アプリクーポンで集客力UP!運用時の注意点やテクニックも解説
現在ではアプリ経由でデジタルクーポンを配布する方法が一般的になりつつあります。アプリクーポンはコスト削減や利用率アップなどに効果のあるクーポンです。
ただしアプリクーポンにもデメリットはあるので、上手くメリットが活かせるような施策を行うべきではあります。
そこで今回はアプリクーポンの概要やメリット・デメリット、利用率を挙げるコツなどをご紹介していきます。
目次
アプリクーポンとは
アプリクーポンはアプリ経由で配布されるクーポンを指します。
スマートフォンの利用率は増加しており、その関係でアプリを利用したコンテンツも利用率が増えつつあります。特にアプリクーポンは特典のお得さなどで利用を誘導して来店数や購入額増加などへ繋げられるのが特徴です。
紙クーポンとの違いは?
紙クーポンと比較すると、アプリクーポンには次のようなメリットがあります。
顧客が利用しやすい
アプリクーポンはスマートフォンとアプリコンテンツさえあればすぐに提示して利用ができます。最近では政府の施策やコロナ禍などの影響によってキャッシュレスの利用が浸透してきており、現金を使わない決済の重要性が上がっています。
このような中で、アプリクーポンはキャッシュレス決済と一緒に提示できてすぐに特典が受けられるのでマーケティング面で都合が良いコンテンツです。
また紛失や家に忘れるといった紙で発生していたリスクが無くなる点もメリットになっています。
すぐに発行できて即効性が高い
紙のクーポンは印刷や配布に時間がかかってしまい、すぐに配布したい緊急時には利用が難しいリスクがあります。しかしアプリクーポンの場合デザインや特典内容さえ事前準備できれば即日発行・配布も可能です。
そういった点でアプリクーポンは配布までのスピードが短く、リアルタイムで配信ができるというメリットがあるでしょう。
またタイミングが最初から決まっていれば、そのタイミングで仕込んでいたクーポンが配信されるようにできる機能もあるので便利です。
簡単に管理できる
紙のクーポンは在庫の管理や配布の手間が必要以上にかかりやすいです。多くのスタッフを必要とする場合もあり、人件費面で気になる点が多いのもネックとなっています。
アプリクーポンの場合、配布完了数や有効期限のチェックといった管理面での手間が減ります。
具体的にはアプリの分析ダッシュボードから必要な指標をいつでも確認できるので、少ないスタッフ数で効率よく管理を行うことが可能です。
集客にはアプリクーポンの導入がおすすめ!
以下のような点でアプリクーポンはマーケティング面のメリットがあるので、導入してみるのがおすすめです。
利用データを集められる
自社開発タイプのアプリクーポンの場合は、
- クーポンの利用率
- 顧客の年齢
- 性別・購入傾向
といったデータをカスタマイズして集計可能です。
紙のクーポンだと集計が手作業になってしまい正確性の点でもデメリットがあります。
アプリクーポンの場合、利用回数等をリアルタイムで計測して集計してくれるので、分析準備作業の負担が減少するだけでなく数値も正確性が確保され、緻密な分析が可能となっているのがメリットです。
データを資産として利用したい場合はアプリクーポンの利用がおすすめです。
顧客に合ったクーポンを配布できる
アプリクーポンでは集計・分析結果をもとに、顧客ごとに特典内容の違うクーポンを用意できます。通常、一律に同じ内容のクーポンを配布していると利用しない層も多いので効果が限定的になります。
1人1人に特典を変更できない紙のクーポンだとこのような問題が起きてしまいますが、アプリクーポンだと簡単にパーソナライズしたクーポンを制作して配布できるのでマーケティング面で有利です。
そして施策を継続しながら改良することで、より効果のあるアプリクーポンを準備して配布することもできるようになるでしょう。
プッシュ通知で利用を促せる
アプリクーポンではプッシュ通知も利用できます。単にクーポンを配布するだけでは利用してもらえるかが分かりませんが、通知機能を利用して配布されたことを通知するだけでも利用率が増加します。
プッシュ通知はメールよりも伝達効果がある手段というのが通説になっており、クーポンの存在にプッシュ通知経由で気付いてもらうことで通知からすぐクーポンを確認するように誘導することも可能なのがメリットです。
また有効期限が近いといった機会損失直前のタイミングで通知をすることで、確実にクーポンが利用される状況を作り出すことも可能になっています。
他店との差別化につながる
アプリクーポンで実現できるのは、単なる割引だけではありません。たとえば店舗によっては限定キャンペーンでポイント5倍、限定グッズプレゼントといった特典が付いているものもあります。
