店舗アプリで得られる効果とは?メリットと課題、成功のポイントを解説
実店舗の販促コストを削減しながらマーケティングを加速させるためには、店舗アプリの活用が重要です。2025年の崖がもう来年にまで迫っていることからも、DXの観点で早いうちに店舗アプリを取り入れた販促をすることが店舗成長にとってカギとなるでしょう。
店舗アプリは実店舗のブランディングにもよい影響を与えてくれます。Webサイトやポータルサービスなどを使うだけでは得られないメリットを活用して、販促力を強化してみてください。
今回は店舗アプリで得られる効果やメリット・課題などを初心者にも分かりやすく解説していきます。
目次
店舗アプリとは?どんな機能がある?
店舗アプリとは「店舗が独自で使える、さまざまな機能を持ったアプリ」のことです。店舗アプリの概念は厳密ではなくいろいろな説明をしているメディアがありますが、基本的には店舗販促用のネイティブアプリ中心のコンテンツだと思ってください。
店舗アプリの機能
店舗アプリには次のような機能が存在しています。
- クーポン配信
- プッシュ通知
- デジタルポイントカード
クーポン配信では初回インストールやイベントといったタイミングで、それぞれに適したクーポンを専用画面に配信可能です。ユーザーはバーコードを提示したりすることでそのクーポンを消費できます。
またプッシュ通知はクーポン配信といった他施策とも組み合わせができる機能です。必要な情報をリアルタイムや特定の期間に応じて分けて配信することで、高い販促効果を確保できます。
さらにデジタルポイントカードは、既存のコストが掛かりがちなポイントカード機能を廃止してDX化するのに最適です。リピーターを増やすのにも効果があります。
上記機能は一例にすぎず、実際にはSNS連携・EC搭載といった多くの機能が利用できます。
WEBサイト・ポータルサイトとの違い
店舗アプリはWebサイトやポータルサイトと比較されがちです。ここではその違いを解説していきます。
Webサイトとの違い
Webサイトはスマートフォンに最適化されているコンテンツとは言い切れない面があります。PCでも見られることを前提に開発しないといけませんし、こちらから積極的に情報発信することも難しいです。総合的にいろいろな情報を見せることは得意ですが、販促面では限界が見える場面があります。
その点店舗アプリであれば最初からスマートフォンに最適化されており、またプッシュ通知などを使って積極的な発信が可能です。
またWebサイトと連携を取ってアクセス数を増やすことも可能であり、相乗効果が得られるのも特徴となっています。
ポータルサイトとの違い
ポータルサイト(ポータルサービス)では各運営会社と契約を行い手数料を払うことで情報を掲載できます。ブランド力の高いサービスを使うと客寄せにも使いやすいですが、競合も多くが掲載を行っているので客の食い合いが発生して効果が落ちるリスクもあります。また自店舗のブランド面で言うとポータルサービスのブランド力が強いのが災いして不利になる可能性があるでしょう。
店舗アプリを使うと競合と差別化がしやすく、またブランド面でも自店舗のブランドだけを出せるのでブランディング効果が高いです。
ポータルサイトとの連携も可能なので、店舗アプリとポータルサービスを併用しても安心できます。
店舗アプリの導入で期待できる効果(メリット)
店舗アプリを導入すると次のような効果が得られるでしょう。
新規顧客の定着
Webサイトやポータルサービスなどで新規顧客が得られても、そのまま定着するとは限りません。自店舗への関心が低いと離脱されて1回限りの来店で終わるリスクもあります。しかし店舗アプリを使うと、こういった離脱のリスクを減らすことが可能です。
一度アプリがインストールされればさまざまなタイミングでプッシュ通知を送って販促をすることができます。またホーム画面にアイコンが表示されているだけでも高い認知効果が得られるのがポイントです。
結果的に新規顧客に使ってもらえるように工夫することで、定着率が向上して離脱率を下げて効率的な販促ができるようになるでしょう。
プッシュ通知で最新情報を提供
店舗アプリを使うと、プッシュ通知で常に最新の情報を提供できます。通知をタップするだけで簡単に詳細を確認することができる手軽さも魅力です。
またプッシュ通知はアプリで許可を取れていれば、ロック画面やホーム画面にも通知が発信されます。
ですからアプリを開いていなくても情報認知が可能であり、アプリの利用回数向上といった効果も得られるのがメリットです。
さらにポイント失効といった決まったタイミングでも情報を通知することができるので、活用すると機会損失防止やさらなるユーザビリティ向上が見込めるでしょう。
