2021.07.29

アンケートとアプリをリンクさせるメリット|より細かな分析でお客様の声を取り込む

現代は「ユーザーファースト」の考え方がマーケティングにおいて重要視されています。お客様が自発的に情報をインターネット上で収集できるようになった現代において、企業目線で強く情報のプッシュを行うと嫌われる傾向が強くなる傾向が出てきたからです。

ユーザーファーストの観点から最適なコンテンツをお客様へ提供するには、お客様の声を自店舗が販売している商品やメニューに反映させたり、また施策についてもお客様の声を取り込みながら展開を行っていく必要があります。

お客様の声をデータとして収集するには、アンケートを配信してデータを取得する方法が有効です。近年ではアンケートもデジタル化を遂げており、アプリ内からWebアンケートへリンクさせて情報収集するといった手法も活用されています。

今回はアプリ活用編として、アプリとアンケートをリンクさせて情報収集するメリット、そして活用する方法などを解説していきます。効率よくお客様の声を施策へ反映したい方はぜひご覧ください。

 

 

今までのアンケート利用方法

 

今までのマーケティングにおいては、アンケートは紙で集める、そしてお客様には鉛筆やボールペンといった筆記用具で記入を行ってもらう、という手法が代表的でした。そして集まった紙のアンケートは、手作業で集計を行っていきます。

しかし後ほど説明するように、管理面や正確性などで紙のアンケートにはデメリットもあります。そこで近年広がりを見せているのが、Webを使ったアンケート集計方法です。

現在では

  • Formrun
  • Surveymonkey
  • Googleフォーム

など、無料から使えるWebアンケートツールがたくさん提供されています。そして企業もさまざまなWebアンケートツールのメリットに着目して、各ツールを用いながら効率よく情報を収集しようと施策を取るパターンが増加しているのもポイントです。

特に「スマホユーザーへ効率よくアンケートを配信して収集したい」と思っている場合は、相性のよいWebアンケートをアプリと連携させて配信を行う、といった手法がおすすめです。

 

 

配布・収集工程を見ながら解説!紙とアプリ(WEB)アンケートの違い

 

紙とアプリ(Web)アンケートには次のような違いがあります。

 

紙アンケートの配布・収集工程

紙アンケートでは煩雑な工程がさまざまに発生します。

 

1.文面を検討する

まずは文面を検討していきます。この際は

・誰がターゲットユーザーになるのか
・どのようなレイアウトにするか
・設問をいくつ設定するか
・どのレベルまで詳しく内容を聞くのか
・個人情報はどれくらい集めるのか

といった観点で内容を制作していきます。ちょっとしたレイアウトや設問の違いで回答の正確性や回答完了率は変わってきます。

スムーズに正確に回答できるように、玉虫色に表現をとらえられかねないあいまいな表現は避けて、すぐ内容が分かるようにシンプルな文面を心掛けることがポイントです。

またお客様によっては「細かい住所を聞かれたくない・・・」といった考えを持たれる方もいらっしゃるでしょう。このためマーケティングに必要な個人情報だけを回答してもらい、目的に応じてたとえば「住所は聞くがどの市へ住んでいるのかまでしか聞かない」といった細かい工夫が必要です。

 

2.印刷する企業を選定する

文面が決まったら、次は印刷を委託する企業を選定していきます。

どのスケールの依頼を前提にしているか、またどんな印刷形式に対応しているかなどは企業によって異なります。このためとりあえず安い企業だから印刷を任せる、という考えはおすすめできません。

  • すでに複数の取引実績があるか
  • 自社の求める適切な量のアンケートを、リーズナブルに印刷してくれるか
  • 印刷以外の業務も提供しているか
  • プライバシーマークといったセキュリティに関する認定を取得しているか

といった点で業者選定を行う必要があります。

たとえば印刷以外のコンサルティングや発送といったサービスを受けたい場合は、印刷以外の業務発注もできる業者に印刷を依頼しましょう。また取引実績やセキュリティに関する認定取得の確認を行い信頼できる起業か把握してみてください。

 

3.部数を検討する

部数の検討も重要です。ターゲットユーザーを絞れば部数は減りますし、絞らずに複数のお客様から情報収集したい場合は多めの部数を検討する必要があります。

仮に印刷部数を間違えてしまうと、

  • 印刷業者へ追加発注が必要になりコストがかさむ
  • アンケートの発行不足で十分なデータが得られない
  • アンケートが余ってしまい無駄になる

といったデメリットが発生する可能性があります。

 

4.設置する場所を確保する

アンケートを作った後は配布する作業へ移ります。事前に設置を行う場所を確保しておきましょう。

ユーザーの目線上にアンケートがなければ、わざわざあたりを見回しながらアンケートを発見しないといけません。しかしそのような手間をお客様に掛けるのは失礼ですし、上手く回答率が上がらない原因にもなってしまいます。

ですから設置する場所を確保する際は、

  • すぐに目につく場所にあるか
  • その場ですぐ回答できる場所にあるか

といった観点から適切な場所を探す必要があります。複数該当の箇所がある場合は、複数設置するといった工夫で回答率を少しでも上げてみましょう。

 

