ECサイトのアプリ化にかかる開発費用は?制作の流れとメリット・欠点
業種全般
現在ECサイトをわざわざアプリとして提供する事例が増えています。すでに大企業を代表としてさまざまな企業がECサイトをアプリ化してきていますが、これにはオンラインコンテンツの変遷といった原因があります。
ただしどの企業でもECサイトをアプリ化したほうがよいというわけではなく、ECサイトの活用具合や利用者層といった状況によっては今のままでよいケースもあるので注意しましょう。
今回はECサイトのアプリ化で掛かる費用や制作フローなどをご紹介していきます。
ECサイトのアプリ化は、「作れば売れる」施策ではありません。開発費だけで数百万円かかることもあり、公開後にダウンロードされなければ費用だけが残ります。
一方で、リピート購入が売上の柱になっているECであれば、アプリ化の効果は大きくなります。ブラウザを開いて検索する手間がなくなり、プッシュ通知で再訪を促せるようになるためです。
判断に必要なのは、開発方式ごとの費用感と、自社のECがアプリ化に向いているかどうかの見極めです。費用の内訳、制作の流れ、メリットと注意点を順に整理していきます。
ECサイトのアプリ化とは
ECサイトのアプリ化とは、そのままの意味で従来からあったECサイトをアプリ化することです。
主にECサイトが古くてスマートフォンに対応しにくかったり、アプリ独自のメリットを受けたい企業が行っています。
たとえば次のような企業がECサイトをアプリ化して提供しているのがポイントです。
ユニクロ
ユニクロは、ECサイトのアプリ化により大きな成功を収めています。ユーザーはアプリにログインすると、年齢や性別に基づいてカスタマイズされた商品一覧が表示され、個別に最適化されたショッピング体験が可能です。
アプリにはバーコード読み取り機能があり、実店舗で商品のバーコードをスキャンすると、詳しい在庫状況やレビューを即座に確認できます。さらに、希望のサイズが在庫切れの場合でも、アプリ上から取り寄せることができます。
また、オンライン限定商品を提供することで、ECサイトの利用を促進しています。アプリで購入した商品はユニクロ店舗で受け取ることができ、送料を節約しながら来店機会を増やし、クロスセルやリピーターを促進しています。
ビックカメラ
ビックカメラは、ECサイトのアプリ化により利便性の高い買い物体験を提供しています。特に「アプリでタッチ」機能が特徴で、店舗の「電子棚札」をアプリでタッチすると、商品の在庫や詳細、レビューをリアルタイムで確認できます。これにより、オンラインと店舗の連携が強化され、シームレスなショッピングが実現しています。
また、ビックカメラアプリは「My カテゴリ」機能を搭載し、ユーザーの好みに合わせた商品をレコメンドすることで、パーソナライズされたショッピング体験を提供しています。さらに「欲しいものリスト」や「バーコードスキャン履歴」などの機能も充実しており、気になる商品の価格変動や過去にスキャンした商品の情報を簡単に確認できます。
これらの機能により、ビックカメラはECサイトと実店舗を効果的に連携させ、継続的に機能拡充を図りながら、ユーザビリティの向上・オンラインショッピングの促進に成功しています。
上記2つの事例ではどちらもWebサイト版と同じような見た目をしていながら細かい変更を行っており、動作の速さや情報伝達速度といった点ではWebサイトと比較してみると直感的に分かる程度の違いがあるので気になる方は一度比較してみると分かりやすいです。
Webサイトをアプリ化することで得られるメリットについては、詳しく後で解説していきます。
関連記事:ECアプリとは?メリット・デメリットやECサイト連携のポイント・費用相場を解説
関連記事:店舗とECをつなげるオムニチャネルとは?
