再来店の施策とアイデア|リピーターを増やす店舗集客の秘策
業種全般
人口減少や競争の激化により、新規顧客の獲得だけで売上を維持することは難しくなっています。そのため、店舗経営を安定させるには、一度来店した顧客に再来店してもらい、リピーターとして定着させることが重要です。
再来店施策を適切に行うことで、集客コストを抑えながら売上と顧客満足度の向上を同時に実現できます。特に近年は、スマートフォンや店舗アプリを活用した再来店施策が注目されています。本記事では、再来店の重要性と効果的な施策、さらにスマホを活用した効率的なリピート集客の方法について分かりやすく解説します。
店舗アプリを活用することで、クーポン配信やプッシュ通知により来店後の顧客へ継続的にアプローチでき、再来店施策を効率的に実施できます。来店履歴や利用状況に応じた個別配信も可能になり、顧客満足度の向上とリピート率の最大化を同時に実現します。
あわせて、リピーターが増えない5つの原因、接客で再来店につなげる方法、来店回数別に打つべき施策、再来店率の測り方も取り上げます。施策を並べる前に、自店がどこでつまずいているかを見極めることが近道になります。
リピーターが増えない5つの原因
施策の話に入る前に、なぜ再来店につながらないのかを整理しておきます。原因によって打つべき手が変わるためです。
忘れられている
もっとも多いのがこれです。商品にも接客にも不満はないのに、次に思い出してもらえないまま時間が過ぎていくパターンです。
店の選択肢は膨大にあり、よかった店でも数週間経てば記憶から薄れます。ここは努力不足というより、思い出してもらう手段を持っていないことが問題です。こちらから連絡できる状態をつくれるかが、対策の分かれ目になります。
再来店のきっかけがない
「また行きたい」と思っていても、行動に移すきっかけがなければ来店にはつながりません。期限のあるクーポン、あと1回でスタンプが埋まる状態、季節限定の商品といった、背中を押す仕掛けが必要です。
とくに来店周期が長い業態では、放っておくと間隔がどんどん空きます。前回の来店から一定期間が経った人に声をかける運用を、仕組みとして持っておきましょう。
期待した体験と差があった
初回の期待値が高すぎた場合も、リピートにはつながりません。写真と実物の差、待ち時間、混雑時の対応などが原因になりやすい部分です。
この場合は、再来店を促す前に体験そのものを直す必要があります。クーポンを配っても、体験に不満があれば戻ってきません。口コミやアンケートから、初回来店者が何に引っかかったのかを拾いましょう。
接点を持つ手段がない
意外と多いのが、連絡する手段そのものを持っていないケースです。現金のみで会員制度もない店では、来店した人の記録が残りません。
記録がなければ、誰がいつ来たかも分からず、声をかける相手も特定できません。まず来店を記録できる仕組みを持つことが、すべての施策の前提になります。
効果を測っていない
施策は打っているものの、効果を測っていないというケースもあります。クーポンを配っても、何枚使われたかを数えていなければ続けるべきか判断できません。
数字がないと、うまくいかない施策を惰性で続けることになります。最低限、配った数と使われた数だけでも記録しておきましょう。
店舗の再来店施策5選
再来店を促進するためには、顧客との接点を継続的に持ち、来店する理由を提供することが重要です。一度来店した顧客に対して適切な施策を実施することで、リピート率の向上と売上の安定化につながります。ここでは、多くの店舗で効果を上げている代表的な再来店施策を5つ紹介します。
ポイントカード・会員証による再来店促進
ポイントカードや会員証は、再来店施策として広く活用されている方法の一つです。来店や購入ごとにポイントが貯まり、特典や割引と交換できる仕組みを設けることで、顧客に再来店の動機を与えることができます。特に、一定数のポイントで特典が得られる仕組みは、継続的な来店を促す効果があります。
最近ではアプリ型の会員証を導入することで、ポイント管理や顧客情報の一元管理が可能となり、より効率的な再来店施策の実施が可能になっています。
設計で迷ったら、特典に届くまでの回数を来店周期から逆算するとうまくいきます。月1回来店の店で10回スタンプにすると、達成まで10か月かかり途中で忘れられます。3〜5回程度で一度特典に届く設計にして、そこから次の段階へつなげるほうが達成感が続きます。
