会員ランク制度の成功事例5選|ネーミング・特典設計のポイントとリピート率を高める仕組みを解説
業種全般
来店回数や購買金額に応じてランクを付与し、顧客の継続的な来店を促す「会員ランク制度」を取り入れる店舗が増えています。単なるポイント制度と違い、ランクというステータスを設けることで「もっと利用したい」という意欲を引き出し、リピーター獲得やロイヤルカスタマーの育成に効果を発揮します。
会員ランク制度はゲーミフィケーション(ゲームの要素を非ゲームの文脈に取り入れる手法)の一種であり、「次のランクを目指したい」という心理を活用して顧客の行動変容を促す仕組みです。経済産業省が推進するDX化の流れの中で、紙のスタンプカードからデジタルの会員ランク制度へ移行する店舗が急増しています。アプリと連携した会員ランク制度であれば、ランクの確認・ポイント付与・特典の利用をすべてスマートフォン上で完結できるため、顧客にとっての利便性も大幅に向上します。ケンタッキーの「チキンマイル」や一風堂の「バリカード」のように、ブランドの世界観を反映したユニークな会員ランクのネーミングで差別化を図る企業も増えています。会員ランク制度の導入にあたっては、ランク数の設計、ランクアップ条件の設定、各ランクの特典内容、ネーミングの決定という4つの要素を事前に整理しておくことが、スムーズな運用開始につながります。
本記事では、会員ランク制度の概要や設計・ネーミングのポイント、導入メリット、国内企業の活用事例、そして導入で期待される効果までを幅広く解説します。会員ランク制度の導入を検討している店舗担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
会員ランク制度とは
来店回数や購買金額でランクを付与する
会員ランク制度とは、顧客の購買金額や来店回数などに応じてランクを付与し、ランクごとに異なる特典やサービスを提供する仕組みです。ランクが上がるほど特典が充実する設計にすることで、顧客の「もっと利用したい」という気持ちを自然に引き出し、リピート来店やロイヤルカスタマーの育成につなげられます。
ランクで顧客のエンゲージメントを高められる
マーケティングでいうエンゲージメントとは、顧客と店舗の関係性や、その深さを表す言葉です。エンゲージメントが高いほどコンバージョン率が上がり、離脱率は下がる傾向にあり、リピーターの増加にもつながります。会員ランク制度は、ランクという目に見えるステータスを通じて「次の段階を目指したい」という動機を生み出す有効な手段です。良い口コミが広がりやすくなる、価格で競合に劣ってもブランド力で選ばれる、長く利用してもらえるといった効果も期待できます。
会員ランク制度は、一般的なポイント還元制度(1ポイント=1円で利用可能など)と組み合わせて運用するケースが大半です。ポイント還元は「お得感」を提供し、ランク制度は「ステータスと達成感」を提供するという役割分担を明確にすることで、両方の仕組みが相乗効果を発揮します。ポイントは金銭的なインセンティブとして来店の直接的な動機づけになり、ランクは心理的な動機づけとして「もっと利用したい」という気持ちを持続させる効果があります。
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会員ランクの具体例とネーミング
ブロンズからプラチナまでの一般的な構成
会員ランクの名称や段階数は自由に決められますが、一般的には入会時はブロンズからスタートし、累計ポイントに応じてシルバー、ゴールド、プラチナへと上がっていく形が代表的です。ブロンズには通常クーポン配信、シルバーには割引率アップ・限定クーポン、ゴールドには限定特典・誕生日クーポン、プラチナにはVIP特典・優先案内といった形で、ランクごとに特典の魅力度を段階的に上げるのが基本設計です。
ブランドに合わせた独自の名称で差別化する
ランク名はブロンズ・シルバー・ゴールドといった汎用的なものに限りません。ブランドイメージに合わせたオリジナルの名称を設定すれば、他店にはない世界観を演出でき、差別化やブランディングの強化にもつながります。後述する一風堂の「バリバリ」「バリスゴ」のように、ユニークなネーミングはそれ自体が話題や愛着を生むきっかけになります。
