アプリ開発の流れとは?企画から公開までの8工程と発注側がやることを解説

その他、業種
公開日:2026.08.27

アプリ開発を外注することになったものの、どの工程で何が決まり、自社は何をすればよいのかが分からない。この状態のまま進めると、判断が遅れて公開時期がずれたり、完成後に想定と違うという事態が起きたりします。

全体像を掴んでおくだけで、進行の見通しは大きく変わります。アプリ開発の成否を決めるのは実装の工程ではなく、その前の企画と要件定義であり、ここに発注側がどう関わるかが結果を左右するためです。

本記事では、企画から公開後の運用までの8つの工程を、それぞれの作業内容と成果物、期間の目安とともに整理します。あわせて発注側が担う役割、つまずきやすいポイント、流れを短くする方法も解説します。

 

まずは記事全体の要点を、確認したいポイントごとに整理しました。

確認したいポイント

結論

詳細

アプリ開発の流れは?

企画・開発・公開の3段階8工程

企画、要件定義、設計、実装、テスト、申請、運用の順に進んでいく。

全体の期間はどのくらい?

3か月から1年程度が目安

小規模なら3か月前後、機能が多いものは半年から1年以上かかってくる。

手法によって流れは違う?

ウォーターフォールとアジャイル

前者は工程を順に進め、後者は小さく作って改善を繰り返す進め方になる。

最も重要な工程は?

企画と要件定義の上流工程

ここでの決定が費用も期間も左右し、後から直すほど修正コストが増える。

発注側は何をする?

要件の決定と判断、社内調整

仕様を決めるのは発注側の役割で、判断が止まると開発も止まってしまう。

期間が延びる原因は?

要件の変更と判断の遅れ

途中の仕様変更は設計からやり直しになり、工期と費用の両方に響く。

テストはどこまで必要?

単体・結合・総合の3段階

実機での確認も欠かせず、ここを削ると公開後の不具合対応が増える。

流れを短くするには?

機能を絞り、既存の仕組みを使う

最小構成で公開し、完成した機能を提供するサービスを使う方法もある。

 

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アプリ開発の流れの全体像

アプリ開発は、大きく企画、開発、公開という3つの段階に分かれます。どの開発手法を選んでも、踏むべき工程そのものは大きく変わりません

この章では、工程の分け方の考え方、手法による進め方の違い、そして全体の期間の目安を押さえます。

工程は3つの段階に整理できる

企画フェーズでは、何を作るかを決めます。開発フェーズでは、決まったものを設計して形にします。公開フェーズでは、検証して世に出し、改善を続けていきます。

この分け方は、業界で共通の枠組みとして整理されています。情報処理推進機構(IPA)は、企画から設計、運用、廃棄に至るライフサイクルの各工程で、誰がどのような作業を行うのかを記述した国際規格に基づく枠組みを公開しています。

枠組みそのものは特定の開発手法に依存しません。ウォーターフォールでもアジャイルでも共通して使える整理になっているため、自社のプロジェクトに当てはめて考えやすくなっています。

参照元:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「国際規格SLCP:システム&ソフトウェアのライフサイクル・プロセス」 https://www.ipa.go.jp/digital/kaihatsu/slcp/index.html

共通の枠組みがあることには理由があります。発注側と開発側で工程の呼び方や範囲の認識がずれると、そのまま認識の食い違いにつながるためです。見積もりを受け取ったら、各工程が何を指しているかを確認しておきましょう。

開発手法によって進め方が変わる

ウォーターフォール型は、企画、要件定義、設計、実装、テストという工程を順番に進める手法です。前の工程が完了しないと次に進まないため、計画が立てやすく進捗も管理しやすくなります。

難点は、後の工程で仕様変更が発生した場合に、前の工程まで戻って修正する必要がある点です。手戻りのコストが大きくなるため、仕様が最初から固まっているプロジェクトに向いています。

アジャイル型は、小さな単位で作って確認し、改善を繰り返す手法です。市場の反応を見ながら方向を修正できる反面、全体の総額と完成時期が事前に確定しにくいという性質があります。

どちらを選ぶかは、要件がどれだけ固まっているかで決まります。業務の効率化のように要件が明確なものはウォーターフォール、新しいサービスの立ち上げのように検証しながら進めたいものはアジャイルが合いやすい傾向です。

