スマートオーダーとは?飲食店向けに仕組み・メリット・デメリット・費用・選び方・導入方法・アプリ連携まで解説

業種全般
公開日:2026.07.15 更新日:2026.09.18

スマートオーダー(モバイルオーダー・セルフオーダー)とは、顧客がスマートフォンやタブレットなどを使って自分で注文・決済を行うシステムです。マクドナルドやスターバックスをはじめとする大手チェーンが導入したことで広く認知されるようになり、現在では個人経営の飲食店にも普及が進んでいます。

ぐるなびの2024年の調査では、モバイルオーダーを利用したことがある人は62.1%にのぼり、2022年の41.4%から約20ポイント増加しています。

人手不足が深刻な飲食業界において、注文業務を自動化して業務効率化と顧客満足度の向上を同時に実現できるスマートオーダーは、店舗運営に欠かせない仕組みになりつつあります。

この記事では、スマートオーダーの基本的な仕組みから種類の比較、店舗・顧客双方のメリット・デメリット、導入費用と手順、さらにアプリとの連携による集客活用まで、飲食店経営者に必要な情報を体系的に解説します。

確認したいポイント

結論

詳細

スマートオーダーとは何か?

スマホやタブレットから注文・決済できる仕組み

モバイルオーダーやセルフオーダーとも呼ばれ、飲食店を中心に急速に普及している

どんな種類があるか?

イートイン型・テイクアウト型・キャッシュオン型の3つ

店内QRコード注文、事前注文&受取、前払い式などの仕組みがある

店舗側のメリットは?

人件費削減・業務効率化・客単価アップを実現できる

注文受付の自動化でスタッフの負担が減り、おすすめ表示で追加注文も促進できる

顧客側のメリットは?

待ち時間の短縮と好きなタイミングでの注文が可能

スタッフを呼ぶ手間がなくなり、画像付きメニューで料理を選びやすい

デメリットや注意点は?

接客機会の減少とスマホ非対応層への配慮が必要

おもてなし重視の店舗では不向きな場合があり、高齢者対応も検討が必要

導入費用はどのくらいか?

QRコード型なら月額数千円から始められる

タブレット型は初期費用が高めだが、QRコード型は低コストで導入しやすい

導入の手順は?

目的設定→システム選定→設置・連携→運用開始の4ステップ

既存のPOSレジやキッチンプリンターとの連携確認が導入成功のポイント

アプリとの連携で何ができるか?

注文データを活用した販促とリピーター育成が可能

クーポン配信やポイント管理と組み合わせることで集客の仕組みを一元化できる

 

この記事でわかること

・スマートオーダー(モバイルオーダー・セルフオーダー)の基本的な仕組み

・イートイン型・テイクアウト型・キャッシュオン型の違いと適した業態

・店舗側・顧客側それぞれのメリットとデメリット

・導入費用の目安とシステム選定から運用開始までの手順

・店舗アプリと連携させたスマートオーダーの集客活用法

・スマートオーダー・モバイルオーダー・セルフオーダーの呼び方の違い

・システム選びで確認したいポイントと、導入後に見るべき指標

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    スマートオーダーとは?基本的な仕組みと背景

    スマートオーダーの定義

    スマートオーダーとは、顧客が自身のスマートフォンや店舗設置のタブレットを使い、スタッフを介さずに注文や決済を行うシステムの総称です。「モバイルオーダー」「セルフオーダー」とも呼ばれ、テーブルのQRコードを読み取って注文する方式や、アプリから事前注文して店舗で受け取る方式など、複数のタイプがあります。

    注文内容はシステムを通じてキッチンやPOSレジに自動で送信されるため、スタッフが注文を聞き取ってキッチンに伝えるという一連の工程が不要になります。これにより、注文ミスの削減、待ち時間の短縮、少人数でのホール運営が可能になるのが特長です。

