最新のアプリ統計データから読み解くアプリ利用率|スマホマーケティング成功のコツ

業種全般
公開日:2020.09.25 更新日:2026.08.21
【2022年】最新のスマホアプリ統計データから読み解くアプリマーケティング成功のコツ

アプリを使ったマーケティングを成功させるには、最新のスマホの利用データについても把握しておく必要があります。データからスマホの利用に関する流れを知ることで、適切な対処を行って実店舗へのアプリ集客も成功させられるでしょう。

データを見てみると、スマホがもはやインフラとしてパソコンやタブレットといった他機器よりも普及しているのが分かります。スマホをタッチポイントとしたアプリ施策は、今後も店舗集客において重要な役割を担うでしょう。

本記事では政府が出しているアプリ統計データを参考にしながら、スマホ所有率や年代別利用率、地域別利用率、利用ジャンル、ダウンロードのきっかけ、アンインストールされないための秘訣まで詳しく解説していきます。スマホ利用に関する統計データを知った上でアプリマーケティング成功のコツを知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

本記事で扱う数値は、総務省の「通信利用動向調査」や「情報通信白書」など公的機関が公表しているアプリ統計データを中心に整理しています。あわせて、アプリとWebサイトの利用率の違い、統計データを自社のスマホマーケティングに落とし込む考え方、数値を読む際に気をつけたい点についても取り上げます。

目次

アプリの所有率と利用率

最新のスマートフォン所有率

引用:【令和4年版】白書|総論|第2部 情報通信分野の現状と課題|第8節 デジタル活用の動向|総務省

デジタルサービスを利用するうえで欠かせない情報通信機器の保有状況を見ると、2021年時点での世帯におけるモバイル端末全体の保有率は97.3%と、ほぼすべての世帯に普及していることが分かります。その内訳を見ると、スマートフォンの世帯保有率は88.6%に達しており、主要な情報端末として定着している状況です。一方、パソコンの世帯保有率は69.8%となっており、スマートフォンと比べるとやや低い水準にとどまっています。

またインターネットの利用動向に目を向けると、2021年の個人におけるインターネット利用率は82.9%と高い水準を維持しています。端末別に見ると、スマートフォンによるインターネット利用率は68.5%で、パソコンの48.1%を20ポイント以上上回っているのが特徴です。この結果からも、インターネット利用の中心がパソコンからスマートフォンへと移行している実態が明確にうかがえます。

ここで紹介している数値は2021年時点の調査結果のため、直近の状況もあわせて確認しておきましょう。総務省「令和7年版 情報通信白書」によると、2024年の世帯保有率はモバイル端末全体が97.0%、その内数であるスマートフォンが90.5%、パソコンは66.4%と報告されています(参考:情報通信機器・端末|令和7年版 情報通信白書(総務省))。

スマートフォンの世帯保有率は2019年に初めて8割を超え、2022年以降は9割前後で推移しています。すでに伸びしろの大きい段階を過ぎ、ほぼ全世帯に行き渡った状態といえるでしょう。つまり今後のスマホマーケティングでは「保有者を増やす」ではなく「保有者にどう使ってもらうか」が論点になります。

一方でパソコンの世帯保有率は7割を切る水準が続いています。世帯単位で見ると、パソコンを持たずスマートフォンだけでインターネットを使う層が一定数存在するということです。店舗側の情報発信も、PC画面を前提とした設計では届きにくくなっています。

スマートフォン普及率・性別と年代別

参照:https://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp23/pdf/wp23-1-03b.pdf

続いて、スマートフォンの利用率を性別・年代別に見ていきます。全体の利用率は非常に高く、男性は95.9%、女性は96.8%と、男女差はほとんど見られません。

年代別に見ると、10代後半〜30代までは男女ともにほぼ100%に近い水準でスマートフォンを利用しています。たとえば、15〜19歳では男性97.5%・女性100.0%、20〜24歳では男性100.0%・女性99.4%と、若年層においてはスマートフォンが完全に生活インフラとして定着していることが分かります。

30代後半から40代にかけても高い利用率が続いており、40〜44歳では男性97.7%、女性98.0%と、依然として9割後半を維持しています。50代でも大きな落ち込みは見られず、55〜59歳では男性96.9%、女性98.4%と、仕事や日常生活でスマートフォンが広く活用されている様子がうかがえます。