両者を組み合わせる進め方もあります。上流工程はウォーターフォールで固め、実装以降を反復的に進めるという形なら、計画の立てやすさと柔軟さを両立できます。

全体の期間の目安

情報の表示と通知配信を中心とした小規模なアプリであれば、企画から公開まで3か月前後が目安になります。機能が限られる分、各工程も短く済みます。

会員登録や決済を含む中規模のアプリでは、4か月から6か月程度を見込みます。ゲームや金融系のように仕様が複雑なものでは、1年以上を要することも珍しくありません。

ここにストア審査の期間が加わります。数日から2週間程度かかり、差し戻された場合はさらに延びるため、公開希望日から逆算した計画が欠かせません。

社内での意思決定に要する時間も見込んでおきましょう。稟議や関係部署の承認が必要な組織では、この工程が全体の期間に数週間単位で上乗せされることがあります。

工程ごとの成果物を把握しておく

各工程には、完了の証となる成果物があります。企画書、要件定義書、画面遷移図とデザインデータ、設計書、テスト仕様書と結果報告書、そして運用マニュアルといった具合です。

成果物が納品されるかどうかは、契約前に必ず確認してください。設計書が残らないと、将来別の会社へ引き継ぐ際に一から解析が必要になり、余計な費用が発生します。

受け取った成果物には目を通しておきましょう。専門的な内容がすべて理解できなくても、目的や優先順位が反映されているかは確認できます。ここで違和感に気づけると、後の手戻りを防げます。

【企画フェーズ】ステップ1〜2の流れ

最初の2工程が、プロジェクト全体の成否を決めます。ここでの決定が費用も期間も左右し、後から直すほど修正のコストは膨らみます

ステップ1:企画・コンセプト設計

誰のどんな課題を、アプリでどう解決するのかを言語化する工程です。ターゲットとなるユーザー像、そのユーザーがアプリを開く場面、得られる価値を具体的に書き出していきます。

同時に、事業側のゴールも数値で定めます。「来店頻度を月1回から月1.5回に引き上げる」といった水準まで落とし込んでおくと、後の機能選定と効果測定の基準がぶれません

競合となるアプリを実際に触っておくことも、この段階で有効です。自社に足りない機能や、逆に不要だと分かる機能が具体的に見えてきます。

成果物は、企画書やコンセプトシートといった形にまとめます。この資料が開発会社へ渡す最初の情報となるため、目的と優先順位が読み取れる内容にしておきましょう。

この段階で予算の上限と公開希望時期も決めておきます。制約が明確であれば、その範囲で何ができるかという形の提案を受けられ、比較もしやすくなります。

企画の詰め方や仕様がぶれないための考え方は、こちらで解説しています。アプリ開発の手順と企画の考え方|仕様変更の注意点や成功のコツ

ステップ2:要件定義

企画で描いた構想を、実装できる粒度の仕様に落とし込む工程です。搭載する機能を一覧化し、優先度を必須、あると望ましい、将来的に検討の3段階に仕分けます。

対応するOSとバージョン、想定ユーザー数、外部システムとの連携範囲、個人情報の取り扱い方針もここで決めます。動作を保証する端末やブラウザの範囲も明確にしておきましょう。

要件定義書が成果物となり、以降の工程はすべてこの文書を基準に進みます。書かれていないものは作られないという前提で、当たり前に思える動作も漏れなく記載しておく必要があります。

この工程は発注側の責任が重い部分です。開発会社が支援する形で進めることは多いものの、何を作るかを決めるのは発注側の役割になります。社内の関係部署への確認も、この段階で済ませておきましょう。

あわせて、性能や使いやすさに関する要件も言語化しておきます。画面が表示されるまでの時間や同時に使う人数といった条件は、数値で示さなければ人によって基準が変わってしまいます。

依頼の流れや事前に決めておくべきことは、こちらで解説しています。アプリ開発を依頼するには?依頼の流れや開発費用、事前に決めておくべきこと

 

要件の整理から、お手伝いします

実現したい内容をお聞きし、優先すべき機能と後回しでよい機能を一緒に整理したうえで進め方をご提案します。

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【開発フェーズ】ステップ3〜5の流れ

決まった要件を、実際に動くものへ変えていく段階です。発注側が確認すべきものが目に見える形で出てくるため、レビューの速さが進行に直結します。

ステップ3:基本設計とUIデザイン

要件を、利用者から見える形に落とし込む工程です。画面の構成、画面間の遷移、表示する項目、操作の流れを設計し、実際のデザインへと仕上げていきます。

成果物は、画面遷移図、ワイヤーフレーム、デザインデータなどです。この段階で実物に近い画面を確認できるため、認識のずれを修正する最後の好機になります。

スマートフォンは片手で長時間操作されるため、よく使う機能を指の届く位置に配置することが重要です。主要な機能に少ないタップで到達できるかという観点で確認しておきましょう。

