キャッシュレス決済おすすめ7選|事業者向けの選び方と決済方式の違いを解説
業種全般
スマートフォンの普及により、QRコード決済や電子マネー、タッチ決済といったキャッシュレス決済アプリが急速に広がっています。店舗にとっては現金管理の手間を省けるだけでなく、ポイント連携やキャンペーンを通じた集客にも活用できるため、導入を検討する事業者が増えています。
本記事では、キャッシュレス決済アプリの基本的な仕組みや決済方式の違いを解説したうえで、事業者目線でおすすめの決済アプリ7選を厳選してご紹介します。選び方のポイントや導入の流れ、普及が加速している背景まで網羅していますので、どの決済アプリを導入すべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
キャッシュレス決済アプリとは
スマホで支払いが完結する3つの決済方式
キャッシュレス決済アプリとは、スマートフォンを使って店舗での支払いを完了できるアプリの総称です。現在主流となっている決済方式は大きく分けて「QRコード決済」「電子マネー決済」「タッチ決済」の3種類があります。それぞれ仕組みや導入に必要な設備が異なるため、自店舗の業態や顧客層に合った方式を理解しておくことが大切です。
中でもQRコード決済は、各社のキャンペーンや政府のキャッシュレス推進を背景に急速に普及しており、導入コストの低さから中小規模の店舗でも取り入れやすい決済方式として注目されています。
QRコード決済はストアスキャンとユーザースキャンの2種類がある
QRコード決済には、お客様がアプリに表示したQRコードやバーコードを店舗側の端末で読み取る「ストアスキャン方式」と、店舗が提示したQRコードをお客様のスマートフォンで読み取る「ユーザースキャン方式」の2種類があります。
ストアスキャン方式は大手コンビニチェーンなどで多く採用されており、既存のPOSレジにシステムを導入するか、タブレット等に専用アプリをインストールして運用します。お客様はアプリでコードを提示するだけで済むため利便性が高い一方、店舗側には読み取り用の機器が必要です。
ユーザースキャン方式は、店舗が契約先から発行されたQRコードを掲示するだけで導入できるため、ストアスキャン方式よりも初期費用を抑えられます。あまりキャッシュレス決済に予算を割けない中小規模の店舗でも導入しやすい反面、お客様側で金額を入力する手間が発生し、入力ミスによる払い戻しなどのリスクがある点には注意が必要です。
電子マネーやタッチ決済はICチップやNFCを利用する方式
電子マネー決済は、WAONやiD、QUICPay、楽天Edy、Suicaなど、スマートフォンに搭載されたICチップを利用して決済を行う方式です。端末にかざすだけで瞬時に決済が完了するため、レジ前の会計時間を大幅に短縮できるメリットがあります。ただしスマートフォン側にICチップが搭載されている必要があり、店舗側も対応端末を用意する必要があるため、QRコード決済と比較すると導入コストが高くなる傾向があります。
タッチ決済はスマートフォンやICカードを端末にかざすだけで支払いが完了するキャッシュレス決済方式で、暗証番号やサインが不要なケースも多く利用者にとってストレスの少ない支払い体験を提供できます。近年は交通系ICやクレジットカード、スマホ決済アプリとの連携も進み、対応店舗が急速に拡大しています。
また、これらの決済アプリの中には送金機能や請求書・税金の支払い機能を備えているものもあり、個人間の割り勘精算や公共料金の支払いまでスマートフォン1台で完結できるようになっています。
関連記事:スマホ決済の普及で店舗からレジが消える?決済システムのトレンドを時系列順に紹介
事業者がキャッシュレス決済アプリを選ぶときのポイント
決済手数料だけでなく月額料金や振込手数料を含めた実質コストで比較する
キャッシュレス決済アプリを選ぶ際に最も注目されがちなのが決済手数料ですが、実際にはそれだけで判断するのは不十分です。決済手数料が低くても月額利用料や振込手数料が発生する場合、トータルでは割高になるケースもあります。また、専用端末が必要なサービスでは初期費用や端末レンタル費がかかることもあるため注意が必要です。
自店舗の月商や客単価、キャッシュレス決済の利用頻度を想定したうえで、固定費と変動費のバランスを見極めて選ぶことが重要です。
入金サイクルが資金繰りに合っているかを確認する
入金サイクルはキャッシュフローに直結する重要な判断基準です。決済から入金までの期間はサービスによって異なり、月1回入金のものもあれば翌営業日入金に対応しているものもあります。特に小規模事業者や飲食店では仕入れや人件費の支払いタイミングに影響するため、入金の速さは軽視できません。手数料を支払うことで早期入金が可能なサービスもあるため、資金繰りの観点から自社に合った入金条件かどうかを事前に確認しておきましょう。
自店舗の顧客層が使う決済手段に対応しているかを見極める
事業者側の都合だけで決済アプリを選ぶと、顧客の利用率が伸びない可能性があります。来店客が普段使っている決済手段に対応しているかどうかは、導入効果を大きく左右するポイントです。若年層が多い店舗ではQRコード決済やスマホ決済の需要が高く、ビジネス層や訪日外国人が多い場合はクレジットカードやタッチ決済への対応が求められます。自店舗の顧客層や利用シーンを想定し、複数の決済手段に柔軟に対応できるサービスを選ぶことで機会損失を防ぐことができます。
導入・運用のしやすさとサポート体制を事前にチェックする
キャッシュレス決済は導入後の運用負荷やトラブル対応も重要な判断材料です。QRコードを掲示するだけの方式であれば設置は簡単ですが、専用端末が必要な方式では初期準備やレジ周りのオペレーションが大きく変わります。会計時の操作が複雑だとスタッフの教育コストや会計ミスの原因にもなるため、現場で無理なく運用できる仕組みかを事前に確認しましょう。
また、不正利用やチャージバック、端末トラブルといったリスクへの対応も見落とせないポイントです。問い合わせ窓口の対応時間や連絡手段、故障時の代替対応、チャージバック時の負担条件などはサービスごとに差があります。売上データを会計ソフトやPOSレジと連携できるかどうかも、日々の経理業務を効率化するうえで確認しておきたい項目です。
関連記事:モバイルオーダーアプリのメリットとは?導入ポイントと成功事例
キャッシュレス決済アプリおすすめ7選
PayPay