関連記事:アプリ開発の費用相場はいくら?内訳・人月の計算方法とコストを抑える方法を解説
数字で見るEC市場とアプリ化の必要性
アプリ化を判断する前に、ECを取り巻く市場の状況を数字で確認しておきます。
経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26兆1,225億円で前年比5.1%増、そのうち物販系分野は15兆2,194億円、EC化率は9.78%となりました。
出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」経済産業省ニュースリリース
市場は伸び続けている一方で、物販のEC化率はまだ1割前後です。多くの買い物は依然として実店舗で行われており、オンラインとオフラインをつなぐ役割がECアプリに期待されています。
同時に、EC事業者の数も増え続けているため、検索エンジンやモールからの流入だけに頼る構造はリスクになります。アプリは、検索順位に左右されずに顧客と直接つながれる数少ない手段です。この点が、コストをかけてでもアプリ化を選ぶ企業が増えている理由になっています。
関連記事:よくわかるオムニチャネル戦略&成功事例から学ぶアプリ活用
ECサイトのアプリ化とは
ECサイトを今からアプリ化する場合は、準備や実行で次のような費用が発生します。
ネイティブアプリ
ネイティブアプリはGoogle PlayやApp Storeなどアプリストアで公開して提供するためのアプリです。
各アプリストアの利用想定OSであるAndroid、iOSにパーソナライズした機能や速度を提供できるのが特徴であり、動作性を各OSへ合わせたい、利用ユーザーはどちらかのOSだけで構わないといった方におすすめするアプリタイプです。
ただし両OS用にそれぞれ適正化してネイティブアプリを作る場合は、2つ分のアプリ費用が掛かる場合も多く費用感では開発が最も難しいと言える点に注意してみてください。また改善の手間も両OSで別々にアプリを配布している場合は負担が増加します。ちなみにOSを1つ増加させると、費用が1つごとに数百万円程度増加するというケースもあるので注意しましょう。
iOSアプリ開発費用:150万円~、300万円など
Androidアプリ開発費用:100万円、~200万円以上
ハイブリッドアプリ
ハイブリッドアプリは、ネイティブアプリと同じようにアプリストアで配布できるアプリです。これだけだと違いが分かりませんが、中身の構造を確認すると違いがあることに気付きます。
具体的にはネイティブアプリの場合はSwiftといった専用のアプリ言語を使いますが、ハイブリッドアプリの場合はWebサイトと同じようにHTMLやCSS、JavaScriptなどをベースにアプリを構築していきます。
上記の特徴からハイブリッドアプリの開発期間は、Webサイトの構造にもよりますがネイティブアプリよりは短いです。
そのため見た目や機能を違うレベルで変えなくてよい方、すぐにアプリを提供する必要がある方にはおすすめになっています。また費用的にもWebサイトから引っ張ってこれる情報が多いので、ネイティブアプリよりはかなり安くなるでしょう。
また専用言語ではないので速度はネイティブアプリより遅いですが、クロスプラットフォームに対応しておりさまざまなOSで利用可能です。
アプリ開発費用:10万円~、 200万円~など
Webアプリ(特にPWA)
WebアプリはWebサイトにアプリのような機能や見た目を追加する概念・技術であり、仕組みとしてはWebサイトと同じです。また同じように検索エンジンで提供するのでアプリストアで申請を受けて配布する必要性はありません。
そもそも今までのWebサイトがWebアプリである場合はECアプリ化する必要性が少ないケースもあり、もし機能改善等を行うにしても手間は少なくなるはずです。ただしPCにしかデザインが対応していないような場合では抜本的なアプリ化が必要となってきます。
こちらもハイブリッドアプリと同じくクロスプラットフォームへ対応しており、1つ構築してしまえばすべてのプラットフォームに対応可能です。ECアプリの運用負担・コストを両方削減したい、検索エンジンでコンテンツを提供できれば十分と思っている方にはおすすめです。
PWAといった最新技術を利用するような場合でも、費用は安くなりやすいので導入がしやすいコンテンツタイプになっています。
アプリ開発費用:10万円~、50万円など
関連記事:ECサイトの効果を最大化するなら、アプリと連携しよう!アプリの活用が欠かせないその理由
関連記事:店舗アプリの導入効果とは?メリット・デメリットと成功事例を解説
3つの開発方式をどう選ぶか|判断の順番
ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリ、Webアプリ(PWA)のどれを選ぶかは、次の順番で考えると迷いません。
最初に確認するのは、スマートフォンの端末機能を使いたいかどうかです。カメラでのバーコードスキャン、位置情報を使った店舗連携、オフラインでの閲覧といった機能が必要なら、ネイティブアプリかハイブリッドアプリが候補になります。