会員ランクのネーミングで差別化に成功している企業の事例を見ると、自社のブランドストーリーや商品特性をランク名に反映させている点が共通しています。たとえば植物の成長過程を会員ランクに取り入れた「たね→ふたば→つぼみ→おはな→はなたば」のような設計や、ゲームのレベルアップを想起させるネーミングなど、顧客がランクアップの過程自体を楽しめるような命名が効果的です。汎用的なブロンズ・シルバー・ゴールドも安定感がありますが、独自のネーミングはSNSでの話題化やブランド想起の面で優位に働きます。
会員ランク設計のポイント
会員ランク制度を設計する際は、「導入の目的」を最初に明確にしておくことが重要です。リピート率の向上が目的なのか、客単価のアップが目的なのか、休眠顧客の復帰が目的なのかによって、ランクアップ条件や特典の設計方針が変わってきます。たとえばリピート率向上が目的であれば来店回数ベースのランクアップ条件を、客単価アップが目的であれば購買金額ベースの条件を設定するのが効果的です。
ランク数は3〜4段階を目安にする
ランクが多すぎると顧客が混乱しやすく、少なすぎると達成感が得にくくなります。まずは3〜4段階程度でシンプルに設計し、運用しながら調整していくのがおすすめです。最初から複雑にしすぎないことが、長く使われる制度づくりのコツです。
ランクアップの条件をわかりやすくする
「あと○ポイントでランクアップ」というように、顧客が自分の現在地を把握できる設計にすることが、モチベーションの維持につながります。条件が複雑すぎると途中で諦められてしまうため、シンプルで達成感を感じやすい設定を心がけましょう。
上位ランクの特典を充実させる
ランクが上がるほど魅力的な特典が得られる設計にすると、顧客が継続して来店・利用したくなる動機づけになります。限定クーポンや誕生日特典など、上位ランクの会員だけが受けられる特別感のある特典を用意することが、継続利用を後押しする鍵です。
特典設計では、金銭的な割引(○%OFF、○円引き)だけでなく、体験型の特典を組み合わせることが効果的です。たとえば「ゴールド会員限定の新商品先行試食会への招待」「プラチナ会員限定のバースデーサプライズ演出」など、お金では買えない特別な体験を提供することで、顧客のロイヤリティは金銭的割引以上に高まります。また、ランクダウンの条件を設定する場合は、「半年間来店がないとランクが1段階下がります」のように猶予期間を設けることで、ランクダウン回避のための来店を促す効果が生まれます。
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会員ランク制度のメリット
リピーター獲得とロイヤルカスタマー育成
会員ランク制度の最大のメリットは、顧客が継続して来店・利用する動機を生み出せる点です。「ランクを上げたい」「特典を受け続けたい」という心理が働くことで、リピート来店の頻度が自然と上がります。ランクが上がるほど特典が充実する設計にすれば、優良顧客を長期的に育てるロイヤルカスタマー戦略としても効果的です。
ロイヤルカスタマーの育成において、会員ランク制度は「パレートの法則(80:20の法則)」を実践するための基盤としても機能します。売上の80%は上位20%の優良顧客が生み出しているとされるこの法則に基づき、上位ランクの顧客に手厚い特典を提供してLTV(顧客生涯価値)を最大化する戦略は、限られたマーケティング予算で最大の効果を得るために非常に合理的です。
顧客ごとにパーソナライズした施策が打てる
会員ランクを設ければ、顧客を来店頻度や購買金額に応じてセグメント化できます。たとえばゴールド会員には限定クーポンを、ブロンズ会員にはランクアップを促すプッシュ通知を送るなど、ランクに応じた最適なアプローチが可能です。
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競合との差別化・ブランディングに活用できる
ランク名やデザインを自店のブランドイメージに合わせてオリジナルに設定すれば、他店にはない独自の世界観を演出できます。「このお店のゴールド会員でいたい」という特別感や愛着を育てることが、競合への流出防止やブランドロイヤリティの向上につながります。