実際の画面に近い試作を触れる形で提示してもらえると、確認の精度が上がります。紙の資料だけでは気づけない操作の引っかかりが、この段階で見つかることは少なくありません。

画面設計で押さえたい最新のデザイン傾向は、こちらで解説しています。アプリデザイン(UIデザイン)のトレンド10選|基本の考え方から最新の注目手法まで解説

ステップ4:詳細設計

基本設計で決めた内容を、プログラムを書ける粒度まで細かくする工程です。データの持ち方、処理の順序、エラーが起きたときの挙動などを定義していきます。

この工程は開発側の作業が中心となり、発注側が直接関わる場面は多くありません。ただし、業務のルールに関わる判断を求められることはあるため、質問には速やかに回答できる体制を用意しておきましょう。

成果物である設計書は、公開後の改修でも参照されます。内容を理解できなくても、納品物として受け取れる契約になっているかは確認しておいてください。

ステップ5:実装

設計をもとに、実際にプログラムを書いて動くアプリにしていく工程です。画面表示を担う部分と、データ処理や認証を担うサーバー側を並行して構築します。

全体の期間のなかで最も長くなりやすい工程ですが、発注側の作業は減ります。定例の打ち合わせで進捗と画面を確認することが主な役割になり、ここで違和感があれば早めに伝えることが重要です。

この期間を使って、公開後の運用計画を固めておくと効率的です。通知の内容やキャンペーンの企画を先に用意しておけば、公開と同時に施策を動かせます。

プラットフォーム型を選んだ場合、この工程は管理画面での設定作業に置き換わります。機能をオンにして素材を登録するだけで形になるため、数か月かかる工程が数日から数週間に短縮されます。

【公開フェーズ】ステップ6〜8の流れ

完成したものを検証し、世に出して育てていく段階です。公開が終わりではなく、ここからが成果を作る工程という前提で計画してください。

ステップ6:テスト

設計どおりに動作するかを検証する工程です。個々の機能を確認する単体テスト、機能同士の連携を確かめる結合テスト、全体が要件を満たすかを見る総合テストの順に範囲を広げます。

発注側も受け入れの確認を行います。要件定義書と照らし合わせ、想定した動きになっているかを一つずつ確かめる作業です。この確認をもって検収となるため、期間と担当者を事前に確保しておきましょう。

実機での検証は欠かせません。画面サイズやOSバージョンの違いで表示が崩れることは珍しくないため、新旧複数の端末で確認しておく必要があります。

開発に関わっていない社内のメンバーに触ってもらうことも有効です。作り手が気づけない分かりにくさが表面化し、公開前に手を入れられます。

不具合が見つかった場合の対応ルールも決めておきましょう。修正の優先度をどう判断し、公開までに直すものと公開後に回すものをどう線引きするかを合意しておくと、判断が速くなります。

ステップ7:ストア申請とリリース

完成したアプリをApp StoreとGoogle Playに申請し、審査を通して公開する工程です。アプリ名、説明文、スクリーンショット、アイコン、プライバシーポリシー、年齢制限の設定などを揃える必要があります。

よくある差し戻しの理由は、機能の説明が不足している、カメラや位置情報を取得する理由が明示されていない、といった点です。申請前に審査基準を確認し、該当箇所を潰しておくと再申請の手間を減らせます。

提出物の準備は開発と並行して進めておきましょう。文書類の作成に想像以上の時間がかかることがあり、ここが遅れると公開時期がそのままずれてしまいます。

公開の直前には、社内への周知も済ませておきます。問い合わせを受ける窓口や、スタッフが案内に使う説明の文言を用意しておけば、公開当日から現場が動けます。

ステップ8:運用と改善

公開後にダウンロード数、継続して使われている割合、通知の開封率、機能ごとの利用状況を追い、改善につなげる工程です。数字が見えなければ、次に何をすべきか判断できません。

同時に、ダウンロードを促す導線も動かします。店舗であれば、レジでの案内、卓上の掲示、レシートへの二次元コード掲載などを組み合わせ、登録してもらう理由を具体的に示すことが求められます。

ストア内で見つけてもらう方法と具体的な準備は、こちらで解説しています。アプリのインストール数を増加させる方法|ダウンロード促進の準備・事例・ASO対策まで解説

追う指標は最初から絞り込んでおくのが実務的です。すべてを見ようとすると判断が鈍るため、事業の数字に直結する指標を1つか2つに定めることをおすすめします。

追うべき指標の選び方と見方は、こちらで詳しく整理しています。アプリマーケティングのKPIとは?ダウンロード数など主要指標の見方と設定のコツを解説

 

