商業施設のアプリ集客事例4選|ショッピングモールの集客施策や工夫ポイントを徹底解説
商業施設・レジャー施設
商業モールやショッピングセンター(SC)は巨大な設備や複数の店舗(テナント)を備えている分、維持費が高くなりがちです。そこでさまざまな情報を発信して、なるべく多くの新規顧客やリピーターを囲い込むことが重要となってくるでしょう。
特にアプリを使った集客は、リピーター化を促進して商業施設の運営を安定させるために大きな役割を果たします。チェックインやテナントのクーポン配布といった施策をパーソナライズして一人ひとりに合わせて行うことで、利益を最大化できるのがポイントです。
本記事では商業施設・ショッピングモールのアプリ集客成功事例4選をはじめ、アプリに必要なコンテンツ、アプリが選ばれる理由、ショッピングセンターだからこそできる活用術の工夫ポイントを徹底解説します。
あわせて、館内の回遊を設計するデジタルスタンプラリーの組み立て方、テナントを巻き込む運用体制のつくり方、そしてアプリ施策の効果をどの数字で測るかまで整理しています。
商業施設のアプリは、導入すれば来館者が増えるものではありません。誰に何を届け、館内でどう動いてもらうかを設計して初めて売上につながります。自施設の規模やテナント構成に合わせて施策を組み立てる材料としてご活用ください。
商業施設のアプリとは
集客と顧客満足度を高める専用アプリ
商業施設のアプリとは、施設に来るお客様に対して店舗情報やイベント・クーポン・ポイントサービスなどをスマホで一元的に提供し、集客と顧客満足度を高めるための専用アプリです。
近年、大型商業施設やショッピングセンターではアプリを通じてフロアマップやテナントの最新情報、共通ポイントカード機能などのコンテンツを提供することで、顧客とのコミュニケーションを強化し、リアルタイムで情報発信・集客力アップにつなげています。
施設数が減るなかで既存施設の販促の重みが増している
アプリ集客の必要性は、SC業界の数字にも表れています。日本ショッピングセンター協会の調査によると、2025年の既存SC売上高は前年比+3.5%、SC年間売上高の推計は33兆1,238億円(前年比+2.7%)となり、2021年以降5年連続で前年を上回りました。
同協会は、この伸びの要因として館の販促施策、館内・近隣イベントの増加、テナント入れ替えや改装の効果を挙げています。つまり売上を押し上げているのは施設の新設ではなく、既存施設が打つ施策そのものだということです。
出典:一般社団法人日本ショッピングセンター協会「SC販売統計調査報告 2025年年間」
実際、同協会の『SC白書2026』では2025年末の総SC数は3,013で前年から52減少し、新規開業は18SCと統計開始以来もっとも少ない水準にとどまったと報告されています。市場は量的な拡大から、既存施設をどう活かすかという段階へ移りました。
出典:一般社団法人日本ショッピングセンター協会『SC白書2026』
販促の巧拙が売上を左右する局面で、来館者一人ひとりと直接つながれるアプリの役割は年々大きくなっています。チラシやマスメディアと違い、届いたかどうかを数字で確認できる点も、施策の改善を回すうえで大きな違いになります。
関連記事:集客アプリとは?店舗の来店数を増やす機能や活用のコツを解説
商業施設のアプリに必要なコンテンツ
フロアガイド・イベント情報・ポイントカード・店舗情報の4つ
商業施設では、主にショップフロアガイド・テナントのイベントやキャンペーン情報・商業施設内共通のポイントカードやスタンプカード・新店舗の最新情報や古い店舗の閉店情報といった情報提示および設備の用意が必要です。
上記項目についてはアプリ内で対応できるようにコンテンツを追加・提示することで、リアルタイムに情報を提示しながらコスト削減や集客力強化などを実現可能です。
商業施設の規模はテナント数や立地している場所といった内容によって変わりますが、テナント数が多く数階に店舗が分かれているところでは道に迷う方もいらっしゃいます。そこで重要なのがショップフロアガイドです。
ショップフロアガイドによって、どこにどのテナントがあるのか、またどうやって経路を確保すればよいかが簡単に把握できます。
またテナントのイベント・キャンペーン情報を適宜発信したり、新店舗や古い店舗の最新情報を提供するのも重要です。新店舗の集客数を確保しながら、古い店舗の撤退情報をリアルタイムで伝達することで機会損失を減らせます。
さらに商業施設内で共通してポイントカード・スタンプカードを使えるようにすることで、商業施設全体の集客数やリピーター化促進の割合を促進することが可能です。
