プッシュ通知の活用をメインに考える店舗も多いほど重要な機能となっています。
プッシュ通知にはキャンペーン情報や新規クーポンの発券完了といったさまざまな通知を発信できる機能が搭載されています。施策によって内容を使い分けることで集客効率が上昇するでしょう。
ちなみにプッシュ通知にはあらかじめ指定されたタイミングで決まった内容の通知がされる「ローカルプッシュ」と、適宜メッセージを作成して発信する「リモートプッシュ」の2種類があります。通知の手間などを考えて使い分けることでさらに効果的な発信が可能です。
クーポン発券機能
クーポンはリピーター化施策においてもポイントとなるコンテンツであり、一度のみの大幅割引や定期的な小幅割引などさまざまな種類があります。顧客の属性に応じて特典内容を変えることで継続的なアプリ起動や店舗利用へつなげることができるでしょう。
アプリではクーポンをデジタルで発券して、表示・提示する機能がよく使われます。クーポンをデジタル化するメリットは、紙のクーポンで発生していたコストや紛失リスクなどがなくなること。
クーポンにはバーコードで割引情報を連携させるタイプ、店舗スタッフが消込を行い手入力で反映させるタイプなどさまざまな種類がありますが、店舗のシステム状況などによってタイプを使い分けることでユーザビリティを確保できるでしょう。
デジタルスタンプ・ポイントカード表示機能
リピーター化の施策として、スタンプ・ポイントカードをデジタル化するのが当たり前になりつつあります。
スマートフォン画面から店舗アプリ経由でスタンプ・ポイントカードの現在付与数や有効期限などを確認できるようにすることで、紙・プラスチックタイプのカードよりも素早く情報へアクセスすることが可能です。
店舗側では元となるデジタルデータさえあればすぐアプリへ組み込めるので、印刷コストが減少するとともに新デザイン反映等もスムーズに実行できるようになります。
以前より気軽にデザイン変更などができるようになるので、限定デザインを配布するといった工夫も簡単に行えるようになるでしょう。
店舗アプリ開発会社を選ぶときに確認すべきポイント
店舗アプリ開発会社を選ぶときは、次のポイントを確認してみてください。
必要な機能が一通り搭載できるか
開発会社のスキルやプラットフォームの仕様によって、どこまで機能を搭載できるかは変わってきます。安い企業・プランほど、どこまでの機能に対応してくれるのかを確認しておきましょう。
- どのくらいの導入実績があるのか
- 自店舗の分野と開発会社の得意開発分野がマッチングしているか
といった点も確認することで、機能搭載に関して不安な面を少しでも除去できるとより安心です。
開発費用・月額費用がコストに見合っているか
フルスクラッチといった外部への開発依頼が前提となる方法では、どのくらい開発に初期費用が掛かるのかをしっかり理解しておかないといけません。
開発費用は、
- 人件費
- 搭載機能
- 開発期間
などによって変わります。開発に携わるスタッフが多く、機能搭載の工程が複雑で開発期間が長いアプリにおいてはそれだけ開発費用が高くなるので注意が必要です。
またアプリ開発プラットフォームでは、月額費用が発生します。初期費用は抑えられますが、利用する期間に応じて投資した金額を回収できるかを検討しながら導入を行う必要があります。
高額なオプション費用がかからないか
アプリ開発に関しては、場合によっては別途オプションを導入して開発を行う必要があります。自社システムと独自連携を行ってデータをアプリへ反映させたい、といったカスタマイズが必要な際はオプションを検討する必要があるでしょう。
まずは、オプションとして希望の機能が搭載できるのかを確認しておきましょう。そして搭載できても、費用的に適正価格なのかを見極める力も必要です。
特に必要な機能がオプションでしか搭載できず、それでいて費用も高額な場合は導入を見送ったほうがいいかもしれません。
多少価格が高く見えてもオプションなしでアプリが開発できるようであれば、元が取れる可能性が増えるのでおすすめです。
要は価格面だけでなく細かいプラン内容までも比較できるようにしておくことが重要です。
アプリ開発会社に依頼するときの注意点
アプリ開発会社へ実際に依頼を行うときは、次の点に注意しておきましょう。
アプリの目的・必要な機能を明確にする
アプリを開発する際は、
- デジタル化によって店舗内の作業工数を減らしたい
- 集客力をデジタルコンテンツでさらに高めたい
といった各目的を明確にする必要があります。目的が明確だと、搭載すべき機能がなんなのか初心者でも見えやすくなります。
アプリに詳しくなくても、実際にどんな機能が必要でどうやって搭載ができるのかを判断しやすくなるのでしっかり決めておいてください。
効果測定・評価を行う
アプリの利用目的や搭載したい機能が決まり開発が完了した後も、アプリの効果測定を行うことが重要です。
- アプリで実際の売上・集客数目標を達成できたか
- アプリのコストに対してどれだけ利益が増えたか
- アプリ開発会社・プラットフォームのサポート体制は希望通りだったか
といった点を明らかにしていくことで、今後アプリ開発会社・プラットフォームを継続利用するか、それとも乗り換えて再検討するかなどの判断ができるようになります。
店舗アプリDX版 raiten では、店舗用アプリに必要な機能をすべて搭載可能
弊社が提供しているアプリ開発プラットフォーム「店舗アプリDX版 raiten」では、
- プッシュ通知の発信
- デザインのカスタマイズ
- クーポンの発券
といった実店舗アプリに必要な機能をすべて搭載したアプリをすぐに用意することができます。
費用も低コストであり、複数店舗でのアプリ導入を検討している方にも実質的にディスカウントができるプラン内容になっているのでおすすめです。
もし予算・機能面でまだ希望通りのアプリが見つかっていない方は、ぜひこちらから弊社へご相談くださいませ。
まとめ
今回は店舗アプリ開発会社、およびプラットフォームの選び方を解説しました。
アプリ開発会社へフルスクラッチ開発を依頼する際も、アプリ開発プラットフォームで自社開発をする際も、選び方で気をつけるべき点は大きく変わりません。機能面での対応や費用などを考えて、最も適した外注・プラットフォーム導入を実現してみてください。
中小規模の店舗様には、スモールスタートも可能で気軽にコスト面でも利用できるアプリ開発プラットフォームがおすすめです。