タブレットレジでコスト削減!アプリとの連携で購買データを蓄積
タブレットはスマホほど一般には普及していませんが、実店舗では商品管理といった用途でよく利用されています。iPadやAndroidタブレットといった各タブレットにソフトウェアをインストールすればさまざまな用途に使えます。
最近ではタブレットをレジシステムに組み込み、タブレットレジとして利用するパターンも増加しているのがポイントです。タブレットレジを使えばコスト削減ができるといったメリットが得られるので、これから実店舗経営を検討している方にもおすすめです。
今回はタブレットレジとは何か、そして導入するメリットやツールの事例などをご紹介していきます。DX(社内のデジタル改革)の一環としてタブレットレジの導入を考えている方もぜひご覧ください。
目次
タブレットレジとは?
タブレットレジとは、その名の通りタブレットをレジ化したものです。従来は専用のPOSシステムを据え置き型のレジへ組み込んで会計を行うのが普通でしたが、タブレットが事業で普及するとともにPOS機能入りのアプリをインストールして会計管理を行うパターンが増えてきました。
店舗ではiPadやAndroidタブレットといった対応機器に専用アプリをインストールするだけで、
- 各レジ機能
- 売上分析機能
- データの連携機能
などがまとめて使えるのがポイントです。
現在タブレットレジはクラウドサービス形式が中心になっています。そのためオンライン環境を店内で整備しておく必要があります。
将来的にDXが政府ぐるみで推進されると、インターネットなしで経営を行うことに支障が生じる可能性があるので今のうちに導入しておきましょう。
イニシャルコストは安く済みますが、各事業者のサービス使用料金が定期的に発生します(サブスクリプションモデル)。そのため月額どのくらい払ってよいかなども思案しながら適切なサービスを導入する必要はあるでしょう。
タブレットレジの導入メリット!運用スピードや手軽さに自信あり
タブレットレジを導入すると次のようなメリットが得られます。
導入が手軽で運用スピードが速い
モバイル機器と据え置き型の大きい機器を導入面で比較すると、当然モバイル機器のほうが導入が手軽です。据え置き型の大きい機器は大々的な設備が必要なのでスペースを確保する必要がありますし、設置後は面倒な設定を行う必要があります。
対してタブレットレジの場合は、対応OSを搭載したタブレットを用意してそこへ専用アプリをインストールするだけです。
持ち運びながらレジとして使うのが簡単ですし、スペース確保の必要は特にありません。
このため小規模の設備設置スペースが限られている店舗でも導入ハードルが低いです。
また専用アプリをインストールすれば面倒な設定は必要ないので、運用をすぐに始められるのもメリットになっています。
操作が簡単だったりと運用がしやすい
運用をすぐに始められるだけでなく、運用全般でもタブレットレジには大きいメリットがあります。
まずディスプレイをタッチして操作を行うので、スマホやタブレット操作に慣れているリソースであればすぐに操作を覚えられます。
POSレジといった機器では独自の仕様を覚える必要がありますが、「POSレジをまったく触ったことがない」といった若い人員でもタブレットレジならばすぐに会計操作を覚えることが可能です。
また柔軟性の高さも魅力です。据え置き型のレジの場合、外に持ち出すことはまず考えられません。このため「一時的にイベントでテナントを出してそこで同じレジを使いたい」といった要望があっても実現するのは難しいです。
しかしタブレットレジであればインターネット環境とタブレット本体を用意するだけでどこでも会計処理が可能になっています。
このため野外フェスティバルといったイベントに出店して販売を行う場合も、店舗と同じ環境で会計処理が可能です。
メンテナンス面でも、専用機器がたくさん設置されている据え置き型だとトラブル対応が大変です。
一方タブレットレジの場合はタブレット本体やアプリの不具合チェックだけでメンテナンスが済むのでトラブルにもすぐ対応できます。
万が一タブレットが破損して使えなくなった場合でも、スペアのタブレットを用意しておけばすぐ同じ環境を構築して会計処理を継続できるでしょう。
導入や運用に関するコストを抑えられる
据え置き型のレジを導入する場合、特に導入費用は高くつきます。自店舗で据え置き型のレジを用意するのは難しく、機器ごと導入しないといけないからです。
