デジタル会員証とは?作成方法やメリット・アプリでの会員証デジタル化を解説
業種全般
紙やプラスチックの会員証を店頭で提示してもらう顧客管理は、コスト面でも使い勝手の面でも難点が目立つようになってきました。それに取って代わりつつあるのが、スマホで提示できる「デジタル会員証」です。スマホ一台あればすぐ使える手軽さから、業種を問わず導入が広がっています。
本記事では、デジタル会員証とは何かにはじまり、導入が増えている理由、店舗側と顧客側それぞれの利点、そして具体的な作り方・導入の進め方までを、分かりやすく整理して解説します。
あわせて、会員証に搭載できる機能や提供形態の違い、作成方法ごとの費用相場、導入前に確認しておきたい注意点、業種別の活用例まで取り上げます。「自社にはどの作り方が向いているのか」「実際にいくらかかるのか」といった疑問をお持ちの店舗担当者の方は、参考にしてみてください。
デジタル会員証とは
スマホで提示できる電子タイプの会員証
デジタル会員証とは、スマホのアプリやWebサイトを通じて会員証の役割を果たすサービスのことです。紙やプラスチックの会員証と違い、スマホの画面を見せるだけで、会員ステータスの確認もポイントの付与・利用もその場で完了します。
Webサイト上で発行・提示することもできますが、使いやすさの観点から、アプリで機能を提供する形が主流になっています。多くの場合、デジタル会員証にはポイント制度やクーポン機能が組み込まれており、会員の利用状況の確認はもちろん、ポイントの付与・失効期限のお知らせ・ランク管理まで、アプリ上でまとめて処理できます。
会員証番号はバーコードや二次元コードとして画面に表示され、レジの読み取り機やタブレットでスキャンするだけで本人確認とポイント処理が同時に終わります。カードを探して財布から取り出す動作がなくなるため、会計にかかる時間そのものも短くなります。
発行した後から中身を書き換えられるのも、デジタルならではの特徴です。券面デザインや会員ランクの表示、特典の内容を管理画面から変更すれば、その内容がすぐ全会員の画面に反映されます。季節ごとにデザインを差し替えたり、キャンペーン期間だけ特典を追加したりといった運用も、追加の印刷費をかけずに実行できます。
デジタル会員証の提供形態は大きく3タイプ
デジタル会員証は、どの土台の上で会員証を表示するかによって、大きく3つのタイプに分かれます。自社アプリ型・Webブラウザ型・ウォレット/ミニアプリ型の3つで、それぞれ得意な領域が違います。
自社アプリ型は、自社専用のスマホアプリを用意してその中に会員証を組み込む形です。プッシュ通知やスタンプ、クーポンなど周辺機能をまとめて持てるうえ、アイコンやデザインを通してブランドの世界観も伝えられます。ダウンロードしてもらう一手間はありますが、顧客との接点を自社で握れるのが強みです。
Webブラウザ型は、URLにアクセスして会員証を表示する形です。インストールが不要なので始めやすい一方、通知を届けにくい、ホーム画面に残りにくいといった弱点があります。
ウォレット/ミニアプリ型は、Apple WalletやGoogleウォレット、LINEミニアプリといった既存の入れ物を借りる形です。多くの人がすでに使っているアプリの中に置けるので利用率は上がりやすいものの、機能やデザインの自由度はプラットフォーム側の仕様に左右されます。自社で顧客データを持ち、施策の幅を広げたいなら自社アプリ型が基本の選択肢になります。
デジタル会員証に搭載できる主な機能
デジタル会員証は、単に会員番号を表示するだけの仕組みではありません。会員証・ポイント・クーポン・通知をひとつの画面にまとめられる点が、紙やプラスチックとの決定的な違いです。
代表的なのがポイント機能で、購入金額や来店回数に応じてポイントを自動加算し、残高や有効期限を会員画面に表示します。来店ごとにスタンプが貯まる機能を組み合わせれば、「あと2回でスタンプが埋まる」といった次の来店動機をつくれます。
クーポン機能では、全会員への一斉配布のほか、特定店舗の利用者だけ、しばらく来店のない会員だけ、といった条件を絞った配布ができます。プッシュ通知と組み合わせれば、配布したことを確実に気づいてもらえます。
会員ランク機能は、来店回数や購入金額に応じてランクを付与し、上位ランクほど手厚い特典を用意する仕組みです。優良顧客を可視化しながら、ランクアップを目指す動機づけにもなります。ほかにも予約、回数券、アンケート、ニュース配信など、業態に合わせて必要な機能を足していけます。