引用:PayPay
PayPayは日本を代表するQRコード決済アプリで、利用者数は約7,000万人以上と国内で圧倒的な普及率を誇ります。日本のスマホユーザーの約3分の2が登録しているほど広く使われており、コンビニや飲食店、小売店など多くの実店舗で利用可能です。加盟店側は現金取り扱いの手間を省けるだけでなく、キャンペーンやクーポン機能を活用した集客にも期待できます。本人確認をすれば銀行口座チャージや送金・出金なども利用でき、決済だけでない機能も充実しています。
| アプリ名 | PayPay |
| 運営企業 | PayPay株式会社(ソフトバンクグループ) |
| 推定ユーザー数 | 約7,000万人(2025年7月時点) |
| 決済手数料 | ・ライトプラン加入時:約1.60%(税別) ・プラン未加入時:約1.98%(税別) |
| 月額使用料 | ・ライトプラン契約時:約1,980円(税別)/店舗(集客機能あり) ・制限プラン:無料(ただし手数料率が異なる) |
| 振込手数料 | 無料(PayPay銀行利用時) |
| 入金サイクル | 月1回 |
楽天ペイ

引用:楽天ペイ
楽天ペイは楽天グループが提供するスマホ決済アプリで、街の実店舗とオンラインショップの両方で利用できます。QRコード読み取りやコード表示、セルフ決済、クレジットカード支払い、楽天キャッシュ決済、Suica連携など多彩な支払い方法に対応しているのが特徴です。楽天ポイントとの連携が強く、支払いと同時にポイントが貯まりポイントで支払うことも可能なため、楽天経済圏のユーザーにとって利便性が高い決済手段となっています。
| アプリ名 | 楽天ペイ(Rakuten Pay) |
| 運営企業 | 楽天ペイメント株式会社(楽天グループ) |
| 推定ユーザー数 | 約4,400万人 |
| 決済手数料 | 店舗負担の決済手数料:約2.5~3.5% |
| 月額使用料 | 0円(固定費なし) |
| 振込手数料 | 楽天銀行を指定する場合:無料 他銀行指定の場合:約300円 |
| 入金サイクル | 当日〜3日後振込 |
d払い

