2021.02.19

公式アプリでモバイルオーダー

コロナウイルス蔓延の影響で再度の緊急事態宣言も発令され、日本では緊迫感が高まっています。店舗側では「お店の混雑を回避しながら売上を維持する」という目標を達成する必要が出てきましたが、そういった状況を作り出すのは難しいです。

打開策となるかもしれないのが「モバイルオーダーシステム」です。自社の公式サイトやアプリなどにモバイルオーダーシステムを搭載すれば、混雑を回避しながら注文数を増やすことも可能になっています。

今回はモバイルオーダーシステムについて知りたい方向けに、モバイルオーダーシステムの概要や導入のメリット、そして事例などをご紹介していきます。

 

モバイルオーダーシステムとは?

 

モバイルオーダーシステムとは、簡単にいうと「スマホやタブレットなどモバイル端末から事前に注文を行い、商品を後で受け取れるシステム」です。大手飲食店では公式サイトやアプリからメニューを注文して決済まで済ませられる機能が、モバイルオーダーシステムによって提供されています。

モバイルオーダーシステムは、

  1. 飲食店のアプリやWebサイトを立ち上げる
  2. 受け取る店舗を選んでメニューを選ぶ
  3. 受取日時や決済方法を選択して注文を確定する

といった仕組みで成り立っています。注文を済ませたお客様は指定日時に店舗へメニューを受け取りに行くことで取引が完了するのが特徴です。

「OMO(オンラインとオフラインの融合)」が日本でも進み、「スマホを見ながらお買い物をする」といった日常が当たり前になってきました。飲食店においてもコロナウイルスの影響で、モバイル端末からテイクアウトやデリバリーなどを行う需要が高まっています。

そのような中でモバイルオーダーシステムを導入できれば、需要の受け皿になって注文を増やし、減少した店内飲食の分の収益をまかなえるようになる可能性があります。

モバイルオーダーシステムは「マクドナルド」や「スターバックス」など大手飲食チェーンがまず本格的に運用を始めており、大きな注目を浴びました。「ケンタッキーフライドチキン」といった大手も導入を始めました。そして数値でモバイルオーダーシステムを導入した店舗はよい効果が表れているのもポイントです。

「一般社団法人日本フードサービス協会」の市場動向調査の結果によると、2020年4月度時点で外食産業の全体売上は前年同⽉⽐の60.4%にまで落ち込みました。緊急事態宣言の影響で店舗休業をやむなくされた店舗が多いのも影響しているでしょう。

しかしマクドナルドは106.7%、ケンタッキーフライドチキンは120.6%と、モバイルオーダーシステムを導入した大手チェーンは軒並み売上を維持して成長を遂げています。

他の施策が成功したのもあるでしょうが、モバイルオーダーシステムが売上維持の大きな要因になっているのは間違いのない事実です。

※マクドナルドのデータは公式のセールスリポート、ケンタッキーフライドチキンのデータは公式の2020年度月次情報を基に算出しています

ちなみにWebサイトと違ってアプリにはプッシュ通知発信機能など、顧客へ継続してアプローチのできる手段が複数用意されています。そのためリピーターを獲得できるかが収益のカギとなるモバイルオーダーシステムとアプリの相性は高く、自店舗のアプリを作成してモバイルオーダーシステムを組み込めば高い集客効果を期待できるのがポイントです。アプリプラットフォームを活用すれば、中小規模の店舗でもアプリをコスト安で制作できるようになっています。

 

モバイルオーダーシステムのメリット

 

モバイルオーダーシステムには、具体的に説明すると次のようなメリットがあります。

 

非接触で対応できるので、コロナ対策になる

モバイルオーダーシステムでは、商品の注文から決済までをすべてWebサイトやアプリで完了できます。

コロナウイルスの影響で、対面での商品注文や決済を行うことに抵抗を感じている方が増加しています。飲食店では商品注文や決済などを今まで対面でこなすのが当たり前だったと思いますが、コロナウイルスが蔓延している今ニューノーマルの接客が求められているのがポイントです。

モバイルオーダーシステムはニューノーマルの接客を実現してくれる有効な手段です。Webサイトやアプリからメニューの画像や値段、説明などを確認して商品を選び、クレジットカードやQRコード決済などの決済方法で決済を行えば後は商品を受け取りに行くだけで済みます。店舗側で必要なのは商品の受け渡しくらいです。