    スマートオーダー・モバイルオーダー・セルフオーダーの違い

    3つの言葉はほぼ同じ意味で使われますが、厳密には指す範囲が少し異なります。スタッフが入力する従来の方式とあわせて、違いを表にまとめました。

    呼び方

    指す範囲

    主な端末

    スマートオーダー

    スマホやタブレットを使った注文・決済の仕組み全般を指す総称

    スマホ、タブレット、キオスク端末

    モバイルオーダー

    顧客自身のスマホから注文する方式。店内注文と事前注文の両方を含む

    顧客のスマホ

    セルフオーダー

    顧客が自分で操作して注文する方式全般。卓上タブレットや券売機も含む

    卓上タブレット、キオスク端末、スマホ

    オーダーエントリーシステム

    スタッフがハンディ端末で注文を入力する従来の方式

    スタッフ用ハンディ端末

     

    サービスを比較する際は名称にとらわれず、「誰の端末で」「どの場面の注文を」受けるのかを確認すると選びやすくなります。

    関連記事:セルフオーダーシステムとは?種類・メリット・費用・選び方を解説

    注文から提供までの流れ

    店内注文の場合、一般的な流れは次のとおりです。まず顧客がテーブルのQRコードをスマホで読み取り、表示されたメニューから商品と数量を選んで注文を確定します。

    注文内容はキッチンプリンターやキッチンディスプレイに即時に表示され、調理スタッフはそれを見て調理を始めます。同時にPOSレジへも注文データが送られるため、会計時にあらためて伝票を打ち直す必要がありません。

    会計は、レジで支払う方式のほか、スマホ上でクレジットカードやコード決済を使って済ませる方式もあります。

    スマートオーダーが普及した背景

    スマートオーダーの普及を後押しした要因は大きく3つあります。

    1つ目は、飲食業界の深刻な人手不足です。帝国データバンクの調査によると、非正社員の人手不足を感じている業種のトップは飲食店であり、注文受付をシステムに任せることで少ない人数でもサービスの質を維持できる点が注目されています。

    参考:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」

    2つ目は、スマートフォンの普及です。スマホの世帯保有率は90%を超えており、幅広い年代がスマホを使った注文に対応できる環境が整いました。

    総務省の「令和7年通信利用動向調査」では、スマートフォンを保有している世帯の割合は91.8%にのぼり、テレビの保有割合を上回っています。

    3つ目は、非接触サービスへの需要です。コロナ禍をきっかけに、スタッフとの接触を最小限に抑えた注文・決済への需要が高まり、スマートオーダーの導入が一気に加速しました。

    感染対策としての役割はひと段落しましたが、利便性が認知されたことで導入を継続・拡大する店舗が増えています。

    加えて、キャッシュレス決済の浸透も追い風になっています。経済産業省によると、2025年のキャッシュレス決済比率は58.0%に達しました。スマホでの支払いに抵抗のない顧客が増えたことで、注文から決済までをスマホで完結させる仕組みが受け入れられやすくなっています。

    関連記事:公式アプリでモバイルオーダー|導入事例と仕組みを解説

    スマートオーダーの種類と特徴

    スマートオーダーは大きく3つのタイプに分類でき、店舗の業態や利用シーンに合わせて最適なものを選ぶことが重要です。

    イートイン型(店内注文型)

    来店した顧客がテーブルに設置されたQRコードをスマホで読み取り、その場でメニューを閲覧・注文する方式です。追加注文もスマホから行えるため、スタッフを呼ぶ手間がなくなります。居酒屋や焼肉店など、注文回数が多い業態に特に適しています。

    テイクアウト型(事前注文型)

    顧客が来店前にアプリやWebサイトからメニューを選び、事前に注文・決済を済ませたうえで指定時間に店舗で商品を受け取る方式です。店舗での待ち時間がなくなり、電話注文に比べて聞き間違いや無断キャンセルのリスクも低減できます。ファストフード店やカフェで多く導入されています。

    キャッシュオン型(前払い型)

    注文と同時に決済まで完了する前払い式のスマートオーダーです。顧客はQRコードやアプリからメニューを選び、そのまま支払いまで済ませるため会計待ちが発生しません。テイクアウトにも店内飲食にも対応できる柔軟性があり、カフェやファストフード店との相性が良い方式です。

    このほか、各テーブルに専用タブレットを設置するタブレット型や、店頭にタッチパネル式のキオスク端末を設置する方式もあります。タブレット型は操作画面が大きく高齢者やファミリー層にも使いやすい一方、端末の導入費用がQRコード型に比べて高額になる傾向があります。

