学生向け大学アプリの導入メリット|学校と学生を繋ぐエンゲージメント術
学校・スクール
大学が発信する情報は、規模の大きさゆえに種類もその数も多くなってしまいます。そのためときには情報の運用が大学の業務を圧迫し、非効率的な時間を増やすことにもなりかねません。情報発信のための新しいシステムは、大学が今後考えるべき問題のひとつとなるでしょう。
そこでおすすめされるのが、「大学専用アプリ」の作成です。
大学の情報をまとめて発信し、スムーズに在学生に届けられる専用アプリを作れば、これまで課題となっていたことの多くが解消されます。従来のシステムでは「できなかったから諦めていたこと」や、「運用に大変さを感じていたこと」があるのなら、この機会に大学専用アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
こちらでは大学アプリの概要、専用アプリを持つメリット、そしていくつかの事例をご紹介します。大学が学生たちとアプリによってつながる次世代の環境が、大学のスタイルを変えるきっかけになるかもしれません。
大学では休講情報やイベント案内、各種手続きなど、多くの情報を学生へ正確かつ迅速に伝える必要があります。しかし、Webサイトやメール、掲示板など複数の手段を併用すると、情報管理や伝達が煩雑になり、運用負担が増えることも少なくありません。
そこで注目されているのが、情報発信や学生サポートを一元化できる大学アプリの導入です。大学アプリを活用することで、必要な情報をスマートフォンへ直接届けることができ、利便性と情報伝達の効率を同時に向上させることが可能になります。
本記事では、大学アプリの概要や導入メリット、導入時のポイントについて分かりやすく解説します。
大学アプリのように、店舗アプリを活用することでお知らせ配信や会員証、クーポン機能を一元化でき、顧客との継続的な接点を構築できます。スマートフォンを通じてタイムリーな情報発信が可能になり、来店促進や顧客満足度の向上、リピーターの育成を効率的に実現します。
あわせて、大学アプリでできることの全体像、専門学校や短大での導入状況、学生エンゲージメントを高める運用の考え方、費用やセキュリティを含めた検討時の確認事項、そして導入を進める手順までを取り上げます。これから検討を始める担当者の方にも読み進めやすい構成にしています。
大学アプリとは
大学アプリとは、大学が在学生に向けての情報発信やコミュニケーションを行うためのツールとなっています。2017年のデータを見るとスマホの個人所有率は10代で79.5%、20代では94.5%と非常に高水準であり、一般的に大学生となる年齢層のほとんどはスマホを所有していると考えられるでしょう。
そのため大学側が専用のアプリをリリースすれば、自然と在学生の多くがその機能を利用できる環境を得ることになります。大がかりな準備をせずに、アプリの配信だけで大学にも在学生にもメリットを与えられるので、今多くの大学で導入が開始されているのです。大学・短大の進学率は2018年に57.9%を記録し、過去最高という結果を出しています。
この伸び続ける大学への進学率は学校にとって良い兆候であると同時に、多くの学生を管理するためのシステム構築が優先されるでしょう。システム構築にはいくつものパターンがありますが、なかでも専用アプリは簡易性と情報伝達精度の高さから注目される存在となっています。
在学生の多くがスマホを持っている、スマホアプリのシステムは新しく導入しやすい、そういった条件がそろっているから今大学がアプリを作る機会が増えているのです。「大学に入学したらまず専用アプリをインストールする」という時代が、もうすぐそこまで迫っているのかもしれません。
大学アプリという存在が認知されていくと、少しずつこれまでのシステムに不満が出てくると思われます。我慢や工夫をするしかなかったこれまでと違い、アプリを導入することで多くの問題が解消される可能性があるので、大学側は積極的に導入を検討することがおすすめされるでしょう。