顧客データの蓄積と活用がしやすい
会員ランク制度を通じて、来店頻度・購買履歴・ポイント利用状況といったデータを継続的に蓄積できます。貯まったデータをもとに「しばらく来店していないシルバー会員へ再来店クーポンを配る」といった精度の高い施策を実行でき、集客効率と顧客満足度の向上を同時に実現できます。
データ活用の具体例として、ランクごとの来店間隔(前回来店からの平均日数)を分析すれば、各ランクの顧客がどの程度の頻度で来店しているかを把握でき、ランクアップ条件の妥当性を検証できます。もしブロンズ会員の来店間隔が30日以上開いている場合は、ランクアップ条件を緩和したり、プッシュ通知で来店を促す頻度を調整したりする改善策が考えられます。
会員ランクを導入している企業の成功事例5選
ケンタッキー・フライド・チキン公式アプリ
「ケンタッキー・フライド・チキン」は、独自のポイント制度として「チキンマイル」を用意しています。商品購入や新規アプリインストールといったアクションに応じてマイルが付与され、一定数貯まると会員ランクが上がっていく仕組みです。ハードルの高い行動を求められない分、気軽にマイルを貯められるのも魅力です。
いきなりステーキ公式アプリ
「いきなりステーキ」は公式アプリで「肉マイレージ」を提供しています。これは食べた商品の重量に応じてマイレージが付与される制度で、注文個数や来店数ではなく「食べた量」で貯まっていくのがユニークです。ランクアップに応じて割引クーポンや肉のプレゼントといった特典も用意されています。
一風堂公式アプリ
豚骨ラーメンで知られる「一風堂」も、会員制度「バリカード」を提供しています。「バリバリ」「バリスゴ」といったユニークなネーミングは、ブランディングを重視している姿勢が伝わります。一風堂ファン同士でラーメンを食べた量を競える機能もモチベーション向上に一役買っています。
無印良品公式アプリ
「無印良品」は「MUJIマイル」を採用しています。マイルは2万マイルといった大きめの数値で設定・付与されるため、少し貯めるだけでもお得感がある仕組みです。誕生月にはMUJIマイルが2倍貯まる制度もあり、マイルは毎年リセットされるため「毎年定期的に寄らなくては」という気持ちになりやすい設計です。
サーティワンクラブ公式アプリ
「サーティワン」の公式アプリは「アイスマイル」という独自ポイント制度を提供しています。ランクアップに応じてもらえるクーポンも豪華になっていくため、なるべくたくさん集めたくなる心理が働きます。来店ポイント制度も別途用意されており、20回目と31回目の来店時にクーポンがプレゼントされます。
5社の事例に共通しているポイントは、ランクアップの条件が明確で分かりやすいこと、ランク名にブランドの個性を反映していること、上位ランクの特典に「ここでしか得られない」特別感があることの3点です。特に一風堂の「バリバリ」やいきなりステーキの「肉マイレージ」のように、自社の商品やブランドストーリーに紐づいたネーミングは顧客の記憶に残りやすく、SNSでの自発的な共有にもつながっています。中小規模の店舗でも、自店の特色を活かしたオリジナルのランク名を設定することで、大手チェーンと差別化を図ることが可能です。
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会員ランク制度導入で期待される効果
来店頻度・客単価の向上
会員ランク制度を導入すると「もっとポイントを貯めてランクアップしたい」という心理が働き、来店頻度が自然と上がる傾向があります。ランクアップ条件を購買金額に設定すれば、1回あたりの注文金額を増やそうとする行動につながり、客単価の向上も期待できます。
アプリのアクティブ率向上
ポイント付与や会員ランクの確認がアプリ上で完結する設計にすると、顧客がアプリを起動する頻度が高まります。アクティブ率が上がればプッシュ通知の開封率も向上し、クーポン配信やイベント告知の効果も連動して高まります。
アプリのアクティブ率を高めるためには、会員ランクの確認画面にポイント残高やランクアップまでの残りポイント数を常に表示し、来店のたびにプログレスバーが進む視覚的な演出を取り入れるのが効果的です。「あと○ポイントでゴールド会員!」という表示は、ユーザーにアプリを開く理由を提供し、アプリの起動頻度とアクティブ率の両方を高める効果があります。
