店舗アプリ作成サービスおすすめ12選!選び方や導入時の注意点を解説
店舗アプリ作成サービスは、中小店舗でも効率よくアプリマーケティングを開始できるようにするためのツールです。現在ではさまざまな店舗アプリ作成サービスがありますが、特性が異なるのでよく吟味してから導入するサービスを選択してみてください。
今回は店舗アプリの代表的なサービスを12個ご紹介していきます。要点をご紹介しながら効率よく比較していくのでぜひご一読ください。
目次
店舗アプリはどう使われている?
店舗アプリとは「店舗の集客や売上アップ等に使われる販促用のアプリ」です。
- プッシュ通知の発信
- クーポン配信
- デジタルポイントカードの発行
といった機能を搭載することで販促に活かします。
またたとえば、
- 飲食店で割引クーポン等を配信する
- 美容室で予約を受け付ける
- アパレル店でECサービスを利用してもらう
といった施策を実現するために、店舗アプリが利用されているのもポイントです。
店舗アプリの作成の際は、
- 自社で一から開発を行う、あるいはすべて制作を外注する
- 店舗アプリ作成サービスと契約する
といった方法がありますが、コスト面や技術的なハードル等を考えると店舗アプリ作成サービスを利用して開発する方法がおすすめです。
店舗アプリを導入すべき理由
店舗アプリを導入すべきなのは、次のような理由があるからです。
インターネット・スマートフォンが普及しているから
インターネットはもはやインフラとして生活をサポートする基盤となっています。インターネットの普及は多くの情報が簡単に得られる環境を構築するきっかけを作りましたが、同時に顧客が自発的に情報を収集してお店を選択するというスタイルの変化を促進しました。それによって顧客のニーズは多様化するとともに今までの商品・サービス情報を店舗都合でただ一律で発信するだけの販促が通用しなくなっています。
またスマートフォンの利用率が上昇したことで、スマートフォンを利用する際に必須なアプリの利用者も急増しました。
このような中でスマートフォンに適したコンテンツであり、一度に多くの情報を1人1人に合わせて素早く確実に届けられる方法として店舗アプリが導入されるケースが増えています。
ロイヤルカスタマー(リピーター)の獲得に繋がるから
現在、市場規模の成長が限界を迎えていることから、既存顧客の囲い込みが重要となってきています。
つまり自店舗を積極的に選んで買い物をしてくれるロイヤルカスタマーの獲得が店舗の継続的な成長に重要となっているのです。
従来はロイヤルカスタマーになりそうな顧客を探して個別のアプローチをかけるのが難しい状況でしたが、データによる分析手法が広まり以前よりパーソナライズ施策によるロイヤルカスタマー獲得が簡単になっています。
店舗アプリを導入すると顧客データの分析がスムーズになるだけでなく、継続的な情報発信ができる環境をスピーディーに構築できるのでロイヤルカスタマー獲得につながる施策の基点となります。こうした理由から、アプリを使って既存顧客をロイヤルカスタマーにしようとするケースが増えました。
店舗アプリ作成サービスの選び方
店舗アプリ作成サービスを選ぶ際は次のポイントに注意しましょう。
必要な機能が入っているか
必要な機能は業種によって違います。
- 飲食店ではポイントカードやモバイルオーダー
- 美容室では事前予約確認
- 管理・アパレルではECの構築
こういった違いを考えながら必要な機能に優先順位を付けて、希望通りの機能構築ができるアプリ作成サービスを選択するのが重要です。
ユーザー・スタッフがそれぞれ使いやすいか
店舗アプリ作成サービスでは
- 利用するユーザー
- 管理を行うスタッフ
双方が使いやすいサービスを選択する必要があります。
利用するユーザーが使いにくいと最初のダウンロードが促進できても、その後の継続的なアプリ起動や利用につながらないので定着しません。またスタッフが使いにくくても運用管理面で無駄なコストが発生して人員も上手く回せないので、アプリマーケティングが失敗するリスクが増えます。
ユーザーが使いやすい機能・デザインを作成しつつ、スタッフが直感的にスピーディーな開発・運用ができるサービスを比較検討して導入してみましょう。
初期費用・月額費用が予算に合っているか
店舗アプリ作成サービスの契約の際は