実際に現状の情報発信方法を振り返ってみると、いかに課題があるのかがわかってきます。アプリを大学で利用することがどれだけ将来変革を起こす可能性があるのか、現状のシステムとの比較から確認してみましょう。
ここで挙げている数値は公開当時のものなので、直近の状況もあわせて確認しておきましょう。文部科学省の令和7年度学校基本調査(確定値)では、大学(学部)への進学率は58.64%となり、10年連続で過去最高を更新しました。大学全体の在学者数も約297万人で過去最多です(参考:学校基本調査 令和7年度 結果の概要(文部科学省))。
スマートフォンの普及もさらに進んでいます。総務省の令和6年通信利用動向調査によると、個人のスマートフォン保有率は80.5%で、13〜69歳の各年齢階層ではインターネット利用率が9割を超えています(参考:令和6年通信利用動向調査の結果(総務省))。学生世代にとってスマートフォンは、すでに前提となる連絡手段だと考えてよいでしょう。
大学アプリでできることの全体像
大学アプリと一口にいっても、搭載できる機能は幅広くあります。整理すると、「情報発信」「学生生活の支援」「手続きの効率化」「入試・広報」の4つに分けて考えると検討しやすくなります。
情報発信にあたるのが、お知らせ配信やプッシュ通知、休講・補講の連絡です。学生生活の支援には時間割表示、キャンパスマップ、施設予約、学食メニューなどが含まれます。
手続きの効率化としては、証明書の申請、出欠の確認、アンケート回答などが挙げられます。入試・広報の領域では、オープンキャンパスの案内やデジタルパンフレット、入試日程の通知が代表的です。
すべてを最初から搭載する必要はありません。まずは学生が毎日開く理由になる機能を中心に据え、運用しながら追加していくほうが定着しやすくなります。
専門学校や短大でも導入が進んでいる
こうしたアプリは大学だけのものではありません。専門学校や短期大学でも、在校生への連絡手段として導入するケースが増えています。
専門学校は資格試験や実習のスケジュール管理が重要になるため、日程変更や持ち物の連絡をその日のうちに全員へ届けられる仕組みの価値が特に大きくなります。学校基本調査でも専門学校の在学者数は約56万9,000人と前年度から増加しており、対象となる学生数は決して小さくありません。
また、学生数が数百人規模の学校であれば、必要な機能を絞ることで導入コストも抑えられます。規模が小さいからアプリは不要ということはなく、むしろ連絡手段を1つにまとめる効果は出やすいでしょう。
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現状の情報発信方法とそのデメリット
現状大学の多くは、以下のような手段で情報の発信を行っています。
大学の公式ホームページ上に掲載
専用のメールアドレスに連絡
学内の掲示板への張り出し
従来の情報発信システムであるこれらの手段は、慣れ親しんでいるというメリットを除けば、多くの不便さを感じる仕様となっています。これらのデメリットを知ることで、よりアプリのメリットは明確なものとなるでしょう。
大学の公式ホームページ上に掲載するデメリット
公式ホームページへの情報掲載には、例えば以下のようなデメリットが考えられます。
ホームページにアクセスしてもらわなければ伝わらない
「学生がその情報を見た」という確証を得られない
質問がある場合、別の窓口から連絡してもらう必要がある
情報の更新や訂正が伝わりづらい
情報の伝達が不確実という点は、ホームページを使う上で大きなデメリットです。せっかく情報を配信したのに、在校生に気づかれないのであれば、それは本末転倒というものでしょう。いくら大学でサービスや設備を充実させたとしても、在校生に伝わらなければ意味がありません。
その点大学専用のアプリを使えば、学生のスマホに直接情報を届けられるため、これらのデメリットをなくすことができます。情報の配信が容易にもなるので、ホームページに記載していたものをアプリに移行することには多くのメリットを見出せるでしょう。
専用のメールアドレスに連絡する