対してタブレットレジの場合は、クラウド形式でソフトウェアサービスを利用するのが普通になっています。
このため対応タブレットさえ用意できれば、初期導入費用が0円で済むケースも多いです。
ランニングコストについても安く抑えられるパターンが多くなっています。
タブレットについてはiPadにすると、費用が高めにはなりますが据え置き型のレジよりは安く抑えられるでしょう。iPadの導入費用が気になる場合は、業務に適したAndroidタブレットを導入してみてください。iPadより2分の1や3分の1といった安い値段で簡単に導入できます。
ただしスペックが低過ぎるとレジシステムの動作が遅延したりとトラブルになることもあるので、事前に導入したいサービスのタブレット推奨環境をチェックしておきましょう。
タブレットレジツール事例
ここからはおすすめのタブレットレジツールの事例をご紹介していきます。
Square
スクエアは各クレジットカードブランドに対応した、中小事業者向けの決済サービスです。
- VISA
- MasterCard
- AMEX
といった世界的なブランドにもすぐ対応できるメリットがあります。
また今後もさまざまなクレジット会社と提携する予定があるので、実現すればさらに利便性が高まるでしょう。
さらに電子マネーやタッチ決済にも対応できるので、今まで現金対応しかしていなかった店舗では新規顧客獲得のチャンスが広がります。
カードリーダーは7,980円から導入可能であり、専用アプリでは、
- 従業員別の売上管理
- タイムカード
といった機能も利用可能です。
決済に使える店舗オリジナルのギフトカードも作成できるため、強力なブランディング・ツールにもなるでしょう。
【 基本情報 】
・初期費用:Square POSレジアプリは無料、Square Readerは7,980円から
・月額固定費:無料
・決済手数料:3.25%~
スマレジ
スマレジは国産のタブレットレジツールであり、サポートに関しても信頼性があります。
- サポートが充実している
- 信頼できる
- 品質がよい
という3部門において店舗スタッフが選択するナンバーワンサービスになっています。
※株式会社ショッパーズアイの「クラウドPOSレジ10サービスを対象にしたサイト比較イメージ調査」より
クラウドPOSレジとしての機能を十分に活用しているサービスであり、
- 規模や業種にかかわらず柔軟に対応できる
- リアルタイムでの売上分析や顧客情報保存が可能
- 更新が自動的に行われて最新状態で常に使える
- コールセンターは365日で稼働、サーバー稼働率は99.95%
といった点がメリットです。
また「スマレジ・アプリマーケット」で別途拡張アプリを導入すれば、レジ機能を強化できるのも魅力になっています。
【 基本情報 】
・初期費用:無料
・月額費用:スタンダード0円~
リテールビジネス1万3,200円 ※1店舗につき
ユビレジ
売上向上に役立つ機能が豊富なタブレットレジツールです。
- 売れ筋や死に筋商品の把握
- 複数店舗の売上データの比較、管理
- リピーター獲得につながる顧客管理
といった機能を搭載しています。
チェーン店でも売上状況を統一して管理できるようになるため、小規模から大規模までさまざまな店舗に対応できるスケーラビリティの高さも魅力です。
さらに、
- 在庫管理
- 決済管理
- CRM
といった各業務システムとも連携できる拡張性の高さもメリットになっています。
コンサルタントが導入や操作に関する講習、電話サポートといった各種サポートを行ってくれるので導入前後も安心できます。トライアルが利用できるので、気になる方はまず試験運用してみましょう。
【 基本情報 】
・初期費用:無料
・月額費用:お試しプラン0円
プレミアムプラン6,900円 ※各種有料オプションあり
AirREGI
ホットペッパーなどでおなじみの、リクルートグループのタブレットレジツールです。
「AirPay」という姉妹サービスと連携させれば、
- クレジットカード
- 電子マネー
- QRコード決済
といった決済方法をまとめて導入するとともに、AirREGIの会計がそのままAirPayに反映されてスムーズに決済が可能といったメリットを得られます。
ビジュアルにも凝った画面になっており、シンプルでありながら操作しやすくなっているのもポイントです。軽減税率にも標準対応しており、各種会計ミスを減らせます。
また売上をグラフで可視化しながら、
- 集計期間
- 売上
