アプリ運用代行業者の選び方3選 – 料金相場やメリットデメリット、オススメの業者も紹介
企業の中には、業者としてアプリの運用代行を請け負っているところも多数存在します。内容は広告運営からアプリの制作までさまざまですが、ノウハウといった点で任せるとデメリットもあるので運用負担削減といったメリットと比較して導入してみてください。
また料金体系や相場なども確認しておくとより安心です。
今回はアプリ運用代行とはそもそも何か、また依頼するメリット・デメリットの比較やおすすめの業者などをご紹介していきます。
アプリ運用代行とは?
アプリの運用代行とは、アプリマーケティングを行う際のさまざまな業務工程を請け負ってくれるサービスです。
特にノウハウ等が乏しい、アプリマーケティング初心者の企業に人気があります。またアプリに関する業務負担の削減やリソースの確保などにも代行業者が使われているのがポイントです。
運用代行の業務内容
アプリ運用代行で請け負ってくれる内容はさまざまです。
1つの業務に特化していることもあればこれからご紹介する業務を一気貫通で引き受けてくれるところもあります。
アプリの設計・開発
開発企業であれば、アプリの設計・開発段階からかかわってくれます。
独自性のあるアプリを制作したい場合は依頼してみてよいでしょう。
ただしフルスクラッチなどで開発を依頼すると高額になるリスクもあります。
動作検証
アプリは完成後の動作検証も重要ですが、設備がないと機種ごとに検証したりじっくり検証する時間を設定できないこともあります。
こういった場合も代行を利用すると環境を用意して検証を請け負ってくれるので安心です。
自社で環境を準備しきれない場合は代行に任せた方が確実になってきます。
アップデート
アプリは提供して終わりではなく、定期的な対応アップデートが必要です。
この場合の対応業務とはユーザーの意見を反映して改善を行ったり、スマートフォンOSに合わせた最低限の改良などさまざまです。
こういった複雑なアップデート作業も、ノウハウのある業者へ依頼すれば簡単に実現できます。
障害対応
アプリは環境によってさまざまな障害が発生します。たとえば一部機能にアクセスできなくなったり、急にフリーズしてそのまま使えなくなったりなどさまざまです。
こういった複雑な事象への対応はITやアプリ関連の知識・スキルがないと難しいのがネックになってきます。
代行業者へ任せればこういった問題が発生してもスムーズに対応してくれるため、障害対応がはかどるでしょう。
定期チェック
アプリに一見問題が発生していなくても、思ったより処理に負荷が掛かっていたり問題が思わぬところで起きていたりとイレギュラーな事象は多く発生します。
そういった問題にも事前に対応できるように定期的なリソースチェックなどは必要ですが、これも知識やスキルがないとそもそもどこを見ればよいのか分かりません。
このような場合は代行業者に任せた方が、適切なリソース配分の調整や問題の事前改善などを行ってくれるので安心できます。
アプリ運用代行のメリットとデメリット
ここではアプリ運用代行に関するメリット・デメリットを記載していきます。
メリット
アプリ運用代行を利用すると、作業効率化といった面でメリットが得られます。
本業に集中できる
アプリ運用は意外に手間が掛かります。開発だけでなくその後の分析・改善等にまで時間を使わないといけないので少人数では回しにくいというデメリットがあるでしょう。ただしリソースを人数を確保して用意するのは難しい企業も多いです。
そのような状態でも、アウトソーシングとして外部にスタッフリソースを確保することで効率的なアプリ運用が可能になっています。
分析や改善といった各種負担の掛かる作業を外部委託することで、自社では新規事業の計画立案や新規プロダクトの開発といった時間を割きたい事業内容へ時間を配分できるようになるのがメリットです。
専門業者のノウハウが使える
専門業者としてアプリ運用代行を受けている企業は、それぞれの持ち味を活かして運用代行を行ってくれます。たとえば広告代行の場合は各種メディアへ適切な予算配分で広告出稿を行った後、実際の結果等を定期的にレポーティングしてくれます。
こういったように専門業者が得意とする運用業務を任せることで、自社ではそのノウハウを活かして店舗成長などへつなげやすくなるのがメリットです。
こういったアプリ関連のノウハウはすぐに身に付くものではないので、アプリマーケティングですぐ結果を得る必要性がある場合はアプリ運用代行業者を選定して利用したほうがよいでしょう。
デメリット
アプリ運用代行は対応速度といった面でデメリットも抱えています。
対応速度が遅い可能性がある
アプリ運用代行を依頼する場合は、その対応速度に注意する必要があります。
基本的にリソースのチェックや広告運用といった各種代行を任せた業務は、自社で細かく管理することができません。ですから業者任せになってしまうのがネックです。
業者任せになってしまうと自社で急にアプリに関するシステムがストップして動かなくなったり広告予算が思ったより高くなったりといった問題が発生した際に、業者がうまく対応できず課題解決までに時間が掛かってしまうリスクがあります。