    近年では、複数の注文方式を併用する「ハイブリッド型」を採用する店舗も増えています。たとえば通常はQRコード型で運用しつつ、スマホ操作に不慣れな顧客には従来の対面注文にも対応するという方法です。自店の客層や業態に合わせて柔軟に組み合わせることが、導入の成功につながります。

    端末の方式ごとの比較

    3つのタイプは「どの場面で注文を受けるか」による分類です。これとは別に、「どの端末で注文を受けるか」によっても費用や向いている店舗が変わります。

    方式

    初期費用

    向いている店舗

    注意点

    QRコード型(顧客のスマホ)

    低い

    居酒屋、焼肉店、カフェなど幅広い業態

    スマホを持たない顧客への対応が必要

    タブレット型(卓上端末)

    高い

    ファミリー層や高齢者の多い店舗、食べ放題の業態

    端末の充電・清掃・故障対応が発生する

    キオスク型(店頭端末)

    高い

    ファストフード、フードコート、前払いの店舗

    設置スペースと混雑時の行列対策が必要

     

    客席数が少ない店舗や初めて導入する店舗は、機器を購入せずに始められるQRコード型から検討すると負担を抑えられます。

    業態別の導入パターン

    どの組み合わせが合うかは業態によって変わります。居酒屋や焼肉店のように追加注文が多い業態では、イートイン型のQRコード注文が基本です。最初の1杯だけは口頭で受け、2杯目以降をスマホ注文に切り替える運用にすると、提供の遅れを防げます。

    カフェやファストフードのように回転が早い業態では、注文と同時に支払いが済むキャッシュオン型が向いています。ラーメン店や定食店では券売機の置き換えとしてキオスク型やQRコード型が選ばれ、弁当・惣菜などテイクアウト中心の店舗では事前注文型が受け取りの行列解消に役立ちます。

    自店の注文回数、滞在時間、会計のタイミングを書き出してみると、合う方式が絞り込めます。

    飲食店以外にも広がる活用シーン

    スマートオーダーは飲食店だけのものではありません。スタジアムやイベント会場では、座席からスマホで注文して売店で受け取る仕組みが、売店前の混雑緩和に使われています。

    小売店ではスマホで注文した商品を店頭で受け取るサービスが広がり、ホテルではルームサービスの注文にも活用されています。「並ばずに注文できる」「スタッフを介さずに注文できる」という利点は、待ち時間が発生しやすい業種全般に応用できます。

    関連記事:モバイルセルフオーダーで店内飲食を効率化!アプリとの連携で売上アップを狙う

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    スマートオーダーを導入するメリット

    店舗側のメリット

    人件費の削減と省人化:注文受付の業務がシステムに置き換わるため、ホールスタッフの人数を抑えながらサービスを維持できます。人手不足が続く飲食業界において、少ない人員でも店舗を回せる仕組みは経営の安定に直結します。

    注文ミスの削減:顧客がシステムに直接入力するため、聞き間違いや伝達ミスがほぼなくなります。キッチン側も正確なオーダーデータを受け取ることで調理効率が向上し、提供スピードも安定します。

    客単価のアップ:デジタルメニューではおすすめ商品やセットメニューを視覚的に訴求しやすく、追加注文が促進される傾向があります。スタッフを呼ぶ心理的ハードルがなくなるため、気軽に追加オーダーしやすくなるのも客単価向上に貢献するポイントです。

    メニュー変更の柔軟性:売り切れ商品の表示変更や季節限定メニューの追加・削除がシステム上で即座に行えます。紙のメニューを印刷し直す手間やコストがなくなるため、頻繁にメニューを入れ替える店舗にとってもメリットが大きいです。

    注文データの蓄積と分析:注文内容をデジタルデータとして自動的に集計できるため、どのメニューが人気か、どの時間帯に注文が集中するかなどの分析が可能になります。このデータを商品開発やキャンペーン設計に活かすことで、データに基づいた店舗運営を実現できます。

    訪日客への対応:多言語表示に対応したシステムであれば、外国語を話せるスタッフがいなくても訪日客の注文を受けられます。アレルギー情報や辛さの選択肢を画面上で確認してもらえるため、説明の手間や聞き間違いによるトラブルも減らせます。

