アプリの保守費用・維持費はいくら?運用コストの相場・内訳と削減のコツを解説

業種全般
公開日:2023.06.13 更新日:2026.04.03
アプリ運用コストはどれくらい?保守費用やアップデートの対応に最低限かかるコストとは

アプリ開発を行う際、導入初期の費用だけを考えてしまうケースは多いですが、実際にはアプリを公開した後の保守費用や維持費(運用コスト)まで考慮する必要があります。運用コストはサーバー費用やOSアップデート対応、保守対応、機能追加などさまざまな項目で構成されており、開発方法や規模によっても金額は大きく異なります。

本記事では、アプリの保守費用・維持費の内訳と相場、そして運用コストを抑えるためのポイントまでを解説します。アプリ開発を検討中の方はぜひ参考にしてください。

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アプリの保守費用・運用コストとは

開発後に継続的に発生する維持費のこと

アプリの保守費用とは、開発・リリース後にアプリを正常に稼働させ続けるために継続的に発生する費用のことです。具体的にはサーバーの維持管理、スマートフォンOSのアップデート対応、バグや不具合の修正、機能追加やデザイン変更などの作業に伴うコストが該当します。

アプリの開発〜初期リリースはあくまでスタートに過ぎません。公開後にはサーバー等の機材保守、ユーザーからのフィードバックに基づく機能改善、OSアップデートへの対応、デザインや機能面でのトラブル対応といった運用・保守工程が継続的に発生します。こうした工程で発生する費用は長期にわたるため、初期導入費だけでなく運用コストまで含めた予算計画が不可欠です。

たとえば初期導入費が10万円でも年額の運用コストが20万円かかるようではコストパフォーマンスが悪化します。逆に初期導入費が100万円でも運用コストが年額5万円であれば、10年間運用した場合のトータルコストは前者を下回ります。このように初期費用だけでアプリ導入を判断してしまうと、後からコスト面で想定外のデメリットが発生するリスクがある点に注意が必要です。

保守費用を想定せずにアプリを導入するとどうなるか

運用や保守の工程を考えずにいきなりアプリを導入してしまうと、複数のリスクが発生します。

まずコスト面では、運用にかかるあらゆる費用を計算に入れていなければ、後から予想外のコストが発生して混乱したり、当初の予算を大幅に超過する事態になりかねません。人員面でも、保守・運用には専用のカスタマーサポートやエンジニアが必要ですが、あらかじめスケジュールが決まっていないと適切な人員配置ができず、トラブル発生時に対応が難しくなります。

さらにアプリの運用体制が不十分だとアプリの品質が劣化し、ユーザーとのトラブルが増える原因にもなります。トラブル対応に時間がかかるとさらにコストが増加し、アプリや企業のブランド力低下にもつながるため、開発段階から保守費用を含めた予算計画を立てておくことが重要です。

関連記事:ノーコードのアプリ開発ってなに?専門知識がなくてもアプリ集客・運用をする方法

アプリの維持費・保守費用の内訳と相場

サーバー費用

アプリはWebサイトと同様に、インターネットへ公開するための専用サーバーを契約する必要があります。サーバーは月額または年額でサービス料金を支払うことで利用でき、年額プランにすると月額より割安になるケースが多いです。

ただし料金が安いプランでは、同時接続数や通信データ量、セキュリティの面で制限が出る場合があります。たとえばキャンペーン時にアクセスが集中した際にサーバーがダウンしてしまうと、ユーザーに大きなストレスを与えるだけでなく、売上機会の損失にもつながります。初期は安いプランでスタートしても問題ありませんが、アプリの利用者が増えてきたらスムーズに上位プランへ移行できるサービスを選んでおくと安心です。

費用の相場としては、小規模のアプリで「年額2万円」程度、ある程度規模の大きいアプリであれば「年額30万円」程度が目安です。利用者数やデータ量の増加に応じてプランのアップグレードが必要になる場合もあるため、将来的なスケールアップも見据えてサーバーサービスを選定しましょう。

ドメイン費用

Webアプリを公開する場合は、インターネット上のコンテンツの位置を示すドメインの取得・維持にも費用が発生します。ドメインはユーザーがコンテンツにアクセスするための住所のようなもので、現在では独自ドメインを取得してブランディングに活用するケースが増えています。