一方、60代以降になると徐々に利用率は低下しますが、それでも60〜64歳で男性93.8%・女性97.9%、65〜69歳で男性94.8%・女性97.3%と、依然として高水準です。70〜79歳では男性91.2%、女性89.2%と他の年代より低下するものの、9割前後がスマートフォンを利用している点は注目すべき結果といえるでしょう。

このように、スマートフォンは若年層だけでなく中高年層にも広く普及しており、性別による差もほとんど見られません。現在では、年代を問わず多くの人にとって欠かせない情報端末となっていることが分かります。

個人単位のデータも押さえておきましょう。総務省「令和6年通信利用動向調査」によると、個人でスマートフォンを保有している人の割合は80.5%、携帯電話を含むモバイル端末を1種類以上保有している人は87.0%です(参考:令和6年通信利用動向調査の結果(総務省))。世帯単位の9割と比べてやや低く出るのは、6歳以上のすべての個人を分母としているためです。

年代別に見ると、6〜12歳と80歳以上を除くほぼすべての階層でスマートフォンが主要端末になっています。特に注目したいのはシニア層で、インターネット接続端末としてのスマートフォン利用率は60代が78.8%、70代が53.0%まで上昇しました。2011年時点では60代2.5%、70代0.7%だったことを踏まえると、変化の大きさが分かります。

店舗アプリの対象顧客にシニア層が含まれる場合、「高齢者はスマホを使わない」という前提で設計するのは実態と合いません。文字サイズやタップ領域を大きくする、初期設定の項目を減らすなど使いやすさを整えれば、十分に利用が見込める層です。

スマートフォン利用率・地域別

引用:インターネットの利用状況|総務省

続いては、日本全体におけるスマートフォン利用率の推移を見ていきます。2009年時点ではスマートフォン利用率は78.0%でしたが、その後は年々上昇し、2013年には82.8%に達しました。2014年以降も利用率は高水準で推移しており、2015年は83.0%、2016年には83.5%と緩やかな伸びを見せています。

一方で、2017年には80.9%、2018年には79.8%と一時的にやや低下する動きも見られました。しかし、2019年には再び上昇に転じ、89.8%と過去最高水準を記録しています。

この結果から、スマートフォンは一時的な伸び悩みを挟みつつも、長期的には確実に利用者を増やしてきたことが分かります。特に2010年代後半以降は、通信環境の整備や端末性能の向上、キャッシュレス決済やSNS、動画サービスの普及などを背景に、スマートフォンが日常生活に欠かせない存在として定着したことが、利用率の上昇につながっていると考えられるでしょう。

地域差についても最新の数値を確認しておきます。「令和7年版 情報通信白書」によると、2024年時点でインターネット利用率が80%を超えているのは38都府県で、すべての都道府県でスマートフォンによる利用率が60%を超えています

かつては都市部と地方でデジタル環境に差があるといわれていましたが、スマートフォンに関しては全国的に利用が定着した状況です。地方の店舗であっても、スマホを前提とした集客施策を避ける理由はありません。

アプリとWebサイトの利用率の違い

スマホマーケティングを考えるうえで押さえておきたいのが、アプリとWebサイトの使われ方の違いです。総務省「令和7年版 情報通信白書」によると、2024年の端末別インターネット利用率(個人)はスマートフォンが74.4%、パソコンが46.8%で、その差は27.6ポイントに広がっています(参考:インターネット|令和7年版 情報通信白書(総務省))。

さらに、インターネット接続端末としてのスマートフォン利用率は2011年の16.2%から2024年の74.4%まで伸び、2017年にパソコンを逆転しました。スマートフォン中心の情報接触は一時的な流行ではなく、10年以上かけて定着した構造的な変化だと捉えるべきでしょう。

同じスマートフォンの中でも、アプリとブラウザでは役割が異なります。ブラウザは検索から流入する「見つけてもらう」チャネル、アプリはホーム画面に常駐して「思い出してもらう」チャネルという整理をしておくと、実務では扱いやすくなります。

