アプリ開発の費用相場はいくら?内訳・人月の計算方法とコストを抑える方法を解説
業種全般
自社アプリを開発する際、コストの把握と管理は避けて通れません。開発スキルがない場合は外注するケースも多く、さまざまな種類の費用が発生するため、事前に相場や内訳を理解しておくことが重要です。
本記事では、アプリ開発にかかる費用の内訳と相場、人月による計算方法、運用開始後にかかる保守費用、そしてコストを抑えるための方法まで解説します。
アプリ開発費用の内訳
人件費・開発期間・固定費・オプション費で構成される
アプリ開発の費用は、主に「人件費」「開発期間」「固定費」「オプション費」の4つで構成されます。
人件費
人件費は、ディレクター、戦略立案者、エンジニア、UI/UXデザイナーなど複数の担当者に支払う費用です。アプリ開発の各工程(要件定義、設計、プログラミング、検証、リリース)にそれぞれの担当者が関与するため、担当者のスキルが高く人数が多いほど費用は増加します。ただし安ければよいというものではなく、少ないリソースで大規模なアプリを開発しようとすると頓挫するリスクがあるため、開発したいアプリの種類や規模に対して適切な体制を持つ業者に依頼することが重要です。
開発期間(人月)
開発期間は費用に直結する要素で、アプリ開発費用は「担当者の作業単価×開発期間」で算出される「人月」という単位で計算されます。シンプルなユーティリティアプリであればそこまで開発期間はかかりませんが、複雑な決済システムを持つECアプリや3D・VR技術を多用したゲームアプリでは1〜2年かかることもあり、開発期間が長ければその分人件費も膨らみます。あらかじめどのくらい開発期間が必要なのかを業者側へ確認しておきましょう。
固定費とオプション費
固定費としてはドメイン、サーバー、検証用端末の確保、App StoreやGoogle Playへの登録費用などがあり、アプリを内製する場合でも発生します。固定費はプランとして費用が提示されているケースが多く、人件費と比べて大まかな計算がしやすいのが特徴です。なおPWA開発などアプリストアを通さないアプリの場合はストア登録費用は不要です。
オプション費はSNS連携やデータ管理など、追加機能に応じた費用です。使いたい機能がオプションとして設定されている場合は必要な分を追加で計算する必要があります。機能によっては開発期間が長くなるリスクもあるため、欲しい機能がある場合は早めに依頼しておくのが望ましいです。
人月で費用を計算する方法とジャンル別の相場
人件費の具体例として、システムエンジニアの月額相場は初級が「60万〜100万円」、中級が「80万〜120万円」、上級が「100万〜160万円」程度です。たとえば初級3人(1人60万円)、中級3人(1人80万円)、上級2人(1人100万円)が必要な場合、1か月あたり「60万円×3+80万円×3+100万円×2=620万円」となり、開発期間3か月なら「620万円×3=1,860万円」がシステムエンジニアの稼働費用となります。もちろん実際の費用はディレクターなど他の担当者への費用や、業者が提示する人件費単価によっても変わるため、あくまで一つの計算方法の参考としてください。
アプリのジャンル別の費用相場としては、EC系が「100万〜300万円」、カタログ・フリーペーパー系が「50万〜100万円」、ゲーム系が「300万〜1,500万円」、チャットボット系が「50万〜100万円」、位置情報系が「500万〜1,000万円」が目安です。高度で複雑な技術が必要なジャンルほど費用は膨らみやすく、たとえばゲーム系では多数のユーザー接続に対応できるサーバー設備の用意、キャラクターやグラフィックの開発、処理速度・精度の向上などに多額の費用がかかります。大手企業では億単位の開発費を投じるケースもありますが、成功しているゲームアプリはそう多くないのが実情です。
固定費やオプション費の例としては、App Store登録費用が「年額11,800円」、SNS連携の追加が「約5万円」、サーバー費用が1万ユーザー規模で「月額5万円前後」、100万ユーザー規模で「月額50万円程度」が目安です。また検証用端末として5年以上前から発売されているスマートフォンを中古でも確保しておく必要があり、保守費用としてシステムアップデートやバグ対応に「初期開発費の10〜20%」程度を見込んでおくことが推奨されます。
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アプリの運用開始後にかかる費用
運用・保守費は開発費の10〜20%が目安
アプリは開発して終わりではなく、運用開始後にも継続的に費用が発生します。自社でアプリ運用のノウハウがない場合は開発した業者に運用・保守を依頼することになりますが、新機能の追加、バグ対応、ユーザー意見のフィードバック、OSアップデートへの対応など、いずれもノウハウがないと対応が難しい作業です。