- アプリ制作のための初期費用
- 月々の利用料
- その他保守費・オプション
を合わせたコストを計算して比較する必要があります。
すべてのアプリ作成サービスが同じ傾向にあるわけではありませんが、一般的には価格が安すぎると機能が不足して、価格が高すぎると不要な機能まで付随している可能性が大きいです。
したがって、予算および必要な機能のバランスを考えて、一番適切な費用・サービス内容で契約できるサービスを探す必要があるでしょう。
イメージに合うデザインテンプレートが用意されているか
店舗アプリ作成サービスでは開発スピードや制作のしやすさを考えて、基本的にはデザインテンプレートの中から必要なものを選択してからアプリ作成に移ります。アプリのカラーや要素の配置、アニメーションといった各種デザインに関する項目はブランドイメージにもつながるため重要です。
顧客体験を良いものにできるように、店舗カラーと合わせるといった単純な工夫だけでなく、スムーズに操作できて分かりやすく、それでいてブランドイメージが直感的に理解できるデザインにしましょう。
またイメージ通りのデザインテンプレートが複数用意されているサービスを選択するのも重要です。
サポート体制は充実しているか
特にアプリの運用・管理といったノウハウが自店舗にない場合、アプリ開発に不慣れなスタッフが確実に作業できるようにサポート体制が充実しているサービスを選ぶべきです。
サポート内容は、
- 電話
- メールでの問い合わせ
- 資料共有
- 担当者からのアドバイス
- その他開発運用に関する作業代行
などさまざまですが、適切な内容を選択できるサービスを導入することで初心者でも確実にアプリ開発を進めて運用することが可能です。
サポート内容がオプションになっていることも多いので、必要な場合はオプションサポート費まで検討しながら、求めているサポートが適切な値段で受けられそうなサービスを選択してみてください。
おすすめ店舗アプリ作成サービス12選
ここからはおすすめの店舗アプリ作成サービスを12個ご紹介していきます。
店舗アプリDX版raiten
中小店舗様を始めとして、すでに7,500店舗以上に導入されているサービスです。
初心者でもオリジナルのデザインアプリを作成できることを強みとしており、分析ダッシュボードも完備されています。またデジタルポイントカードやプッシュ通知、クーポンといった各種コンテンツをすぐに用意できるのですぐにアプリマーケティングを開始可能です。
それだけでなくPWAも並列開発できるという、他サービスにはない特徴もあります。
チェーン店舗でも導入可能であり、オプションも複数ご用意しているのでぜひ一度公式サイトをのぞいてみてください。
GMOおみせアプリ
GMOグループのブランドなので安心できるサービスです。
セミオーダーという形式で必要な機能を随時追加していくことで、アプリ開発の気軽さとカスタマイズ性を両立していることをアピールしています。
また実績も豊富であり、CRMとして顧客管理をする際にも役立つ機能が搭載されているのでデータをフル活用可能です。
月額2万円〜で利用可能です。初期費用については公式にてお問い合わせください。
みせプリ
2,000店舗以上で導入されている店舗アプリ作成サービスです。
プランは4つ用意されており、最も安いエントリープランは4,980円の月額費用で申し込めます。
また月額5万円で希望に応じて細かくカスタマイズができるカスタムプランも選択できます。予算に応じて4つから好きなプランを選べる多様性がメリットです。
機能面でもルーレットなどのミニゲーム機能まで搭載できるのでマーケティングの幅が広がります。
ヤプリ(Yappli)
アプリ開発プラットフォームとしては初期から存在している実績も豊富なサービスです。
店舗アプリ作成以外にも社内ビジネスアプリといったアプリ開発ができるので、多用途でアプリを作成して利用したい方にもおすすめです。また気軽にアプリを開発したい場合は、通常プランより低額でシンプルなライトプランが用意されています。
機能更新頻度も高く、年間200回以上改善が行われているので安心です。
アプスタ
店舗アプリ×顧客管理の組み合わせを模索しているところに選ばれているサービスです。
既存システムとの連携が得意であり、今まで使っていた会員証といったシステムを無駄にすることなくスムーズにアプリに連携させて活用が可能です。