関連記事:会員ランクの成功事例5選|リピート率を高める特典設計とランクアップの仕組み
デジタル会員証の導入が増えている背景
会員証の課題とDX推進が導入を後押し
デジタル会員証が一気に広がっている理由としてまず挙げられるのが、従来型の会員証が抱える課題が浮き彫りになってきたことです。紙やプラスチックの会員証は発行のたびに材料費や印刷費がかかり、顧客が増えるほどコストがふくらみます。加えて、提示し忘れや紛失の心配があるため、せっかく配っても利用率が伸び悩むという問題も抱えていました。デジタルに切り替えれば、こうした課題を解消しながらマーケティングを強化できます。
もう一つの大きな要因が、業種を問わず店舗のDX化(デジタルトランスフォーメーション)が求められるようになったことです。会員証のデジタル化はDXの入口として取り組みやすく、データの土台を整えて、ゆくゆくは組織全体でデータを活かせる体制づくりのきっかけにもなります。さらにアプリプラットフォームの普及によって、プログラミングの知識がなくても低コスト・短期間でデジタル会員証つきのアプリを作れるようになり、大企業だけでなく中小規模の店舗でも気軽に導入できる環境が整ってきました。
スマホがほぼ全世帯に行き渡ったことも、デジタル会員証が受け入れられている理由です。総務省の調査によると、世帯におけるスマートフォンの保有割合は90.5%に達しています。会員証をスマホの中に置いても、使える人が限られてしまう心配はほとんどなくなりました。
出典:総務省「令和6年通信利用動向調査の結果」 https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin02_02000178.html
店頭での支払い方法が変わってきたことも見逃せません。経済産業省の集計では、2025年のキャッシュレス決済比率は58.0%まで上昇しました。会計時にスマホを取り出す動作がすでに当たり前になっているため、同じ画面で会員証も提示してもらう流れは顧客にとって自然です。
出典:経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」 https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260331006/20260331006.html
関連記事:会員証のアプリ化が加速|一元管理のメリットやシステム連携方法を解説
デジタル会員証を導入する店舗側のメリット
会員証の発行・再発行コストを削減できる
従来の紙やプラスチックの会員証は、発行のたびに材料費・印刷費・保管費がかかり、再発行時にも同じだけの手間と費用がのしかかっていました。顧客が増えるほどこうしたコストは積み上がり、店舗運営の重しになりがちです。デジタル会員証なら、元になる会員証データさえ用意しておけば、顧客がアプリ上で簡単な情報登録をするだけで発行が完了します。紙やプラスチックの調達・印刷・在庫管理といった工程がまるごと不要になるため、店舗側の負担は大きく軽くなります。
再発行も同様です。スマホの機種変更などでデータの移行が必要になっても、登録済みの情報を新しい端末へ引き継ぐだけで済むため、紙やプラスチックの作り直しに比べてはるかに手軽です。発行から提供までの工程が省けるうえ、情報登録から発行完了までをアプリ上でその場で終えられるので、顧客を待たせることもありません。
見落とされがちですが、会員が増えてもコストが比例して増えない点も大きな違いです。カードは1枚あたりの単価が決まっているため発行数がそのまま費用に直結しますが、デジタル会員証は月額利用料が中心なので、会員数が伸びるほど1人あたりのコストは下がっていきます。
顧客情報を一元管理してデータ活用が進む
紙やプラスチックの会員証では、顧客情報をひとまとめにするのは簡単ではありませんでした。デジタル会員証にすれば、管理画面から顧客情報を一覧で表示でき、利用頻度や会員ランク、最終来店日といった条件でリストを絞り込むのも思いのままです。
大切にしたい顧客や、足が遠のいている顧客をすぐに把握できるため、それぞれの状況に合わせた施策をすばやく打てるようになります。顧客データを一元的に管理してマーケティングに役立てたいなら、デジタル会員証はこのうえなく有効な手段です。
