アプリのデジタルクーポンはこう使う!プッシュ通知との組み合わせで効果を最大に
飲食店やアパレルといった店舗の運営において、お客様に直接的なインセンティブを提供できるクーポンは重要なマーケティングコンテンツです。
しかしユーザーに合わせて効果的な配信を行わないと、掛けた費用が無駄になってしまいます。
無駄を防いで効率よくクーポンを配信するには、アプリを活用してデジタルクーポンを配布しましょう。
すでに多くの飲食店やアパレル店でアプリを使ったクーポン施策は活用されており、成功してメディアに取り上げられるケースも多数あります。あなたもぜひアプリクーポンを活用して成功した店舗の仲間入りをしてみましょう。
今回はクーポンを有効活用して集客を成功させたい店舗様向けに、アプリクーポンの種類や活用方法などを詳しく解説していきます。
目次
アプリで配信できるクーポンの種類!紙のクーポンではできないこととは
アプリで配信できるクーポンには次のような種類があります。紙クーポンだと配信しきれないものもあるのでぜひチェックしてみてください。
インストール特典クーポン
アプリインストール時に自動で付与されるクーポンです。
アプリを使ってもらうにはまず認知を得た上でインストールしてもらい、その上で何かしらの形で初回利用していただく必要があります。しかしきっかけがないと人はアプリをインストールしたり利用したりはしません。
そこでアプリをインストールするきっかけになり、そして初回利用を促進できる手法としてインストール特典を付けているアプリは多いです。
ちなみに初回利用を促進するため、指定商品無料といったお得度の高いクーポンが配布されているケースが多いです。
(インストール特典クーポン例)
- お会計より10%OFF
- ~~一品無料
- ドリンク無料 など
通常クーポン
アプリの中で常に配信されているクーポンです。「クーポン」メニューを設置して一覧を確認できるように設計すればお客様がクーポンを管理する手間が少なくて済みます。
通常クーポンには「指定商品40円引き」など小幅な値引のクーポンが並ぶケースが多いです。
お得度の高いクーポンは確かに利用率は高いでしょう。しかし店舗の予算面で何度も用意するのはきついですし、継続的にアプリを利用してもらうには継続的なクーポンの配布が重要です。
そこでお得度の高いクーポンをたまに配布しながら継続的に小幅な割引のあるクーポンを混ぜて配布することで利用率向上などにつながります。
また、さまざまなクーポンを配布することで、どのような種類のクーポンが効果的にユーザーに刺さるのか分析データが蓄積され、効果的なクーポンが付与できるようになり、ユーザーメリットを高めていくことができます。
(通常クーポン例)
- ~~トッピング無料
- 今週のクーポン ~~半額
- ~~20%OFF
誕生日クーポン
ユーザーの誕生日という祝うべき日に店舗のプレゼントとして配布されるクーポンです。誕生日クーポンの配布にはアプリユーザーからの誕生日の登録が必要になってきます。
アプリにおいては、複数の個人情報を登録してもらったほうが細かい分析に活用できるので便利です。しかし今の情報社会では個人情報を気安く入力するのを嫌がる方もいらっしゃいます。
そこで誕生日クーポンを配布するために誕生日の情報入力を促すといった方法で、効率よく情報を収集できるようにしておくとよいでしょう。
もちろんアプリのセキュリティは最新に、そして安全に保っておくのが前提です。
また、誕生日ごとに配信設定するのも運用上手間がかかりますので、あらかじめセットしているクーポンを誕生月に自動プッシュ通知で「誕生日おめでとう!!~~~プレゼントします。」といったような案内ができることが重要です。
(誕生日クーポン例)
- 誕生月に使える限定クーポン お会計より~~50%OFF
- お誕生月の方にデザート1品プレゼント
スタンプコンプリート特典クーポン
アプリにスタンプカード機能を搭載し、すべて貯まると利用できるクーポンです。
スタンプを集める手段は
- 来店チェックインして店舗に入る
- 支払金額に応じて付与する
などさまざま用意できます。
店頭やレジ横などに専用のQRコードを設置してスタンプをスムーズに集められる仕組みを作ることで、お客様のスタンプを集めたいという気持ちを高めて高いアプリ利用率や店舗提示率などへつなげます。
(スタンプ特典クーポン例)
- 来店で1スタンプ 3カ月以内に4つ貯めて 1,000円割引券ゲット!
- 1000円ごとに1スタンプ 30個貯めて~~~プレゼント!