広告配信事業者のMolocoが2025年に日本国内の18〜59歳を対象に実施した調査でも、1日あたりの平均利用時間はアプリのほうがWebサイトを上回るという結果が出ています。滞在時間の長いアプリは、繰り返し接触して関係を深めるチャネルとして機能するということです。

そのため、Webサイトとアプリはどちらかを選ぶものではなく、役割を分けて併用するのが基本になります。新規顧客の獲得はWebサイトやSNS、再来店の促進はアプリ、という設計にしておくと施策の重複が起きにくくなります。

スマホの利用時間とメディア接触の変化

利用率とあわせて見ておきたいのが利用時間です。総務省情報通信政策研究所の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、2024年度の結果として全年代で平日・休日ともに「インターネット利用」の平均利用時間が最も長く、「テレビ(リアルタイム)視聴」を上回っています

行為者率で見ても、平日・休日ともに10代から50代でインターネット利用がテレビ視聴を超えました。休日については、40代でインターネット利用の平均時間がテレビ視聴を初めて上回っています。

テレビCMやチラシといった従来型の媒体だけでは、届けられる層が限られてきているということです。限られた販促予算を配分する際は、スマホ上の接点をどれだけ確保できるかが判断材料になります。

関連記事:集客アプリとは?店舗の来店数を増やす機能や活用のコツを解説

関連記事:アプリリニューアルの判断基準と進め方|改善を成功させるポイント

アプリ統計データをスマホマーケティングに活かす3つの視点

ターゲット年代からアプリの設計を逆算する

統計データは眺めるだけでは施策になりません。まず行いたいのが、自店舗の主要顧客層の年代とスマートフォンの利用状況を突き合わせる作業です。

たとえば主要顧客が50代以上であれば、利用率自体は高いものの、複雑な操作や小さな文字は離脱の原因になります。会員証とクーポンに機能を絞る、初回起動時の登録項目を減らすといった設計が有効です。

反対に10代〜30代が中心であれば、SNSとの連携やスタンプ機能など、能動的に触ってもらう仕掛けが機能しやすくなります。年代によって最適解が変わるため、統計データは設計の出発点として使いましょう。

自社の数値と統計データを比べて課題を特定する

全体の傾向を知る目的だけでなく、自社の数値を評価する基準として統計データを使う方法もあります。たとえば来店客数に対するアプリ会員数の比率、会員数に対する月間の起動率などを算出し、一般的な水準と照らし合わせてみましょう。

差が大きい項目が見つかれば、そこが改善の起点になります。会員数が伸びない場合は店頭での案内導線、起動率が低い場合はプッシュ通知やコンテンツの中身、というように課題の所在を切り分けられるのがメリットです。

関連記事:アプリマーケティングのKPIとは?ダウンロード数など主要指標の見方と設定のコツを解説

チャネルごとに役割を分けて設計する

スマホマーケティングで陥りやすいのが、SNS・Webサイト・アプリ・メールで同じ内容を配信してしまうことです。接点は増えても、受け取る側からは重複した情報が届くだけで、いずれかの解除につながります。

新規の認知はSNSと検索、来店前の情報確認はWebサイトやGoogleビジネスプロフィール、来店後の関係維持はアプリ、というように役割を分けておくと、それぞれの効果も測りやすくなります。

関連記事:MEO順位が決まる仕組みと上げ方|今すぐ実践できる施策と計測法

アプリの利用率が多い15のジャンル

ここからは、実際にどのようなジャンルのアプリが使われているのかを見ていきます。自社アプリを企画する際は、同じジャンルの上位アプリがどのような機能を備え、どのような画面構成になっているかを確認しておくと参考になります。

SNS

引用:第Ⅰ部 特集 広がりゆく「社会基盤」としてのデジタル

総務省の調査によると、日本におけるSNS利用は拡大しており、主要SNSの中ではLINEが全年代で最も高い利用率を示しています。2024年時点で、LINEは10代から60代までおおむね9割前後に普及しており、世代を問わず日常的な連絡手段として定着しています。

一方、X(旧Twitter)やInstagramは年代差が比較的明確です。Xは10〜30代を中心に利用率が高く、全体では約5割程度となっています。Instagramは若年層で特に利用が進み、全体の利用率は約6割と、写真・動画を軸とした情報収集・発信手段として利用が広がっています。このように、日本ではLINEを基盤に、XやInstagramを目的や年代に応じて使い分けるSNS利用構造が形成されています。