公開後の運用まで、専任スタッフがサポートします

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工程ごとの期間と費用の配分

どの工程にどれだけの時間と費用がかかるかを知っておくと、見積もりの妥当性を判断できます。実装だけに費用がかかると誤解されがちですが、実際は設計とテストが相応の割合を占めます。

期間の配分の目安

企画と要件定義で全体の2割前後、設計で2割前後、実装で3割から4割、テストで2割程度というのが一つの目安になります。プロジェクトの性質によって配分は前後します。

注意したいのは、実装が最も長いとは限らない点です。要件が固まっていないプロジェクトでは、上流工程だけで半分近い期間を使うことも珍しくありません。ここを短縮しようとすると、後の手戻りで結局長くなります。

並行して進められる作業もあります。デザインの制作と裏側の仕組みの構築は同時に動かせるため、体制が組めるかどうかで全体の期間は変わってきます。

費用の配分と見積もりの見方

開発費の大部分は人件費で、人月単価×必要人数×開発期間という計算で算出されます。工程ごとに必要な人数と期間が変わるため、配分もそれに応じて決まります。

見積もりを受け取ったら、工程ごとに金額が分解されているかを確認しましょう。要件定義とテストが極端に薄い見積もりは、安く見えても後で追加費用が発生しやすい構成になっています。

費用の内訳や人月の考え方は、こちらでさらに詳しく解説しています。アプリ開発の費用相場はいくら?内訳・人月の計算方法とコストを抑える方法を解説

公開後にかかる費用も計画に入れる

流れの最後にある運用工程には、継続的な費用が伴います。年間で開発費の10〜20%程度の保守運用費がかかると考えておくのが実務的な感覚です。

サーバー費、OSアップデートへの対応、不具合修正、機能改修が発生します。初期費用だけで判断すると、2年目以降に予算がつかず更新が止まるため、3年から5年の総額で計画してください。

保守費用の相場と削減の考え方は、こちらで詳しく整理しています。アプリの保守費用・維持費はいくら?運用コストの相場・内訳と削減のコツを解説

流れの中で発注側がやるべきこと

外注したからといって、任せきりにはできません。発注側の判断が止まると、開発もそこで止まります。工程ごとに担う役割を把握しておきましょう。

企画・要件定義での役割

この段階の主役は発注側です。目的を定め、必要な機能とその優先度を決め、社内の関係部署から合意を取ります。開発会社はこれを支援する立場になります。

窓口となる担当者を明確に決め、判断できる権限を持たせておきましょう。確認のたびに社内で持ち帰る体制だと、そのつど進行が止まります。決裁のルートも事前に整理しておくと安全です。

開発中の役割

定例の打ち合わせに参加し、提示された画面や仕様を確認します。違和感があれば、その場で伝えることが重要です。後になるほど修正のコストは大きくなります。

同時に、公開に必要な素材と文書の準備も進めます。ロゴ、写真、掲載するテキスト、利用規約、プライバシーポリシーといったものは、開発と並行して用意しておかないと申請の直前で慌てることになります

公開後の役割

運用の主体は発注側に移ります。通知の配信、コンテンツの更新、指標の確認といった作業を、決めたサイクルで回していきます。

店舗であれば、スタッフへの案内方法の共有も必要です。現場が運用を理解していなければ、機能があっても使われません。手順書を用意し、実際の流れを試しておきましょう。

改善の要望を集める窓口も決めておくと運用が安定します。現場やお客様から寄せられた声を一箇所に集約できれば、次に手を入れる箇所の判断材料になります。

社内の推進体制をつくる

プロジェクトを進めるには、事業側の意思決定ができる責任者と、日々のやりとりを担う実務者の2名体制が理想です。1名がすべてを兼ねると、判断も作業も滞りやすくなります。

関係部署との調整役も必要になります。既存システムと連携するなら情報システム部門、顧客データを扱うなら法務や管理部門との確認が発生するため、誰がいつ確認を取るかを工程表に組み込んでおくと抜け漏れを防げます。

担当者が異動する可能性も考慮しておきましょう。やりとりの記録と決定事項を残しておけば、引き継ぎが発生しても進行が止まりません。

進捗をどう管理するか

週次の定例打ち合わせを設定し、進捗と課題を共有するのが一般的です。作業の状況を可視化する仕組みがあれば、遅れの兆候を早い段階で掴めます。

確認したいのは、完了した作業だけでなく、判断待ちになっている項目です。発注側の回答を待っている事項が溜まっていないかを毎回確かめると、自社が原因の遅延を防げます。

