アプリのダウンロード数を伸ばしたい!インストール数が伸びているアプリはコレをしている
アプリマーケティングは実店舗にとって有効な施策です。最近はアプリプラットフォームというアプリ制作を効率化できるサービスも登場し、コスト的にも中小の店舗がアプリマーケティングを導入しやすい環境ができ上っています。
しかし基本のノウハウを知らないと、掛けたコストが無駄になる危険もあるのがアプリマーケティングの怖いところです。事前にアプリマーケティングの基礎がどうなっているのか、また各コンテンツをどうやって活用すればよいのか参考情報を把握できれば、失敗のリスクを低減できます。
今回は「アプリ活用編」シリーズの第一弾として、インストール数を伸ばしてアプリマーケティングを成功させるための設計や販促方法を初心者向けにご紹介していきます。
目次
アプリのダウンロード数を伸ばすための準備
まずは下準備として、インストール数を伸ばすための準備が必要です。
アプリ制作で必要なコンテンツの洗い出し
アプリ制作で必要なコンテンツは、
[box class=”white_box” title=””]・店舗側で必要なコンテンツ・ユーザー側で必要なコンテンツ[/box]
の2つに分かれます。2つが重なり合うケースもありますが、2視点でそれぞれどういったコンテンツが必要なのか整理しながらバランスをとってアプリ制作を行っていきましょう。
店舗側で必要なコンテンツ
- プッシュ通知を使ってのセグメント配信機能
- アンケートの配布機能
- 各指標の分析機能
ユーザー側で必要なコンテンツ
- ポイントカード提示機能や会員証機能
- クーポン入手機能
- 店舗検索機能
などが考えられます。
ここで注意したいのが、ユーザーが便利・お得と思ってくれないとアプリマーケティングは成功しない点です。
既存のお客様の声を聞きながら必要な機能を選定して、それをベースにアプリを設計していく作業が必要不可欠になります。
アプリメニューの設置場所を工夫する(ホットポイントにメインメニュー設置)
アプリを制作する際は
- ホーム
- クーポン
- 会員証
- 最新のお知らせ
といった特にアクセスが想定される内容をメニューとして設置すると思います。
その際アプリの「ホットポイント(一番確認しやすくて押しやすい個所)」を確認する必要が出てきます。ホットポイントはアプリの構成によっても変わってくるので、実際にテスト運用しながら複数のパターンを出し分け、好評なパターンを見つけられると安心です。
ホットポイントへメニューを固定表示することで、ユーザー満足度向上といった効果を見込めます。
ユーザーにメリットあるコンテンツを増やそう!
ここではユーザーメリットのあるメニューコンテンツの種類をご紹介していきます。詳しい内容については別記事で詳しく解説していきます。
クーポン
「200円OFF、無料」といった内容ですぐお得度が分かるクーポンの配布は、インセンティブ施策として有効です。ただし無差別にユーザーへクーポンを配布するのは賢明ではありません。コストを最適化するためにはターゲットユーザーごとにクーポン内容を変えましょう。
たとえば
- 30代女性、初回来店から間もない→レディースランチ200円OFFクーポンを配布
- 40代男性、何度も来店してくれている→限定ノベルティプレゼントクーポンを配布
といった工夫が求められます。
スタンプ
人は何かをコレクションするのが好きですが、店舗の場合その心理を活かしてスタンプ施策を行うと効果が出る可能性があります。
たとえば商業施設ではスタンプラリーを開催して店舗の来店数や回遊率を高める施策が取られます。
スタンプについては、QRコードを使ってチェックインでスタンプ付与する施策も実行可能です。そしてスタンプ10個でお菓子プレゼントなど、ユーザーが好むインセンティブを予算内で上手く用意しましょう。
プッシュ通知
アプリの武器はプッシュ通知です。ユーザーの属性に応じて適切なタイミングでプッシュ通知を行うことで、スムーズに最新情報やクーポンなどを届けられます。
プッシュ通知にはテンプレートをユーザーへ自動配信する「ローカルプッシュ通知」と、その都度制作したメッセージを送信する「リモートプッシュ通知」の2種類があるので使い分けていきましょう。
ポイントカードや会員証
ポイントカードや会員証は財布の中で埋もれがちですが、アプリへ統一することでユーザーの利便性を高めて使用率向上へつなげられます。全国展開でない地場チェーンでもデジタルのポイントカードや会員証に切り替える事例が見られます。
デジタルのポイントカードや会員証であればその場でポイント残高や特典内容などを確認できます。
各ストア(Apple Store・GooglePlay)掲載内容を最適化、ASO対策とは
アプリの設計が完了したら次は各ストア(Apple StoreやGoogle Play)へアプリをアップロードして掲載する必要があります。ちなみに審査が通らない可能性もあるので、その際はなぜ審査が通らなかったのかアプリストアからのメッセージを確認しながら改善を行います。