フロアガイドは検索性と現在地の表示で差がつく
フロアガイドは多くの施設アプリに搭載されていますが、使われるかどうかは作り込みで大きく変わります。分かれ目になるのは検索性と現在地の表示の2点です。
検索性については、店名だけでなく取扱カテゴリ、価格帯、キーワードから探せるようにしておくと来館者の行動が変わります。「子ども服」「フードコート」「授乳室」といった探し方ができれば、目的の売り場にたどり着くまでの迷いが減ります。
現在地の表示は、館内でビーコンやWi-Fiを使って自分がどこにいるかを示す機能です。紙のフロアマップとの決定的な違いはここにあり、現在地から目的の店舗までの経路を示せると、大型施設ほど満足度に効いてきます。
あわせて、駐車場の停めた位置を記録できる機能や、混雑状況の表示も来館者から評価されやすい部分です。買い物の前後で発生する小さな困りごとを解決する機能が、アプリを開く習慣をつくります。
商業施設の情報発信にアプリが選ばれる理由
継続的な情報発信とリピーター化促進
アプリでは継続的な情報発信によってリピーター化を促進できるのが大きな強みです。インストールされた後はプッシュ通知や最新情報の配信などで顧客と継続的に接点を持てるので、来店頻度の増加や施設への愛着向上につなげられます。
従来のチラシやWebサイトといった方法では、ユーザー側からアクセスしてもらう必要があるため継続的な情報発信に限界がありました。
チラシやSNSの情報管理を一元化できる
商業施設の情報発信方法としては、新聞へ入れ込んだり商業施設内で配布するチラシ、テレビやラジオといったマスメディア、DM、Web広告、SNS、Webサイトなどさまざまな選択肢があります。
アプリを導入することで、こういった複数の情報発信チャネルをアプリ内でまとめて管理できるようになり、運営負担の軽減と情報発信の効率化が実現します。
またDMやWeb広告、SNSにはそれぞれメリット・デメリットがあり、特にユーザーに確実に情報を届けられるかという点ではどのツールにも課題が残ります。アプリを導入すればインストールされた時点でユーザーへの到達率が飛躍的に向上し、こういった課題を解消できます。
オフラインデータの取得が可能
アプリには来店時のチェックインやポイントカード提示といったタイミングでオフラインデータを取得できる強みがあります。これによって実店舗での顧客行動を数値化でき、データ分析に基づいた施策立案が可能になります。
ただしインストールされるためには広告やWebサイトなどで認知度を上げる工夫が必要です。こうした情報発信施策を効率よくまとめ、運営負担を抑えながら継続的に活用していくには、商業施設・テナント運営に特化した店舗アプリの導入がおすすめです。
関連記事:商業施設向けアプリのおすすめ機能7選!集客方法から売上増加までを解説
テナントごとの効果を数字で示せる
ディベロッパーにとって見逃せないのが、テナントに対して販促の効果を数字で説明できるという点です。チラシやマスメディアでは「何人に届いたか」までしか分からず、どのテナントにどれだけ貢献したかを示すのは困難でした。
アプリであれば、配信したクーポンが何件開かれ、何件使われ、そのうち何人が初来店だったかまで追えます。テナントごとに数字を出せるようになると、共同販促への協力も得やすくなります。
この点は賃料交渉やテナント誘致の場面でも効いてきます。「この施設は来館者に直接情報を届けられる」という事実そのものが、出店を検討する企業への訴求材料になるためです。
館全体の来館数だけを追っていた時代から、テナント単位で貢献度を示す時代へ移りつつあります。アプリはそのための基盤として機能します。
関連記事:店舗アプリの主要機能と導入事例|集客・売上アップにつながる活用術を解説
商業施設だからこそできるアプリ活用術
共通ポイントカード・スタンプカードの発行
商業施設の共通ポイントカードやスタンプカードなどを紙・あるいはプラスチックで発行していると継続的にコストが掛かります。デザインの変更や、カードの切り替え・紛失といった内容への対応を考えると、さらにコストがかさむのもデメリットです。
これをアプリ内でデジタルポイントカードやスタンプカードを発行して利用できるように変更すると、課題解決へとつながります。
デザインを変更しても追加コストが掛からない点、カードを切り替えたり紛失して新規発行したりする手間がなくなる点といったメリットによって、コスト削減だけでなくカードユーザーの手間軽減にもつながり、ポイントカードやスタンプカードの利用率向上まで達成可能です。