アプリと紙のクーポンの違いとは?(リアルタイム変更・追加・分析)
紙クーポンとアプリクーポンには次のような違いがあります。結論から言うとアプリクーポンのほうが管理面やコスト面などで紙クーポンよりメリットがあるのがポイントです。
紙クーポンは複数種類のクーポンを作りにくいが、アプリクーポンだと簡単
紙クーポンにおいて複数種類のクーポンを作って配布するのは大変です。
紙でクーポンを発行する場合は
- 基本デザインの構成作り
- 発注(他社に印刷を任せる場合)
- 印刷
といった手間やコストが発生します。
またせっかく作って配布しても、
- 紛失されてどこにあるか分からなくなる
- 持参忘れで使えない
といったトラブルが発生する可能性も高いです。
しかしアプリからクーポンを発行するようにすれば、デザインさえ決まっていればすぐに配布準備ができます。
印刷といった作業の手間やコストが削減されるのでスムーズにクーポンを用意できますし複数種類クーポンを発行するのも簡単です。
また
- スマホ内ですぐ発券できるので紛失される心配がない
- スマホさえ持参忘れしなければすぐに使ってもらえる
といったメリットがあるのもポイントです。
紙クーポンは管理が大変だが、アプリクーポンは簡単に管理できる
紙クーポンの場合管理も大変です。特に複数種類のクーポンを発行して店舗に設置している場合は、整理しながらすぐに用意できるように準備しておかないといけません。
アプリから発券するデジタルクーポンタイプであれば、システムの管理画面から発券した内容や履歴などを簡単に把握できます。
またクーポンに対して物理的なスペースを取られないためスマートな点も魅力です。
紙クーポンは利用者数などの測定が難しいが、アプリクーポンは細かく分析できる
紙クーポンで利用者数といった目標数値を基にパフォーマンスを確認する場合は、手作業で仕訳しながら分析を行っていく必要があるので面倒です。
また正確性の点からも数え間違いや使用済みクーポンの紛失といった危険がある点も注意したいところになります。
アプリクーポンであれば、管理画面上で利用者数などの指標を自動計算で算出可能です。
人の手が掛からないので分析に集中できますし、アプリからの発行数などで正確に計算されるので粒度の高いデータが用意できるでしょう。
効果的なクーポンの使い方とは?
アプリクーポンの効果を最大化させるには施策の実行が欠かせません。主に次のような施策がアプリクーポンの活用を促進すると考えられます。
お客様を知った上でお得なクーポンを配布する
お客様がアプリをインストールしたり、アプリクーポンを使うために来店する導線を作るためにはお客様にとってお得なクーポンであることが重要です。
たとえば飲食店では「ラーメン一杯無料」といった特典クーポンをよく見掛けますが、それがお客様にとって魅力的かはユーザー属性によって分かれます。人によっては「餃子無料のほうがよい」といった感想もあるかもしれません。
もちろん無料で提供できれば大きなインセンティブとなるのでお客様が食いつきやすいのは事実ですが、内容がマーケティング的に正しいのかは定期的に見直す必要があります。
後ほど詳しく解説しますが、アプリクーポン施策には分析が必要不可欠です。たとえば分析作業後に一律的にインストールクーポンを配布するのではなく、入力情報によって内容を出し分けるといった施策などを考えてみましょう。
すぐに使えるクーポンを発行する
インストール後にクーポンがすぐ使えるかもポイントになります。アプリインストール直後にユーザーの熱気は高くなっているからです。
たとえば「インストール後1週間後にクーポン付与」といった内容であれば、熱気が冷めたお客様が来店してくれる可能性は低くなるでしょう。
しかしその場ですぐクーポンを付与することで
- 気になる店舗が近くにある
- その場でアプリをインストール
- すぐクーポンを用意して来店
といった導線も作れますしユーザーの利便性が高まります。
ちなみに時間の話で言えば、クーポンに期限を設けておくことも重要です。無期限であれば「後で使おう」という気持ちになって来店が間延びする危険もありますが、1週間や1か月など適度な期限を設けることで「急いで使いたい」という心理を突いて効率よく来店を促せます。
ただし短過ぎたり長過ぎたりするとクーポンの効果が薄れる可能性があるので、分析して最適な時限式クーポンを設定してみてください。
継続的にクーポンを複数種類発行する
先ほども説明しましたが、継続的にクーポンを配布するように努力する考えも必要です。クーポンは切れてしまうとそこでインセンティブも切れてしまいます。
つまりアプリにいつまでも新しいクーポンが来ないせいで起動するのが億劫になり、離脱してしまうお客様も相当いらっしゃる点に注意しましょう。
小幅なインセンティブでもよいので新しいクーポンを継続的に配布しましょう。
たとえば通常のクーポンを1枚だけ用意してもお客様は一度利用すると使えなくなります。利用できるクーポンがないとアプリや店舗から離脱されてしまう可能性が高くなってしまうのがデメリットです。
また何度使えるクーポンだとしても1つではなく、複数あったほうがさまざまなニーズをすくえます。
- 分析でどんな通常クーポンが好まれるのかを確認
- 毎月クーポンを発行する※内容は前月と被らないように調整
- 雨の日特別など条件によってクーポンの種類を追加する
といった手法が有効です。
お誕生日クーポンは特別感のあるものにする
お誕生日クーポンは1年に1度しか配布できません。
そのためお客様に価値の高い、通常クーポンとは差別化した豪華な特典のクーポンを配布する必要があります。