なお、総務省「令和6年通信利用動向調査」では、インターネットの利用目的・用途として「SNS(無料通話機能を含む)の利用」が81.9%と最も高く、全用途の中で首位になっています。店舗としては、SNSで認知を広げてアプリで関係を継続させる流れをつくると無理がありません。

関連記事:店舗のSNS活用は第2ステップとして「アプリ」と併用すべきである

天気

毎日の天気を知れるアプリとして、天気アプリをインストールしている方も多いです。「ウェザーニュース」「ヤフー天気」などのアプリが代表的です。アプリによってはAR(拡張現実)で雨が発生している地域を把握して、事前に雨に降られるのを避けるといった行動もできます。

ナビゲーション

カーナビの代わりとして、「ナビタイム」といったナビゲーション用のアプリをインストールして使っている方も多いのではないでしょうか。特に「Googleマップ」はAndroidスマホの場合はすでにプリインストールされているので、使われる場合も多いです。

スマホアプリでナビゲーションアプリを使うと、即座に地図情報が更新されるので更新が遅い場合がある車載カーナビより優秀なケースも見受けられます。精度も改善されており、今では車載カーナビなしでルート検索をする方も多いです。

ニュース

「スマートニュース」といった日々のニュース情報を検索するアプリも、利用率が高いです。ニュースアプリではクーポンが配布されている場合も多く、これが集客を行いたい店舗の役に立っています。カスタマイズして自分の好きなジャンルのニュースだけを閲覧できたり、プッシュ通知で最新ニュースをすぐ確認できるといった点が受けているようです。

ショッピング

現在「Eコマース」に代わり、「Mコマース」の流れが来ています。Mコマースとはスマホといったモバイル端末でネットショッピングを利用する(電子商取引を行う)ことであり、ネットショッピングアプリが市場をけん引しています。「楽天市場」や「ヤフーショッピング」といったアプリは、バーコードスキャンで注文したい商品を自動検索できたりといった便利な機能を追加しています。またアプリ独自のキャンペーンで集客を行っているパターンも多いです。

店舗アプリにEC機能を持たせる場合も、在庫確認や取り置き、店頭受け取りなど実店舗と連動させると差別化しやすくなります。オンラインだけで完結させるのではなく、来店のきっかけをつくる設計にしておきましょう。

関連記事:アパレル店経営のアプリおすすめ機能!EC・実店舗の連携と活用事例

写真、ビデオ

写真やビデオを撮影できるアプリも、人気があります。近頃は「SNOW」といったエフェクトを付けて顔を整形できるアプリが、若い方の間で流行っているのもポイントです。ちなみに「TikTok」や「Instagram」といったアプリも、ビデオ撮影ができるという意味ではこちらのカテゴリーに属しているとも言えます。

ゲーム

ゲームアプリは家で時間を潰せるコンテンツの消費が増えたことで、急成長したジャンルの一つです。長時間自宅でプレイして楽しむ方が増え、それによりアイテム課金といったマネタイズも好調で、市場は順調に規模を拡大させています。

ファイナンス

ファイナンスアプリには、投資を行って資産を増やせるアプリやQRコード決済・電子マネー決済などのアプリなどが該当します。ファイナンスアプリも近年利用者が伸び、成長しているジャンルになります。

QRコード決済や電子マネー決済は店舗決済で使われる場面が多いですが、現金と違って接触が発生しにくい決済方法としてユーザーから信頼度が高まっているのもポイントです。

店舗側から見ると、決済アプリはすでに顧客の手元にあるチャネルです。自社アプリの会員証やスタンプを決済と同じ動線でまとめられれば、レジでの提示回数が減り、オペレーション負担の軽減にもつながります。

ライフスタイル(小売以外)

日々のライフスタイルに関するアプリには、動画で日常生活や旅行の記録を残せるアプリ、英語といった学習ができるアプリ、睡眠をサポートするアプリといった種類があります。特に時間のある分を教育に充てる方が増えているため、教育に関するライフスタイルアプリはしばらく高い需要を獲得するでしょう。