アプリの掲載が無事に終わっても安心しないようにしましょう。いくらアプリがアプリストア上に掲載されて見られるようになっていても、埋もれたままでは誰もインストールしてくれません。
ブランド力のある企業のアプリならばタイトル指名で直接インストールされる場合もありますが、1から立ち上げてこれからブランディングを行う段階であればアプリの存在自体を他のユーザーへ知ってもらう必要があります。
アプリの存在を他社へ知ってもらうためには
- 自店舗公式サイトでのアプリ紹介、インストール勧誘
- 店舗での声掛け
- アプリストア上で検索連動広告へ出稿する
といった方法がありますが、アプリストア上でキーワードなどの対策を行う、いわゆる「ASO(アプリストア最適化)」対策も有効な手段です。
ASO対策においては下記の項目をチェックして対策を行っていきましょう。
キーワード
まずはタイトルや説明文などへ盛り込むキーワードを選定する必要があります。キーワードについては自店舗アプリに関連するワードを基に探し出していく必要があります。
たとえば自店舗アプリが「博多で運営している自店舗チェーンで使える、ポイントやクーポン制度が充実しているアプリ」であれば、
- 博多
- ポイント
- クーポン
といったキーワードが考えられます。
キーワードが思いついたら次は「キーワードプランナー」といったツールで関連ワードを探していきます。
組み合わせによって上手くキーワードが出てくる場合と出てこない場合があるので、キーワードの組み合わせを変えながら選定を行ってみてください。
見つけたキーワードは管理しておき、後でアプリタイトルや説明文へ盛り込んでいきます。重要キーワードはボリュームが限られるアプリタイトル、関連ワードについては余裕のある説明文へ盛り込めるようにしておきましょう。
アプリタイトル
アプリタイトルはアプリがどんなジャンルなのか、そしてどんな目的で作られたのかをアピールする一番重要な要素です。簡潔でありながら魅力的なタイトルを作るには
- 一番伝えたいことに絞ってタイトルを付ける
- キーワードを適切に入れ込む
- タイトルが途中で切れるパターンも考えて左に伝えたい内容を入れる
といった工夫が必要です。
アプリ市場は飽和状態にあり大企業からそうでない企業、また個人開発者までさまざまな開発元がアプリをリリースしています。
その中で生き残るには競合アプリのタイトルについても確認しながら、差別化するにはどうやってタイトル付けすればよいか考えてみましょう。
説明文
説明文はタイトルだけでは分からない情報を補足してくれる要素です。いわばSEO対策で言うところのディスクリプションに該当します。
説明文には選定したキーワードに関連したワードも入れ込みましょう。
また重要なワードについては最初当たりに盛り込めるようにしておくと、自然と一番伝えたいことが伝わりやすくなります。ただしキーワードをとりあえず盛り込んだ、文章として成立していない説明文を作ることは避けてください。
文章ボリュームについて正解はありませんが、ユーザーが疲れないように適度な量、そしてスムーズな文章運びを意識するとよいでしょう。ABテストを実施しながら評判のよい説明文を探し出してみるのも有効です。
アイコン画像やスクリーンショット、動画
残念ながらアプリタイトルや説明文で伝えられる内容には限りがあります。もちろん工夫すれば工夫していないアプリよりは有利ですが、文字が切れて表示されることも考えるとすべての魅力をタイトルや説明文といった文字で表現するのは難しいです。
そこでビジュアルでアピールできるアイコン画像やスクリーンショット、および動画といったコンテンツが重要になります。ビジュアルコンテンツはアプリ検索結果でも大きく表示され、ユーザーを引き付ける大きな材料になるからです。
アイコン画像については要素を入れ過ぎずに
- アプリジャンルに関するアイコンを入れる
- アプリのマスコットがいればイラストで挿入する
- 配色をターゲットユーザーやアプリ雰囲気に合わせて最適化する
といった工夫でシンプルにアプリの魅力が伝わるように作り込んでいきましょう。
スクリーンショットについてはアプリがどうやって使われるのを想定しているか、またどんな機能を持っているのかをユーザーが理解できるコンテンツにするべきです。
- 最初に表示される数枚についてはコンセプトが分かる重要な画像を選ぶ
- 小さい表示になっていても何となく意味が分かる画像内容にする
- 実際の利用画面を挿入して機能を説明できるようにする
といった工夫を行いましょう。
動画については必ずしも必要ではありませんが、「自店舗アプリの機能が豊富でスクリーンショットだけでは説明できそうにない」といったケースでは使えます。動画だと短時間でアプリの実際の利用画面を表示しながら、どう使われるのかを動きで解説できるのがメリットです。
長過ぎると離脱するかもしれないので、10秒といったように気軽に視聴できる時間を設定して動画を作ってみましょう。
レビュー
アプリに限らずあらゆるコンテンツで「UGC(ユーザーが作り出したコンテンツ)」としての口コミレビューが重要視されています。企業は都合のよい情報しか開示しないという考えもある中、レビュー情報は同じユーザー目線でコンテンツの善し悪しが書かれているものとして参考になるからです。