基本機能がセットになったバリュープランと、顧客管理機能が豊富なメンバーズプランの2種類から選択できます。どちらのプランでも独自機能開発とAPIによるシステム連携は可能です。
アプリメンバーズ
スマートフォンからも編集が可能なアプリ作成サービスです。
また機能に関してもQRコードやコード入力といったさまざまなアクションでポイントを貯められるシステムを構築したり、スクラッチができるミニゲームを搭載したりとさまざまなリピーター獲得のためのフックを設置できるので便利です。
また万が一サービスが自店舗に合わなくても、契約更新が1か月ごとでいつでも見直せる点もメリットになっています。
アプリンク
USENのアプリ作成サービスです。
サブスクリプションサービスの搭載が気軽にできる点がメリットになっています。
サブスクリプションサービスに関するデジタルチケットを、1回、回数、定期といった種類から選んで発行・購入できる仕組みをスピーディーに構築可能となっています。またテイクアウト機能も簡単に導入可能であり、デジタルチケットだけ、テイクアウトだけとそれぞれに特化したプランも安く提供されているので安心できます。
サクプリ(saqpli)
業界初のAIを搭載したアプリ作成サービスです。
たとえばAIチャットボットによって、スタッフが対応しなくてもスムーズにお客様の質問に応対して適切なアプローチを取ることができます。さらに予約管理システムと連携してメッセージに応じたスケジュール予約までしてくれるなど、実際のスタッフのように機能してくれます。
また無料デモ版も各種アプリストアで配信されており、導入前に気軽に検証して導入可否を決定できるのもメリットです。
すまっぽん!
ネイティブアプリは作成できませんが、検索エンジン上で利用できるWebアプリを瞬時に作成できるサービスです。
Webアプリだけあってコスト面では競合サービスより圧倒的に安く、初期費用0円、月額300円ほどで利用できるのがメリットです。
パスワード認証による会員限定Webアプリなども作成可能であり、最短10分で目標としているアプリを作れます。ただしWebアプリの気軽さに特化しているので、必要な機能が搭載できないリスクがある点に注意しましょう。
店番長
厳密には店舗アプリとは少し違いますが、社内アプリとして業務を円滑化するコンテンツを作成する際に役立つアプリです。
チェーンストアにおいて利用されることを想定しており、必要な情報をスピーディーにアップロードして社内関係者へ共有する、社外関係者への在庫状況発信を行うといった作業で有効活用できるのがポイントです。
また各店舗から必要な情報を集計して表示する機能も搭載されており、分析作業が効率化するように工夫されているのもポイントになっています。
アップグース(AppGoose)
印刷所が提供しているアプリ作成サービスなので、デザイン面でこだわりたい方におすすめです。
スタンプカードやアンケート配信などさまざまな機能を搭載可能であり、また多店舗経営を行っている場合はまとめアプリのプランを導入することでさらに細かいカスタマイズをすることが可能です。コストやスピード面を重視する際はAppGooseアプリの作成プランを選択すると安心できます。
ただし多店舗経営をしている場合は向いていないプランなのでよく各プランを検討してから導入しましょう。
みせめぐ
POSレジメーカービジコムが開発したDXを達成できるアプリ作成サービスです。4,700店以上に導入されています。
自社POSレジシステムを宣伝する意味合いもあってか、初期費用や月額費用といったコストが発生しないのが特徴となっています。
多機能な特徴を無料で利用できるので気軽に利用できます。ビジコム製のPOSレジシステムを導入していなくても無料で導入できるので安心です。
またLINE上でミニアプリとしてサービス提供することも可能であり、アプリインストールの必要なく機能が使えるのでLINEユーザーを対象にして販促したい方にもおすすめです。
店舗アプリ作成サービスを使うメリット
店舗アプリ作成サービスには次のようなメリットがあります。
プッシュ通知機能で直接情報発信ができる
アプリ作成サービスを使うとプッシュ通知機能をすぐに搭載できます。
一般的に情報配信における開封率では、
