2019.03.14

よくわかるオムニチャネル戦略&成功事例から学ぶアプリ活用

IT化でEコマース(電子商取引)サービスが増え、実店舗を持つ企業や個人が同時に大手ブランドのネットショッピングに出店したり、自社ECサイトを持つことが当たり前の時代になってきました。またウェブページやSNSを駆使した販促活動も活発です。

しかし顧客と店舗とのタッチポイントが増えても、それぞれの販促方法が上手くリンクしていないとコンバージョン(商品購入やサービス利用)にはつながりません。

あなたの店舗では実店舗とネットでの販促をうまく組み合わせて顧客を増やせていますか?

今の時代は、実店舗やECサイト、SNSなどタッチポイントに関わらず顧客がシームレス(継ぎ目なく、滑らかに)に行動して商品購入やサービス登録ができるようにする考え方、つまり「オムニチャネル」の戦略をとることが売り上げ拡大のために重要。

そこで今回はオムニチャネルの戦略とは一体何か、そして実践するにはどうしたらよいかなどを解説。実際の企業の成功事例もご紹介します。

「自分の実店舗やECサイトを連携させて顧客を増やし、売り上げを伸ばすにはどうすればよいのか・・・」。悩んでいるオーナーの方はぜひ読んでください。

1.オムニチャネルとは

オムニチャネルとはオムニ(全て)のチャネル(販促につながる顧客と店舗との接点)で顧客が商品購入やサービス利用ができるようにする考え方のこと。
例えば「自店舗のECサイトAを見てくれた顧客に、Aで店舗でのイベント告知などを行い上手く誘導、自店舗Bに実際に来店してもらって商品購入。
Bで商品を購入してくれた顧客に定期的に情報発信し再びAにアクセスしてもらい、AでもBに関連する商品を購入してもらう」といった一連の流れもオムニチャネルの一つ。

実店舗やECサイトなど商品販売経路を複数持っていても、それぞれの販売経路を連携させられないと実店舗でしか商品を購入できない状態でも、ネットでしか購入できない状態でも顧客が逃げてしまいます。
結局実店舗とネットを行き来するカスタマージャーニー(顧客がとる一連の購買行動)に適切に対応しなければ、売り上げを伸ばすことはできないのです。

また実店舗のみで管理している在庫、ECサイトのみで管理している在庫と、商品の在庫を分けて販売している店舗もあると思います。
しかしその場合、例えば実店舗で在庫が切れればせっかく商品を買ってくれそうな顧客を見つけても商品を販売できないし、ECサイトで同じ状況に陥ることだってあります。

オムニチャネルでは実店舗、ECサイトやSNSといったネットなど、複数の販促活動を組み合わせて行います。

SNSやECサイトで商品を見てくれた顧客を誘導して実店舗で商品を購入してもらうなど、「オンライン・オフライン問わず顧客のカスタマー・ジャーニーに応じて販促を行い、コンバージョンまでつなげることができる」のがオムニチャネルのメリットです。

またオムニチャネルでは一般的に店舗やECサイトに関わらず、すべての商品在庫を一元管理します。
これにより店舗に商品がなくてもECサイトの在庫分から融通するなど、顧客が確実に欲しい商品を欲しいタイミングで購入できるように。そうすれば顧客の店舗に対する満足度も上がり、コンバージョンを逃してしまう可能性も少なくなります。

さらに在庫を一元管理するということは、店舗とECサイトで分けていると煩雑になりがちな商品管理もまとめて簡単にできるということ。
売り上げを伸ばすだけでなく、業務効率化の手段としてもオムニチャネルは有効です。

実店舗とネットでの販促をうまく連携させて売り上げを伸ばすことが、今の店舗に求められている行動なのが良くお分かりいただけたと思います。

2.オムニチャネルマーケティングの3つのポイント

ここからは、オムニチャネルマーケティングを成功させるためのポイントを3つご紹介したいと思います。

2-1. ロイヤルティプログラム

店舗の売り上げを伸ばすためには、新規顧客獲得後のリピート集客によるリピーター獲得、さらにはリピーターになってくれた顧客が長期間定期的に自分の商品を購入してくれる必要があります。
それにはブランドロイヤルティ(顧客が自店舗のブランドに持ってくれる愛着の度合い)を高めなければなりません。