既存ユーザーをどうやってデジタルポイント・スタンプカードへ誘導するか、また貯まったポイント・スタンプをどう処理するかといった点を考えてデジタル化することをおすすめします。
関連記事:来店ポイントとは?仕組み・アプリ導入のメリット・専用型と自社型の違いを解説
位置情報を利用したプッシュ通知・クーポンの配布
アプリを活用すると、商業施設内の位置情報を利用したプッシュ通知やクーポン配布といった施策が可能になります。位置情報を取得し活用するには、GPS・ビーコン・Wi-Fiの3つの方法があります。
GPSはどこにいても衛星上から情報を受信して位置把握へつなげられる技術です。本来はマップアプリといった位置情報の常時受信が求められるような用途で使われていますが、商業施設の場合屋内というのがネックになります。
屋内だとGPSの受信が上手くできず精度が低くなる恐れがあり、また商業施設には障害物も多いので位置情報取得には適していないかもしれません。
ビーコンを使うとテナントや各スペースに発信機を置いて、付近を通過したユーザーへ情報を通知する方法が取れます。この方法だと一つひとつの発信距離は小さくなりますが、複数台を綿密に設置することで商業施設内全体で情報発信することが可能です。
また電波干渉も起きにくいので設置しやすく、GPSと比較して屋内といった条件に関係なく情報を送れます。
Wi-Fiではアクセススポットを使ってスマートフォンユーザーの位置情報を特定します。テナントが別途アクセススポットを設けて集客をしている事例もあり、そういった事例では複数のアクセススポットを使いながらユーザーがどこへ寄っているのかがより分かりやすいです。
ただし商業施設内に複数のWi-Fiスポットを設置するには限界があり、また電波障害も起こりやすくなる点に注意しましょう。
3つの方式の違いを整理すると次のとおりです。
|
方式 |
強み |
弱み |
向いている使い方 |
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GPS |
屋外なら追加機器が不要で広範囲を捉えられる |
屋内では精度が落ち、障害物の影響も受けやすい |
施設周辺を通る人への来館促進 |
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ビーコン |
数メートル単位で検知でき電波干渉も起きにくい |
発信機の設置台数と電池交換の手間がかかる |
フロアや売り場ごとの通知 |
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Wi-Fi |
既設のアクセスポイントを活用できる |
設置数に限りがあり電波障害も起きやすい |
滞在エリアのおおまかな把握 |
屋内での通知を軸に考えるなら、ビーコンを核にしてGPSを来館前の呼び込みに使う組み合わせが現実的です。施設の外周を通る人にはGPSで来館を促し、館内ではビーコンで売り場ごとの案内を出すという役割分担になります。
なお、位置情報を使った通知は頻度を誤ると通知オフやアンインストールにつながります。1日あたりの配信上限を決め、同じ人に同じ内容を繰り返し送らない設定にしておくことが欠かせません。
テナントの魅力を発信によるブランド力の向上
商業施設は1つの町と言っても過言ではありません。町ぐるみで集客を行い、にぎわせる必要性があります。商業施設内の全テナントの最新情報を把握して欲しいユーザーへ届ける必要がありますが、テナントによって情報の必要性が変わってきます。
すべてのテナント情報をユーザーへ届けるのは非効率ですし好ましくありません。またリアルタイムで情報を届けないと鮮度が下がり、効果がなくなる恐れもあります。
こういった課題はアプリを導入することで解決できます。具体的には商業施設専用のアプリとして全テナントの情報を紹介し、SNSのようにフォローできるようにしておくことです。これによってフォローしたお気に入り店舗のみ最新情報が通知されるようになるので、ユーザーは欲しい情報だけを好きなタイミングで受け取りやすくなります。
複数店舗で構成されている商業施設では、お気に入り店舗登録機能が特に役立ってくるでしょう。従来のチラシを見たりして逐一お気に入り店舗を調べる方法では、面倒ですし情報鮮度も落ちる可能性があります。
アプリへ情報発信を切り替えることでユーザー利便性が上がる点を活用できるように、設計を行ってみましょう。
EC(オンラインショップ)連携による購買機会の拡張