便利な機能で他店との差別化
他店と差別化しながら販促ができるアプリの便利機能として、ポイントカード機能が挙げられます。
独自のランク制度やポイント獲得アクションなどを設けることで、自店舗へ積極的に寄って買い物をしたいという客層を確保することが可能です。
またミニゲーム形式でクーポンやポイントを獲得できる仕組みを構築しているアプリも存在しています。こういったゲーミフィケーション要素のあるアプリを制作するのは一工夫いりますが、それ以上の販促効果を得ることができるのでおすすめです。
マーケティングに繋がるデータ収集と分析が可能
自店舗アプリ内に蓄積されたデータはマーケティングデータとして分析が可能です。ポータルサービスの場合分析できるデータが限定されているケースも多いですが、1から自店舗アプリを作っているとそのような制約もなく柔軟な分析が実現できます。
- 予想ターゲットユーザーがきちんとアプリを使っているか
- アプリの利用率と店舗の利益率が上手く比例して成長しているか
- リピーターの定着度合いが指標を達成しているか
といった視点で分析を行うことで、さらに使われる・販促に効果のあるアプリへとアップデートができます。
OMOの促進
OMOとは、「オンラインとオフラインをまたいでも違和感なくシームレスに購買体験ができるような概念」を指します。店舗アプリはOMOの実現にも重要な役割を果たします。
たとえばEC機能を搭載することで、アプリから直接商品を購入できるだけでなく店舗で商品受け取りができるように調整ができます。するとECを使っていても店舗利用の需要が確保できますし、店舗内でECで使えるような特典を配布することも可能です。
このように上手くオンラインとオフラインを連携させて販促することで、広い範囲で販促ができるようになり店舗の利益成長にもよい影響を与えてくれるでしょう。
店舗アプリが抱える課題(デメリット)
店舗アプリには次のようなデメリットもあります。
開発・維持のどちらもコストがかかる
店舗アプリを制作する場合、コストは無視できません。
- 開発費
- 維持・メンテナンス費
についてはよく考える必要があります。
特に外注して全部制作を委託する場合は、開発費が数百万円になったり、維持・メンテナンスが月数十万円も掛かるようなリスクがあります。ということでなるべく自社の予算内で上手くアプリを作ってくれるようなところを探す必要性が出てくるでしょう。
店舗内のオペレーション整備の必要がある
店舗アプリを制作してから上手く活用するには、店舗内のオペレーションも上手く整備する必要があります。
ある程度のスタッフ数を確保することはもちろんのこと、どうやってアプリを広げて定着させていくかを工程を踏まえて調整する必要があります。
たとえばお客様にアプリをインストールしてもらうには声掛けが必要ですが、どのタイミングでそれを行うのかも考えないといけません。またクーポンの読み取りや会員証のランク反映などレジ側で操作が必要な内容については、処理方法を分かりやすくスタッフへ解説してスムーズな操作ができるようにマニュアルを作成する必要も出てくるでしょう。
こういったオペレーションを全店員ができるようになっておかないと、アプリ施策が失速してしまう原因にもなるので注意しましょう。
初回インストールへのハードルが高い
アプリは一度インストールされればすぐにはアンインストールされにくいケースも多いですが、そのインストールまでのハードルが意外に高いのが問題点として挙げられます。
アプリストアへ遷移してインストールボタンを押し、完了を待つまでを手間に思う方が多いからです。
特にアプリの容量が大きいと余計にインストールを渋るケースが増加します。店舗アプリの場合はそこまでアプリ容量が増加してしまうことは少ないですが、機能が多くて処理負担が掛かるような内容になっていると容量が増加してしまうリスクがあるので注意しましょう。
個人情報の入力に忌避感を抱かれやすい
アプリ利用においては、年齢や性別・居住地域といった個人情報の入力に抵抗のある層が一定数いることも検討する必要があります。
現在ではGDPRの制定や個人情報保護法改正といった状況の変化が発生しており、企業もそれに合わせてアプリの個人情報入力において事前に許可を取るなどの対応を行っています。
自店舗でアプリを提供する場合はこういった個人情報保護の観点から適正化されたアプリを提供するのはもちろんのこと、個人情報入力そのものに抵抗が少ない仕組みを作っておくことが重要です。
施策を誤るとブランドイメージ悪化のリスクがある
アプリは積極的に情報を送信したりデジタル化によるコスト削減などを達成できる便利なコンテンツですが、リスクがあることも覚えておきましょう。