    顧客側のメリット

    顧客にとっての最大のメリットは、待ち時間の短縮と注文の自由度です。スタッフを呼ぶ必要がなく、好きなタイミングで画面を見ながらじっくりメニューを選べます。ランチタイムなどの混雑時でも、周囲を気にせず自分のペースで注文できる快適さがあります。

    画像付きのデジタルメニューは料理のイメージがつかみやすく、外国語対応のシステムであれば言語の壁を超えてスムーズに注文可能です。テイクアウト型であれば、事前に注文・決済を済ませて受け取るだけで完了するため、忙しいビジネスパーソンにも支持されています。

    また、注文履歴や合計金額をスマホ上で確認できるため、グループでの会計時に一人あたりの金額を把握しやすい点も利用者から好評です。会計のためにレジに並ぶ時間も省けるため、食事全体の体験がスムーズになり、顧客満足度の向上につながります。

    関連記事:レジ不要&人手不足解消!モバイルオーダーアプリが変える新しい接客スタイル

    スマートオーダーのデメリットと導入時の注意点

    接客機会の減少

    スマートオーダーを導入すると、スタッフと顧客の対面でのやり取りが減少します。おもてなしや対話を重視する店舗では、注文時のコミュニケーションがなくなることで、お店の魅力が薄れてしまうリスクがあります。導入前に自店のコンセプトや顧客体験との相性を検討することが大切です。

    スマホ非対応層への配慮

    スマホの操作に慣れていない高齢者やスマホを持っていない顧客が主な客層の場合、セルフオーダーが逆に不便に感じられる可能性があります。こうした場合は、従来の対面注文とスマートオーダーを併用する「ハイブリッド方式」を検討するとよいでしょう。

    初期費用とシステムトラブルのリスク

    タブレット型は端末の購入費用が高額になるケースがあり、QRコード型も月額利用料が発生します。また、通信障害やシステムダウンが起きた場合に備えて、手動で注文を受けられるバックアップ体制を用意しておくことが不可欠です。

    導入前にはスタッフへの研修やオペレーションの再設計も必要になるため、準備期間を十分に確保しましょう。顧客への案内方法もしっかり事前に検討しておくと、導入初日からスムーズに運用を開始できます。テーブルや入口に操作手順を記載したPOPを設置するなど、初めて利用する顧客への配慮も大切です。

    メニュー画面の設計に手間がかかる

    スマートオーダーでは、メニュー画面が接客の役割を担います。写真がなく文字だけのメニューや、カテゴリ分けが分かりにくい画面では、注文に時間がかかり客単価も伸びません。

    売れ筋やおすすめを先頭に配置し、トッピングやセットの選択肢を注文の流れの中で提案できるよう、導入時に時間をかけて設計しましょう。売り切れの反映を営業中に誰が行うのかも、あらかじめ決めておく必要があります。

    店内の通信環境に左右される

    QRコード型は顧客のスマホの通信に依存します。地下や建物の奥まった場所にある店舗では、電波が弱く注文画面が開かないことがあります。導入前に客席ごとの電波状況を確認し、必要に応じて来店客用のWi-Fiを用意しておくと安心です。

    関連記事:アプリのモバイルオーダはテイクアウトに最適!アプリとの連携でロイヤルカスタマーを育成

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    スマートオーダーの導入費用と手順

    導入費用の目安

    導入費用はシステムの種類によって大きく異なります。QRコード型(モバイルオーダー)は初期費用が無料〜数万円、月額数千円〜から始められるサービスが多く、小規模な飲食店でも比較的導入しやすい価格帯です。

    タブレット型は端末1台あたりの費用に加え、専用ソフトウェアのライセンス料が発生するため、初期費用が数十万円規模になるケースもあります。キオスク型(券売機)はさらに高額になるため、事業規模や投資回収の見通しを踏まえて選定する必要があります。

    なお、IT導入補助金や小規模事業者持続化補助金など、公的な補助制度を活用できる場合もあります。スマートオーダーの導入費用は補助対象として認められるケースがあるため、申請要件を事前に確認しておくとよいでしょう。