スーパーといった店舗形態と同じように、商業施設のアプリでもEC機能を提供できます。EC機能を活用するときは、オムニチャネルの概念を上手くアプリ内へ取り込めるかがポイントです。たとえば複数のテナントの商品を取り扱えるように、総合的なモールオンラインショップをオープンします。
実店舗とEC内の商品在庫を連携させ、店頭に商品が存在していなかった場合でもECで在庫があれば即注文・発送ができるようにしておけば、利便性も上がります。
またECで商品を注文した場合発送すると手数料が掛かりますが、実店舗で在庫が残っていればすぐ受け取れるようにすることでユーザーは安く商品を購入することができ、満足度も向上するでしょう。
このように実店舗でもECテナントでも同じように商品を購入できるようにしながら在庫データを共有することで、ユーザーはスムーズに商品を購入できますし、店舗側では無駄なく在庫を管理して機会損失を防ぐことが可能です。
実店舗とECの在庫を別にしてしまうと管理が面倒になるので、ぜひオムニチャネルの概念で共有できる仕組みを構築してからECを提供してみてください。
チラシやショップフロアガイドなどのデジタル化
商業施設ではチラシやショップフロアガイドなどの発行・配布にはかなりのお金が掛かります。通常のスーパーといった店舗とは違い、複数のテナントを紹介しながら情報を発信するためチラシのボリュームが大きくなってしまうからです。
また現在では紙で集客が効率化するかと言えば、効率が落ちてきているので決して配布施策が成功するとも限りません。
商業施設内のアプリでチラシやショップフロアガイドなどをデジタル化することで、コストは大きく削減できます。元のデジタルデータさえあれば店舗ごとの情報表示も簡単ですし、ショップフロアガイドに関してもガイドアニメーションといった効果を付けることで分かりやすくフロア情報を来店した顧客へ提示することが可能です。
またデータの変更も簡単なので、大幅なテナント刷新やフロア改装といった仕様変更があった際も柔軟に対応できる点も大きなメリットでしょう。
古い情報を顧客へ提示すると離脱するリスクもあるため、チラシやフロアガイドのデジタル化は単なるコスト削減だけでなく、こういった離脱リスクを低下させて集客効率を上昇させる用途にも役立てることができます。
関連記事:商業施設マーケティングをアプリで革新!情報発信とOMO戦略
デジタルスタンプラリーで館内の回遊を設計する
商業施設ならではの施策としてもう1つ挙げたいのが、アプリを使ったデジタルスタンプラリーです。館内の複数地点にチェックインポイントを置き、集めた数に応じて特典を出す仕組みで、来館そのものではなく館内の移動距離を伸ばすことを狙えます。
設計の要点は、チェックインポイントの置き方にあります。入口付近だけに集めると通過するだけで完了してしまうため、普段人の流れが弱いフロアや、奥まった区画に意図的に配置することで回遊の導線をつくれます。
紙のスタンプラリーと違い、誰がどの順路で回ったかが記録に残るのも利点です。どのポイントで離脱が起きているかが分かれば、次回は配置や特典を調整できます。売り場の人通りを増やしたいテナントから、参加費を得る形で運営する方法もあります。
季節イベントや館の周年企画と組み合わせると参加率が上がります。滞在時間が延びれば飲食や休憩の利用も増えるため、館全体の客単価に効いてくる施策といえるでしょう。
関連記事:来店促進キャンペーンのアイデア10選|事例とアプリ活用のコツを解説
レシート読み取りで館内の購買データを取得する
商業施設の運営で長年の課題となってきたのが、テナントの購買データがディベロッパー側に届きにくいことです。売上報告は受け取れても、誰が何を買ったかまでは把握できず、来館者像がつかめないまま販促を打つことになります。
この課題に対して有効なのが、アプリでのレシート読み取り機能です。来館者にレシートを撮影してもらい、その金額に応じてポイントを付与する形にすれば、どの会員がどのテナントでいくら使ったかを会員単位で蓄積できます。
データが貯まると、施策の精度は大きく変わります。特定のテナントをよく使う層だけに関連する新店の案内を出す、飲食の利用が少ない層にフードコートのクーポンを配るといった出し分けが可能になります。
導入時は、レシート撮影の手間に見合う特典を用意することと、テナント側にデータの利用範囲を事前に説明して合意を得ておくことが欠かせません。館全体の取り組みとして進めるほど、集まるデータの価値も上がります。
関連記事:アプリマーケティングのデータ活用術|モバイルユーザー獲得の基本
商業施設・ショッピングモールのアプリ集客成功事例4選
三井ショッピングパーク