特にシステム停止はユーザビリティにもかかわるので、いち早く対応する業者を選ばないとアプリマーケティング自体が失速してしまう原因にもなってしまうでしょう。
社内ノウハウがたまりにくい
アプリ運用代行に限らず、代行業務というのは社内ノウハウとオフセットになっています。
つまり代行業者に任せた業務に就いては自社で運用ノウハウが蓄積されず、最初は代行を任せていても社内で完全に独自運用することが決定したといった際に不利に働く可能性があります。
このため自社でノウハウを蓄積してできるようになっておきたいアプリ運用業務は、業者へ依頼すべきではありません。どの業務を依頼すべきか、またどの業務は依頼すべきではないのかなどを事前にチェックする工夫が必要です。
アプリ運用代行の料金相場
アプリ運用代行の料金相場はさまざまですが、ここでは一例をご紹介していきます。
料金相場
料金相場は、一例として以下のようになります。
- サーバー運用:月に1,000円~数万円
- ドメイン:年に数百円~数十万円
- 保守:月に10万円~・コンテンツ
- 機能追加:1機能ごと数万円~
- 広告運用:広告費の20%など
サーバーやドメインといったアプリシステムを構築するのに必要な項目については、自社負担になることが多いです。サーバーやドメインは上位プランになるほど一気に価格が跳ね上がるので、初期のアプリマーケティングについてはなるべく抑えられるようにしてもよいでしょう。
また肝心の保守については、月額10万円といったそれなりの費用が掛かります。この後ご紹介する費用対効果の考え方と併せて各業者の比較を行ってみてください。
さらにコンテンツや機能が随時必要になった際は、業者へ開発を依頼することになります。数万円で済めばよいですが、数十万といった追加費用が内容によっては掛かるので気軽には依頼できないケースもあるでしょう。
広告運用についてはアプリ販促にかかわった広告費用全体をベースに、手数料を取られるケースが多いです。事例としては20%といった費用が掛かるので、広告予算に比例して値段が増える点に注意しましょう。ちなみに成果報酬型や固定料金型など種類があるので、その点も確認しておいてください。
費用対効果の考え方
たとえば内製でアプリを運用しており、スタッフに任せると月額20万円ほど保守に時間が掛かっていたケースを想定します。この場合月額10万円ほどですべての保守業務を依頼できる業者があればそこへ依頼することで費用が月額10万円ほど圧縮される計算になります。
しかもこの際月に100時間ほど保守に時間を掛けていた場合は、その分の時間を他の業務へ割けるようになるのでその点でも費用対効果が高いと言えるでしょう。
ただし保守を外注すると、その業務を行っているスタッフから反発が起きるリスクもあります。そこで保守がなくなった場合どの業務へ割り振るか、どうやって事前説明すべきかといった点でもよく考えて運用代行を依頼する必要性があります。
また費用対効果は依頼する業者によっても違います。最適な料金で依頼できる業者を見つけるためには、相見積もりがおすすめです。相見積もりによって対応業務にかかっていたコストと各業者の提案コストを比較することで、最も対比用効果の高い依頼業者を見つけることができるでしょう。
アプリ運用代行業者選定の3つのポイント
アプリ運用代行業者を選定する際は、次の3つのポイントを確認してみてください。
実績と評判
運用代行業者がどの業種へ特化しているのか、またどのくらいノウハウがあるのかは導入実績で分かります。
業者も強調したい実績は積極的に紹介しているので、確認するのが一番です。
また比較サイトで評判を確認するのもよいです。
平均評価が3だったりするところは問題があるかもしれないので、依頼を見送ったほうがよいかもしれません。4といったようにある程度評判のよいところであれば安心して依頼ができます。
提供サービスの範囲
すでに説明してますが、開発や保守、広告など運用してくれる業務範囲は業者によって違います。
そこでどの業務が得意なのか、またどこまで運用をしてくれるのかを含めて判断材料にすべきです。
イレギュラーな内容については、事前に取り決めないと問題が発生するケースがあります。ルールを決めて共有して契約に追加するのが重要です。対応範囲が気になる場合は事前に細かく聞いておいてください。
サポート体制
サポート体制については
- サポートの対応手段
- スタッフ
- 料金
などを確認しておきましょう。
対応の手段は基本的にメール・電話・チャットのいずれかです。場合によっては直接スタッフが自社へ来て説明や業務対応をしてくれることもあります。
スタッフについては専属がいるのかおらずに複数スタッフで対応するのかチェックしておきましょう。専属がいるほうが交渉はしやすいです。
さらに料金については、サポートを受けるのに費用がいるのかを確認しておきましょう。開発を任せた後に運用サポートを任せる場合は、サポート費用が別途必要なケースが多いです。
オススメのアプリ運用代行業者