- 会計単価
といった重要な項目を一覧でまとめて確認できるので分析も容易です。
【 基本情報 】
・初期費用:無料 ※周辺機器購入も公式サイトから可能
・月額費用:0円~
STORES
STORES決済はQRコードや専用ターミナル、オンラインにおいて、決済システムを構築できる決済サービスです。
初期費用・固定費は一切不要で、必要なのは決済手数料だけです。
期間限定で決済端末代金0円キャンペーンも実施しています。
※タイミングによっては終了している可能性もあります
タブレットだけでなくスマホもレジとして使えるのが魅力であり、タブレットを用意できなくても手元のスマホを使えばすぐレジシステムを構築可能です。
また申し込みから利用開始までは最短3営業日とスピーディーなのもメリットになっています。
【 基本情報 】
・初期費用:0円
・月額費用:0円
・決済手数料:
VISA、マスターカード、アメリカンエクスプレス:3.24%
JCB、Diners Club、DISCOVER:3.74%
電子マネー:3.24%
QRコード:3.24%
タブレットレジシステムをアプリと連携!マーケティングにおけるメリット
自店舗アプリをリリースしてユーザーへ配布していれば、タブレットレジシステムと連携させることで次ようなメリットも得られます。
会員カードをアプリに表示できる
自店舗アプリを利用すると、会員カードをデジタル化してアプリ内で提示可能な仕組みを作れます。もちろん既存のカード会員様についても、デジタルへの移行が可能です。
店舗としては会員カードの発行コストを削減できますし、お客様は会員カード提示の利便性が向上します。
アプリで会員カードを提示できるようになると、オンライン経由でのデータ取得が簡単になります。
また次項目以降のメリットにもつながっていきます。
アプリ会員証のユーザー購買データをタブレットレジと連携可能
アプリ会員証を読み込むと、そのたびに
- 誰が
- 何を
- どのくらい購入したか
といった各ユーザー購買データが収集できます。
収集したデータはタブレットレジ内の分析機能へ取り込むことによりマーケティングへ活用可能です。
セグメント分析データからのマーケティング施策
タブレットレジにアプリデータを含めた各データを収集した後、分析を行いましょう。
属性によってターゲットユーザーを分けて(セグメント)、「このユーザーはリピート可能性が高いからインセンティブを豪華にしよう」といった施策の立案が簡単になります。
アプリ単独でも分析自体は可能ですが、タブレットレジと連携させてデータを集約させることでさらに多角的で細かいデータ分析が実現するのが魅力です。
raitenアプリとモバイルオーダーを連携!方法を解説
「店舗アプリDX版 raiten」では、次のような機能を利用可能です。タブレットレジとの連携を考える際にも参考にしてみてください。
アプリメニューにモバイル/セルフオーダーのURLを設置し遷移
【メリット】
システムを改修・開発せずに遷移先のURLをアプリメニューに設置するだけ
個人情報はオーダーツールで取得可能
【デメリット】
アプリ側の情報はオーダーツールシステム側に反映されない
通常の購買データのみオーダーツールシステム側で取得可能
パラメーターを設置してモバイル/セルフオーダーシステムと連携させる
【メリット】
アプリの基本機能なので追加開発なし。
ヘルプページに設置の詳細説明あり
アプリのユーザーID・会員証番号・ニックネームの紐づけが可能
システム連携によりアプリユーザーへプッシュ通知、クーポンを付与可能
【デメリット】
連携される内容は、ユーザーID・会員証番号・ニックネームのみ
API連携開発でアプリと各種システムのつなぎこみを行う
【メリット】
連携データをアプリ側やシステム側に表示できる
【デメリット】
API開発により開発コストが増え作業工数が長期化、アプリリリースが遅延
まとめ
今回はタブレットレジの概要や導入メリット、アプリと連携させるとえられるものなどをご紹介してきました。
タブレットレジは手軽に導入・運用できるDXにも関係するシステムです。
これから店舗を開店する場合もレジシステムを改修する場合も、ぜひタブレットレジの導入や利活用を考えてみましょう。
デジタル庁が創設されたりとデジタル化の流れが活発になっているので、タブレットレジの重要性も上がっています。
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