運用・保守費の相場は「開発費の10〜20%」程度が目安で、初期開発費が高いほど比例して増えます。たとえば初期開発費が1,000万円のアプリであれば、年間「100万〜200万円」程度の運用・保守費が見込まれます。アプリが成長してユーザー数が増え、インフラの強化が求められると保守費もその都度増加するため、開発時の見積もりに運用・保守費が含まれているか必ず確認しておきましょう。気になる方は1年単位でどのくらい費用が発生するのか、あらかじめ聞いておくと安心です。
サーバーやアプリストア登録など固定費も継続的に発生する
運用・保守費ほどではありませんが、サーバーやネットワークの運用にも継続してコストがかかります。たとえばApp Storeに登録した上で月額1,000円のサーバーを借りている場合、年間で「11,800円+1,000円×12か月=23,800円」が発生します。複数のサーバーやアカウントを利用していれば費用はさらに増加します。
最近ではサーバーの負荷増加に対応するため、AWSなどのクラウドサービスを利用して必要な分だけ従量課金でリソースを割り当てる方法も増えています。余計なコストを抑えるためにも、自社アプリの規模に合ったサーバー運用方法を検討しましょう。
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アプリ開発のコストを抑える方法
要件定義を明確にして無駄な開発を防ぐ
アプリ開発コストを抑えるためには、最初の要件定義が最も重要です。なぜ制作するのか、現状の課題と解決後のイメージ、必要な機能・デザインなどを要件定義に落とし込むことで、業者への共有もスムーズになり、開発費用だけでなく開発期間の削減にもつながります。
要件定義が曖昧だとアプリの内容を開発会社に正確に伝えられず、想定外の工数が発生して費用が膨らむ原因になります。概要だけでも事前に作成し、細かい部分は業者と相談して決められる体制を整えておきましょう。
外注範囲を絞りWebアプリやレベニューシェアも検討する
アプリデザインなど自社で対応できる工程があれば、制作ソフトウェアの力を借りながら外注する範囲を絞ることで費用削減が可能です。デザイン費を削るだけでもかなりの費用削減になりますが、中途半端に工程を分割すると不具合の原因になるため、どの工程を自社で担当するかは事前に共有しておく必要があります。
Webアプリ(PWA)で開発費用を抑える
Webサイトを進化させた「Webアプリ(PWA)」であればネイティブアプリよりも開発費用を抑えられ、アプリストアへの登録も不要です。PWAは現在プッシュ通知機能にも対応しており、AppleもiOSでのPWAプッシュ通知を解禁するなど対応が進んでいます。ただし現時点ではネイティブアプリが有利な点も多いため、無理にWebアプリだけに絞り込むのは避けたほうがよいでしょう。
レベニューシェアで初期費用の負担を軽減する
開発費用を業者と分担する「レベニューシェア」方式を採用すれば、初期費用の負担を軽減できます。レベニューシェアとはクライアントと開発業者がアプリで得られる将来的な利益を共有する方式で、初期開発費を分散できるためアプリ開発のハードルが下がるのがメリットです。
ただしレベニューシェアには業者との長期的な関係構築が求められること、事前に利益分配の割合やルールを策定する必要があること、将来的な利益が100%自社に回らなくなることなどのデメリットがあります。細かい契約が必要になるためレベニューシェアの経験がある業者に依頼するのが望ましいですが、リスクや面倒さを理由に依頼を受けてくれない業者もいるため注意が必要です。
アプリ開発プラットフォームを活用する
最近ではアプリストアやPWAに対応したアプリの開発ができるプラットフォームが続々登場しており、知識・スキルが不足していてもサポートを受けながら内製が可能です。内製することで自由度が高くなり、いろいろな機能を試しやすくなるほか、外注時に発生する交渉の面倒さもありません。
アプリ開発プラットフォームの利用には月額費用が発生しますが、フルスクラッチ開発や外部委託と比較して大幅にコストを抑えられます。個人事業主(フリーランス)への開発依頼もコスト削減の選択肢として考えられますが、信頼性や複数人数での稼働が難しいといった課題があり、大規模なアプリ開発には向いていません。自社アプリの規模や予算に合わせて、プラットフォーム同士の機能やプラン、サポート体制を比較した上で最適なサービスを選定しましょう。
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まとめ
本記事では、アプリ開発にかかる費用の内訳と相場、人月による計算方法、運用後の保守費用、コストを抑える方法を解説しました。アプリ開発にはさまざまな種類のコストが発生するため、相場を理解した上で相見積もりを取り、要件定義をしっかり行うことが費用削減の鍵です。
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参考記事:自社アプリの開発費用はいくらかかる?費用相場とコストを抑える開発方法を解説|Pentagon
この記事を監修した人
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