ロイヤルカスタマー(定期的に商品を購入してくれる優良顧客)にはECサイトで頻繁に購入してくれる方と、実店舗で頻繁に購入してくれる方の2パターンがあります。
オムニチャネルを成功させるにはこの2パターンの顧客をシームレスに扱いましょう。

例えばECサイトでのロイヤルカスタマーにも実店舗ロイヤルカスタマーと同じ特典を付けて誘導する。
実店舗のロイヤルカスタマーにもECサイトロイヤルカスタマーと同じようにECサイトでも利用できる特典を付けるなどして区別なくロイヤルカスタマーとして扱います。

結果顧客のブランドロイヤルティを高めて売り上げを伸ばすことが可能。

ECサイトと実店舗でポイントやスタンププログラムを統一して使えるようにする、次回実店舗、ECサイト購入時に20%割引になるクーポンの配布など、購入の場を問わず自店舗を特別な存在として顧客に見てもらえるようなキャンペーンを多数行って顧客のブランドロイヤルティを高めましょう。

2-2. データの統合

例えば自店舗ではPOSレジ、ECサイトでは分析用ツールなど、顧客データの取得にもさまざまな方法があります。
しかしデータをバラバラに管理したままだと、例えば顧客が自店舗では好きな商品を購入できるが、ECサイトでは商品を見つけにくく離脱してしまうなど、タッチポイントごとに同じ購入体験をするのが難しくなってしまいます。

自店舗でもECサイトでも顧客に満足度の高い購入体験をしてもらうためには、店舗の購入履歴や来店履歴、ECサイトでの購入履歴やアクセス頻度などを統合し、一元管理する必要があります。
データ統合によりデータ分析で顧客に合った情報やサービスを提供しやすくなり、どの購入経路でも顧客がスムーズに自分の好きな商品を購入可能。また多角的にデータを分析しやすくなるため業務効率化も達成できます。

2-3.適切な情報伝達

オムニチャネルを上手く循環させるためには、適切に情報を発信することも重要なポイント。
例えば自店舗付近にいる顧客をスマホのGPS機能で探知。現在のセール情報や時限式クーポンなどを配布すれば、「近くにあるし行ってみよう」と集客が容易になります。

また来店してくれた顧客に後日購入履歴をもとに志向の合いそうな新作商品の情報を発信。
購買欲を掻き立ててリピート集客を行うのも売り上げを伸ばすために有効な手段です。

3.オムニチャネル戦略アプリの必要性

オムニチャネルを実現させる施策は、ECサイトと店舗の組み合わせなどだけでは難しいところもあります。

こういった悩みを解決してくれるのが自店舗のアプリを制作して利用する方法。自店舗のアプリを作ると

  • デジタルスタンプなど、購入体験を向上させるロイヤルティプログラムの提供
  • ECサイトへのリンクなど、他媒体と組み合わせての販促ができる
  • データ取得及び分析が簡単にできる
  • SNSと連携しての情報発信が可能
  • ビーコンを通じて自店舗付近の顧客を感知、時限式クーポンや最新情報を発信可能
  • 購入履歴に応じてレコメンドなど、おすすめの商品を発信してリピート集客ができる
  • プッシュ通知で顧客が情報を見逃さない

など、多くのメリットがあります。自店舗アプリを制作して上記メリットを活用すれば、オムニチャネルを実現するためのハードルが低くなるのです。

4.アプリのオムニチャネル戦略の成功事例3選

ここからは、オムニチャネルを戦略に取り入れている企業の成功事例についてご紹介。
事業規模に関係なくためになる情報がいっぱいなので、オムニチャネル実現のための参考資料としてぜひご覧ください。