クーポン配信による来店動機の創出
クーポン配信は、顧客に具体的な来店理由を提供できる効果的な再来店施策です。割引クーポンや期間限定特典を提供することで、顧客の来店意欲を高めることができます。特に、来店後一定期間が経過した顧客に対してクーポンを配信することで、離脱防止にもつながります。
紙のクーポンだけでなく、アプリを活用することで、顧客ごとに最適なタイミングで配信でき、再来店率の向上をより効率的に実現することが可能です。
配信で効果を高める鍵は、全員に同じクーポンを送らないことです。しばらく来ていない人には復帰を促す内容、よく来る人には新商品の先行案内といった打ち分けをします。
同じ原資でも、届ける相手を絞るだけで利用率は変わります。あわせて、期限を短めに設定することも重要です。期限のないクーポンは先送りされ、そのまま使われずに終わります。
プッシュ通知やメールによる継続的な情報発信
プッシュ通知やメール配信は、顧客との接点を維持し、再来店を促すために有効な手段です。新商品やキャンペーン情報、期間限定イベントなどを定期的に発信することで、顧客に店舗の存在を思い出してもらうことができます。
特にプッシュ通知はスマートフォンに直接届くため、高い開封率が期待できます。適切なタイミングで情報を届けることで、顧客の来店意欲を高め、リピート率の向上につなげることができます。
配信のタイミングで意識したいのが、来店を思い立つ直前を狙うことです。飲食店なら食事時間の1〜2時間前、小売なら買い物に出かける前といった具合です。
頻度は週1〜2回を目安に始め、通知をオフにされた割合を見ながら調整します。通知オフはアンインストールより早く動くため、配信が過剰になっている兆候を早めに掴めます。
来店履歴を活用した個別アプローチ
顧客の来店履歴や購入履歴を活用することで、一人ひとりに合わせた再来店施策を実施できます。例えば、特定の商品を購入した顧客に関連商品の案内を送ることで、再来店のきっかけを作ることができます。
また、一定期間来店していない顧客に対して特別クーポンを配信することも効果的です。顧客ごとの行動データを活用することで、より精度の高いアプローチが可能となり、再来店率の向上につながります。
個別化は、細かく分けるほど良いわけではありません。データが少ないうちは、来店回数と最終来店日の2軸で3グループに分けるだけでも十分です。
「1回で止まっている人」「定期的に来ている人」「しばらく来ていない人」に分け、それぞれに送る内容を決めておけば、運用に乗せられます。
限定特典やイベントの実施
会員限定の特典やイベントを実施することで、顧客に特別感を提供し、再来店を促すことができます。例えば、会員限定セールや先行販売、誕生日特典などを用意することで、顧客の満足度とロイヤルティを高めることができます。
また、期間限定イベントやキャンペーンを実施することで、来店のきっかけを創出できます。こうした施策を継続的に行うことで、顧客との関係を強化し、長期的なリピーターの育成につながります。
特別感を出す施策で効果的なのが、割引以外の特典です。先行案内、限定商品の取り置き、会員限定の時間帯といった内容は、原価をかけずに価値を感じてもらえます。割引を続けると定価では来なくなるため、優良顧客には値引き以外で報いる設計にしておきましょう。
施策を選ぶ前に決めておきたいこと
5つの施策を並べましたが、すべてを一度に始める必要はありません。先に決めておきたいのが、どの段階の顧客を動かしたいかです。
初回から2回目に進んでいないのか、常連が離れているのかで、選ぶ施策は変わります。初回からの定着が課題ならクーポンとスタンプ、常連の維持なら会員ランクと限定特典、といった具合に対応させると迷いません。
もう1つが、現場で回せるかという観点です。運用の手間が大きい施策は、忙しい時期に止まります。自動化できるものから始めるのが現実的です。
関連記事:小売業がアプリを導入すべき理由!売上・リピーターを増やすメリット
関連記事:来店促進キャンペーンのアイデア10選|事例とアプリ活用のコツを解説
接客でリピーターを増やす4つのポイント
施策やツールの前に、接客そのものが再来店を左右します。特別なことをしなくても、押さえるだけで差が出る4つのポイントを整理しておきます。
名前と前回の内容を覚えておく