フード/ドリンク(飲食店)

飲食店がメニューを紹介したり、クーポンを配布したりするアプリの人気も高いです。現在では飲食でも特に宅配に特化した店舗のアプリに人気が集まっています。事前注文ができる「モバイルオーダー」機能やお得にお買い物ができるデジタル会員証機能などは、ユーザーの人気が高いです。

飲食店では、モバイルオーダーによって注文から受け取りまでの待ち時間を短縮できる点が支持されています。ピークタイムの回転率にも影響するため、集客だけでなく店舗運営の効率化という観点からも検討する価値があります。

関連記事:アプリで差がつく!飲食店の”今どき集客”はこう変わる(居酒屋編)

ユーティリティ

スマホ利用を快適にしてくれるユーティリティアプリは、日常的に利用する場面も多いアプリです。ユーティリティアプリとして扱われるアプリの範囲は広く、迷惑メッセージをブロックしてくれるアプリやコンビニコピーができるアプリなども該当します。生活と密着しているユーティリティアプリは、どんな時代でも需要が見込めるアプリです。

仕事効率化

「Gmail」といった仕事効率化に使われるアプリも、成長を遂げています。現在はリモートワークが浸透しており、その中で「Zoom」といったビデオ会議に使えるアプリや「Slack」といったチャットができるアプリの利用が伸びているのがポイントです。働き方の多様化が進む中で、仕事効率化に関するアプリの需要も長期的に高くなると予想されます。

エンターテイメント

空いた時間を、動画配信サービスといったエンターテイメントアプリに使う方も増えています。「Amazonプライム」といった動画配信サービスはサブスクリプションモデルであり、継続的にユーザーから料金を支払ってもらい収益につなげられるのがメリットとなっています。現在はスマホでも十分な通信品質とスペックを兼ね備えているため、高画質の映像を手軽に楽しめるようになっているのがポイントです。

ライフスタイル(小売店/コンビニ・カラオケなど)

ライフスタイルの中でも小売に関するアプリは、ユーザーにインセンティブを付与して集客できるのがポイントになっています。コンビニやカラオケといったライフスタイルアプリも会員証制度やクーポンなどを活用して、継続的に集客しようと工夫しています。アプリを活用して集客を安定させたいところでしょう。

関連記事:会員証アプリおすすめ15選!導入メリットや注意点を解説

ミュージック

「Apple Music」といった定額聴き放題に関するミュージックアプリも、好調です。エンターテイメント系のようにサブスクリプションモデルが多いので、継続的な利益が見込めます。アーティストをサポートするためのプログラムを提供しているサービスも多いのも、ポイントです。

関連記事:店舗アプリの導入効果とは?メリット・デメリットと成功事例を解説

利用率の高いジャンルに共通する3つの要素

ここまで挙げた15ジャンルを俯瞰すると、利用率が高いアプリにはいくつかの共通点があります。1つ目は毎日または高い頻度で開く理由があること、2つ目は開いた瞬間に価値が分かること、3つ目は使うほど自分向けに最適化されることです。

店舗アプリに置き換えると、毎日開く理由はクーポンやポイント残高の確認、開いた瞬間の価値は今すぐ使える特典の表示、最適化は来店履歴に応じた情報配信にあたります。ジャンルが違っても、設計の考え方はそのまま流用できます。

逆に、情報が更新されないアプリや、開くたびに同じ画面が表示されるアプリは利用頻度が落ちていきます。コンテンツの更新頻度は、機能の数以上に継続利用を左右する要素だと考えておきましょう。

関連記事:店舗アプリの成功事例を紹介|業種別のモバイルマーケティング術

小売業界でアプリ利用率の高い6業種

スーパー・飲食店・カラオケ・美容・レジャー施設・スポーツクラブ

小売業界では、スーパー・飲食店・カラオケ・美容・レジャー施設・スポーツクラブの6業種でアプリ利用率が高いようです。いずれの業種も、リピーター創出が重要なところばかりです。

スーパーは安定した成長を続けており、アプリ施策を行えばさらに収益増加が見込めます。また飲食店やカラオケといった店舗は集客が難しい部分もあるかもしれませんが、アプリ内で紹介し、インセンティブで集客する方法も有効かと思われます。飲食系の場合はテイクアウトやデリバリー注文機能を搭載して、集客も可能です。