5.設置器具や文具を購入する

アンケートを設置する際は、

  • アンケートの白紙を保管する箱
  • 鉛筆やボールペンなどの筆記用具
  • 回答後のアンケートを回収する箱

といった器具や文具が必要です。器具や文具が不足している場合は買い足す必要があります。

また設置した後も「筆記用具が紛失したり消耗して使えない状態になっていないか」といった確認を行い点検する必要があります。設置個所が多いと点検の手間もかなり掛かるので大変です。

 

6.設置器具からアンケートを回収する

アンケートの回答が得られた後は、一定のタイミングでアンケートを回収する必要があります。

一定のタイミングというのは店舗によって異なると思いますが、アンケートの回収箱がいっぱいになる前に回収を済ませるのは基本でしょう。

後はどのくらいの頻度で分析を行いたいのかといった観点で集めるタイミングを決める必要があります。

 

7.手作業で集計を行う

アンケートを回収した後には、紙アンケートにおいて鬼門の1つとも言える集計作業に移行します。

紙アンケートで集計作業が鬼門になるのは、手作業でアンケートの内容を確認しながら統計を取っていく必要があるからです

アンケートの数が多いほど集計には時間が掛かりますし、人件費も必要になります。

少ない担当者で集計を行っていると作業ミスにもつながる可能性があるので、集計数によって効率よく数えられる人員を確保しておく必要があるでしょう。

また集計後のデータに間違いがないか確認する作業も必要です。データ化したい場合はExcelに入力する、プリンターで読み込んでOCR機能を使いPDFにする、といった方法があります。

 

8.アンケート用紙を保管および管理する

アンケート用紙については保管および管理を行う必要があります。アンケートによっては個人情報がかたまって記載されている可能性があるので、そうでないケースに比べてより厳重に管理を行わないといけません。

しかし紙アンケートで保管や管理を行うのは大変です。

  • 集計中に紙を紛失した
  • 量が多くなってファイリングが上手くいかずアンケートが混ざった
  • 保管スペースが増えてコストが掛かるようになった

といったデメリットが発生する可能性があり、将来的に事業が成長した場合もアンケート数が増えた分管理が大変になる可能性があります。

 

9.訂正がある場合は再度印刷依頼を掛ける

もしアンケート内容に間違いがある、あるいは追加・訂正したい内容ができたといった場合は、再度業者へ依頼を掛けて印刷を行ってもらう必要があります。

アンケート内容に間違いがあるのはご法度です。文面確認時に内容に間違いがないかチェックしてから発注を行いましょう。

また追加・訂正したい内容ができた場合も仕方がありませんが、再度アンケートを刷ってもらうことになります。ただし新しいアンケートが発行されて手元に届くまでに時間が掛かる可能性があるので、スピードが気になる場合は即時印刷してもらえる企業へ依頼を行う必要性も出てくるでしょう。

 

 

アプリ(Web)アンケートの配信・収集工程

 

広がりつつあるアプリ(Web)アンケートの配信・収集においては、紙アンケートと比較して効率面・コスト面などでメリットがあります。

※Googleフォームを活用してアプリと連携させる方法を前提に解説していきます

 

1.文面を検討する

文面を検討するのは紙アンケートと同じです。ただし検討後の対応が紙とWebアンケートでは大きく違ってきます。

紙アンケートの場合業者選定の手間とコストが掛かりますが、Webアンケートの場合は必要なツールの選定さえ済ませてしまえば導入まではスムーズで即時利用が可能です。

業者へ依頼するより低コストで配信が済みますし、Webだけで簡単に選定作業を完了させることも可能になっています。

何より外注せずに内製(インハウス)で配信できるのはメリットです。

 

2.Googleフォームでアンケート作成

次にアンケートを作成していきます。

Googleフォームの場合は

  • Googleアカウントでログイン
  • 好きなテンプレートを選ぶ
  • 設問を設定する
  • レイアウトや内容を確認

といった手順だけですぐアンケートを作成可能です。

また共同編集機能といった便利な機能も備わっているのでぜひ利用してみましょう。

 

3.アプリメニューからアンケートメニューを設置

次にアプリへWebアンケートを設置する作業へ移行します。

設置するといっても大きな手間は必要ありません。

  • アプリへどうアンケートメニューを設置するか選ぶ
  • 指定の方法でアンケートリンクを追加する

といった方法ですぐ設置が完了します。

  • 固定メニューへアンケートを設置する
  • バナーを設置してポップアップで回答協力のお願いをする

といった方法があるので、目的に応じて設置方法を検討してみましょう。

 

4.アンケートを回収する

アンケートの回収は紙アンケートのときと比較して非常に簡単です。ユーザーにスマホからアプリ上で回答してもらった後、送信ボタンを押してもらうだけになります。

送信されればデータベースにアンケートが保存されるシンプルな仕組みなので、手作業でいちいち回収する手間はかかりません。誰がいつどのような回答を行ったのかも簡単にソートして分類表示可能です。

 

5.CSVでダウンロードして集計・分析を行う

Googleフォームの場合、簡単なフォームの集計結果をその場で表示可能です。アンケートをさらに調査したい場合は、CSVでダウンロードを行って集計・分析作業を行っていきましょう。