引用:d払い
d払いはNTTドコモが提供するスマホ決済サービスで、ドコモユーザー以外でもdアカウントを取得すれば利用可能です。買い物ごとにdポイントが貯まり支払いにも使える利便性の高さが特徴で、ユーザー数は約6,700万〜7,000万人規模と推定されています。ポイント還元キャンペーンが頻繁に行われており、ポイント利用やキャンペーン参加による集客効果にも期待できます。加盟店側はQRコードを掲示するだけで簡単に導入できます。
| アプリ名 | d払い |
| 運営企業 | 株式会社NTTドコモ |
| 推定ユーザー数 | 約6,700万〜7,000万人(2025年時点・推定) |
| 決済手数料 | 加盟店負担の基本決済手数料:約2.6%前後 |
| 月額使用料 | 無料 |
| 振込手数料 | 無料 ただし、入金予定額が1万円未満の場合は振込手数料200円 |
| 入金サイクル | 月1回(当月締め→翌月10日入金) |
au PAY

引用:au PAY
au PAYはKDDIが提供するスマホ決済サービスで、QRコードおよびバーコード決済に対応しています。auユーザー以外でもau IDを取得すれば利用可能で、支払いに応じてPontaポイントが貯まり使えるため顧客にとってもメリットが大きい決済手段です。加盟店向けの導入はWeb申し込みで完結し、初期費用不要で簡単にキャッシュレス化を進められます。
| アプリ名 | au PAY |
| 運営企業 | KDDI株式会社 |
| 推定ユーザー数 | 約3,100万〜3,200万人 |
| 決済手数料 | 約2.6%(決済金額に対して) |
| 月額使用料 | 0円 |
| 振込手数料 | 無料 |
| 入金サイクル | 月1回/月2回の振込が選択可能 |
モバイルSuica

引用:モバイルSuica
モバイルSuicaはJR東日本が提供する交通系ICカードSuicaのスマートフォン版決済サービスです。スマートフォンやApple Watchを使って改札やバス、店舗でのタッチ決済が行え、チャージもアプリから簡単にできます。交通利用での利便性が特に高く、全国のSuica対応加盟店で店舗決済にも利用できるため、キャッシュレス決済の補完的な存在として広く受け入れられています。JRE POINTとの連動で支払いごとにポイントが貯まり、クレジットカード連携のオートチャージ機能を設定すれば残高不足の心配もありません。
| アプリ名 | モバイルSuica |
| 運営企業 | 東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本) |
| 推定ユーザー数 | 約2,200万人〜2,500万人 |
| 決済手数料 | 交通系IC決済の加盟店手数料は約0.5〜1.5%程度 |
| 月額使用料 | 0円 |
| 振込手数料 | 契約内容によって変わるため、要問い合わせ |
| 入金サイクル | 加盟店売上の精算:週次〜月次 |
メルペイ

引用:メルペイ
メルペイはフリマアプリ「メルカリ」と連携したスマホ決済サービスで、メルカリの売上金や銀行口座からのチャージでQRコード決済やiDによる非接触決済が利用できます。メルカリ利用者との親和性が高く、日常の買い物でポイント還元やキャンペーンが受けやすい点も特徴です。本人確認済みユーザーにはあと払い機能も提供されており、若年層から中年層まで幅広い層に普及しています。
| アプリ名 | メルペイ(Merpay) |
| 運営企業 | 株式会社メルペイ(メルカリグループ) |
| 推定ユーザー数 | 約2,500万人〜3,000万人 |
| 決済手数料 | QRコード決済:約2.6%前後 |
| 月額使用料 | 0円 |
| 振込手数料 | ・振込先がメルペイの場合:無料 ・他銀行の場合:約200円 |
| 入金サイクル | 月1回 |
ファミペイ