4-1.セブン-イレブンアプリ

知らない人はいない大手コンビニ「セブンイレブン」の販促用アプリである「セブン-イレブンアプリ」。
ユーザーはセブン-イレブンアプリから最新情報をプッシュ通知などですぐに確認できます。

またセブン-イレブンアプリには「セブンマイルプログラム」というロイヤルティプログラムがあり、貯めれば貯めるほどランクが上がりさまざまな特典が受けられます。
さらにおにぎりやパン購入でプラチナまでランクが上がるプログラムも提供。
ランクが上がれば上がるほどお得なクーポンがたくさん配信されてブランドロイヤルティを上げられる仕組みになっています。

リリースから3カ月で500万人強の利用者を集めるなど、今後も要注目のサービス。

アプリでアクションを行いランクを上げるごとに特典が増えてブランドロイヤルティを上げる仕組みは、中小規模の店舗でも十分に参考になるのではないでしょうか。

オムニチャネル戦略

4-2. MUJI passport

「MUJI passport」は、「無印良品」が提供する集客用アプリ。
アプリが会員証も兼ねていて、利用すると「MUJIマイル」という独自のポイントが貯まります。
購入後のレビューや無印良品店舗へのチェックインなど、購入以外でもMUJIマイルを貯められるのがユニーク。

またお誕生日月に500円のクーポンプレゼント、ご優待価格クーポンの配布、プッシュ通知での最新情報配信など、アプリを活かした施策でオムニチャネルを強力にサポートしています。アプリインストール数は1100万を突破し、中国や韓国などアジアでも利用者がいる人気のアプリ。

中小規模の店舗でも購入以外でも店舗へのチェックインでポイントが貯まって買い物時に使えるなど、あらゆる方法で集客につながる施策をアプリで実行すればオムニチャネルで成功できるはずです。

オムニチャネル戦略

4-3. POCKET PARCO

POCKET PARCOはファッションビルを展開する「PARCO」が提供する集客用アプリ。

PARCOスタッフのコーデを閲覧して自分のコーデの参考にしたり、エンタメコラムで最新のファッション情報をチェックしたりと、ユーザーのさまざまなニーズに答えられるように設計されています。
他にもコインという独自ポイントが貯まったり、クーポンが配信されるなど、店舗への集客施策にも余念がありません。

中小規模の店舗でも例えばアパレルであれば店員のコーデを見せて商品購入時の参考にしてもらうなど、顧客に興味を持ってもらえるような内容づくりは役に立ちます。
アプリ内で記事などコンテンツ配信してアプリをいつもアクティブに利用してもらう方法も有効です。

オムニチャネル戦略

他にも「メガネスーパー」や「ユニクロ」など、オムニチャネルにアプリを活用して売り上げを伸ばし成功した企業の事例はたくさんあります。
このようにオムニチャネル実現のためには、アプリを制作するのが得策です。

5.まとめ

ここまでこれから店舗が売り上げを伸ばすにはオムニチャネルの実現が必要、そしてオムニチャネルを成功させるポイントと実際の成功事例などもお伝えしました。

オムニチャネルを実現することで、実現前にとりこぼしていた顧客のカスタマージャーニーに応じた販促を行えるようになり、売り上げアップにつながります。

また自店舗アプリを制作することでデータ収集や適切な情報発信など、オムニチャネルを実現し加速させるための施策を有効に打つことができます。

弊社では自店舗アプリ制作サービス「店舗アプリ」を店舗様にご提供。
デジタルスタンプ実装によるブランドロイヤルティの向上、SNSやECサイトとリンクした情報の発信、ビーコンを使った店舗周辺の顧客への最新情報や時限式クーポンの配信など、あなたのオムニチャネル実現を強力にサポートします。

リーズナブルな価格で店舗様に応じたアプリを製作可能なので、気になる方はぜひ下記URLからお問い合わせしてみてください。

店舗アプリお問い合わせURL:https://tenpoapp.com/inquiry-apps/

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