もっとも効果が大きいのが、前回のことを覚えていると伝わる接客です。「前回はこちらをお選びいただきましたね」の一言があるだけで、体感は大きく変わります。
記憶に頼る必要はありません。会員システムやカルテに記録し、接客前に確認する運用にすれば、誰が対応しても再現できます。記録する項目は、前回の購入内容、来店のきっかけ、会話で出た話題の3つ程度で十分です。
次回の来店理由をその場で伝える
見落とされがちなのが、帰り際に次の理由を渡すことです。「来月に新商品が入ります」「次回は◯週間後が目安です」と伝えるだけで、次の来店が予定に入ります。
業種によっては、次回来店の目安が明確です。美容室なら1〜2か月、整体なら2週間といった具合に、専門家として推奨時期を示せる場面があります。
この一言があるかないかで、再来店率は変わります。スタッフ全員が同じ内容を言えるよう、トークを揃えておきましょう。
退店時の一言を揃える
最後に受けた印象は記憶に残りやすいものです。退店時の対応をスタッフ間で揃えておくと、体験の質が安定します。
「ありがとうございました」だけで終わらせず、その日の内容に触れた一言を添えると印象が変わります。決まった文言をマニュアル化するのではなく、触れるべき要素を決めておくほうが自然な接客になります。
スタッフ間で情報を共有する
担当が変わっても同じ体験を提供できるかどうかが、リピーターの定着を左右します。前回対応したスタッフが不在でも、記録があれば会話をつなげられます。
共有の仕組みとして有効なのが、朝礼で当日の予約客の情報を確認する運用です。数分でできるうえ、接客の質が揃います。記録の書き方も揃えておきましょう。書く人によって粒度が違うと、後から使えるデータになりません。
関連記事:小売・飲食業必見!アプリでリピーターを育てるロイヤルティ施策とは?
初来店と再来店でかかるコストの違い
新規顧客用の施策を打ち出すことも確かに重要です。しかしそれ以上に、「初来店したお客様をいかにして何度も再来店してくれるような優良顧客へと引き上げていくか」が、自店舗の売上拡大のポイントです。例えば新規のお客様が来店してくれても、その後再来店してくれなければまた別のお客様を探さなければいけません。そして新規のお客様獲得の際にコストもかかってしまいます。
一方リピーターに自店舗の商品やサービスを購入してもらうときは、リピーターはすでに自店舗のことを認知しているので、認知に必要な宣伝などを行う必要がありません。ですから新規顧客に商品やサービスを購入してもらうときにかかるコストよりも、再来店してくれたリピーターに商品やサービスを購入してもらうときにかかるコストのほうがはるかに安上がりです。
ちなみにリピーターと新規顧客、それぞれの顧客に商品やサービスを購入してもらうためにかかるコストは「リピーター:新規顧客=1:5」のパターンになるという法則があります。いわゆる「1:5の法則」といわれる現象です。「1:5の法則」からも分かる通り「新規顧客を作る→リピーターになってもらって優良顧客へ引きあげる」というサイクルを作り出すと、店舗側がお客様にかけるコストも減らせます。
1:5の法則は目安であり、業種によって差はあります。ただし、新規のほうがコストがかかるという方向性は共通しています。
自店の数字で確認するなら、広告費÷新規来店数で新規1人あたりの獲得費用を出してみてください。この金額と、リピーターに送るクーポンの原価を比べれば、どちらが効率的かが具体的に分かります。
新規集客とリピート集客の配分をどう決めるか
新規とリピートは、どちらか一方だけでは成り立ちません。リピーターも元は新規であり、新規が入らなければ母数が減り続けます。配分を考える目安になるのが、開業からの経過年数です。
開業直後は、そもそも母数がないため新規獲得に比重を置く必要があります。この時期はポータルサイトや広告への投資が中心になります。
軌道に乗ってきたら、新規で獲得した人を定着させる施策へ資源を移します。ここで移行できないと、広告を止めた途端に売上が落ちる構造から抜け出せません。
判断の材料になるのが、リピーター率です。来店客に占める既存客の割合が低いなら新規頼みの状態、高いなら安定していると判断できます。この数字を毎月見ながら、配分を調整していきましょう。
関連記事:飲食店のクーポンは再来店に有効?目的別で使い分けよう!