大学からの情報を専用のメールアドレスで送信する場合にも、いくつかのデメリットが考えられます。
定期的にメールを確認してもらう必要がある
迷惑メールフォルダへの収納などシステムによっては伝わらない可能性がある
他のメールと混同しやすい
すぐに学生に伝わるとは限らない
現在日常的な連絡もアプリを利用することが多いため、すべての学生が毎日メールを確認するとは限りません。通知があっても他のメールにまぎれてしまう可能性が高く、場合によってはそのままスル―されてしまうこともあり得ます。
専用の大学アプリであれば、その情報をアプリの通知機能で目立たせることができ、しっかりと確認してもらうことが可能です。その他の情報に隠れてしまう可能性は低くなるので、情報伝達の確実性を高められるでしょう。
学内の掲示板への張り出す
学校内の掲示板に情報を張り出すことは、一見スピーディで効率的に思えます。しかし実際には、いくつかのデメリットが考えられるのです。
掲示板を見てもらうにはまず学校に来てもらわなければならない
張り替えの手間がかかる
いつまで掲載しておくべきか判断が難しい
情報の訂正が手遅れになることがある
こちらの方法もやはり情報伝達の確実性に欠け、訂正がしづらい点がデメリットとなります。特に遠方から通っている学生にとっては、掲示板でないと確認できない環境は、不満につながる原因となるでしょう。
最近では、掲示板をデジタルサイネージの導入を開始している大学もあります。その掲示板の情報もスマホアプリと連携することで、大学の掲示板に行かなくても、いつでも、どこからでも、掲示板の情報を見ることもできます。
つまり、アプリであれば学校外にいても問題なく情報を伝えることができるので、生徒に普段の生活を優先してもらえます。情報の訂正や追加も簡単に行えるため、アプリでならフットワークの軽い情報発信が可能となるでしょう。
旧来のシステムが抱えるデメリットや問題点は、アプリによってカバーされることが予想されます。現状でも上手く回っているように思えても、スマホアプリが当たり前となっている現在、これから少しずつ不都合さは表面化されていくでしょう。大学専用アプリを作成して、旧システムが持つ問題を解決に導いてみることがおすすめです。
情報が分散すると学生も職員も負担が増える
もう1つ見落とされやすいのが、手段が複数に分かれていること自体がコストになっているという点です。学生からすると「休講はどこを見ればいいのか」「就職の案内はメールか掲示板か」と、確認先を毎回思い出す必要があります。
職員側の負担も同様です。同じ内容をホームページ、メール、掲示板の3か所に反映すれば、単純に手間が3倍になります。訂正が入ったときの修正漏れも起こりやすくなるでしょう。
アプリに集約する価値は、新しい機能が増えることよりも、こうした重複作業をなくせる点にあります。導入を検討する際は、現在いくつの手段で同じ情報を発信しているかを数えてみるところから始めてみてください。
関連記事:地方自治体関係者必見!自治体専用アプリを作るメリットとは!
大学アプリを導入することでユーザーが得られるメリット
大学アプリを導入すると、以下のような機能を利用することが可能となります。
プッシュ通知
双方向からのコミュニケーション
キャンパス内の情報を地図から検索
入試に関連する新着情報の取得
資料請求(デジタルパンフレット)
大学施設の利用予約
これらの機能は大学側にとってだけでなく、在校生やこれから大学への入学を考えている受験生にとってもメリットとなります。ひとつずつそれらの機能から得られるメリットを確認し、大学アプリならではの特典をチェックしてみましょう。
プッシュ通知で情報も漏れなく受け取れる
アプリでは大学からの情報を「プッシュ通知」で伝えられるため、情報の伝達漏れを防ぐことができます。通知した瞬間はもちろん、その後もスマホのアイコンに通知結果が残るため、ユーザーの眼に留まりやすいのです。旧来のシステムでは確実に情報を伝えるのが難しかったですが、プッシュ通知のおかげでかなり情報は伝えやすいものとなるでしょう。