- プッシュ通知:平均30%~40%
- メルマガ:平均10%
といったようにプッシュ通知のほうがメルマガより数倍開封率が高いというデータもあります。したがって、アプリ作成サービスでスムーズにプッシュ通知配信の基盤を整備してマーケティングで利用できるようにするのが重要です。
ロイヤルカスタマー(リピーター)の育成に繋がる
アプリを使うと継続的に1人1人に合わせた情報配信ができるので、自然とロイヤルカスタマーが増えていきます。
従来アナログな施策では難しかったロイヤルカスタマーの獲得が簡単にできるので、安心して店舗成長を促進できるのがメリットです。
顧客データを正確に分析・管理できる
アプリ作成サービスでは最初から顧客データを蓄積してダッシュボードで確認・分析できる機能が備わっています。
顧客データを従来より正確に確認・分析できる環境が整備できるので、効率よくデータ資産を管理しながらマーケティング施策を調整することが可能です。
広告や管理コストを抑えられる
アプリ作成サービスで従来のコンテンツをデジタル化することで、コストが一気に削減されます。またWeb広告といった費用が掲載ごとに発生する体系からアプリでの継続的な販促に移ることで、さらに費用が減少するのもメリットです。
また顧客データ管理機能があるサービスを使えば効率よく少人数でデータ管理ができるので、管理コストが抑えられます。ほとんどの店舗アプリ作成サービスには顧客データ管理機能が搭載されていますが、念のため搭載されているか確認してみてください。
各種コストを効率的に抑えることで、利益率も最大化できます。
店舗アプリ作成サービスを導入するときの注意点
店舗アプリ作成サービスを選択する際は、次の点に注意してみてください。
アプリをダウンロードしてもらう導線を作る
アプリ利用者を増やす際に障害となるのが、ダウンロードの手間です。ダウンロードの導線だけでなくインストール直後の情報登録作業までスムーズにできるようにしておかないと、思ったように利用者は増加しません。
そのため、アプリのことを知ったらすぐにダウンロード作業ができるようにしておき、インストール直後に余計な情報を登録する必要なくすぐに利用できるアプリの仕組みを作ってみてください。
また、アプリをダウンロードすることでメリットが得られるとユーザーに感じてもらえるアピールをしましょう。
たとえば初回ダウンロード限定無料クーポンを配布するといった方法が有効です。
アプリを併用したオペレーション体制を整える
実店舗のスタッフはアプリ運用に関して
- 来店した顧客にアプリのダウンロードをすすめる
- クーポン利用やポイント付与などの対応をスムーズに行う
といった対応を行う必要があります。
各種の必要な対応はマニュアル化して、関係者がすぐ確認できる場所へ保管しておいてください。
適切な頻度でプッシュ通知などの情報発信を行う
アプリからの情報発信が滞っていると、有益な情報が届かない不要なアプリと認識されて、顧客が離れてしまいます。しかしプッシュ通知を1日に何十回も送信するといったような状況になっても顧客離脱につながるでしょう。
そのため、実際に情報配信して検証しながら、適切な頻度に調整できるように工夫するのが重要です。
1日に1回、2日に1回と調整を繰り返し、適切な配信頻度を把握してください。
不具合が起きたときは迅速に対応する
アプリにおいてOSアップデートによるフリーズやデザインの一時的な崩れといった不具合が起きたときに、すぐに修正の対応をしないと評判が落ちてしまいます。
不具合が起きた場合も、一からスクラッチ開発するのではなく、アプリ作成サービスを利用して開発したほうが修正対応がしやすくなっておすすめです。
また、アプリに不具合が起きたときにすぐ対応できるように、アフターサポートが充実した店舗アプリ作成サービスを選ぶとより安心です。
まとめ
今回は店舗アプリ作成サービスをご紹介してきました。
店舗アプリ作成サービスはサービス内容や料金、得意としていることなどが違うのでよく吟味してから導入する必要性があります。一見特徴が似通っているように見えても、よく情報を確認すると導入の判断を決められるような重要な項目が掲載されていることも多いので、公式サイトなどをじっくり確認してみてください。
ぜひ最適な店舗アプリで自店舗のDXを推進してみましょう。