再来店のお客様(リピータ)を増やすことが重要な理由
再来店のお客様を増やすと、次のようなメリットがあります。
継続的に安定した利益が見込める
新規顧客の獲得ばかりにかまけてリピート集客を怠っていると、新規顧客が再来店してくれる確率が低くなってしまいます。すると店舗でまた新規顧客を獲得しなければならず、店舗へ来店してくれる顧客の数がとても不安定になります。結果売上も不安定になり、安定した利益を見込みにくくなります。
初来店後の離脱率を減らしてリピーターを増やすと、リピーターが継続的に商品やサービスの購入をしてくれるので利益が安定します。継続的にリピーターからの利益を見込めるのが、再来店のお客様を増やすメリットです。
安定という観点で見ると、リピーターは売上の予測がしやすいという利点もあります。来店周期が読めるため、翌月の来店数をある程度見込めます。見込みが立てば、仕入れやシフトの調整もしやすくなり、無駄なコストを減らせます。
利益率が上がりやすく、アップセルやクロスセルも狙える
例えば新規顧客を前年度比から5%向上させても、利益率は大きく上昇しません。しかし初来店以降離脱するお客様を5%減らした場合、利益率が25%も改善されるというデータがあります。この法則を「5:25の法則」と言います。このようにデータから見てもリピーターを確保したほうが、新規顧客を獲得するより利益率が大きく上昇するのが分かります。
またリピーターは新規顧客よりロイヤルティ(自店舗に対する愛着度)が高いです。ですから購入してもらった商品やサービスから割り出してどんな商品に興味があるか把握できれば、さらに単価の高い商品やサービス、関連商品やサービスの購入へとつなげて売上をさらに拡大させることができます。このように顧客に対し既存の購入商品・サービスに対してより単価の高い商品・サービスを購入してもらう営業手法を「アップセル」、既存の購入商品・サービスに対して関連商品・サービスを売り込み売上を拡大させる営業手法を「クロスセル」と呼びます。
アップセルやクロスセルを狙う際に大切なのが、押し売りにならないことです。信頼を積み上げた相手だからこそ提案が通るのであって、初回から高額商品を勧めると逆効果になります。提案するタイミングは、3回目以降の来店を目安にすると自然です。
よい口コミが広がることで自店舗の評判がよくなり、ブランディングにつながる
リピーターは自店舗に対してよい印象を持っています。ですから友達や仕事仲間への口コミやSNS投稿などで、自店舗のよい評判を拡散してくれやすいです。見込み客はこういった口コミも来店時の参考にするので、結果新規顧客の獲得にもつながります。このように再来店のお客様を増やすとよい評判が拡散することで自店舗のイメージがよくなり、「ブランディング(自店舗の信頼性や認知度向上)」にもつながります。
口コミを増やしたいなら、投稿を依頼するタイミングを決めておきましょう。満足度がもっとも高い瞬間、つまり商品やサービスに満足した直後が適しています。
ただし、割引や特典と引き換えに投稿を求めるのは避けてください。プラットフォームのポリシーに反し、口コミが削除される恐れがあります。
関連記事:小売店の再来店施策!リピーターを増やし売上を安定させよう
来店回数別に打つべき施策
再来店施策は、顧客の来店回数によって効くものが変わります。段階ごとに整理しておくと、誰に何を送るかが明確になります。
1回目から2回目|期限付きの理由をつくる
もっとも離脱が多く、同時にもっとも効果が出やすいのがこの段階です。1回で終わる人と2回来た人では、その後の定着率が大きく変わります。
初回来店時に、次回使える特典をその場で渡します。期限は2週間から1か月程度に設定し、期限が近づいたら通知で知らせます。
このとき渡す特典は、次回の来店で必ず使えるものにしてください。条件が複雑だと使われずに終わります。
2回目から3回目|習慣にする
一般に、3回来店すると定着しやすくなるといわれます。2回目から3回目までをいかに短くするかが、この段階の課題です。
有効なのが、スタンプやポイントの進捗を見せることです。「あと1回で特典」という状態をつくれば、達成に向けて動いてもらえます。
ここで大切なのが、達成までの距離を短く保つことです。「あと5回」では遠すぎて動機になりません。
3回目以降|特別感で維持する
定着した顧客に対しては、割引よりも特別感が効きます。会員ランク、先行案内、限定商品の取り置きといった施策が該当します。