複数店舗を運営している場合はさらに効果が出ます。店舗ごとにバラバラだった会員名簿がひとつにまとまるため、どの店舗の会員がどこで買っているかまで追えるようになり、エリア単位の販促や店舗間の送客も設計しやすくなります。
関連記事:顧客管理アプリ(CRM)おすすめ11選|機能・料金・選び方を徹底比較
会員データでマーケ施策を実行しやすい
デジタル会員証で集めた会員情報を分析すれば、来店頻度や買い物の傾向をふまえた、きめ細かな施策を打てます。たとえば数か月来店していない休眠客にはポイント付きのクーポンを配って再来店のきっかけをつくり、アプリ上でポイントの残り期限をアラートで知らせれば、使ってもらえる可能性が高まります。来店頻度の高い優良客にはイベントやキャンペーンを優先的に通知して特別感を演出するなど、顧客のセグメントごとに違ったアプローチが可能です。
施策を打ったあとは効果を測り、うまくいった点や課題を洗い出して次に生かすPDCAを回すことで、アプリとデジタル会員証の価値をさらに引き上げられます。データに根ざした施策を繰り返せば、勘に頼らないマーケティング体制を築けるのも、デジタル会員証ならではの強みです。
配信の手間が小さいことも見逃せない利点です。紙のDMは印刷と郵送に数週間と数万円単位の費用がかかりますが、プッシュ通知なら数分の作業で当日中に届けられます。思いついた施策をその日のうちに試せるため、検証の回数そのものを増やせます。
顧客ロイヤリティの向上につながる
デジタル会員証に貯まったデータをもとに、会員限定のキャンペーン通知やお得意様向けのクーポンを配れば、顧客ロイヤリティを段階的に高めていけます。紙やプラスチックの会員証の発行には抵抗があった層も、アプリならあっさり登録してくれるケースが増えています。
今後はデジタルに慣れた顧客がますます増えると見込まれるため、早いうちからデジタル会員証の運用ノウハウを貯めておくことが、将来のロイヤルカスタマー育成にもつながります。
会員ランク制度と組み合わせると、その効果はさらに高まります。ランクと特典が画面上で見えることで、「あと少しで次のランクに上がる」という感覚が来店の動機になり、値引きに頼らずリピートを促せるようになります。
店頭オペレーションを効率化できる
会員証をデジタル化すると、レジまわりの作業も軽くなります。従来はカードを探す時間、スタッフが会員番号を手入力する時間、スタンプを押す時間がその都度発生していました。画面の読み取り一回でポイント付与まで完了するようになれば、混雑時のレジ待ちも短くできます。
「今日はカードを忘れたので後日ポイントを付けてほしい」といった個別対応が減るのも効果のひとつです。こうした依頼は会員数が増えるほど積み上がり、記録の確認や後追い処理でスタッフの手を取られる原因になっていました。
新人スタッフへの教育が簡単になるのも利点です。カードの在庫管理や記入ルールを覚えてもらう必要がなくなり、読み取り操作を伝えるだけで運用に入れます。
関連記事:会員証をアプリ化するメリット|紙・カード廃止でコスト削減とリピート率UPを実現
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デジタル会員証にすることで顧客が得られるメリット
携帯し忘れや紛失のリスクがなくなる
紙やプラスチックの会員証は、いざというときに手元になかったり、なくしてしまったりするリスクが常につきまといます。これは顧客の機会損失に直結するため、店舗側としても放っておけません。デジタル会員証なら、スマホさえ持っていればいつでも提示でき、スマホを失くさない限り会員証をなくす心配もありません。提示率が上がることで、顧客にとっても店舗にとっても得になる仕組みです。
財布やカード入れがかさばらない
あちこちの店の会員証を紙やプラスチックで持ち歩くと、財布やカード入れがふくらんで使いづらくなります。他店の会員証に紛れて見つけにくくなったり、かさばるのが嫌で提示そのものをためらったりする顧客も少なくありません。デジタル会員証ならアプリ上で管理できるため、カードが増えていく悩みから解放されます。ストレスなく提示できる環境を整えることが、利用率の向上や競合との差別化にもつながります。
プッシュ通知で有益な情報を受け取りやすい
紙やプラスチックの会員証だけでは、利用状況に合わせてリアルタイムに情報を届けるのは困難でした。デジタル会員証をアプリで管理していれば、会員のランクや利用頻度に応じたプッシュ通知を送れます。