三井ショッピングパークの「三井ショッピングパークアプリ」は、すでにGoogle Playで100万ダウンロードを突破するなど根強い人気があるアプリです。全国約60の対象施設で利用できるこのアプリでは、お気に入り施設情報を簡単に受け取れるほか、営業時間やイベント、クーポン情報などを簡単に調査できます。
さらに「アプリde支払い」というサービスへ登録することで、ポイントを貯める、使うだけでなく対象のクレジットカードで支払いの操作が可能になります。
EC機能「ららぽーと公式通販&mall」では、写真やコーディネートといった画像データを使って検索ができるので、商品名が分からない際も検索できるので、かなり利便性が高いです。
プレミアム・アウトレット
お得にブランド商品を購入できるプレミアム・アウトレットでは、「プレミアム・アウトレット ショッピングナビ」アプリを提供しています。最新バーゲン情報・ショップ情報・ニュース・お気に入り・スタンプブック・お知らせやクーポンといったコンテンツをまとめて提供しており、ジャンルやキーワードから欲しい商品を検索して表示できる機能まで搭載されています。
購入時には割引計算ができるというユニークな機能まであり、複数の商品金額を登録して割引率を掛けることで簡単にお買い物の合計金額をあらかじめ確認できるようになっているのもポイントです。
パルコ
アパレル商業施設として全国でサービス提供を行っているパルコでは、「POCKET PARCO」というアプリを集客へ活用しています。POCKET PARCOではアプリIDを通じて来店前・中・後をすべて把握できます。
またブログ経由での店舗お気に入り登録やアプリチェックインといったインセンティブ機能まで用意されており、幅広い施策を実行しています。
商品レビューを接客改善へ活用するといった取組も忘れていません。さらに「PARCO CUBE」というサイネージを施設内へ設置、テナントのおすすめ商品を表示してユーザーがスマートフォンへ保存できる仕組みを作ることで、後ほどEC機能から購入することができる面白い工夫まで行っています。
ルミネ
ファッションビルのルミネでは、「ONE LUMINE」アプリを提供しています。アプリではお気に入り店舗の最新情報やブログ情報などを確認することが可能です。またコーディネート情報を確認して購入へ活用することもできます。EC機能も搭載されており、詳しい画像や文章といった内容を確認して商品を購入できます。
アプリ内にはランク機能も備わっており、現在のマイル数やランクを簡単に確認可能です。マイルは特典と交換可能であり、リピーター促進へ役立っています。
アイルミネIDという情報を取得することでマーケティングへ活用していますが、取得時にはクーポンといったインセンティブを付与することで利用率を上昇させています。
関連記事:商業施設こそアプリを活用|競合モールに差をつけてテナントの売上最大化できる方法
4つの事例に共通する3つの設計
4施設の取り組みを並べると、規模や業態が違っても共通している設計が見えてきます。1つ目はお気に入り登録による情報の出し分けです。三井ショッピングパークの施設登録、パルコの店舗お気に入り、ルミネのお気に入り店舗はいずれも同じ発想で、全員に同じ通知を送らない仕組みになっています。
2つ目は会員IDを軸にした来店前・中・後の接続です。来館前はイベントやクーポンの告知、来館中はチェックインや決済、来館後はECやレビューという流れが1つのIDでつながっているため、行動が途切れずに記録されます。
3つ目は貯まる仕組みと使える場所の両方を用意している点です。ポイントやマイル、スタンプが貯まるだけでは動機になりにくいため、特典との交換先や決済機能を同じアプリ内に置いて、貯めてから使うまでを完結させています。
自施設でアプリを設計する際も、この3点を満たしているかを確認すると抜けが見つけやすくなります。機能の数を増やすより、この3つがつながっているかどうかが成果を分ける部分です。
関連記事:入れた方がいいお店アプリは?店舗アプリの成功事例と人気機能ランキングを解説
商業施設のアプリ集客を軌道に乗せる工夫ポイント
ダウンロードは館内の接点で獲得する
アプリ施策でもっとも多いつまずきが、ダウンロード数が伸びないことです。広告で新規に告知する方法もありますが、商業施設の場合はすでに来館している人に館内で案内するほうが、はるかに低コストで確実です。
効果が出やすいのは、インフォメーションカウンター、フードコートの卓上、駐車場の精算機周辺、テナントのレジ横といった、来館者が立ち止まる場所です。あわせて「今その場で入れれば本日から使えます」という伝え方にすると、その場での登録率が変わります。