例えば休講や施設の最新情報をプッシュ通知で連絡できれば、素早く学生が学校の状況を知ることができます。無駄な手間をかけさせるリスクを減らせるので、互いに時間を有効活用できるでしょう。
ただし通知は、送りすぎると解除されてしまう機能でもあります。全学生への一斉配信は本当に必要な内容に限り、学部やゼミ単位の連絡は対象を絞って配信する運用にしておくと、通知の価値を保てます。
関連記事:プッシュ通知の効果とデメリット|開封率・許諾率を上げるコツとNG例を解説
在校生と大学側のコミュニケーションが簡単に取れる
専用のアプリを利用すれば、「在校生と大学側のコミュニケーション」が容易となります。在校生から何か質問をしたり、学校側から特定の学生にお知らせを発信したりといったことが、より気軽に行えるようになるでしょう。学校から一方的に情報を伝えるツールに留まるわけではないことが、大学専用アプリの利点です。
学生から気楽にコンタクトをとってほしい、もっと在校生との距離を縮めたい。そんな目標を持つ大学にとっては、専用アプリのメリットが特に大きくなるでしょう。
アンケート機能を組み合わせると、さらに活用の幅が広がります。授業や施設への満足度を定期的に聞き取り、その結果を学生にも共有すれば、意見が反映されているという実感につながります。
キャンパス内の情報を地図から検索できる
大学のキャンパスは広大な敷地を持つことも多いため、目的の場所がわからなくなるということも珍しくありません。そのためアプリで「キャンパス内の情報を地図から検索」する機能には、高い需要が見込まれるでしょう。
初めての授業で教室の場所を調べるときや、学校の施設をチェックする際に、いちいち案内図を利用するのは在校生の負担となります。スマホでサクッと検索できるような機能があれば、ストレスなく学校全体を利用することができるでしょう。
入試に関連する新着情報の取得できる
在校生だけでなく、受験生に対しても有益な情報を提供できるのが、大学アプリのメリットです。特に「入試に関連する新着情報」は、アプリで配信する価値のある情報となります。
勉強に集中している受験生の邪魔をせず、かつスピーディに情報を届けられる専用アプリの存在は、大学の特徴のひとつにもなり得るでしょう。アプリからも入試情報にアクセスできるようになれば、受験希望者を増やせるかもしれません。
資料請求(デジタルパンフレット)が簡単にできる
大学の「資料請求」も、アプリがあれば簡単に申し込めるようになります。気軽に詳細情報を受け取ることができれば、志願者数の増加を見込むことも可能でしょう。
最近はネット内で読める「デジタルパンフレット」が普及しているため、簡単に大学にアクセスできるアプリの価値はさらに高まります。大学に興味を持ってくれた人にスムーズに情報を提供できるように、アプリの整備は進めていきたいですね。
大学施設の利用予約
「大学施設の利用予約」機能がつけられる点も、大学アプリのメリットとなります。運動施設や特別教室を使用したいとき、アプリで予約が取れれば借りるまでの流れを短縮できるでしょう。
大学の施設利用のハードルが下がるので、在校生のためにもぜひ導入したい機能となります。
学内システムと連携して手続きを効率化できる
大学アプリの価値は、単体で使うよりも既存の学内システムとつなげたときに大きくなります。学生ポータルや履修管理システムと連携できれば、時間割や成績、出欠の情報をアプリから確認できるようになります。
学籍番号と紐づけておけば、学生ごとに異なる情報の出し分けも可能です。所属学部の連絡だけを表示する、履修している科目の休講だけを通知するといった設計にすれば、必要な情報だけが届く状態を作れます。
証明書の申請や各種届出をアプリから受け付けられるようにすれば、窓口の混雑も緩和できます。学生の利便性だけでなく、事務職員の業務負担を減らせる点も導入効果として見ておきたいところです。
関連記事:アプリ連携すると便利なシステムツール
関連記事:企業専用アプリ・インハウスアプリを制作して情報発信を効率化しよう!