たとえば不適切な頻度で違和感のある、不快感のある内容をプッシュ通知してしまうと、プッシュ通知をOFFにされたりアンインストールされたりするリスクが増えます。またデジタル化ができていてもセキュリティがおろそかになっていると、セキュリティインシデントが発生して対応に追われてしまうリスクも考えないといけません。
最悪の場合ブランドイメージが悪化して、自店舗の営業全体に悪影響が出てしまうリスクまであります。アプリを利用する場合はデメリットまで検討してメリットが得られるように施策を考える必要があるでしょう。
店舗アプリの課題を解決!成功に導く4つのポイント
ここからは店舗アプリの課題を解決するためのポイントを解説していきます。
初回に利用できるクーポンを準備する
初回インストールのハードルを下げるためには、インストールによって特典が得られる仕組みを作るとよいです。
初回だけなのである程度豪華な内容で構いません。
初回クーポンを提供する場合は、インストールおよび必要項目の入力完了ですぐ配信がされるように準備しておくとよいです。利用までの期間が空いてしまうと離脱されるリスクがあります。
継続したくなる特典を用意する
初回特典だけでなく継続利用が見込めるような特典も用意しておきましょう。
季節やイベントなどに応じていつでも使えるクーポンを用意しながら更新する施策もよく利用されています。
またデジタルポイントカード・会員証もリピーター定着に有効です。ポイント還元倍率が上がるイベントなども用意しておけば、毎月その日に必ず来てくれるようなお客様も創出することができます。
顧客をセグメントして情報を発信する
自店舗の顧客は性別や年齢・地域などによって細かい違いがあります。
こういった違いをある程度のくびきでセグメントしながら、それぞれに適した情報を発信するのが基本です。
こうすることで間違った情報が発信されてしまうリスクを減らしながら、アプリを利用したいと思わせるようなパーソナライズも可能です。セグメントごとに定期的な分析を行うことも忘れないようにしておきましょう。
パッケージ開発でアプリを制作する
アプリ開発ではあらかじめ用意されている環境で開発を行うパッケージ開発と、1からアプリを作るようなフルスクラッチ開発が存在します。フルスクラッチ開発は自店舗でやるにはハードルが高く、といって外注するとかなりの費用が発生します。
そこである程度のクオリティを確保して予算を削減したい場合は、パッケージ開発のほうがおすすめです。
実績が豊富で高評価を受けている企業が提供するパッケージサービスであればセキュリティ面でも工夫がされているので、積極的に導入を検討してみてください。
パッケージ開発の「店舗アプリDX raiten」はこんなに便利!
店舗アプリDX版 raitenはパッケージ開発が可能なプラットフォームです。
リーズナブルな開発・維持費用
当サービスは1店舗からの利用を想定しており、中小規模の店舗様でも気軽に使っていただける費用感となっています。
またチェーンでの利用も想定した料金プランも用意しております。
維持・メンテナンス費についてもノーコードで利用が可能なので、少人数で回すことができコスト削減が可能です。
クーポンや会員証から予約・決済まで幅広い機能を搭載可能
当サービスはクーポンや会員証・予約や決済といった店舗アプリに必要な機能を一通り搭載できます。
また自社独自のデザイン構築まで可能です。
ブランディングまで意識した多機能なアプリを、最短40日といった短期間で作ることが可能になっています。
CRMで顧客情報を分かりやすく分析
当サービスにはCRM機能も搭載されており、必要な項目で収集したデータをフィルタリング可能です。
これによって積極的に販促すべきユーザー層を洗い出すことも容易となっております。
サポート体制が充実
アプリ開発初心者はノウハウが不足しますが、当サービスではスタッフがマーケティングや制作においてのサポートを行える体制を完備しております。
気になる点はサポートを利用することでスムーズに開発・提供を行うことが可能です。
その他いろいろなオプションサービス提供などを行っております。気になる方はぜひご連絡ください。
まとめ
今回は店舗アプリで得られる効果やメリット・課題などを初心者にも分かりやすく解説してきました。
店舗アプリを使うことで自店舗のブランディングを強化しながらさまざまな施策を実行することが可能です。ただしコスト面や技術面での課題を解決するために、中小規模の店舗ではパッケージサービスの活用をおすすめします。
ぜひ店舗アプリで従来の施策を集約しながら効率よく売上を伸ばせるようにしておきましょう。