美容系やレジャー施設系も集客が難しいでしょうが、こちらもアプリでの認知度向上やインセンティブ付与などを行うとよいでしょう。またスポーツクラブに関しては、オンラインで授業を提供するといった方法にアプリが使えそうです。

これら6業種に共通しているのは、来店頻度が比較的高く、1回あたりの単価がそれほど高くないという点です。単発の大型購入ではなく、日常的な利用の積み重ねで売上が構成される業種ほど、アプリによる再来店の促進が効きやすくなります。

関連記事:小売業のアプリ活用術!売上を伸ばすおすすめ機能7選とメリットを解説

業種別に見るアプリ活用の優先機能

同じアプリでも、業種によって優先すべき機能は変わります。スーパーやコンビニのように来店頻度が高い業種では、チラシ表示とポイント機能を軸にすると日常的に開いてもらいやすくなります。

美容室やクリニックのように来店の間隔が長い業種では、予約機能と次回来店のリマインドが中心です。前回来店からの経過日数に応じて自動で通知を送る仕組みがあると、離反を防ぎやすくなります。

レジャー施設やスポーツクラブのように利用が季節や生活習慣に左右される業種では、イベント告知や利用実績の可視化が有効です。まずは自社の来店サイクルを整理し、そのうえで搭載する機能を選定していきましょう。

関連記事:販促アイデア20選|店舗の集客・売上を伸ばす施策と成功事例

アプリダウンロードのきっかけ(決め手)とは

ダウンロードのきっかけになる要素は、大きく「その場で得られるお得」と「継続して得られる便利さ」に分けられます。前者はクーポン、後者は会員証や予約機能が該当します。両方を用意しておくと、動機の異なる顧客を取りこぼしにくくなります。

クーポン

クーポンは割引タイプやノベルティプレゼントタイプなどいろいろありますが、インセンティブを付与する方法として有効な手段です。アプリをダウンロードして使う理由として、やはり直接的なお得を求める方は多いからです。単純にクーポンを配布するのではなく、時限式ですぐ使ってもらえるようにする、顧客のロイヤリティに応じてインセンティブを変更するといった対策で効率よくクーポンを配布しましょう。

クーポンを設計する際は、割引率よりも使うタイミングを指定するほうが効果を測りやすくなります。「本日限り」「次回来店時」のように条件を明示すると、配布から利用までの流れを追跡でき、次の施策の判断材料になります。

関連記事:デジタルクーポンをアプリで導入!メリットや集客を最大化するコツ

会員証

会員証は継続的にインセンティブを付与して集客を行う手法として、定番です。デジタルスタンプやポイントカードなどをアプリに搭載することで、財布でかさばってカードが使えないといった状況も防げます。またチェックインでスタンプ、ポイントを付与するといった施策も可能になり、来店施策に幅が出るのもメリットです。

会員証機能は、ダウンロード直後に登録が完了する設計にしておくことが重要です。入力項目が多いと初回起動の段階で離脱が起きるため、最小限の情報で使い始められる状態を用意しておきましょう。

関連記事:来店ポイントって使ってる?キャッシュレス時代の変化。

プッシュ通知

プッシュ通知でユーザーに有益な情報を提供するのも、アプリを使ってもらうきっかけになります。時限式クーポンの配布を伝える、お得なセールの紹介をする、新商品発売の発表を行うといったときにプッシュ通知は有効です。ユーザーのホーム画面にポップアップされる上バイブレーションで知らせてくれるので、注意喚起率が高く効果的です。

関連記事:アプリ予約×プッシュ通知で予約忘れ防止!リマインド活用法

予約

店舗に来店する際、「速やかに席につきたい、注文した商品を受け取りたい」と思う方は多いです。ですから予約機能を搭載して、来店したらスムーズにサービスを受けられたり商品を受け取れたりといった状況を作り出せるようにするのも重要です。アプリに予約機能を搭載する際は、ユーザーに入力の手間を取らせずタップだけでなるべく予約ができるようなシステムを導入するのが一つカギとなるでしょう。