この層に割引を送り続けると、定価で買わなくなります。値引き以外で報いる設計にしておきましょう。あわせて、離脱の兆候を見逃さないことも重要です。来店周期を大きく過ぎている常連には、早めに声をかけましょう。
関連記事:会員ランクの成功事例5選|リピート率を高める特典設計とランクアップの仕組み
店舗の再来店を維持するためには「コミュニケーション」を増やすことが重要
何度も自店舗へ来店してくれるリピーターを離脱させずに維持するためには、リピーターとのしっかりしたコミュニケーションが重要です。リピーターにとって最適なタイミングでコミュニケーションを行うことで、リピーターは「自分が特別扱いされている」と感じ、自店舗へのロイヤルティが上がります。そして他の競合店舗に新規来店するより、すでに来店して気心の知れている自店舗に絶えず訪問してくれるようになります。
これは自店舗への直接訪問だけでなく、ECサイトでも同じです。ECサイトでもリピーターを特別扱いできるような仕組みを作り、コミュニケーションを行えば、自ずとリピーターは増えます。ここまで読み進めていただければ、「新規のお客様も大切だが、再来店のお客様はもっと大切だ」ということがお分かりでしょう。
コミュニケーションの頻度は、多ければよいわけではありません。関係のない情報が続くと、通知をオフにされたり、連絡そのものを無視されたりします。
大切なのは頻度より内容の関連性です。その人にとって意味のある情報を、必要なタイミングで届けることを優先しましょう。
関連記事:再来店につながる施策とは?アプリで実現するリピーター集客
店舗の再来店施策にスマホが効果的な理由
お客様とのコミュニケーションにおいて重要なのがスマホを使ったリピート集客です。日本国内のスマホの世帯保有率は、2017年度には75%以上になっており、今やほとんどの購買層がスマホを持っている状況です。またスマホは外出先でも頻繁に使われたりと、アクティブ率が非常に高いのも特徴です。ですからスマホでお客様とのコミュニケーションをとると自店舗の情報にお客様が触れてくれる頻度が増えて、大きな販促効果があります。
なお、本文中のスマートフォン保有率は執筆当時の数値です。現在はさらに普及が進んでいます。総務省の令和7年版情報通信白書によると、2024年時点で世帯におけるスマートフォンの保有割合は90.5%に達しています。
出典:総務省「令和7年版 情報通信白書(情報通信機器・端末)」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd21b110.html
パソコンの66.4%を大きく上回る水準であり、年齢層を問わずスマホが行き渡っている状態です。高年層が中心の店舗でも、スマホを前提とした施策が成り立つ前提が整っています。
スマホ版ECサイトを使う
スマホ版のECサイトを利用してクーポンやセール情報などを発信すれば、お客様のロイヤルティを向上させて、ECサイトの再訪問へと繋げられます。また実店舗でも使えるクーポンや実店舗のセール情報も連携させれば、実店舗へも来店、および再来店してくれる可能性があります。ただしあくまでお客様がECサイトへ訪問することが前提になるので、プッシュ力には欠けるという弱点があります。
ECを持っている場合は、実店舗とポイントや会員情報を共通化しておきましょう。別々に管理していると、どちらか一方の履歴しか見えず、施策の精度が下がります。
メールマガジンやステップメールを使う
メールマガジンやステップメールなどを利用して、お客様に自店舗の商品やサービスの紹介を行い、再来店につなげるという方法もあります。ただしメールもプッシュ力に欠ける弱点があります。またメールというのはとかく埋もれがちで、自店舗の情報が相手に伝わらない可能性があるのもデメリットです。
メールの開封率は10%前後が一般的な水準とされます。同じ内容をプッシュ通知で送ると開封率は数倍になるとされており、この差は無視できません。
ただし、メールには長い文章を届けられるという利点があります。詳しい案内はメール、即時性が必要な告知は通知、といった使い分けが現実的です。
SNSで情報発信する