なお、ネイティブアプリ(App StoreやGoogle Playからインストールするタイプ)の場合は、ドメインについて特に意識する必要はありません。ドメイン費用が発生するのは主にWebアプリを公開する場合です。

費用の相場としては「年額1,000円〜5万円」程度で、ドメインの独自性やトップドメインの種類によって料金は変動します。

SSL証明書の更新費

Webアプリではサーバー契約に伴い、暗号化技術であるSSLの証明書を取得・更新する必要があります。現在ではSSLを導入していないWebサイトやアプリはほとんどなく、実質的に必須の費用です。

SSL証明書には企業の所在地証明などランクがあり、ランクが高いほど年額も高くなります。費用の相場としては「年額3,000円〜8万円」程度です。アプリの規模や用途に応じて必要なSSL証明書のレベルを検討しましょう。

アプリストア登録費用

ネイティブアプリを公開する場合は、アプリストアへの登録費用も必要です。Google Playでは初回登録時に25米ドルの一括支払いのみで済みますが、App Storeでは登録費用として「年額99米ドル」が継続的に発生します。

実際の日本円換算での金額は為替レートによって変動するため、申請時に最新の料金を確認しておきましょう。iOS・Androidの両方に対応する場合は、両ストア分の費用を見込んでおく必要があります。

OSアップデート対応費用

スマートフォンのOS(iOS・Android)がアップデートされた際に、アプリが正常に動作するかを確認し、不具合があれば修正する対応が必要です。特に機能面で複雑な仕様を搭載しているアプリでは、OSアップデート時に操作中のフリーズ、強制終了、デザイン崩れなどの不具合が発生するリスクが高まります。

大手アプリでもOSアップデートに起因する不具合がニュースになることがあるほどで、運営側ではこうした問題にいち早く対応する体制を整えておく必要があります。対応が遅れるとユーザーからの低評価レビューが増え、アプリストアでの評価低下やダウンロード数の減少といった悪影響につながる可能性もあります。

費用はトラブルに対応する担当者の人件費で決まるため、自社や外注先の人件費を基に対応時間を見積もっておくと相場を把握しやすくなります。iOSとAndroidの両方に対応しているアプリの場合は、それぞれのOS向けに個別の対応が必要になるため、費用も倍近くかかるケースがある点を考慮しておきましょう。

保守対応費用

アプリが常に正常に稼働するよう維持するための保守対応にも費用が発生します。保守対応はトラブルが発生していないときにも継続して行う必要があるため、保守費用は比較的高額になりがちです。

具体的にはバグや不具合が発生したときの緊急対応や、アプリの仕様アップデート作業、セキュリティパッチの適用、サーバーの監視・メンテナンスなどが含まれます。費用の相場としては「アプリ開発費の15%程度」が年間の保守対応費用の目安です。たとえば開発費が200万円のアプリであれば、年額30万円程度の保守費用が見込まれます。

開発費が高いアプリほど保守対応費用も高額になる傾向がありますが、バックオフィス作業だからとうかつに費用を削減すると、アプリの品質維持が困難になり施策全体に悪影響を及ぼすリスクがあるため注意が必要です。保守対応を外注する場合は、月額固定費で対応してくれる業者と、対応件数に応じた従量課金の業者がいるため、自社のアプリの特性に合った契約形態を選びましょう。

機能追加にかかる費用

アプリの機能は運用を続ける中で追加・削除・変更が必要になる場合が多く、その都度費用が発生します。マーケティング上不要になった機能の削除や、新たに必要になった機能の追加、それに伴う調整作業などが対象です。

機能追加は保守費用とは別に発生する

注意したいのは、機能追加に伴う費用は保守対応費用とは別に発生する点です。また機能1つにつきコストが決まるため、追加したい機能が多いほど費用も増えていきます。無駄な費用が発生しないよう、優先順位の高い機能から段階的に追加していくのがポイントです。

機能別の費用相場

機能追加の費用相場としては、個人情報の登録機能で「10万〜20万円」、メールアドレスでのログイン機能で「20万〜40万円」、決済システムの導入で「20万〜50万円」、アクセス解析の導入で「約5万円」、デザイン変更で「50万〜100万円」といった金額が発生します。年額制ではなく、基本的には追加1回につき費用が発生する点も把握しておきましょう。