ファミペイはファミリーマートが提供するスマホ決済アプリで、QRコード決済およびバーコード決済に対応しています。ファミマのデジタル会員サービスと連携しており、来店ポイントや購入ポイントなど独自の特典を提供できる点が他の決済サービスとの差別化ポイントです。ファミリーマート以外の対応店舗でも利用可能で、ファミマユーザーを中心に約1,500万〜2,000万人の利用者に普及しています。
| アプリ名 | ファミペイ(FamiPay) |
| 運営企業 | 株式会社ファミマデジタルワン(ファミリーマートグループ) |
| 推定ユーザー数 | 約1,500万〜2,000万人 |
| 決済手数料 | QR/バーコード決済:約2.6%前後 |
| 月額使用料 | 0円 |
| 振込手数料 | 要問い合わせ |
| 入金サイクル | 月1回 |
キャッシュレス決済アプリを導入する流れ
導入目的を明確にして直接契約か決済代行かを決める
キャッシュレス決済を導入する際にまず行うべきことは、導入の目的を明確にすることです。集客力の強化を重視するのか、会計業務の効率化が主な狙いなのかによって、選ぶべきサービスや契約形態が変わります。特定の決済サービスと直接契約する方法と、複数の決済サービスをまとめて利用できる決済代行やマルチ決済端末を導入する方法があるため、自店舗の業態や来店客層に合った方式を選択しましょう。
申し込みから審査・設置・スタッフ教育・告知まで段階的に進める
導入方式を決めたら、条件に合致する決済会社へ申し込みを行い審査を受けます。審査通過後は決済端末の設置やQRコードの掲示といった物理的な準備を進め、並行してスタッフへの操作説明や運用方針の共有を行います。現場が混乱しないよう事前に操作手順を周知しておくことが重要です。準備が整ったら、店頭POPやSNSなどを通じてお客様にキャッシュレス決済対応を告知し、運用を開始します。これらのステップを順に進めることで、無理なくキャッシュレス決済を定着させることができます。
キャッシュレス決済の普及が加速している背景
日本のキャッシュレス比率は4割を超えインバウンド対応も不可欠になっている
日本のキャッシュレス決済比率は2024年時点で42.8%に達し、政府が掲げていた「4割程度」という目標を達成しました。決済額ベースでも141.0兆円にのぼっており、キャッシュレスは一部の先進的な店舗だけでなく社会全体に浸透しつつある決済手段となっています。
一方、世界的に見ると日本はまだキャッシュレス後進国に位置づけられています。一般社団法人キャッシュレス推進協議会が公開している2022年度のデータによれば、韓国が99.0%、中国が83.5%、アメリカが56.4%であるのに対し、日本は36.0%にとどまっています。インバウンドとして日本を訪れる頻度の高い韓国や中国の旅行者は自国でキャッシュレス決済に慣れているため、対応していない店舗では機会損失が発生するリスクがあります。スマホ決済サービスの中には中国や韓国の決済アプリと連携しているものもあり、訪日客が既存のアプリでそのまま決済できる環境を整えることがインバウンド対策として重要性を増しています。
QRコード決済は初期費用が低く導入ハードルが小さい
QRコード決済が多くの店舗で選ばれている最大の理由は、導入の手軽さとコスト面の優位性にあります。多くのQRコード決済サービスは初期費用がかからず、決済手数料もクレジットカードと比較して低水準に設定されているケースが多いです。さらに専用端末を必要とせず、スマートフォンやタブレット、店舗用QRコードのみで運用できる点も大きな特長です。設備投資やオペレーション変更の負担が少ないため、キャッシュレス化の第一歩として導入しやすいサービスとなっています。
また、2019年の消費税引き上げ時に政府が実施した「キャッシュレス・消費者還元事業」も普及を後押ししました。対象店舗でキャッシュレス決済を利用すると購入者に2〜5%分のポイントが還元される仕組みで、還元費用は政府が負担したため店舗側にコストは発生しませんでした。スマホ決済アプリ各社も独自の還元キャンペーンを展開し、通常時でも2〜3%、キャンペーン時には最大20%の還元を行うなど、こうした二重の還元施策がQRコード決済の急速な普及を支える要因となりました。
関連記事:スマホ決済が当たり前の時代に!キャッシュレス化していない店舗は損をする?
まとめ
キャッシュレス決済アプリは支払い手段としての利便性にとどまらず、ポイント連携やキャンペーンを通じた集客・リピート促進にも活用できる重要なツールです。事業者がサービスを選ぶ際は、決済手数料だけでなく月額料金や入金サイクル、自店舗の顧客層との相性、導入・運用のしやすさ、サポート体制までを総合的に比較することが大切です。
日本のキャッシュレス決済比率は4割を超え、スマホ決済の普及によりユーザーの購買行動は大きく変化しています。早い段階からキャッシュレス決済や自店舗アプリを取り入れることで、競合に先行した店舗運営が可能になるでしょう。
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この記事を監修した人
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