流れの中でつまずきやすいポイント

遅延やトラブルには共通するパターンがあります。先に落とし穴を知っておくだけで、回避できる可能性は大きく上がります

要件が固まらないまま着手する

最も多い原因です。曖昧なまま実装に入ると、途中で仕様変更が重なり、当初の見積もりを大きく超えることになります。

回避するには、着手前に必要な機能を書き出し、優先度を仕分けることです。すべてを完璧に決める必要はなく、必須の範囲だけでも確定させておくと、変更の影響を限定できます。

変更が生じた場合の手続きも先に決めておきましょう。誰が承認し、費用と納期にどう反映するかというルールがあれば、そのつど交渉する手間がなくなります。

レビューの判断が遅れる

提示されたデザインや仕様の確認が滞ると、その日数分だけ後の工程がずれます。社内の合意形成に時間がかかるケースが典型です。

対策は、確認の期限をあらかじめスケジュールに組み込むことです。誰が何日以内に判断するかを決めておくだけで、進行の速さは変わります。

テスト期間を削ってしまう

公開日が迫ると、テストの期間から削られがちです。ここを短縮すると、不具合を抱えたまま公開することになります。

公開直後の不具合は、利用者の評価に直結します。低い評価が付くと、その後のダウンロードにも影響が残るため、テストは削らずに公開日のほうを調整するのが賢明です。

テストの範囲は契約時に決めておきましょう。どこまでを開発会社が行い、どこからを自社で確認するのかが曖昧だと、抜けが生じたまま公開してしまうことがあります。

運用の準備を後回しにする

公開までに集中するあまり、その後の計画がないまま当日を迎えるケースです。告知の導線がなければ、公開してもダウンロードされません。

開発と並行して運用計画を立てておきましょう。通知の配信頻度、コンテンツの更新サイクル、指標を確認するタイミングまで決めておけば、公開直後から運用が回り始めます。

 

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契約の形も流れに影響する

開発全体を1本の契約にまとめるか、工程ごとに分けて締結するかで、進め方の柔軟さが変わります。要件が固まっていない段階では、後者のほうが双方のリスクを抑えられます。

企画や要件定義のように成果が事前に定まりにくい工程と、決まったものを作る実装の工程では、契約の性質そのものが異なります。工程が進むにつれて見積もりを精緻にしていく進め方を提案できる会社であれば、認識のずれも生じにくくなります。

流れを短くしたい場合の方法

公開までの期間を縮めたい事情がある場合、工程そのものを減らすという発想が有効です。作る量を減らすことが、最も確実に期間を短縮する方法になります。

初回リリースの機能を絞り込む

必須の機能だけで公開し、あると望ましい機能は後から追加していく進め方です。設計も実装もテストも対象が減るため、全工程が短くなります。

実際に公開すると、想定と違う使われ方が見えてきます。データを見てから追加する順序にすれば、使われない機能への投資も避けられます

社内から要望が多く出た場合は、判断の基準を先に共有しておくと合意を得やすくなります。目的に直結するかという一点で選ぶと、議論が長引きません。

完成した機能を提供するサービスを使う

集客やリピート促進が目的であれば、必要な機能は多くの企業で共通しています。クーポン配信、スタンプカード、会員証、通知、来店分析といった機能が用意されたサービスを使えば、設計と実装の工程を大幅に圧縮できます。

ストア申請の代行に対応しているサービスであれば、審査対応の負担もなくなります。素材が揃っていれば最短1か月程度で公開まで到達できるため、時期を合わせた導入も可能になります。

この方法では、設計と実装の代わりに設定作業を行うことになります。工程が減る分、企画と運用の準備に時間を使えるため、成果につながる部分に集中しやすくなります。

主要なサービスの機能と料金の比較は、こちらで確認できます。店舗向けアプリプラットフォーム徹底比較

まとめ

アプリ開発の流れは、企画、要件定義、基本設計、詳細設計、実装、テスト、ストア申請、運用という8つの工程で構成されます。企画、開発、公開という3つの段階に整理して捉えると、全体像が掴みやすくなります。

成否を分けるのは上流工程です。企画と要件定義での決定が費用も期間も左右し、後から直すほど修正のコストは膨らみます。ここに発注側がどれだけ関わるかが、結果を大きく変えます。

期間は小規模で3か月前後、中規模で4か月から6か月程度が目安になります。ストア審査の期間も含め、公開希望日から逆算した計画を立ててください。

遅延の主な原因は、要件が固まらないまま着手すること、レビューの判断が遅れること、テストを削ることの3つです。期間を短くしたいなら、機能を絞るか、完成した機能を提供するサービスを使う方法があります。まずは必要な機能を書き出すところから始めてみてください。

 

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