離脱防止・休眠顧客の復帰促進
ランク維持の条件を設定することで、一定期間来店しない顧客に「ランクが下がる前に来店しよう」という動機づけができます。ランクダウンが近い顧客へプッシュ通知で来店を促す施策と組み合わせれば、休眠顧客の復帰率向上にも効果が期待できます。
ランクダウン通知は、送り方次第でネガティブにもポジティブにも受け取られます。「ランクが下がります」という警告型のメッセージよりも、「あと1回のご来店で現在のランクを維持できます!限定クーポンもご用意しています」というように、来店のメリットを前面に出した案内のほうが、顧客にポジティブな印象を与えつつ来店を促進できます。
口コミ・紹介による新規顧客獲得
上位ランクの会員は自店への愛着が高く、SNSや口コミサイトでポジティブな情報を自発的に発信してくれる傾向があります。「このお店のゴールド会員です」といったステータスの共有が新規顧客への認知拡大につながることもあり、広告費をかけずに新規集客を後押しする効果が期待できます。
会員ランク制度の効果を最大化するためには、ランクの確認画面やランクアップ通知のUI/UXにもこだわることが大切です。アプリの会員証画面に現在のランク、次のランクまでのポイント数、プログレスバー(達成度の視覚表示)を表示することで、顧客が「あと少しでランクアップできる」という感覚を常に持てるようになります。この「ゴールへの距離の可視化」が、来店や購入の直接的な動機づけとして機能し、ランク制度の効果を飛躍的に高めます。
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会員ランク制度の導入なら店舗アプリDX版raiten
ランク設定やランキング機能で運用できる
会員ランク制度を手軽に導入したいなら、中小店舗を中心に支持されているアプリプラットフォーム「店舗アプリDX版raiten」がおすすめです。会員ランクを会員証画面にポイント付与バーコードや現在ポイント数とともに表示でき、「あと○ポイントでシルバー」といったランクアップまでの残りも示せるため、モチベーションの刺激に役立ちます。
独自のステージ名やランク数、ランクごとのロゴ・背景・文字色まで自由に設定でき、ブランディングに沿ったデザインを適用できます。月間のポイント獲得ランキングを表示してゲーミフィケーションを取り入れることもできます。気になる方はぜひお問い合わせください。
まとめ
本記事では、会員ランク制度の概要や設計・ネーミングのポイント、導入メリット、ケンタッキーやサーティワンなど5社の成功事例、そして導入で期待される効果まで解説しました。会員ランク制度は、ランクというステータスを通じて顧客の「もっと利用したい」という意欲を引き出し、リピーター獲得やロイヤルカスタマーの育成につなげられる施策です。
効果的に運用するには、ランク数は3〜4段階でシンプルに設計し、上位ランクの特典には金銭的割引だけでなく体験型の特典も組み合わせること、そしてブランドの世界観を反映した独自のネーミングで差別化を図ることがポイントです。アプリの会員証画面にプログレスバーや次のランクまでの残りポイント数を表示し、「ゴールへの距離」を常に可視化しておくことで、ランク制度の効果をさらに高められます。自店アプリで会員ランク制度を導入し、エンゲージメントを高めて集客に役立てたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。会員ランク制度は導入して終わりではなく、ランクごとの会員数の推移や、ランクアップ率、上位ランク会員の来店頻度・客単価をデータで定期的に確認し、ランクアップ条件や特典内容を改善し続けることが成功の鍵であり、長期的なリピーター獲得への近道です。
この記事を監修した人
店舗アプリ公式。累計1,000社以上の導入実績を誇る店舗アプリ構築プラットフォーム。 単なる集客に留まらず、リピーター創出による売上最大化を得意としている。
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