駐車場の無料時間の延長や、館内Wi-Fiの利用をアプリ会員の特典にする方法も有効です。買い物とは別の理由でアプリを開く必要が生まれるため、来館のたびに起動される状態をつくれます。
案内の文言や設置場所は本部で統一し、どこで何件のダウンロードがあったかを集計できるようにしておくと、成果の出ている接点に絞って強化できます。
テナントを巻き込む運用体制をつくる
商業施設のアプリは、ディベロッパーだけで運用しても情報量が足りません。テナントが自ら情報を発信できる体制をつくれるかどうかが、更新頻度とアプリの価値を左右します。
現実的な進め方は、テナントのスタッフが管理画面から新商品やイベントの情報を直接投稿できるようにし、館側は公開前の確認だけを行う形です。すべてを館側が代行すると、担当者の負荷で更新が止まります。
投稿を促すには、テナントごとにフォロー数や記事の閲覧数、クーポンの利用数を見られるようにするのが効果的です。数字が見えると、成果の出ている店の書き方を他店が真似するようになります。
また、アプリ経由の来店がテナントの売上にどうつながったかを定期的に共有することで、協力を得やすくなります。館内の販促会議で数字を出す運用にしておくと、施策が続きやすくなります。
関連記事:店舗アプリがリピーターを増やす理由!効果的なクーポンの使い方
効果は来館数ではなく会員の来館頻度と客単価で測る
アプリ施策の成果を来館者数だけで判断すると、天候やイベントの影響と区別がつかず、正しい評価ができません。見るべきはアプリ会員の来館頻度、会員と非会員の客単価の差、そして通知やクーポンごとの利用率の3つです。
特に分かりやすい指標が、アプリ会員の年間来館回数です。会員になった前後で来館頻度がどう変わったかを追えば、アプリが再来館に効いているかを判断できます。
客単価については、レシート読み取りやポイント付与のデータから会員の平均購入金額を算出し、館全体の平均と比べます。差が出ていれば、会員を増やすこと自体が売上に直結すると説明できます。
通知やクーポンは、内容ごとに開封率と利用率を記録していきましょう。反応が悪いときは配信頻度を増やすのではなく、対象の絞り込みと配信時間帯を見直すほうが改善につながることが多くなります。
関連記事:再来店の施策とアイデア|リピーターを増やす店舗集客の秘策
商業施設のアプリを導入するなら「店舗アプリDX版 raiten」
「店舗アプリDX版 raiten」は、デジタル会員証機能やクーポンの発信、プッシュ通知の利用といったさまざまな機能を低コストで導入できるアプリプラットフォームです。
自社制作ができるだけでなくアプリ運用まで簡単に内製できるので、継続的にアプリを役立てたい方へおすすめとなっています。アプリストア申請といった面でオプションサポートまで提供しているので、気になる方はぜひお問い合わせください。
テナントごとの情報発信や、フロアガイド、デジタルスタンプカードといった商業施設で必要になる機能も組み合わせて構築できます。まずは会員証とクーポンから始めて、運用が定着してから回遊施策やデータ活用へ広げていく進め方にも対応しています。
まとめ
今回は商業施設のアプリの概要や活用術、そしてショッピングモール・ショッピングセンターの集客成功事例4選などを詳しく解説しました。
商業施設は維持費が高い分、さまざまなコンテンツを上手く顧客へリーチさせてリピーター化させる仕組み作りが重要です。
アプリを使い各アナログコンテンツをデジタルへ一元化、コストを削減しながらスマートフォンユーザーへ効率よく情報を発信する施策を行うことで、売上アップに繋がるでしょう。商業施設向けのアプリ導入を検討している方はぜひ一度お問い合わせください。
進め方としては、①館内の接点でダウンロードを獲得する、②お気に入り登録とセグメント配信で情報を出し分ける、③スタンプラリーや位置情報通知で館内の回遊を設計する、④テナントが自ら発信できる体制をつくる、という順番で整えていくと施策が回りやすくなります。
効果の判定は来館者数ではなく、アプリ会員の来館頻度と客単価、通知ごとの利用率で行いましょう。施設数が減るなかで既存施設の販促が売上を支えている今、来館者と直接つながる手段を持っているかどうかが差になっていきます。
関連記事:販促アイデア20選|店舗の集客・売上を伸ばす施策と成功事例
この記事を監修した人
店舗アプリ公式。累計1,000社以上の導入実績を誇る店舗アプリ構築プラットフォーム。 単なる集客に留まらず、リピーター創出による売上最大化を得意としている。
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