顧客にとっては、自分に関係の深いクーポンやイベント情報が、気づきやすいプッシュ通知という形で届くため、お得な情報を見逃しにくくなります。メール配信に比べてプッシュ通知のほうが開封率が高い傾向にあるため、情報の届きやすさという点でも優れています。
ポイント残高や履歴をいつでも確認できる
ポイントカード一体型の会員証の場合、紙やプラスチックでは残高や有効期限を確かめるのに、レジでカードを通したり専用端末で照会したりする手間がかかっていました。デジタル会員証なら、アプリの会員画面を開くだけで、現在のポイント数、有効期限、ポイントの内訳、利用・獲得の履歴をすぐに確認できます。
ポイントが貯まったり使われたりするとリアルタイムで画面に反映されるため、店に足を運ばなくても最新の状況をつかめる手軽さも、大きな魅力です。
入会や機種変更の手続きがその場で終わる
入会手続きが短いことも、顧客にとっての利点です。紙の申込書に住所や氏名を書き込む方式では記入だけで数分かかり、その場での入会をためらう人も出てきます。アプリなら数項目の入力だけで登録が完了するため、レジ前で待たせることもありません。
スマホを買い替えたときも、アカウント情報を引き継ぐだけで会員資格とポイントがそのまま移ります。再発行を申し込んで後日受け取る、といった手間は発生しません。
家族や友人に紹介したいときも、アプリのダウンロードリンクを送るだけで済みます。カードを手渡す必要がないぶん、口コミが広がりやすいのもデジタルならではです。
関連記事:会員証アプリおすすめ15選!導入メリットや注意点を解説
デジタル会員証の作成・導入方法
アプリに会員証機能を搭載するのが一般的
デジタル会員証を取り入れるには、アプリを開発してそこへ会員証機能を組み込む方法が一般的です。アプリの作り方には、ゼロから独自に開発するフルスクラッチ型、外部の開発会社に代行を頼む外注型、アプリプラットフォームを使って自社で内製する方法の3つがあります。
フルスクラッチ型は自由度が高い反面、開発に数百万円以上の費用と数か月以上の期間がかかります。外注型もコストや期間の面では同じ課題があり、仕様変更に柔軟に対応しづらいケースもあります。
近年はこの3つに加えて、LINEミニアプリやウォレットパスを使う方法も選択肢に入ります。ただし、これらは顧客との接点をプラットフォーム側に預ける形になるため、仕様変更や手数料の影響を受けやすい点は理解しておく必要があります。会員基盤を自社の資産として育てたいなら、自社アプリを持つ方向で検討するとよいでしょう。
プラットフォームなら低コストで作成できる
デジタル会員証つきのアプリを最も安く用意できるのが、アプリプラットフォームを使う方法です。プラットフォームなら、プログラミングの知識がなくてもノーコードでアプリを作れ、デジタル会員証もテンプレートから選んで組み込むだけで準備が整います。フルスクラッチ型や外注型と比べて費用を大きく抑えられるうえ、最短で数日〜数週間ほどでリリースできるため、思いついた施策をすぐ実行に移せるのも利点です。
自社で開発・運用するため顧客データも自社で持って活用でき、運用しながらのデザイン変更や機能追加も管理画面から柔軟に行えます。ノウハウがなくても、プラットフォーム側のカスタマーサクセスサポートを使えば安心して導入を進められます。とくに中小規模の店舗にとっては、アプリプラットフォームの活用が最もおすすめの方法です。
テンプレートが用意されているといっても、見た目が他店と同じになるわけではありません。ロゴ、配色、アイコン、会員証の券面デザインなどを自社仕様に整えられるため、ブランドの世界観を保ったまま短期間でリリースできます。
関連記事:店舗アプリ作成サービスおすすめ比較8選!選び方や費用を解説
作成方法別の費用相場と期間の目安
作成方法を選ぶうえで気になるのが、費用と期間です。おおよその目安を押さえておくと、社内で予算を組むときの判断材料になります。
フルスクラッチ開発は、初期費用が数百万円から、規模によっては一千万円を超えることもあり、リリースまで半年前後かかるのが一般的です。要件を自由に決められる反面、投資額と期間の両方が大きくなるため、独自の仕組みを作り込みたい企業向けの選択肢になります。
開発会社への外注(パッケージ開発)は、初期費用が数十万円から数百万円、期間は2〜3か月程度が目安です。ベースとなる機能が用意されているぶんフルスクラッチより抑えられますが、仕様変更のたびに見積もりと調整が必要になります。