ここからはおすすめのアプリ運用代行業者を解説していきます。
業者選定のためのチェックリスト
まずはチェックリストを紹介します。
実績と評判 |
提供サービスの範囲 |
サポート体制 |
|
株式会社 トランスメディアGP |
7,500以上の導入実績と豊富なノウハウ |
アプリ開発・保守・運用など |
オプション込みで対応 API連携などあり |
株式会社 ソニックムーブ |
大手企業との取引多数 |
アプリデザイン設計~運用など |
テレワークスタッフなどが対応 |
PISE株式会社 |
大手IT、メディアなどとの取引多数 |
大規模システムの開発、チャットボットの作成、IoT活用 |
100名規模のエンジニア、短期客先常駐スタッフなどが対応 |
CYBRiDGE |
NTTなどの取引実績あり |
システム開発・Webサイト開発、リニューアルなど |
テレワークを含めた多数のスタッフが対応 |
CLINKS株式会社 |
NHKの番組サポートシステム開発など |
アプリやWebシステムの開発、保守・運用など |
技術ごとにグループ分けされたエンジニア体制完備 |
オススメの運用代行業者
下記は具体的なおすすめの運用代行業者です。
株式会社トランスメディアGP
アプリプラットフォーム「店舗アプリDX版 raiten」を提供しております。
デジタル会員証やクーポンの提供だけでなく、それらを活用するために必要な分析ダッシュボードおよびプッシュ通知機能なども提供しており、それらをスピーディーに開発できることに強みがあります。
それだけでなくストア申請やAPI連携、その他マーケティングのサポートもしているので総合的にお客様のアプリマーケティングにおけるカスタマーサクセスを実現可能です。
- 特徴:アプリプラットフォームの提供・費用:問い合わせ
- 対応領域:アプリのディレクション、企画提案、制作、ストア申請、運用集客サポートなど
- 開発実績:小売、飲食、美容など合わせて7,500店舗以上の導入実績
- 会社概要:2002年9月24日設立、福岡本社、東京支社あり
株式会社ソニックムーブ
顧客のビジネスフローまで含めた施策の立案が可能です。
またそれに応じた改善サイクルの提供および必要なコンテンツの選定やターゲットユーザーの整理まで行ってくれます。
コンテンツについてはデザインから開発、その後の運用まで一気に実現してくれるので業務効率化に効果がてきめんです。
- 特徴:システムデザイン~運用までの一気通貫の提供
- 費用:問い合わせ・対応領域:UXデザイン、情報設計、システム設計、開発、運用など
- 開発実績:飲料、アパレル、通信業者の有名企業との取引多数
- 会社概要:2002年3月20日設立、東京本社、島根支社あり
PISE株式会社
オープンシステム開発会社として設立しながら、業務改善といった複数の提案ができる業者です。
大規模なシステム開発からIoTの活用、セキュリティサービスなどさまざまな業務を請け負ってくれます。またアプリといった各システムのセキュリティサポートも受けることが可能です。
- 特徴:システム開発から業務改善、広告運用まで幅広い対応
- 費用:問い合わせ・対応領域:大規模システムの開発、チャットボットの作成、IoT活用
- 開発実績:大手IT、メディアなどとの取引多数
- 会社概要:1992年 9月設立、東京都、札幌などに支社多数
CYBRiDGE
NTTといった大手企業との取引や総務省との取引実績もある業者です。
独自性の高いブランディングなどに使えるシステムを構築したい場合にはおすすめです。またWebサイトの開発やリニューアルに関しても幅広い知識・スキルを有しており、マーケティングで使えるWebサイトを用意できます。
- 特徴:豊富なシステム・Webサイトの開発実績
- 費用:問い合わせ
- 対応領域:Webサイト制作、システム開発、広告運用
- 開発実績:NTTといった大手企業との取引実績あり
- 会社概要:2004年5月25日設立、東京本社の他3支社あり
CLINKS株式会社
アプリなどを主軸にさまざまなシステム開発実績のある会社です。
開発しているアプリの種類も多彩であり、NHK番組用のゲームアプリ開発や写真投稿アプリなどさまざまなアプリを提供してきました。
またWebシステムの開発も行っており、ECサイト保守といった豊富なノウハウを基にした運用代行業務まで提供しています。
- 特徴:多彩なアプリの開発
- 費用:問い合わせ
- 対応領域:アプリやWebシステムの開発、保守・運用など
- 開発実績:NHKの番組サポートシステム開発など
- 会社概要:2002年12月19日設立、東京本社他大阪に支社あり
まとめ
今回はアプリ運用代行とはそもそも何か、また依頼するメリット・デメリットの比較やおすすめの業者などをご紹介してきました。
アプリ運用代行の業務内容はさまざまであり、開発、施策立案や広告運用などどの範囲をサポートしてほしいかで選ぶべき業者が変わってきます。依頼する際は必ず相見積もりを取って料金と業務範囲などを比較してみてください。
今回おすすめした企業情報も参考に選んでみましょう。