たとえば31アイスクリームでは、お誕生日に「シングルレギュラー1個無料」という特典のクーポンを配布しています。
特別な価値あるクーポンを価値ある日に提供することは、マーケティング的に効果が高いです。たとえばもし「誕生日だからどこかのお店で豪華な料理を食べたい」といったニーズがあれば、お誕生日クーポン配布をきっかけに来店を促してお金を使ってくれるチャンスを獲得可能になります。
また「しばらくアプリを使っていないお客様にお誕生日クーポンをプッシュ通知で配信して再利用を促す」といった手法も考えられます。
スタンプ特典クーポンはプレミアム感のある特典内容にする
スタンプ特典クーポンもお誕生日クーポンと同じくプレミアム感のある内容にしましょう。
お客様の
- 店舗でのチェックイン
- 店舗でのお支払い
といったアクションを促進するためにはお得度の高いクーポンが必要ですし、スタンプを集めるのにはそれなりの労力と時間が必要だからです。仮にお得度が低いとスタンプを集める気になりませんしアプリから離脱してしまうかもしれません。
また単にスタンプを集めると1つの特典がもらえるという施策だけでなく、同時にアプリのポイントもたまり、ランク制度を絡めた施策も有効と考えられます。
たとえば
- ステージ1では、1,000ポイントで粗品プレゼント
- ステージ2では、5,000ポイントでお買い物券300円
- ステージ3では、10,000ポイントでお買い物券500円
といったように段階を踏んでランク特典を付ければモチベーションを刺激できるでしょう。
ちなみに特典内容を選べるクーポンも重宝されているので、施策に活かしてみてください。
プッシュ通知を組み合わせて発信する
クーポン施策にはプッシュ通知の活用が必要です。アプリ内でただ何の通知もなくクーポンを配布するのと、プッシュ通知でスマホユーザーに分かりやすいように通知しながら利用を促進するのとでは利用率に差が出ます。
プッシュ通知はアプリならではの強みでありメールと違って埋もれにくい、開封率が高めになるといったメリットがあります。
プッシュ通知を使えば最適なタイミングでクーポン配布を通知して使ってもらえる導線を構築可能です。
セール情報といったお得な情報と合わせて、タイミングによってプッシュ通知を発信するのが望ましいでしょう。ただし深夜といった間違った時間帯に通知したり1日に20件といった多い回数通知を行ったりすると嫌がられて通知をOFF、あるいはアプリアンインストールをされてしまう危険がある点には注意してください。
セグメント配信でお客様の属性に合ったクーポンをプッシュ通知すると離脱が起きにくいでしょう。
セグメント可能な配信
- 登録日
- ポイント数
- 来店日より~
- 性別
- お気に入り店舗
- 個別配信 など
さまざまな組み合わせで、配信したいユーザーに絞って配信することが重要です。
アプリクーポンだからできるアプローチ!効期限切れ前のオートプッシュ通知
アプリクーポンの配信においては紙のクーポンと同じく、「有効期限が切れてしまってお客様が使えなくなってしまう」というトラブルが起きる可能性があります。いちいち1人1人のお客様に電話を掛けたりして有効期限切れを通知するのは難しいです。しかしアプリにはプッシュ通知という心強いツールがあります。
アプリのオートプッシュ通知機能によって、
- クーポンが切れる2週間前
- クーポンが切れる1週間前
- クーポンが切れる3日前
といった設定したタイミングで「クーポンの利用期限が近づいています!」といったメッセージを配信可能です。
自動で配信できるので手間が掛かりませんし、スマホユーザーへ確実に有効期限切れを発信できます。
オートプッシュ通知を使えばクーポンを使ってくれれば来店につながった機会を逃すことがありませんし、お客様もクーポンを使い損ねてしまう危険がなくなり安心できるのがメリットです。
ちなみにオートプッシュ通知は1日前や15日前といった細かい日にちの選択が可能になっています。
アプリのデータを分析してさらに利用されるクーポンを配信しよう
アプリクーポンには施策によってさまざまな種類が用意されていますが、アプリ運営初心者はどんなクーポンが効果的なのか、そしてどういったタイミングで配信すれば最適なのかなどが分からないと思います。
アプリを制作できるプラットフォームでは、クーポンの分析データを管理画面(ダッシュボード)から確認が可能になっています。
各クーポンごとに
- 利用枚数
- 利用率
- 利用日時
などの指標をグラフ付きでチェック可能なので、そういった機能を使った分析で利用してもらえるクーポンを展開しましょう。
またクーポンの内容は複数種類考えられますが、最適な内容を把握するにはお客様にクーポンを出し分けて反応を確認する「ABテスト」が有効です。
クーポンのインセンティブ内容だけでなく
- 画像の種類や大きさ、位置
- 文章内容や配置
といったレイアウトの細かい部分まで変更を行って各種クーポンパターンのパフォーマンスを比較してみましょう。
まとめ
今回はアプリクーポンの種類や活用方法などを詳しく解説してきました。
アプリクーポンは紙のクーポンと違ってコストが掛かりませんし管理も簡単です。分析面でも正確性が高いといったメリットがあるので活用してみてください。
活用するにはクーポンの内容を工夫しながら最適なタイミングで配信する姿勢が必要です。分析作業を怠らずに配信を継続していきましょう。
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