関連記事:飲食店・美容室・クリニック必見!アプリ予約システムのメリットと導入のコツ

イベント/フェア

イベントやフェアの紹介をアプリコンテンツ内で行うのもポイントです。ユーザーが店舗へ行きたいと思う導線作りを心掛けて、魅力のあるイベントやフェア情報を発信してみてください。イベントやフェアの情報はプッシュ通知も活用して、気付いてもらえるようにしましょう。

店舗情報

住所や電話番号など、店舗情報を掲載するのはアプリマーケティングにおいて基本です。ユーザーがすぐ確認できるようレイアウトを整理して情報を掲載しましょう。またルート検索で付近にある店舗の最短ルートが表示されるようにすれば、集客効率も上がるでしょう。チェーン店で店舗が複数ある場合は特に役立つ機能です。

店頭とオンラインの告知導線を整える

機能を用意しても、存在を知られなければダウンロードにはつながりません。店頭ではレジ横のPOP、テーブルの二次元コード、レシートへの印字など、顧客の視線が止まる場所に案内を置くことから始めましょう。

スタッフからの一言も効果的です。「アプリの会員証はお持ちですか」と会計時に確認する運用を決めておくだけで、案内の回数が安定します。声掛けの文言はテンプレート化しておくと、店舗ごとのばらつきも抑えられます。

オンライン側では、Webサイトのトップやフッター、SNSのプロフィール欄、Googleビジネスプロフィールの投稿など、既存の接点にダウンロード導線を用意します。新しい媒体を増やすより、今ある接点に追加するほうが手間が少なく済みます。

関連記事:アプリのインストール数を増加させる方法|ダウンロード促進の準備・事例・ASO対策まで解説

アプリをアンインストールされないための3つの秘訣

プッシュ通知を発信し過ぎない(フリークエンシーを考える)

プッシュ通知は便利な機能ですが、目立つ分ユーザーが嫌がる可能性があるという弱点もあります。たとえばメール配信も多過ぎればオプトアウト(配信しない設定にする)が増加するでしょうし、バナー広告も同じものが表示され過ぎると無視されます。

プッシュ通知の開封率といったデータを基に、最適な配信頻度(フリークエンシー)を見出す必要があるでしょう。プッシュ通知を活用する企業が増えているので、配信頻度は気にしておきましょう。

配信頻度の目安としては、週1〜2回程度から始めて開封率とアンインストール率の推移を見ながら調整する方法が扱いやすいでしょう。通知をオフに設定されてしまうと復旧が難しいため、頻度を増やす方向の変更は慎重に行います。

関連記事:プッシュ通知マーケティングの効果とメリット|「うざくない」活用術

定期的に顧客情報に合ったインセンティブや情報を紹介する

単にインセンティブや情報を紹介するのではなく、定期的に顧客の情報に合ったインセンティブや情報を紹介するのが重要です。たとえば、来店して間もないお客様には次回来店につながるよう割引幅の大きいクーポンを用意しよう、リピーターのお客様にはクロスセルできるように購入済みの商品の関連商品をレコメンドして表示してみようといったように顧客属性に合わせて施策を変えると効果的です。

セグメント配信を行う際は、最初から細かく分けすぎないことがポイントです。「新規」「リピーター」「休眠」の3区分程度から始め、反応の差が確認できてから条件を細分化していくと運用が続きます。

関連記事:顧客体験(CX)向上にアプリが効果的な理由|改善ポイントを解説

分析を行い施策のブラッシュアップを行う

アプリマーケティングに限らず、すべてのマーケティングにおいて分析は施策成功の要です。アプリのアクティブ率はどのくらいか、どのコンテンツがよく使われどのコンテンツはあまり使われていないか、クーポン経由で来店につながったお客様はどれくらいかといった各データを分析して、PDCAサイクルを回しながら改善を行う必要があります。マーケティングに正解はないので、データを基に自店舗の集客最適解を導いてみてください。

見る指標が多すぎると判断が鈍ります。まずはダウンロード数、月間アクティブユーザー数、クーポン利用率の3つに絞り、月次で推移を確認する運用から始めるとよいでしょう。