次に、商品ページの数を考えます。商品点数が多いECでは、すべての画面をアプリ側で作り込むと開発量が跳ね上がります。この場合は、会員証やマイページをアプリで作り、商品ページは既存のWebページを読み込むハイブリッド方式が現実的です。
3つ目は、予算と期間です。ネイティブアプリはiOSとAndroidで別々に開発するため費用が二重にかかります。短期間かつ低予算で始めたいなら、PWAから入って効果を確かめる進め方もあります。
最後に、既存サイトとの関係です。PWAを選ぶ場合、既存ECサイトとURLを分けると重複コンテンツの問題が起きます。既存サイトをそのままPWA化するのか、別に構築するのかを最初に決めておいてください。
関連記事:PWAは世界を席巻するベストなデジタル施策か?マーケターが知っておきたい今話題のPWAとは
初期費用以外に発生するランニングコスト
開発費だけで予算を組むと、2年目以降に想定外の負担が発生します。ECアプリでは、次の5つが継続的にかかると考えておいてください。
1つ目は、アプリストアの利用料です。Apple Developer Programは年額制で、Google Playは初回の登録料が必要になります。
2つ目は、サーバーとインフラの費用です。商品点数や会員数、アクセス数に応じて増えていきます。
3つ目は、OSアップデートへの対応費です。iOSとAndroidは年1回程度の大型更新があり、対応しないと動作不良や公開停止につながります。ネイティブアプリで両OSに対応している場合、この保守は2つ分になります。
4つ目は、決済手数料です。アプリ内で物販を行う場合、通常のクレジットカード決済手数料が売上に対して発生します。
5つ目は、機能追加や改修の費用です。年間の保守費は初期開発費の10〜15%程度を見込んでおくと、予算を組みやすくなります。
関連記事:iPhoneアプリ開発の費用相場と外注・代行先の選び方|iOS公開費用からコスト削減まで解説
ECサイトアプリ化の制作フロー
ここではECサイトをアプリ化する際の基本的な制作フローをご紹介していきます。
1.企画・要求定義
まずは既存のECサイトの課題やアプリ化によって改善したいことなどを明確にしていきます。開発者側は顧客の希望に沿ってアプリの仕様や機能、開発期間などを要件定義してくれますが、外注する場合はクライアントとして事前にこちらの要求を紙にまとめて提出できるようにすると安心です。
つまりクライアントとして要求定義を行うことを忘れないようにしましょう。
アプリ開発初心者としては分からないことが多いでしょうが、具体性は後でよいので
・ECサイトで発生している課題に解決の優先順位を付ける
・アプリ化で付けたい機能へ優先順位を付ける
・どのくらいまでに用意したいか目安を記載する
・予算の上限がどのくらいか、希望開発費用はどれくらいか記載する
といったことは事前にしておきましょう。
2.設計・デザイン
続いてはECサイトをアプリ化する際の設計・デザインを行っていきます。ここでは画面構成をフレームワークとして共有したり、欲しいデザインイラストなどを個別に作成したりして基本の金型を作っていきます。
といっても既存のECサイトがありますから、1からECアプリを構築するよりも設計・デザイン面では楽ができるはずです。ECサイトとどこを変更するのかを明確にしながら作業することで、短期間の設計・デザインができるでしょう。
ただしPCやスマートフォンといった想定利用機器ごとに見た目をどう変更するのかは細かく検討してみましょう。
3.開発
設計やデザインが完成したら、次はその通りの見た目・機能になるように開発を行っていきます。
外注している場合は開発は基本的に外部へ委託しているのでこちらからすることはあまりありませんが、途中でどんな開発状況になっているかは確認できると安心です。またアプリプラットフォームを使って自社開発をする際は、必要なデザイン等を業者から受け取ってからスムーズにノーコード開発等ができるように準備しておきましょう。
ちなみに開発期間のスケジュール通りに作業を終わらせられるよう、デザインや機能の開発作業量に合わせたスタッフを確保しておくことも忘れないようにしてみてください。
4.テスト
一度ECアプリが完成したら、目標通りの挙動になっているか検証で確認してみます。
いろいろな検証方法がありますが、なるべく想定されているすべての機種で動作を実際に確認して、デザインの崩れや機能不全などが発生していないか確認するのがポイントです。
すべての環境を用意するのが難しい場合はそういった検証を代行してくれるサービスがあるので利用してみてください。また外注している場合は環境動作確認もいっしょに委託してしまいましょう。
5.リリース
動作が確認できたらいよいよリリース段階になります。ここではECアプリをネイティブアプリ・ハイブリッドアプリで提供するかWebアプリで提供するかで対応方法が変わってきます。