大学アプリで学生エンゲージメントを高める方法
アプリはインストールしてもらって終わりではありません。学生に使い続けてもらうには、接点を切らさない設計と、情報の出し分けが必要になります。
入学前から卒業後まで接点を切らさない
効果的なのは、受験生の段階からアプリを使ってもらう流れを作ることです。オープンキャンパスの案内や入試日程の通知をアプリで受け取ってもらい、合格後もそのまま在学生向けの機能に切り替わる設計にすれば、入学時に改めて登録してもらう手間がなくなります。
卒業後についても、同窓会の案内やキャリア支援の情報を届けるチャネルとして活用できます。長期的な関係を維持できると、寄付や採用の協力といった場面でも接点が生きてくるでしょう。
学年・学部ごとに配信を出し分ける
全学生に同じ情報を送り続けると、自分に関係のない通知が増えて開かれなくなります。学年、学部、履修科目といった属性で配信対象を分けることが、通知の開封率を保つうえで重要です。
たとえば就職活動の案内は3年生以上、履修登録のリマインドは全学年、実習の連絡は該当学科のみ、といった具合に整理します。自分に必要な情報だけが届く状態を作れると、アプリを開く習慣が定着しやすくなります。
学生の声を集めて改善に反映する
アプリの機能は、実際に使う学生の意見を聞きながら調整していくのが確実です。学生アンケートや学生スタッフとの意見交換を通じて、使いにくい箇所や欲しい機能を集めましょう。
反映した内容は、アプリ内のお知らせで学生に伝えることも大切です。要望が形になったと伝わると、次の意見も集まりやすくなり、改善のサイクルが回り始めます。
関連記事:アプリのインストール数を増加させる方法|ダウンロード促進の準備・事例・ASO対策まで解説
大学アプリ導入時のポイント
大学アプリを導入する際は、学生や教職員が日常的に活用できる設計と運用体制を整えることが重要です。単に情報を配信するだけでなく、利便性や利用率を高める機能を備えることで、継続的な活用につながります。導入前に目的を明確にし、利用者目線で最適な機能と運用方法を検討することが成功の鍵となります。
学生が日常的に利用しやすい機能を搭載する
大学アプリの利用率を高めるためには、学生が日常的に活用できる機能を搭載することが重要です。例えば、大学からのお知らせ配信、時間割の確認、休講情報の通知など、学生生活に直結する機能を提供することで、アプリの利用頻度が高まります。
また、プッシュ通知を活用することで重要な情報を確実に届けることができ、情報伝達の効率化にもつながります。利便性の高い機能を提供することで、アプリの定着と活用促進が期待できます。
特に時間割は、毎日開く理由になる代表的な機能です。ホーム画面を開いた瞬間にその日の授業と教室が表示される構成にしておくと、自然と起動回数が増えていきます。
関連記事:店舗アプリの主要機能と導入事例|集客・売上アップにつながる活用術を解説
スムーズに利用開始できる導入設計を行う
大学アプリを導入しても、登録や初期設定が複雑だと利用が進まない可能性があります。そのため、学生が簡単にダウンロードし、すぐに利用を開始できる設計が重要です。ログイン方法を簡略化したり、学籍番号との連携を行うことで、スムーズな利用開始を実現できます。
また、導入時に説明会や案内を行うことで、利用率の向上につながります。利用開始までのハードルを下げることが、継続利用の促進に直結します。
周知のタイミングとしては、入学式やオリエンテーションが最も効果的です。全員が集まる場で二次元コードを表示し、その場でインストールまで完了してもらう流れを作ると、初期の登録率が大きく変わります。
運用体制と情報更新の仕組みを整備する
大学アプリは導入するだけでなく、継続的に運用することが重要です。最新情報を定期的に配信しない場合、利用率が低下する可能性があります。そのため、情報更新の担当者や運用ルールを明確にし、継続的な情報発信を行う体制を整える必要があります。