手作業で集計を行うとデータ漏れがあったりとミスが起きる可能性がありますが、Webアンケートの場合はコンピューターにより正確なデータが収集されているので、事前の設定が間違っていなければ正確に集計を終わらせることが可能です。

ただしCSVを読み込んだソフトウェアの設定によっては、データが文字化けしたりして使えなくなる恐れがあります。ソフトウェアでデータ形式の読み込み設定を変えたりして対応を行ってみてください。

 

6.ツール上から修正を行う

紙アンケートと違って、修正を行う作業もWebアンケートならば簡単です。マスターデータを目的通りに修正した後、再びリンクを配信するだけで済みます。

もしアンケートを紙ベースで修正する場合は、以前のデータを破棄するといったもったいない状況も発生します。

しかしWebアンケートならば資材を無駄遣いする必要もなく、デジタル上でリアルタイムに元データを編集できるので臨時のときにもデータ変更が可能です。

 

 

インセンティブ付与も考えよう!効果的なアプリ(Web)アンケートの使い方とは?

 

アプリ(Web)アンケートの回答率を上げて効率よく情報収集するためには、次のようなポイントを押さえてみましょう。

 

プッシュ通知を活用する

プッシュ通知はスマホユーザーにとって、メールより目立ちやすい形で情報を確認できる便利なコンテンツです。

目立ちやすい分配信頻度には注意する必要がありますが、アンケート配信の際にはプッシュ通知で回答依頼を出すとスムーズに回答してもらえる可能性が高いです。

アンケートの想定回答ユーザーを、セグメント設定としてプッシュ通知の配信設定へ反映させましょう。必要なターゲットユーザーだけにアンケート回答のお願いを送ることでアプリが嫌がられる心配も減ります。

 

アンケートにユーザーが魅力的に思うインセンティブを付与する

回答率を上げるためにはインセンティブを付与する方法も有効です。

  • 回答者の中から抽選で○○名様にクーポンをプレゼント
  • 回答すると必ず〇ポイントがゲットできる

といったインセンティブ施策が考えられます。予算を考えながら抽選付与にするか、全員付与対象にするかを決めていきましょう。

アンケートにインセンティブを付与するのは、ポイントサイトといったサービスで見られる手法です。大手アンケートサービスを使ってデータを収集しながら、回答完了したユーザーに一定のポイントを付与していきます。

ただしインセンティブ目的で回答を雑にする方もいらっしゃるので、

  • 回答エラーに関しては厳しくチェックする
  • しっかり回答したらインセンティブ内容を豪華にする

といった対策も必要です。

プッシュ通知によるアンケート告知と回答率を高めるために、「回答者の中から抽選で〇〇名様に特別クーポンをプレゼント」とし、対象者に特別クーポンを配布もできる。

 

アプリIDをアンケートと連携させて個人情報保護

アンケート回答率を下げる要因として、個人情報を執拗に聞いてしまうという点があります。

  • 住所
  • 名前
  • 年齢
  • 性別

といった個人情報は、プライバシーに関する関心が高まっている今ユーザーにとっても企業へ教えてもよいのか疑問を覚えるケースが増えている情報です。住所や名前といった情報は個人特定に直結するので提供を嫌がる方も多いでしょう。

しかしアプリからWebアンケートに回答する方式を取れば、特定のために個人情報を使う必要はありません。

アプリ個別のIDをWebアンケートに紐づければ、「アプリID12番のユーザーがこんな回答をしている」といった個別把握が可能です。そしてクーポン配布やお知らせ通知などをパーソナライズして配信できます。

個人情報を集めずに1人1人に合わせた情報提供がアプリならば可能です。

 

 

取得データを分析してさらに利用されるアプリ(Web)アンケートへ

 

アプリからWebアンケートを配信すれば、

  • サービス向上や新商品開発などに使えるデータを簡単に集める
  • 追加アンケートを回答者へ送信してさらに細かく情報収集する

といったことが手軽に実現します。

また分析作業によって回答率をチェックして想定より数値が低い場合は、

  • アンケート回答依頼のプッシュ通知が配信されていない
  • アンケート回答者へインセンティブがない
  • プッシュ通知の日時が悪くて回答率が伸び悩んでいる

といった原因をデータから探ることで、さらなる良質なアンケート作成へかじを切ることができます。

分析作業はアプリマーケティングの肝なので、面倒に思わずにぜひマスターしておきましょう。

 

 

まとめ

 

今回はアプリとアンケートを連携させるメリットや活用するポイントなどを解説してきました。

アンケートをアプリから回答してもらう方式を取れば、アプリIDによって紐づけができるので個人情報を収集せずに安全にパーソナライズマーケティングが可能です。

Webアンケートは無料から利用可能で作成や送信も簡単なのでぜひ利用してみましょう。

弊社では「店舗アプリDX版 raiten」を提供しています。アンケート連携もできる便利なアプリをリーズナブルに制作可能です。

気になる方はぜひ下記から詳細を確認してみてください。

お問い合わせURL:https://tenpoapp.com/

 

 

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