関連記事:カスタマーサクセス戦略とは?アプリで顧客満足度とLTVを高める方法

継続率(リテンション)を測って改善につなげる

アンインストールを防ぐには、実際にどれだけの人が使い続けているかを数値で把握する必要があります。代表的な指標が継続率(リテンションレート)で、ダウンロードした日を起点に、翌日・7日後・30日後にどれだけのユーザーが起動しているかを見ます。

一般的に離脱が最も多いのは、ダウンロード直後の数日間です。初回起動時に会員登録が完了し、その場で使えるクーポンが届く流れにしておくと、最初の離脱を抑えられます。

30日後の継続率が安定してきたら、次は起動頻度や1回あたりの滞在時間に目を向けます。施策を変更した日付を記録しておくと、数値の変化と施策の関係を検証しやすくなります。

関連記事:MAUとは?アプリのアクティブユーザー数の計算方法と増やし方を解説

アプリ統計データを見るときの注意点

調査ごとに対象と定義が異なる

同じ「スマートフォン利用率」でも、調査によって数値が変わることがあります。世帯単位か個人単位か、対象年齢が6歳以上か15歳以上か、保有率なのか利用率なのかによって結果が異なるためです。

複数の調査を並べて比較する場合は、調査主体・調査時点・対象者・分母の4点を確認しましょう。前提が揃っていない数値を単純に比べると、実態と異なる結論を導いてしまいます。

全国平均と自店舗の商圏は一致しない

統計データはあくまで全体の傾向です。自店舗の商圏の年齢構成や生活導線は、全国平均とずれていることのほうが多いでしょう。

そのため、統計データで大枠をつかんだうえで、自店舗の会員データやアンケートで補正する流れが現実的です。レジでの簡単なヒアリングやアプリ内アンケートでも、十分に傾向はつかめます。

参照する数値は定期的に更新する

通信利用動向調査は毎年、情報通信白書も年1回公表されます。数年前の数値を使い続けると実態とずれてしまうため、年度が替わったタイミングで参照している数値を見直す習慣をつけましょう。

社内資料や提案書に統計データを引用する場合は、出典名と調査時点を必ず併記しておきます。更新のタイミングが分かるだけでなく、数値の信頼性を伝えることにもつながります。

関連記事:アプリダウンロード数(DL数)の調べ方|競合調査ツールと分析のコツを解説

アプリマーケティングを始めるなら「店舗アプリDX版raiten」

スマホがインフラとして機能する現代において、店舗集客でアプリを活用することはもはや必須です。弊社サービス「店舗アプリDX版raiten」では、初心者向けデザインでスピーディーにアプリを作成でき、プッシュ通知・クーポン配信・デジタルポイントカード・データ分析などマーケティングに役立つ機能を一通り提供しています。

簡単に分析ができるので、データを基にPDCAサイクルを回して継続的に施策を改善していけます。アプリマーケティングを成功させたい方はぜひお問い合わせください。

まとめ

今回は政府のデータを基にスマホ普及率や年代別利用率といったアプリ統計データを紹介しながら、アプリの利用率が多い15のジャンル、小売業界でアプリ利用率の高い6業種、アプリダウンロードのきっかけ、アプリをアンインストールされないための3つの秘訣などを解説してきました。

スマホは今やインフラとして機能しており、アプリを使ってタッチポイントを広げることが店舗施策でも重要になっています。アプリをアンインストールされないよう、プッシュ通知配信数を最適化したりインセンティブや情報の提供をターゲットユーザーによって変えるといった工夫を行いましょう。

またデータ分析は必須なので、アプリの分析機能を通してPDCAサイクルを回していってみてください。弊社サービス店舗アプリでは、マーケティングに役立つ分析機能も提供されています。気になる方はぜひお問い合わせください。

最後に、統計データを施策につなげる流れを整理しておきます。まず公的機関のデータで全体の傾向をつかみ、次に自店舗の会員データと突き合わせて差分を見つけ、その差分を埋める施策を1つずつ検証していく、という順番です。

スマートフォンの保有率はすでに頭打ちに近い水準まで到達しており、これからは「持っている人にどれだけ使ってもらえるか」で差がつきます。ダウンロード数だけを追うのではなく、継続率や来店への貢献まで含めて数値を確認していきましょう。

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