非接触で対応できるという性質上、お客様は安心して自店舗で商品を注文して受取ができるようになります。

またモバイルオーダーシステムで事前に商品注文を済ませてから店内飲食やテイクアウトなどができると、結果的に混雑回避にもなり3密が避けられるのもメリットです。

 

テイクアウトなどの注文数を上げて機会損失を減らせる

店舗内や電話で注文を受けてテイクアウトを提供している方もいらっしゃるでしょう。ただし店舗に来たお客様に注文を聞いてから商品を用意すると提供までに時間が掛かり、顧客満足度が向上しにくい欠点があります。また電話で事前にテイクアウト注文を受ける際は混雑でつながらない可能性もありますし、商品を聞き間違える可能性もあります。

モバイルオーダーシステムを導入すれば、お客様は手持ちのスマホやタブレットだけですぐ好きな時間に注文が可能です。

お店でいちいち注文をする必要もなければ、電話の混雑やミスなどを気にして注文を行う必要もありません。お客様の入力内容が間違っていなければ、注文内容は正確に処理されます。

さらに予約機能を搭載して「明日13時に受け取る」といった日にちをずらした注文もできれば、お客様の利便性はさらに上がります。

モバイルオーダーシステムで便利で自由な事前注文ができれば利用したいと思う方が増加して、テイクアウトなどの注文数が増えて収益が増える可能性があるのがメリットです。

モバイルオーダーシステムを導入する際は、商品を確実に提供できる時間を設定してシステムに組み込めるようにしておきましょう。たとえば注文をシステムで受けてから2時間後から商品を提供できるのであれば、現在の時刻の2時間後以降の時間をシステムで入力できるようにしておきます。

提供できない時間帯を提示してしまうとお客様を結局待たせてしまい、顧客満足度が減少してしまう可能性があるからです。

 

業務効率化が実現する

従来飲食店ではお客様からの注文を店舗で受けてメニューを提供するのが一般的でした。しかしモバイルオーダーシステムを利用するとモバイル端末上から注文ができるので、注文における接客業務がなくなります。しかも「店員が注文内容を聞き間違えて誤ったメニューを提供してしまう」といったトラブルも減り、スムーズに作業を進められるようになるのもメリットです。

また決済もシステム上であらかじめ済ませられるようになれば、店員が現金やクレジットカードなどをお客様から受け取って決済処理を行う手間も減ります。

決済というのは意外と時間の掛かる工程ですが、事前決済をモバイルオーダーシステムへ導入することで工程を省略して業務効率化へつなげられるのがポイントです。レジ締めといった業務でも負担が減り、従業員が効率よく仕事のできる環境ができ上がります。

現金決済にしか対応していなくても、あらかじめお客様が支払う金額が分かっている分決済工程は省略化されます。しかし利便性の点から考えるとキャッシュレスで事前決済できるとさらに便利です。できればモバイルオーダーシステムを導入する際に、事前決済機能も導入するようにすると安心できます。

ピーク時には注文待ちや会計待ちといった状況が発生して業務効率を落としてしまう危険がありますが、モバイルオーダーシステム主体で経営ができるようになれば注文待ちも会計待ちも起きません。

 

少人数で店舗を回せるようになって人件費が削減される

モバイルオーダーシステムを導入すると店舗で行列ができるといったリスクがなくなり、複数の店員が一生懸命お客様へ対応する状況をなくせます。少人数でも調理といった重要な工程へ集中して、余裕を持った店舗経営ができる環境を構築できるのがメリットです。

コロナ禍で上手く人員を雇えず人手不足に困っている方もいらっしゃるでしょう。モバイルオーダーシステムを活用して店内の業務を一部自動化すると、結果的にモバイルオーダーシステムの導入や管理コストに対して人件費が大きく削減され、基を取れる可能性も高まります。

 

顧客データを収集して次のオーダーへ活用できる

Webサイトやアプリ上で会員登録をしてもらってからモバイルオーダーシステムを利用できるスタイルにすれば、マーケティング施策を考える際も役立ちます。

店舗主体で接客や決済などをする場合はお客様の細かいデータを収集するのが難しいです。会員証を用意すればデータは収集できますが、すべてのお客様が来店時に持ってきてくれるとは限りません。

その点モバイルオーダーシステムと会員情報を紐づければ、

  • お客様の来店日時
  • 注文したメニューの履歴
  • 利用したキャンペーンやイベント

といった情報がWebサイトやアプリ経由で簡単に入手できるようになります。利用者を増やせれば増やせるほど有益なデータは蓄積されていくでしょう。

そしてデータを基に

  • 1人1人に合ったイベントやキャンペーン情報をプッシュ通知する
  • セグメントを行い顧客属性に合わせたクーポンを不定期で配信する
  • ランク制度を設けてロイヤリティが醸成しやすい環境を構築する