ネイティブアプリ・ハイブリッドアプリで提供する場合は、各アプリストアへ申請する準備をしてから提供できるようになるのを待つのがポイントです。既存のECサイトについては残しておいてもよいでしょう。そちらのほうが相乗効果を得られます。
Webアプリを提供する場合は、アプリストアへ申請する必要はなく検索エンジンへ掲載されれば作業は終了です。ただし既存のECサイトが残っていると重複コンテンツと判断されて評価が下がるので、既存のECサイトとは別にWebアプリを構築した場合はECサイト側を検索エンジンへ掲載されないように削除する必要性が出てきます。
6.運用・保守
アプリを提供し終わっても、想定外の不具合や対応が発生することが多いです。そのため運用・保守のためにスタッフのリソース等を事前用意しておいてください。
特にアプリのアップデート対応や機能改善などは技術力がないとスムーズに対応できません。対応が難しい場合はサポートを受ける必要があるので、業者選定の際にどこまでサポートが受けられるのか確認してからサービスを導入しておいてください。
開発期間の目安と、既存カートとの連携方法
制作フローとあわせて、期間の目安も押さえておきましょう。
PWA化であれば1か月前後、ハイブリッドアプリなら2〜4か月、ネイティブアプリをフルスクラッチで作る場合は半年から1年程度が一般的な目安です。加えてiOSはストア審査に時間がかかることがあるため、公開希望日から2週間程度の余裕を見ておいてください。
もう一つ重要なのが、既存のECカートとの連携方法です。ここを詰めておかないと、開発の途中で仕様が大きく変わります。
確認したいのは、使用しているカートシステムがAPIを公開しているかどうかです。APIが用意されていれば、会員情報、商品情報、在庫、注文履歴をアプリ側と双方向でやり取りできます。
APIが使えない場合は、商品ページや購入フローを既存サイトのWebページとしてアプリ内に表示する方法を取ります。開発量は抑えられますが、アプリらしい体験は限定的になります。
会員IDを共通化できるかどうかも必ず確認してください。サイトとアプリで会員が別管理になると、購買データが分断されて分析ができなくなります。
関連記事:アプリ開発の要件定義とは?書き方や項目、進め方のポイントを解説
ECサイトアプリ化のメリット
ECサイトをアプリ化すると次のようなメリットがあります。
独自機能を提供できる
ECサイトでは提供できない機能を、ECアプリの場合は提供できます。たとえば前述したようにカメラを使った商品スキャン・検索機能がそうですし、それだけでなくBluetoothといった接続機能を活用した機能も提供できるようになります。
このようにスマートフォンの搭載機能へ直接アクセスしないと提供するのが難しい機能が欲しい場合は、ECサイトをアプリ化することでメリットを得やすくなるでしょう。
リピーター獲得で有利
ECサイトの場合いちいちWebブラウザーから立ち上げる必要があり、継続的に顧客へアプローチするのには向いていないケースが多かったです。
しかしECアプリの場合はECサイトと比較するとより顧客にアプローチができます。
たとえばプッシュ通知を使って定期的に情報を発信して立ち上げてもらう・認知の機会を増やすといったことができるようになります。プッシュ通知送信はネイティブアプリ・ハイブリッドアプリだけでなくPWA化されたWebアプリでも可能になっており、汎用性の面でぜひ利用してほしい機能です。
動作速度面で有利
ECサイトは動作面で限界があります。というのも登録される商品は増えていきますがそれに応じて読み込む必要のあるデータが増加するので、いちいちWebブラウザーから全データを読み込み直していると処理負荷が大きくなり速度が低下するからです。
ECアプリの場合は事前に基本データがスマートフォン内に残った状態で立ち上がるので、商品登録数が増加したりしてもすぐに速度が低下することは考えにくく、安定した動作速度を確保できます。
ECサイトアプリ化のデメリット
ECサイトをアプリ化する際は、次の点に注意しましょう。
状況によっては効果が出ない
たとえばすでにある程度ECアプリ化が進んでいる場合は、別にネイティブアプリ・ハイブリッドアプリを用意しても顧客がそちらを利用してくれる可能性が低くなります。
このようにECサイトの提供状況では、アプリ化を行っても効果が出ないことを頭に入れておくべきです。
またECアプリを別に用意した結果工数だけが増加してしまい利益が低下するような事態は防げるようにしておくべきです。
アプリ化したことを認知させる必要がある
ECアプリ化を行っても、それを認知させるにはECサイトとは別に認知施策を行う必要があります。
認知がされないとECアプリの制作費用が無駄になるケースもあります。
ただし認知させる場合には別途宣伝費用が発生するので、その点も含めてどのくらい提供や定着までに時間やコストが発生するのか検討しておきましょう。
アプリ化を見送ったほうがよいケース
デメリットを踏まえると、アプリ化を急がないほうがよい状況もあります。次のいずれかに当てはまる場合は、まず別の施策を優先したほうが投資効率は高くなります。