アプリプラットフォームの利用は、初期費用が数万円から数十万円、月額利用料が数万円前後というケースが多く、最短で数日から数週間でのリリースが見込めます。運用しながら機能を足していけるので、まず小さく始めて反応を見たい店舗に向いています。
なお、どの方法を選んでもアプリストアの登録費用やサーバー費用、運用担当者の人件費といったランニングコストは発生します。初期費用の安さだけで比べず、2〜3年使い続けたときの総額で判断すると失敗しにくくなります。
関連記事:iPhoneアプリ開発の代行費用はいくら?料金相場と外注先の選び方を解説
デジタル会員証を作成するまでの5ステップ
実際に導入を進めるときの流れも押さえておきましょう。まず決めるのは目的です。発行コストを削りたいのか、休眠客を呼び戻したいのか、優良客を育てたいのかによって、必要な機能は変わります。目的をひとつに絞ると、その後の選定がぶれません。
次に必要な機能を洗い出します。ポイント、スタンプ、クーポン、会員ランク、予約など候補は多くありますが、最初から全部載せる必要はありません。運用できる範囲に絞るのが長続きのコツです。
3つ目が作成方法とサービスの選定です。費用、期間、カスタマイズ性、既存システムとの連携可否、サポート体制を並べて比較します。
4つ目がデザインと初期設定、そしてテストです。券面デザインやポイント付与ルールを設定し、実際の店舗オペレーションで読み取りが問題なく動くかを確認します。この段階でスタッフ向けの手順書も用意しておきます。
最後がリリースと会員の移行、そして運用改善です。公開して終わりではなく、ダウンロード数や会員証の提示率、クーポンの利用率を見ながら改善を続けることで、はじめて成果につながります。
デジタル会員証を導入する前に確認したい注意点
デジタル会員証は導入すれば自動的に成果が出るものではありません。つまずきやすい箇所をあらかじめ押さえておくと、リリース後の立ち上がりが変わります。
会員にインストールしてもらう導線を用意する
デジタル会員証は、顧客のスマホに入って初めて価値を持ちます。用意しただけでは使われないため、入り口の設計が導入の成否を分けます。
レジ横に二次元コードのPOPを置く、会計時にスタッフから一言案内する、レシートに案内を印字するなど、店頭で自然に目に入る導線を複数用意しましょう。初回登録者限定のクーポンを添えると、その場で登録してもらいやすくなります。
スタッフ側の準備も欠かせません。案内のトークを揃え、聞かれやすい質問への答えを共有しておくと、店舗ごとの登録率のばらつきを抑えられます。
紙の会員証からの移行方法を決めておく
すでに紙やプラスチックの会員証を発行している場合、既存会員の情報をどう引き継ぐかを先に決めておきます。会員番号を入力してもらって紐づける方法、店頭で番号を読み取って移行する方法などがあり、顧客の手間が少ない方式を選ぶほど移行率は上がります。
従来の会員証をいつまで使えるようにするかも、事前に方針を固めておきましょう。一定期間は併用し、その間にデジタルへ切り替えてもらう進め方が現実的です。併用期間中の対応をマニュアル化しておけば、店頭での混乱を防げます。
個人情報の取り扱いとセキュリティを確かめる
会員証には購買履歴や来店履歴が紐づくため、取得する情報は必要最小限にとどめるのが原則です。登録項目が多いほど入力の負担が増え、登録率そのものが下がります。
導入するサービス側の体制も確認しておきましょう。通信の暗号化、管理画面の権限設定や二段階認証、プライバシーマークやISMSといった第三者認証の有無は、比較のときにチェックしておきたい項目です。社内でも、誰が管理画面にアクセスできるかを決めておく必要があります。
既存システムとの連携可否を事前に確かめる
POSレジや既存の会員管理システム、ECサイトと連携できるかどうかも、早い段階で確認しておきたいポイントです。会計データとポイント付与が自動でつながらないと、手入力の作業が残ってしまいます。
実店舗とオンラインの両方を運営しているなら、ポイントや会員ランクを共通化できるかも重要です。API連携に対応しているサービスであれば、後から仕組みを広げやすくなります。
関連記事:会員証のアプリ化を成功させる方法|めんどくさいを「便利」に
業種別に見るデジタル会員証の活用例