関連記事:アプリ運用代行業者の選び方3選 – 料金相場やメリットデメリット、オススメの業者も紹介

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アプリの運用コストを抑えるためのポイント

開発前に要件・機能を明確に決めておく

無駄な費用を発生させないためには、開発前の要件定義を明確にしておくことが重要です。アプリにはプッシュ通知、決済システム、予約システム、クーポン配布、デジタル会員証など、さまざまな機能を追加できますが、すべてが自社にとって必要とは限りません。

たとえばEC機能を搭載しない場合は、決済システムを独自にアプリへ組み込む必要性は低くなります。このようにアプリの制作目標や用途によっては優先順位の低い機能もあるため、不要な機能の開発にコストをかけないよう事前に見極めることが大切です。

アプリの導入目的を明確にした上で必要なデザイン・機能を洗い出し、優先順位をつけることで、開発費だけでなく運用コストも抑えることができます。外注の必要性が低いデザインや機能については内製で対応すれば、さらにコスト削減につなげられるでしょう。

初期費用の安さだけで開発業者を選ばない

業者によってアプリの開発費だけでなく、アップデート費や機能追加費なども異なります。初期開発費が安い業者は運用コストが高めに設定されていることが多いため、初期費用だけではなく総合的なコストで業者を選定することが重要です。

アプリの予定運用期間まで考えて長期的なコスト算出を行えば、より適切な業者・プランを選べるようになります。運用予定期間が5年と10年では、最適な業者やプランが異なる可能性があります。見積もりを取る際は、初期開発費だけでなく月額の運用費、OSアップデート対応費、機能追加時の追加費用まで含めた「トータルコスト」を比較するようにしましょう。

外注の場合は、アプリで得られる利益を制作業者とクライアントで分ける「レベニューシェア」方式が採用できるケースもあります。この方式なら初期導入費や運用費を抑えられるため、長期的な運用コストの観点から検討してみるのもよいでしょう。

誰でも簡単に運用できるアプリを導入する

内製で運用を行う場合、専門知識が必要なアプリだと人件費がかさんでコストが膨らむリスクがあります。コンテンツの追加、クーポンの発行、データの分析といった日常的な運用作業を、初心者でもすぐに実行できる仕様にしておくことで、運用コストを抑えながらスムーズな運用が可能になります。

アプリ運用に専任の担当者を配置するのが難しい場合でも、操作が簡単であれば既存のスタッフで対応できるため、余計な人件費の増加を防ぐことができます。

アプリプラットフォームを活用する

現在ではフルスクラッチでの内製や外注だけでなく、「アプリプラットフォーム」を利用してアプリを開発する方法も広がっています。アプリプラットフォームではノーコードまたはローコードで簡単にアプリを制作でき、独自デザインも実現できるのが特徴です。

フルスクラッチでの開発と比べてコストが大幅に抑えられ、少人数で効率よく運用できる点がメリットです。プラットフォーム提供業者は初心者が操作することも想定して管理画面をわかりやすく設計しているため、専門知識がなくても運用に困りません。さらにトレンド機能の追加やより使いやすいUIへのアップデートなども提供業者が行ってくれるため、自社で保守対応のすべてを担う必要がなくなります。

特に店舗向けのアプリ開発では、プッシュ通知やクーポン配信、ポイント管理といった集客に必要な機能がパッケージ化されたプラットフォームを選ぶことで、個別の機能開発にかかる費用を大幅に削減できます。アプリの保守費用・運用コストを最小限に抑えたい方にとって、アプリプラットフォームの活用は最も現実的な選択肢だといえるでしょう。

関連記事:アプリクーポンで集客力UP!運用時の注意点やテクニックも解説

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まとめ

本記事では、アプリの保守費用・維持費の内訳として、サーバー費用、ドメイン費用、SSL証明書、アプリストア登録費、OSアップデート対応費、保守対応費、機能追加費の7項目について相場を解説しました。アプリ開発では初期導入費だけでなく、その後の運用コストまで含めた長期的な予算計画が不可欠です。

運用コストを少しでも抑えたい方には、ノーコードで制作・運用ができるアプリプラットフォームの活用がおすすめです。

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