といった施策を実行して店舗の収益向上へつながることが可能です。

将来モバイル経由でデータを収集してマーケティングへ活かすOMO的な思考は必須になります。今の内にモバイルオーダーシステムを取り入れてOMO施策のノウハウを蓄積できるようにしておきましょう。

 

モバイルオーダーの利用導入事例

 

ここからはモバイルオーダーシステムの利用導入事例をご紹介していきます。

 

マクドナルド

アプリを積極的に集客へ利用している「マクドナルド」では、店内飲食やテイクアウトなどに利用できるモバイルオーダーシステムを導入しています。

近隣店舗の地図表示もメニューの画像表示もスマホに最適化されており、見やすくなっているのがポイントです。ユーザーは無理なく近くの店舗を探してメニューを選択できるようになっています。

  • PayPay
  • LINE Pay
  • クレジットカード

また上記といったさまざまな支払い方法へ対応しており、ユーザーは自分の普段使っている支払い方法を簡単に選べるようになっているのもメリットです。

モバイルオーダーシステム上でも公式アプリのクーポンを利用して、お得に注文できるようになっています。

 

スターバックス

コーヒーチェーンの最大手である「スターバックス」も、マクドナルドと同じく早期にモバイルオーダーシステムを導入した企業の1つです。

アプリやWEBからお店を検索すると、受取までの目安時間もすぐ表示されます。そしてお持ち帰りか店内飲食かを選んで、商品を選択します。

スターバックスではさまざまなメニューカスタマイズができるのも特徴ですが、モバイルオーダーシステム上でもスムーズに商品内容を変更して注文できるようになっているのがメリットです。

受取の際のニックネームを入力できるのがユニークになっています。商品提供の準備ができたらプッシュ通知で知らせてくれる機能も便利です。

 

すき家

牛丼チェーン大手の「すき家」は店内にオーダー用の大型端末を設置したりと、業務効率化やコロナウイルス対策にひと際積極的な姿勢を取っています。

専用アプリからモバイルオーダーシステムも利用可能です。付近の店舗だけでなく利用履歴からも店舗を選べるので、普段行くお店が決まっている場合は注文がスムーズになります。

またメニューに応じて自動的に最安値のクーポンがセットされるのも特徴です。

ユーザーとしてはわざわざクーポンを選択しなくても、一番お得な値段で注文ができるようになっています。

注文が決まった後は店内で専用のQRコードを読み込んで商品を受け取ります。お持ち帰りの場合、1か月先まで前もって注文ができるのも便利です。

 

ドミノピザ

ドミノピザは「デリバリー注文何円からでも送料無料」を謳い、コロナウイルスへのサポートを行っている店舗として注目を集めています。

公式サイトではお持ち帰りの店舗を選択後、受取日時にチェックを入れて希望の商品を選択していきます。ナビゲーションが利用できるので迷っているユーザーも簡単にメニューを決定できるようになっているのが特徴です。またサイズと生地の変更やトッピングの追加・削除も自由自在にできます。

コードを入力するだけですぐクーポンが適用されて内容が確認できるのも便利です。

また注文完了やピザの焼き上がりなどの業務工程を、ピザの画像付きで楽しくリアルタイムで表示してくれる「ピザトラッカー」機能がユニークです。

 

まとめ

 

今回はモバイルオーダーシステムとは何か、そして導入するメリットや事例などもご紹介してきました。

公式アプリを制作してテイクアウト注文機能などを導入する際、モバイルオーダーシステムを駆使してスムーズに注文から決済ができる仕組みを整えれば注文数が増え、コロナウイルスで下がった売上を復活させられる可能性があります。またアプリからモバイルオーダー用のWebページへリンクを行う、本日のおすすめテイクアウトメニューをプッシュ通知で案内するといった手法も有効です。

ぜひモバイルオーダーシステムを導入してOMO施策を実行してみてください。

弊社ではアプリ制作プラットフォームサービス「店舗アプリpro版 raiten」を提供中です。モバイルオーダーシステムとも連携できるアプリを簡単に制作できるので、気になる方はぜひ下記からお問い合わせをお願いいたします。

お問い合わせURL:https://tenpoapp.com/raiten/

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