1つ目は、購入頻度が低い商材です。年に1〜2回しか買わない商品では、アプリを開く機会そのものが生まれません。
2つ目は、リピート顧客がまだ少ない場合です。アプリは既存顧客を再訪させる道具であり、新規獲得の手段ではありません。まずはECサイトの改善と集客に予算を回すほうが確実です。
3つ目は、既存サイトがスマートフォンに最適化されていない場合です。土台となるサイトが使いにくいままアプリを作っても、購入体験は改善しません。
4つ目は、運用担当を確保できない場合です。通知の配信や商品情報の更新を続けられないと、公開直後から放置されるアプリになります。
関連記事:アプリ開発を依頼するには?依頼の流れや開発費用、事前に決めておくべきこと
ECサイトアプリ化を成功させるには
ECサイトアプリ化を成功させるために、次の点に注意しましょう。
アプリ化の目的や機能などを明確にする
まずはアプリ化する際の目標や機能などを明確化しておきましょう。
そうすることで適切なコスト設定もできるようになります。またターゲットユーザーのニーズや行動を把握して目標に反映させることで、ユーザビリティを確保したアプリの制作が簡単にできます。
さらにそういった基本情報を基に機能を絞り込むことも重要です。
多機能がよいというわけではなく、ユーザーが使わない機能が多いとそれだけユーザビリティが低下するからです。また開発費用も抑えにくくなるので、機能に優先順位を付けて必要な機能が過不足なく搭載されているアプリを制作するようにすると安心です。
継続的に運用・保守をしっかりと行う
アプリリリース後も、継続的に運用・保守を行わないと陳腐なアプリになる危険性があります。また古臭いと思われると利用率が低下する問題もあります。
OSアップデートやトレンド機能の搭載も含めて、継続的な運用・保守ができる体制を整備するのが重要です。
公開後に追うべき4つの指標
ECアプリはリリースが到達点ではないため、見る数字を先に決めておきます。
1つ目は、インストール数です。公開直後の伸びが鈍い場合、原因はアプリの中身ではなく告知の不足にあります。
2つ目は、アクティブ率です。インストールされても月に一度も起動されなければ売上にはつながりません。MAU(月間アクティブユーザー数)をインストール数で割った比率を、毎月確認してください。
3つ目は、アプリ経由の売上比率です。全体の売上のうちアプリからの購入がどれだけを占めるかを見れば、投資の回収状況を判断できます。
4つ目は、アプリ利用者と非利用者の購入頻度・年間購入額の差です。ここに差が出ていれば、アプリがLTVの向上に貢献していると判断できます。差が出ないうちは、通知や特典の設計を見直す段階です。
関連記事:アプリマーケティングのKPIとは?ダウンロード数など主要指標の見方と設定のコツを解説
ダウンロードを増やす3つの導線
アプリ化の効果は、結局のところダウンロード数で決まります。認知施策としては、次の3つの導線を用意しておくと効率的です。
1つ目は、既存ECサイトからの誘導です。すでにサイトを訪れている人は最も獲得しやすい層なので、スマートフォンでアクセスした際にアプリ版を案内するバナーを常設します。
2つ目は、既存顧客への直接案内です。メールマガジンや注文完了メール、商品に同梱するチラシに、アプリ限定特典とQRコードを載せます。
3つ目は、アプリ限定の理由づくりです。アプリでしか使えないクーポン、先行販売、ポイント優遇といった「入れる理由」がないと、既存サイトで足りてしまいます。
実店舗を持っているなら、レジ横での案内も有効です。オンラインとオフラインの両方から導線を引くと、獲得のスピードが大きく変わります。
関連記事:アプリダウンロード促進の事例7選|DL数を増やす方法と成功のコツを解説
まとめ
今回はECサイトのアプリ化で掛かる費用や制作フローなどをご紹介してきました。
ECサイトをアプリ化する際は、そもそもアプリ化する必要性やメリットがあるのかなどを検討してから準備を行いましょう。またアプリ化する際は適切なサービスを導入して作業を行ってみてください。
ECサイトをアプリ化する際は、店舗アプリDX版 raitenがおすすめです。PWAとネイティブアプリを並列開発できる環境を提供していますし、ノーコードで自社だけで運用・保守ができる仕組みも整備しているので安心です。
ECサイトのアプリ化は、開発方式の選択と公開後の運用で成果が大きく変わります。まず自社のECがアプリ化に向いているかを判断し、向いていると分かってから方式と予算を決めるという順番を守ってください。
小さく始めたい場合は、PWAで効果を確かめてからネイティブアプリへ広げる進め方が無駄になりません。初期費用だけでなく保守費まで含めた3年間の総額で比較したうえで判断しましょう。
この記事を監修した人
店舗アプリ公式。累計1,000社以上の導入実績を誇る店舗アプリ構築プラットフォーム。 単なる集客に留まらず、リピーター創出による売上最大化を得意としている。
>>運営メディアトップへ