「Facebook」や「Twitter」、「Instagram」などを使って、一度来店したお客様に再来店してもらう方法は、たくさんの店舗で利用されています。アクティブ率の高いSNSを利用することで、お客様へ自店舗情報を強くプッシュできるメリットがあります。ただしSNSでは他競合店舗も情報を発信しています。ですから他競合店舗に対して自店舗の特色を出せないと、顧客を奪われかねないデメリットも存在します。
SNSで押さえておきたいのが、投稿がそのまま来店につながるわけではないという点です。認知を広げる役割が中心になるため、来店を促す手段は別に用意しておく必要があります。
また、フォロワーは自店の資産にはなりません。プラットフォームの仕様変更やアカウント停止で、接点が一度に消える可能性があります。SNSで知ってもらい、自店の会員として囲い込む導線をセットで設計しておきましょう。
LINE公式アカウントを使う
現在、再来店施策で広く使われている手段のひとつがLINE公式アカウントです。多くの人がすでに使っているため、インストールの手間がなく始めやすい点が最大の利点になります。メッセージの開封率もメールより高く、クーポンやスタンプカードの機能も利用できます。
一方で注意したいのが、配信通数に応じて費用がかかるという点です。友だちが増えるほどコストも増えるため、会員数が伸びると負担が大きくなります。
また、取得できる情報や機能はプラットフォーム側の仕様に左右されます。規模が小さいうちはLINE、会員数が増えてデータを活かしたくなったらアプリという順で移行する店舗も少なくありません。
関連記事:プッシュ通知の開封率の平均は?開封率を上げる方法と配信時の注意点を解説
最も有効的な再来店手法は「自店舗アプリ」
先ほど紹介したもの以外にも、有効な再来店手法があります。それは自店舗アプリを使ったリピート集客です。自店舗のアプリを制作してリピート集客を行うと、次のようなメリットがあります。
分析を行い、ピンポイントにお客様に必要な情報を流せる
自店舗アプリを使うと、各お客様の購買履歴などを保存できます。そして保存されたデータは、分析に使えます。例えば「このお客様は新規で1回来店しただけだけど、たくさん商品やサービスを購入してくれたから自店舗への満足度が高そう。フォローしてリピーターにしたい」や「このお客様はすでに何度も来店してくれているのでロイヤルティが高そう。引き続きアップセルやクロスセルを狙ってクーポンやお得な情報などを配信していこう」などの分析が簡単にできます。
この分析が、お客様のニーズごとに適切な情報発信を行い、再来店を促す各施策へとつながっていきます。
分析で見落とされがちなのが、施策を送らなかった人との比較です。配信対象から一部を意図的に外し、来店率を比べると、施策そのものの効果を切り分けられます。
クーポンやセール情報などをプッシュ通知で配信できる
自店舗のアプリを使うと、お客様に再来店を促せるクーポンやセール情報などを、プッシュ通知で配信できます。プッシュ通知はスマホのホーム画面にある自店舗アプリアイコンにも新着数が表示され、また通知が発信されるとお客様のスマホにポップアップ表示されます。これによりお客様が自店舗の情報を見逃す可能性が減少します。
また自店舗アプリでは、分析をもとにそれぞれのお客様に合ったクーポンやセール情報を発信可能です。例えば初来店だったが今後リピーターになってくれる可能性が高いお客様には「次回来店時30%クーポン」を配布して再来店を促す、またリピーターにはロイヤルティを上げて優良顧客になってもらうために「次回来店時10000円以上購入で限定ノベルティをプレゼント」などのクーポンを付けられます。
また薄手のスウェットパンツをよく購入するお客様には「今月のスウェットパンツ最新情報!」などで今月新入荷したスウェットパンツの情報をプッシュ通知で流せば、興味を持ってくれたお客様を継続的にリピーターとして囲い込めます。またプッシュ通知も開封率などを分析できるので、「次はどのようなクーポンを配信すればお客様の再来店につながるか」を知る手掛かりがつかめます。
配信を続けるコツは、自動化できるものを増やすことです。誕生日、ポイントの期限、来店から一定日数の経過といった条件配信は、一度設定すれば手を離れます。
手動で送るのは月に数回の企画ものだけ、という状態を目指すと運用が続きます。
デジタルのポイントカードやスタンプカードなどを使える