デジタル会員証の使いどころは、業種によって少しずつ変わります。自社に近い業態の例を見ておくと、導入後の運用イメージがつかみやすくなります。
飲食店|来店頻度に合わせたクーポンでリピートを促す
飲食店では、来店回数に応じたスタンプやドリンク無料券との組み合わせが定番です。平日の空いている時間帯に限定クーポンを配るといった、需要の谷を埋める使い方もできます。ランチとディナーで客層が違う店舗なら、来店時間帯ごとに配信内容を変える運用も有効です。
小売・アパレル|購買履歴をもとに新作情報を届ける
小売やアパレルでは、購入したカテゴリやブランドをもとに、関心の近い新作やセール情報を届けられます。購入から一定期間が経った会員にだけ通知を送るといった条件配信を組めば、押しつけがましくならずに再来店を促せます。会員限定の先行販売とも相性のよい業態です。
美容室・サロン|次回予約とカルテ情報をひとつにまとめる
美容室やサロンでは、会員証に予約機能を合わせるケースが目立ちます。施術履歴や担当者の情報を会員データと紐づけておけば、次回の提案を担当者が変わっても引き継げます。前回の来店から日数が空いた顧客への声かけも自動化できます。
スクール・教室|出席管理と連絡手段を兼ねる
習い事やスクールでは、会員証を出席確認に使う運用が広がっています。入室時に二次元コードを読み取れば、受付作業と出席記録が同時に終わります。休講や振替の連絡をプッシュ通知で流せるため、電話やメールでの個別連絡も減らせます。
ホテル・レジャー施設|会員ランクで滞在体験を高める
ホテルやレジャー施設では、利用実績に応じた会員ランクとの組み合わせが効果を発揮します。上位ランクの会員だけに特典や先行予約を用意することで、再訪の動機をつくれます。カードを発行しない運用は、環境配慮の取り組みとして打ち出すこともできます。
関連記事:ロイヤリティプログラムとは?成功事例と効果を徹底解説
デジタル会員証を導入するなら「店舗アプリDX版raiten」
デザイン変更やAPI連携にも柔軟に対応
「店舗アプリDX版raiten」は、デジタル会員証をスムーズに導入したい方にぴったりのアプリプラットフォームです。すでに900社以上・8,000店舗以上で使われており、デジタル会員証についてもAPI連携によって複雑な機能まで提供できる体制が整っています。デザインの変更も手軽で、オリジナルのデジタル会員証をすぐに作って提供できます。
会員証だけでなく、ポイント、スタンプ、クーポン、プッシュ通知、会員ランクといった機能を同じ管理画面から扱えるため、担当者が一人でも運用を回せるのが特徴です。
導入後のサポート体制も整っており、専任の担当者がアプリの設計から配信施策の立て方まで伴走します。POSレジや既存の会員管理システムとの連携にも対応しているので、いま使っている仕組みを残したままデジタル会員証だけを追加する、といった進め方も可能です。
デジタル会員証の導入をお考えの方は、ぜひお問い合わせください。
まとめ
デジタル会員証は、紙やプラスチックの会員証に比べて、コスト削減、顧客データの一元管理、マーケティングの高度化、顧客ロイヤリティの向上など、店舗側に多くの利点をもたらします。顧客にとっても、持ち運びやすさ、情報の受け取りやすさ、ポイント確認の手軽さといったメリットがあり、双方にプラスになる仕組みです。
導入方法としては、アプリプラットフォームを活用した内製が最もコストパフォーマンスに優れ、中小規模の店舗でも気軽に始められます。紙やプラスチックの会員証からデジタルへの切り替えは店舗のDX化の第一歩としても有効で、今後そのニーズはさらに高まると見込まれるため、早いうちから運用ノウハウを蓄えておくことをおすすめします。
導入を成功させる鍵は、目的を絞ったうえで、顧客に登録してもらう導線まで含めて設計することです。店頭での案内、初回特典、既存会員の移行方法までをセットで準備し、リリース後は提示率やクーポン利用率を見ながら改善を重ねていきましょう。
デジタル会員証の作成や導入でお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を監修した人
店舗アプリ公式。累計1,000社以上の導入実績を誇る店舗アプリ構築プラットフォーム。 単なる集客に留まらず、リピーター創出による売上最大化を得意としている。
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