こういった独自性のある特典クーポンを発行して利用できるようにすることで、他店舗と差別化をしながら固定客を確保してリピーター化していくことが可能になるでしょう。
割引の特典だけだと限界があることから、こういった複数の特典を考えてクーポンとして利用できるようにしておくのは重要です。
アプリクーポンの種類
アプリクーポンには次のような種類があります。
無料・割引クーポン
特定の商品・サービスから値引を行い決済を行えるようにするクーポンです。無料になるタイプもあります。
割引という目に見える形で特典が受けられるのでアピール力が高く、使われやすいのが特徴です。
このため新規顧客の誘導や限定イベントでの配布などで使われることが多いです。
その代わり利益が直結的に下がってしまうのが難点であり、得られる効果やコストなどをよく考えてから配布しないと損失だけが増えてしまうリスクがあります。
たとえば「次回来店時に利用可能」「割引額は低いが、期間中何度でも使える」といった決まりのもとで配布を行うと、ただ何も内容を決めずに配布するよりも効果が高くなるでしょう。
また割引額の高いクーポンに関しては、初回ダウンロードの他に、誕生日といったイベント時に配布するのがおすすめです。
こういった特別感のあるタイミングで特典内容が豪華なクーポンを配布することで、顧客ロイヤリティの向上が行えます。
ミニゲームクーポン
スクラッチで特典を当てる、ビンゴで複数列ヒットを達成するといった条件で特典を配布するタイプです。このタイプではクーポンをゲットするためのミニゲームの画面を用意することが必須となります。
ミニゲームの形式を取っているものは、ただクーポンを配布するより顧客に楽しんでもらえることがメリットです。
こういったゲーミフィケーションと呼ばれるエンターテイメント性のあるクーポンは大規模なチェーン店でも配布されており、高い効果を発揮しているのもポイントです。
挑戦タイミングとしてはたとえば「1日に1回挑戦できる」といった形にすると、顧客がアプリを開くきっかけにもつながります。特典内容はゲームの難しさやクリア達成状況などを鑑みて、達成が難しい内容であればあるほど豪華にすればコストもうまく調整可能です。
インストール特典・誕生日クーポン
インストールや誕生日といったタイミングで配布するクーポンです。こういった特別なタイミングでは、利用のきっかけを作るために特典を豪華にすることが多くなっています。
これらのタイミングはほとんど来ることがなく、多少内容が豪華になってもコスト面で負担がかかりにくいのが特徴です。
このため継続して来店したいと思えるようメッセージ内容や特典を調整するのが重要となってきます。
できれば1人1人に内容の違うクーポンを用意できるような体制を作っておくとより安心です。
アプリクーポンを始める方法
アプリクーポンを使うには次のような方法があります。
クーポンアプリ
クーポンアプリを提供している企業と契約してクーポンを掲載する方式です。
この方法だと、クーポンアプリを提供しているポータルサービス企業のブランド力を借りて集客ができます。
そのため新規顧客の獲得には大きな効果があります。
その代わり掲載費用等を考えると高額になるリスクがつきまとうのがデメリットです。また継続した来店を考えると、デザイン面でカスタマイズができず、アピールに限界があるクーポンアプリだと不利になるデメリットもあるでしょう。
スクラッチ開発
スクラッチで開発を行い、独自のアプリを提供してその中でクーポンを配布する方法もあります。この方法ではクーポンを配布するためだけというよりも、クーポン配布を機能に持っている総合的な集客アプリを作るのが普通です。
スクラッチ開発だと一から機能を考えられるため、クーポンデザインや機能面で自店舗の好きなようにできるメリットがあります。
どうしてもクーポンの内容にこだわりたい店舗にはおすすめです。
しかし実際にはクーポンにデザインや機能の細かい希望があるところは少ないです。
そのため、スクラッチでわざわざクーポン機能を用意すると、リターンに対してコストがかかってしまうのがデメリットになっています。
クーポン機能を搭載した店舗アプリ
店舗アプリとしてアプリプラットフォームを使いアプリを自作して、クーポン機能を用意する方法です。
この方法ではツールを使ってデザイン・機能制作等を行うので初心者でもアプリ開発が可能です。それだけでなくコスト面でもクーポンアプリやスクラッチ開発と比較すると低額になります。
これは掲載費用が必要ない、スクラッチ開発と違い一から制作しなくてよいので効率的といった長所が関係しています。
ただしデザイン・機能面ではスクラッチ開発より限定されるところがあります。