    IT導入補助金は、2026年から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました。補助の対象は事務局に登録されたITツールに限られ、申請は登録されたIT導入支援事業者と連携して行う仕組みです。

    費用を比較する際は、月額料金だけでなく、決済手数料や注文件数に応じた従量課金、POS連携やプリンター接続のオプション料金まで含めて確認しましょう。月額が安くても、決済手数料や連携費用を加えると総額が逆転するケースがあります。

    導入の手順

    ステップ1:導入目的の明確化。人件費の削減を優先するのか、テイクアウト売上の拡大を狙うのか、客単価アップを目指すのかによって最適なシステムが変わります。まずは自店の課題と目標を整理しましょう。

    ステップ2:システムの選定。業態や客層、予算に合ったサービスを比較検討します。決済手段の対応範囲、既存のPOSレジやキッチンプリンターとの連携可否、サポート体制の充実度が選定のポイントです。

    ステップ3:設置・連携・スタッフ研修。システムの設置と既存設備との連携テストを行い、スタッフにはオペレーションの変更点やトラブル時の対応方法を事前に研修します。

    ステップ4:運用開始と効果検証。導入直後は顧客の反応を見ながら微調整を行い、注文データや利用率を定期的に確認して改善を重ねましょう。

    システム選びで確認したいポイント

    ステップ2のシステム選定では、次の5項目を比較表にして確認すると、導入後の食い違いを防げます。

    確認項目

    見るべき内容

    POSレジ・キッチン機器との連携

    現在使っているPOSレジやキッチンプリンターとつながるか。連携できない場合は二重入力が発生する

    注文の入口

    ブラウザ、LINE、自社アプリのどこから注文できるか。アプリを入れなくても使えるか

    決済手段

    クレジットカード、コード決済、レジでの現金会計に対応しているか

    会員・ポイントとの連携

    注文と会員情報をひも付け、ポイント付与やクーポン利用ができるか

    サポート体制

    営業時間中のトラブルに電話で対応してもらえるか。導入時の設定支援があるか

     

    とくにPOS連携と会員連携は、あとから変更しにくい部分です。将来的にアプリやポイント施策と組み合わせたい場合は、契約前に連携の可否と追加費用を確認しておきましょう。LINEから注文を受ける方法と自社アプリの使い分けは、以下の記事で解説しています。

    関連記事:LINEミニアプリ開発とは?費用相場・作り方の手順と自社アプリとの使い分けを解説

    スマートオーダーを定着させる運用のコツ

    導入直後は、席へ案内する際に「ご注文はこちらのQRコードからお願いします」とひと声添え、操作に迷っている顧客がいればスタッフから声をかけます。最初の数週間の案内の丁寧さが、その後の利用率を左右します。

    注文を取る時間が減ったぶん、料理の説明やおすすめの提案、テーブルの片付けなど、スタッフの役割を接客の質を高める業務へ振り向けましょう。スマートオーダーは接客をなくす仕組みではなく、人が対応すべき場面に時間を使うための仕組みと捉えると、店舗の魅力を損なわずに運用できます。

    導入後に確認したい指標

    ステップ4の効果検証では、スマートオーダー経由の注文が全体に占める割合、客単価、注文から提供までの時間、追加注文の回数、ピーク時のホールスタッフ数などを月ごとに確認します。

    導入前の数値を記録しておかないと比較ができないため、導入の1カ月前から同じ項目を計測しておくことをおすすめします。利用率が伸びない場合は、席での案内方法やPOPの位置、メニュー画面の分かりやすさを見直しましょう。

    関連記事:飲食店DXとは?メリット・進め方・成功事例とおすすめツールをわかりやすく解説

    関連記事:POS連携とは?アプリと連動させるメリットや導入手順を解説

    店舗アプリとスマートオーダーの連携で集客を強化

    スマートオーダーは単体でも業務効率化に大きな効果がありますが、自社の店舗アプリと連携させることで、注文の仕組みと集客の仕組みを一体化できます。

    注文データを活用したパーソナライズ販促

    アプリを通じた注文データを蓄積すれば、顧客ごとの注文傾向や来店頻度が可視化されます。このデータをもとに、たとえば「前回注文したメニューの関連商品をおすすめする」「来店から2週間経過した顧客に再来店クーポンを送る」といったパーソナライズされた販促施策が可能になります。