お客様のロイヤルティを上げて優良顧客へと引き上げるために有効なのが、ポイントカードやスタンプカードなどのロイヤルティプログラムです。しかし紙ベースのポイントカードやスタンプカードを自店舗で用意すると、紙代や印刷代などのコストがかかります。またお客様の財布やカードケースにはたくさんのカードが入っているので、自店舗のポイントカードやスタンプカードが埋もれてしまう可能性があります。
自店舗アプリを使ってデジタルのポイントカードやスタンプカードを発行すれば、こういったデメリットを解消できます。デジタルのポイントカードやスタンプカードは、デジタルデータです。紙代や印刷代がかからないので、コストの削減にもなります。またスマホのディスプレイに表示させるだけで使えるので、お客様にわざわざ財布やカードケースからポイントカードやスタンプカードを出してもらう手間もなくなりますし、他カートに埋もれることもありません。
デジタルのポイントカードやスタンプカードでお客様のポイントやスタンプを増やし、一定の条件をクリアすることで会員ランクを上げていけば、「もっとあのお店で会員ランクを上げたい」というお客様をリピーターにできます。そして「最高ランクの方には限定グッズを毎月プレゼント」などの特典を付ければ、リピーターから優良顧客への引き上げも可能になります。
紙から移行する際は、既存のポイントを引き継げる仕組みを用意しておきましょう。残高がリセットされると、それまでの積み上げが無駄になったと感じられ、離脱の原因になります。
関連記事:店舗アプリのポイント機能でリピーターを増やす方法|成功のコツと実践ガイド
関連記事:店舗アプリの導入効果とは?メリット・デメリットと成功事例を解説
関連記事:来店ポイントとは?仕組み・アプリ導入のメリット・専用型と自社型の違いを解説
再来店率を数字で管理する
施策の効果を判断するには、数字が必要です。難しい計算は不要で、2つの式さえ押さえれば運用できます。
リピート率とリピーター率の計算式
似た名前の指標が2つあり、意味が違うので分けて理解しておきましょう。リピート率は、新規で来店した人のうち何人が再来店したかを示します。
リピート率(%)= 2回目以降に来店した人数 ÷ 初回来店した人数 × 100
新規客をつかめているかを測る指標で、施策の効果検証に使います。一方のリピーター率は、ある期間の来店客のうち既存客が占める割合を示します。
リピーター率(%)= 期間内の既存顧客数 ÷ 期間内の総来店客数 × 100
こちらは売上の安定度を測る指標です。数値が低ければ新規頼みの経営になっており、集客を止めた途端に売上が落ちる状態だと分かります。
見ておきたい3つの指標
上の2つに加えて、施策単位で見ておきたい数字が3つあります。
1つ目が、クーポンの利用率です。配った数に対して何枚使われたかを見ます。利用率が低いなら、内容か配信先に問題があります。2つ目が、通知の開封率です。低いなら、タイミングか文面を見直します。
3つ目が、来店周期の変化です。会員1人あたりの月間来店回数が増えているかを見ます。施策の効果がもっとも分かりやすく表れる指標です。これらを毎月同じ形で記録しておけば、施策を打った月の変化も判断できます。
関連記事:なぜアプリを導入するとリピーターが増えるのか?その仕組みを解説
まとめ
今回は店舗にとってリピート集客がどれだけ重要か、そしてリピート集客を実践するための各アイデアをご紹介してきました。色々なリピート集客法がありますが、自店舗アプリは他競合に埋もれることなく、プッシュ通知などで効果の高い販促ができるのでおすすめです。ぜひリピート集客を成功させて、自店舗の売上を安定・成長させてください。
弊社自店舗アプリ制作サービス「店舗アプリ」では、クーポンやセール情報などのプッシュ通知など、リピート集客に必要な機能を一通りそろえた強力な自店舗アプリを提供します。気になる方は、ぜひ下記からお問い合わせをお願い致します。
あわせて、リピーターが増えない5つの原因、接客で再来店につなげる方法、来店回数別の施策、再来店率の測り方も取り上げました。
施策を選ぶ前に、自店がどこでつまずいているかを見極めることが出発点になります。忘れられているのか、きっかけがないのか、体験に課題があるのか。原因によって打つべき手は変わります。
まずはリピート率を出し、1回目から2回目への導線を整えるところから着手してみてください。
この記事を監修した人
店舗アプリ公式。累計1,000社以上の導入実績を誇る店舗アプリ構築プラットフォーム。 単なる集客に留まらず、リピーター創出による売上最大化を得意としている。
>>運営メディアトップへ