また、利用状況を分析し、機能改善や配信内容の見直しを行うことで、より効果的な活用が可能になります。適切な運用体制が、アプリの価値を最大化するポイントです。
複数の部署が関わる場合は、誰がどの情報を配信するのかを先に決めておきましょう。教務課は休講と履修、学生課はイベントと奨学金、入試広報課は受験生向け情報、といった分担を明文化しておくと、配信の重複や漏れを防げます。
関連記事:MAUとは?アプリのアクティブユーザー数の計算方法と増やし方を解説
個人情報とセキュリティの体制を確認する
大学アプリでは学籍番号や成績など、機密性の高い情報を扱う場面があります。そのため、開発会社のセキュリティ体制やデータの保管場所は必ず確認しておきましょう。
確認しておきたいのは、通信の暗号化、管理画面へのアクセス権限の設定、ログの保存、そして退職・卒業時のアカウント停止手順です。運用ルールとして文書化し、担当者が変わっても引き継げる状態にしておくことが大切になります。
費用と開発方法を比較して検討する
開発方法は大きく、フルスクラッチで一から作る方法と、アプリプラットフォームを使って構築する方法に分かれます。独自の学内システムと深く連携させたい場合は前者、標準的な機能で足りる場合は後者が現実的です。
見落とされやすいのが、リリース後にかかる費用です。OSのアップデート対応、サーバー費用、アプリストアの登録費用などは毎年発生するため、初期費用だけでなく数年分のトータルコストで比較しましょう。
関連記事:アプリ開発の費用相場はいくら?内訳・人月の計算方法とコストを抑える方法を解説
学内で運用を続ける前提であれば、管理画面から職員自身が更新できる仕組みかどうかも重要な判断材料です。更新のたびに外注が必要な設計だと、運用コストが積み上がっていきます。
関連記事:アプリの保守費用・維持費はいくら?運用コストの相場・内訳と削減のコツを解説
実施事例
既に多くの大学が、大学アプリを導入してそのメリットを存分に活用しています。以下のような事例から、その具体的な使用感を確認してみましょう。
青山学院大学公式アプリ「らいふいんあおやま」
「青山学院大学公式アプリ「らいふいんあおやま」」では、大学の営業情報やイベント情報、その他在校生にお得なお知らせを専用アプリで配信しています。学内のニュースなどは「プッシュ通知機能」で提供されるので、在学生は日々の生活のなかでも学校からの連絡を見逃さずに済むでしょう。
部活の情報を学生が掲示できる「学生掲示板」や、「災害時の情報提供」といった機能も備わっているため、アプリひとつでキャンパスライフが充実していきます。学校内での問題に対する手順や事務手続きの方法、その他案内冊子などはアプリで電子書籍化されているのもポイント。
青山学院大学での生活が全体的にサポートされるので、入学後はアプリのインストールが在学生にとって必須となりそうです。
関西大学公式アプリ「モバイル関大」
関西大学が提供するアプリ「モバイル関大」にも、在校生へのメリットとなる機能が備わっています。
とてもシンプルな画面内からは、「学校の最新情報」「教室マップ」「学内施設の案内」「キャンパスのリアルタイム天気の投票」「交通機関確認」「成績照会」「履修科目情報」といった機能が利用可能ですログインすればユーザーの個人的な学内事情(履修科目など)をアプリ内で確認できるため、スマホを使ったよりスムーズなキャンパスライフが過ごせるでしょう。
札幌大学 sappo:)
札幌大学は「札幌大学 sappo:)」という専用アプリをリリースして、在学生にさまざまなサービスを提供しています。大学からのニュースやアクセス方法、構内の地図や休講情報が確認できるので、これひとつで札幌大学での日常が楽なものとなるでしょう。
また受験生に向けての「入試情報」や「オープンキャンパス」、「合格発表」などの機能も備わっています。在学生だけでなく受験生に向けてのメリットも合わさっていることから、多くのユーザーに有益なアプリだといえるでしょう。
受験生時代にインストールして、そのまま合格後も利用できるこちらのアプリのスタイルは、今後増えていくと予想できますね。