しかし、クーポン制作ではそこまで独自性の強いデザイン・機能を取り入れることがないので、あまりデメリットに思うところはないかもしれません。
アプリクーポンを運用するときの注意点
アプリクーポンを運用する際は、次の点に注意しましょう。
インストールしてもらうためのハードルが高い
アプリクーポンを使ってもらうには、まずアプリをインストールしてもらわないといけません。
このため、
- ・インストールに手間が掛かる
- 個人情報の入力が面倒
と思われると効果が出ない点には注意しましょう。
具体的には
- インストールする際の導線をスムーズにしてアプリも軽量にしておく
- 入力の必要がある個人情報をこちらが必要だと思う最低限のものにする
- 初回特典クーポンを豪華にして誘導しやすくする
といった方法で解決することが可能です。
ただ発行するだけでは効果が期待できない
アプリクーポンについては利用率を単に高くするだけでなく、こちらが想定している通りの効果を得られないと、配布しても意味がない点に注意すべきです。
発行に失敗すると使ってもらえないどころか、値引といった特典によって利益効果だけが落ちてしまうこともあります。
このため割引率については順次様子を見ながら調整し、そして値引以外の特典クーポンも考えて施策に入れ込む多様性が必要です。
継続して集客を続ける必要がある
クーポンを乱発し過ぎると「クーポンがある際にだけ買い物をしてみよう」という顧客が増える可能性があります。施策によってはクーポンを常時用意して集客している飲食店などもありますが、その場合でも割引額は少なめで、定期的に使われても問題ないように工夫がされています。
したがって、リピーター獲得のためには施策に合わせて割引幅を調整して、たまに来るタイミングでだけ大幅な割引のクーポンを配布する工夫が必要です。
また、リピーターを創出するためには、クーポンだけでなくキャンペーンや新着情報などをプッシュ通知で伝達して頻度を調整しながらユーザーへ働きかける必要性もあります。
もしアプリクーポンを使った継続的な集客のノウハウがない場合は、アプリの活用方法などについてのサポート制度がある開発会社を利用するのがおすすめです。会社にノウハウを共有してもらいながらアプリによる店舗の成長を促進できます。
集客効果をさらにUP!アプリクーポンの運用テクニック
ここからはアプリクーポンの運用テクニックをご紹介していきます。
ターゲットに合わせたクーポンを提供する
クーポンは、それを魅力的に感じる層に届けないと意味がありません。層ごとの嗜好や興味などはさまざまであり、一律に同じ内容のクーポンを配布しても効果が出ないのがポイントです。
このため自店舗で集めた顧客データを使って分析を行うべきです。
分析の際は、
- 新規顧客の開拓
- 既存顧客のリピーター化
といったように、具体的な目的を定めてクーポンの内容を設定した上で配布し、目標通りの利用率や利益額達成などができているか確認する必要があります。
適切な有効期限を設定する
いつまでも使える有効期限のないクーポンは、来店を先延ばしにしてしまうリスクがあります。いつも用意して使えるようにしておくべきクーポンもありますが、基本的には有効期限を設けて想定タイミングの範囲で使ってもらえるように調整を行いましょう。
その上で有効期限を決めるときは、平均的な来店サイクルをもとに店舗側の都合で決めることが望ましいです。
たとえば平均的な来店サイクルが2〜3ヶ月に1回であれば、「2ヶ月以内に次回来店で商品20%オフ」といったように設定するとよいでしょう。上記の事例は美容室といった来店頻度が他の業種より長めのケースを想定しています。飲食店やスーパーなどであれば1ヶ月や1週間以内などもっと短くなるでしょう。
割引だけを特典にしない
他の項目でも説明した通り、割引だけを特典にするのは好ましくありません。
- 割引だけの施策だと割引率を高くせざるを得ない状況になるリスクがある
- 特典や条件をよく考えなければ、新規顧客の来店にはつながらない
といったデメリットがあるため、割引以外にも限定グッズプレゼントといった特別感があり、それでいて自店舗でしか配布できないような独自性のある特典が用意できると安心です。
まとめ
今回はアプリクーポンの概要やメリット・デメリット、利用率を上げるコツなどをご紹介してきました。
アプリクーポンは自店舗で制作して配布したほうが、コスト面でのデメリットを減らしながら上手く運用することができます。ここでご紹介した利用率を上げるコツなどを上手く活かしながら、施策を検討してみてください。
店舗アプリDX版 raitenでは、アプリクーポンを含めた多様的な施策を自在に店舗側でカスタマイズして利用可能です。
低コストでチェーン店でも導入できるので、気になる方はぜひご連絡ください。