仮に自店舗のアプリについて
- クーポン機能が分かりにくい
- エラーが多くて使いにくい
といった批評レビューが多い場合は、即座に改善を行いよいレビューを増やさないといけません。
また
- アプリによい感情を持っているユーザーへレビュー依頼を行う
- 低評価したコメントについても改善方法などを返信する
- 細かい改善要望があるユーザーは公式問い合わせなどへ誘導する
といった方法も有効です。
よいレビューを増やしながら悪いレビューにも返信してレスポンスを取ることで、運営側がこまめにアプリをチェックしているという本気度が伝わり好感度上昇にもつながりやすくなります。
アプリの告知は積極的に!アプリリリースの販促を行う
アプリリリース後はいろいろな販促活動を行う必要があります。下記で事例をご紹介するので販促する際の参考にしてみてください。
ホームページ(HP)へのアプリリリース告知
HPへアプリリリースに関する告知を出すのはよく見られる事例です。すでにあなたの店舗のHPがそれなりのPVや訪問者を獲得しているのであれば、アプリのリリース告知効果も大きくなります。
ただし実店舗市場については個別の店舗サイトよりもポータルサイト(ぐるなびやホットペッパーなど)が上位掲載されやすい傾向にあるので、自店舗を知らないユーザーとタッチポイントを持つのは難しいかもしれません。
HPでアプリのリリース告知を行う際は、
- トップページのスライド画像でリリース告知を大々的に行う
- LPを別に設けて誘導する
- 追従バナーで目立つようにする
といった手法が取れます。
しかし宣伝できてもインストールされなければ意味がないので、アプリストアリンクやQRコードなどを貼ってすぐにその場でインストールできる環境を構築しておくのも重要です。
SNSでのプロモーション
SNSマーケティングとして、店舗でTwitterやInstagramを活用した情報宣伝をしているパターンもあるでしょう。SNSでのプロモーションは面白い投稿ができれば、拡散効果で二次、あるいは三次の情報宣伝効果が見込める点が魅力です。
またSNSではそれぞれのサービスで広告機能も提供しているので、利用すると自店舗アカウントをフォローしていないユーザーともタッチポイントを持てます。
ただし自店舗圏外のユーザーにも誤って広告が表示されないように地域設定を絞って公開するのを忘れないようにしましょう。
動画を作成して公開できるスキルがあれば、「Youtube」といった動画プラットフォームでショート動画などを公開して宣伝する方法も取れます。「アプリを使えばどんなお得があるのかを、登場人物が出てくるストーリー仕立てでスムーズに理解できる動画にする」といったように、コンセプトに沿って面白い動画を作ってみてください。
実店舗でのプロモーション
実店舗でのプロモーションもアプリ販促として有効です。すでに自店舗へ来店して好意を持ってくれたお客様へ効率よくアプローチができます。
- 卓上POPや店頭ポスター、のぼりなどで宣伝を行う
- 名刺サイズのチラシなどをレジへ設置しておく
- 直接来店前後のお客様へ声掛けしてインストールしてもらう
といったプロモーション方法があります。
店頭にお客様がいる間しか宣伝ができないので、さりげなく宣伝を行えるようにする、その場でインストールできるようにしておくといった工夫が必要です。
折込チラシやDM
折込チラシやDMなどを使えばインターネット以外にもアプリインストールの接点を持てます。チラシの一部にQRコードを貼り、「今すぐインストール!」といったフレーズでアプリをインストールしてもらえるように準備しているケースもあります。
ただし折込チラシやDMでの販促は補助だと思っておきましょう。チラシやDMを配布するのはコストが掛かりますし、Web上で販促したほうがターゲットを絞れて効率がよいからです。
企業としての目標設定を行う
アプリマーケティングにおいては数値に基づいた目標設定も重要です。後で分析をスムーズに行えるよう、大きな目標(KGI)や小さな複数の目標(KPI)を設定して目標を数値化しておきましょう。
たとえば
- KGI:アプリを使って前年度比から売上30%アップ
- KPI:ダウンロード数1万突破、クーポン利用率を50%にするなど
といったモデルケースが考えられます。
またチェーン展開している場合は店舗ごとにダウンロード施策を評価して、特にダウンロード数が多い店舗では表彰を行いボーナスを付けるといった工夫をすると店舗内での販促モチベーションも高まるでしょう。
まとめ
今回はインストール数を伸ばしてアプリマーケティングを成功させるための設計や販促方法を初心者向けにご紹介してきました。
アプリマーケティングにおいてはまず必要なコンテンツを選定するといった基礎設計の構築、またリリース後のASO対策の継続や販促活動の工夫などが必要です。
各施策に正解はないので、実際にテストで施策を運用しながら分析を行い改善を行っていけると安心なのを覚えておきましょう。
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