3つの事例に共通するポイント
3校の事例を並べると、共通点が見えてきます。1つ目は、学生が毎日開く理由になる機能を中心に据えていることです。休講情報、時間割、キャンパスマップなど、学生生活に直結する機能が核になっています。
2つ目は、情報を一方向に流すだけで終わっていない点です。学生掲示板やログインによる個別情報の表示など、学生ごとに異なる体験を提供する仕組みが組み込まれています。
3つ目は、対象を在学生だけに限定していないことです。受験生や災害時の対応まで含めることで、アプリが学内の連絡手段以上の役割を持つようになっています。
大学アプリ導入の進め方4ステップ
1.目的と対象を決める
最初に決めるのは、誰のどんな課題を解決するためのアプリなのかという点です。在学生への連絡手段を統一したいのか、受験生の志願者数を増やしたいのかで、必要な機能はまったく変わります。
複数の目的を同時に追うと機能が肥大化します。最優先の目的を1つに絞り込むところから始めましょう。
2.搭載する機能を絞り込む
目的が決まったら、それを実現するために必要な機能を洗い出します。このとき、必須の機能と将来的に追加したい機能を分けてリスト化しておくと、後の見積もり比較がしやすくなります。
学内の各部署にヒアリングすると要望は際限なく出てきます。第1弾のリリースでは3〜5機能程度に留め、利用状況を見てから追加する前提で計画を立てるのが現実的です。
3.開発方法とパートナーを選ぶ
自校で開発するのか、外部に委託するのか、プラットフォームを利用するのかを決めます。学内にIT担当の体制がない場合は、リリース後のサポートまで対応してくれる相手を選ぶと安心です。
提案を受ける際は、教育機関での導入実績、既存システムとの連携可否、そして更新作業を職員自身で行えるかどうかを確認しましょう。
関連記事:アプリ開発を依頼するには?依頼の流れや開発費用、事前に決めておくべきこと
4.リリース後に利用状況を測って改善する
公開後は、ダウンロード数だけでなく、実際に使われているかを確認します。見るべき指標は、在学生数に対するインストール率、月間の起動ユーザー数、機能ごとの利用率の3つです。
数値が伸び悩む場合は、周知が足りないのか、機能が合っていないのかを切り分けます。インストール率が低ければ告知、起動率が低ければ機能や配信内容、というように原因を分けて対応しましょう。
まとめ
大学は進学してくる学生たちを迎え入れるために、より快適な環境を整えることが求められています。大学アプリはその一環として、今後さらに多くの大学が導入していくことになるでしょう。
スマホを持って当たり前という現代の学生に合わせて、大学もまた従来のシステムを変えていく必要があるのです。
弊社では大学アプリも開発することができますので、本格的な導入を検討されている場合はご期待に応えることができます。どのような機能をアプリにお求めになるのか、ぜひ一度ご相談ください。大学アプリならではのメリットを、弊社サービスからご提供させていただきたいと思います。
気になる方はぜひお問い合わせをよろしくお願いいたします。

あらためて整理すると、大学アプリで押さえるべきなのは「毎日開く理由をつくる」「必要な人にだけ届ける」「運用を続けられる体制を組む」の3点です。この3つが揃っていないアプリは、公開しても使われないまま終わってしまいます。
また、機能をすべて最初から揃える必要はありません。まずは休講情報や時間割といった学生生活に直結する機能から始め、利用状況を見ながら広げていくほうが、結果として定着しやすくなります。
大学だけでなく、専門学校や短大でも同じ考え方が使えます。学生数の規模にかかわらず、連絡手段を1つにまとめる効果は十分に見込めるでしょう。
この記事を監修した人
店舗アプリ公式。累計1,000社以上の導入実績を誇る店舗アプリ構築プラットフォーム。 単なる集客に留まらず、リピーター創出による売上最大化を得意としている。
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