    関連記事:飲食・小売業のCRM活用術|店舗の顧客管理アプリで売上を伸ばす方法を解説|導入手順と成功のポイント

    クーポン・ポイント・スタンプカードとの一元管理

    モバイルオーダー機能と、クーポン配信・ポイント管理・スタンプカードといったリピーター育成の機能をアプリ上に集約すれば、注文から再来店促進までの導線をひとつのツールで完結できます。顧客はアプリを開くだけで注文もクーポン利用もスタンプ確認もできるため、利便性が高まりアプリの継続利用率も向上します。

    注文システムとポイント機能が連携していれば、会計金額に応じたポイントが自動で付与され、レジでカードを提示する手間がなくなります。貯まったポイントを次回の注文時にそのまま使えるようにしておくと、モバイルオーダーの利用と再来店の両方を後押しできます。

    関連記事:ポイントシステムの導入とは?仕組み・メリット・選び方・成功のコツを解説

    店内注文の利用者をアプリ会員に変える導線

    ブラウザで動くQRコード型は手軽な反面、注文が終わると顧客との接点が途切れてしまいます。そこで、注文完了画面や会計後の画面にアプリのダウンロード案内を表示し、次回使えるクーポンを特典として用意します。

    来店中は店舗への関心が最も高いタイミングのため、店頭のPOPだけで案内するよりも会員登録につながりやすくなります。セルフオーダーを注文の効率化だけで終わらせず、集客の入口として設計することがポイントです。

    関連記事:電子クーポンの作成方法とは?作り方・配布手段・効果を高めるコツまで解説

    プッシュ通知による来店促進

    アプリのプッシュ通知は、メールやSNSよりも開封率が高い傾向にあります。スマートオーダーの注文データと組み合わせれば、「本日のランチセットが残りわずか」「雨の日限定テイクアウトクーポン」など、タイムリーで行動を促す通知を配信できます。

    テイクアウトの事前注文に対応していれば、通知からそのまま注文画面へ誘導でき、来店前の段階で売上を確定できます。

    スマートオーダーの導入は、業務効率化やコスト削減にとどまりません。アプリとの連携により、蓄積したデータを集客やリピーター育成に活かすことで、店舗経営の全体最適につなげることができます。

    店舗アプリで利用できる機能は機能一覧、飲食店をはじめとする活用例は導入事例で紹介しています。

    関連記事:飲食チェーン店のアプリ活用法|店舗アプリの成功事例と導入のコツ

    関連記事:再来店の施策とアイデア|リピーターを増やす店舗集客の秘策

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    まとめ

    スマートオーダー(モバイルオーダー・セルフオーダー)は、顧客がスマホやタブレットから自分で注文・決済を行うシステムです。人手不足の解消、注文ミスの削減、客単価アップ、メニュー管理の効率化など、飲食店経営にとって多くのメリットをもたらします。

    イートイン型、テイクアウト型、キャッシュオン型といった種類があり、自店の業態や客層に合ったシステムを選ぶことが成功のポイントです。接客機会の減少やスマホ非対応層への配慮など、デメリットを理解したうえで、対面注文との併用も含めた柔軟な運用を検討しましょう。

    さらに、スマートオーダーを自社の店舗アプリと連携させることで、注文データを活用したパーソナライズ販促やリピーター育成まで一気通貫で実現できます。

    クーポン配信やプッシュ通知、ポイント管理などの機能を注文システムと統合すれば、「注文する→データが蓄積される→次の施策に活かされる→再来店が促される」という好循環を生み出せます。

    システムを選ぶ際は、POSレジとの連携、注文の入口、決済手段、会員・ポイントとの連携、サポート体制の5点を比較しましょう。導入前後で利用率や客単価を計測し、メニュー画面と案内方法の改善を続けることが、導入効果を高める近道です。

    スマートオーダーの導入は、単なる業務効率化にとどまらず、集客と売上向上の仕組みをつくる戦略的な投資です。

    QRコード型であれば低コストで始められるため、まずは小さく導入してみて、効果を検証しながら拡大していくアプローチもおすすめです。自店舗に合った方法で、スマートオーダーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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